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平成29年10月30日 定例記者会見 フルテキスト版

平成29年度「徳島冬のエコスタイル」の実施について(説明)

(幹事社:司会)
 知事から発表事項から、よろしくお願いします。

(知事)
 おはようございます。
 それでは、今日は、私の方から3点発表させていただきます。 
 まず、第1点目は「平成29年度徳島冬のエコスタイルの実施について」であります。
 気象庁の発表資料によりますと、今年の夏の平均気温は、全国的にもまた世界的にも高い値を記録しているところでありまして、厳しい夏となったところであります。 
 こうした中、電力の安定供給が図られたことは、もちろん発電設備の安定運用のみならず、県民の皆様方の節電、また省エネへの取組、その成果でありまして、改めまして、県民の皆様方のご理解とご協力に感謝を申し上げたいと存じます。 
 今年の冬の需給の見通しによりますと、厳冬となった場合でも安定的な電力供給に必要な供給予備率が確保される見通しではありますが、これから11月、そして、いよいよ冬となる12月、電力需要が高まってくる本格的な冬の到来を迎えることとなります。 
 脱炭素社会実現に向けて全国をリードいたします本県といたしましては、今年度も11月から来年3月末までを期間といたします、冬の節電・省エネ対策を盛り込みました「徳島冬のエコスタイル」を実施する運びといたしました。 
ということで、こちらですね。 
 少しご覧をいただききたいと思います 
<パネル「平成29年度 徳島冬のエコスタイル」を提示> 
今回には少し副題をつけております。「エコ&エシカルで、”脱炭素型ライフスタイル”の実現!」であります。 
 パリ協定が発効されまして、また気候変動対策に係る本県の条例施行を受けまして、本県では本年4月新たな環境活動連携拠点となる「エコみらいとくしま」をオープンさせるなど、県民総活躍で脱炭素社会の実現を目指すための取組を一層強化いたしているところであります。 
 こうした中、今年の「徳島冬のエコスタイル」では、 「Think Globally(シンク グローバリー)、Act Locally(アクト ローカリー)」日本語で直しますと、地球規模で考え、地域で行動するとなりますが、その実践といたしまして、地球規模の危機を認識した上であらゆる機会を捉え、県民の皆様への呼びかけを行うことで、私たちの足元から行動、アクションを起こし、脱炭素社会を実現させるためのライフスタイルの転換を図って参りたいと考えております。 
 そこでまずは、オフィスにおける共通の取組として、「室温20度設定」、「こまめな電源オフ」、「エコドライブ」の徹底を図りますとともに、ご家庭における「衣」、「食」、「住」の観点から、エコで「エシカル」なライフスタイルに向けた一工夫を呼びかけて参ります。
 関連するイベントとしては、事業者や県民の皆様全体へ向けまして、アスティとくしまで、燃料電池バスが四国初上陸するイベント「水素グローカルエキスポ」を11月14日に開催いたしますほか、「エコみらいとくしま」におきまして、主に次代を担うお子様を対象に、再生紙によるクリスマスカードや年賀状を作る工作教室などのイベントを積極的に展開いたしますとともに、多くの県民の皆様方が集まる場所において、水素自動車を電源とした音楽会を開催するなど、楽しみながら地球環境問題に触れることのできる場を数多く提供することといたしております。 
 今後とも、この「徳島冬のエコスタイル」の取組を広く県民の皆様や事業者の皆様に呼びかけさせていただきまして、県民総活躍の運動として、脱炭素社会の実現にしっかりとつなげてまいりたいと考えております。

県庁食堂メニューにおける栄養成分表示の開始について(説明)

 次に2番目「県庁食堂メニューにおける栄養成分表示」の開始についてであります。 
 食品表示法では、加工食品の栄養成分表示が義務化され、消費者の皆様が栄養成分表示をご覧になる機会が増えてきているところであります。 
 栄養成分表示は食品や料理に、どのような栄養成分がどのくらい含まれるのかを一目で分かるように、表示したものでありまして、このところ食を通した健康づくりへの意識の高まりから、栄養成分表示に関心のある方が増えているところであります。 
 そこで、この度徳島県庁の食堂において、県職員生活協同組合の皆様方との連携のもと、消費者庁が行っている新未来創造プロジェクト栄養成分表示等の活用に向けた消費者教育と連携した取組みの一環といたしまして、本日10月30日月曜日から県庁食堂メニューの栄養成分表示を開始することといたしました。 
 ということでね、どんな感じになるのかというのが、こちらとなります。 
<パネル「食堂メニューの栄養成分表示」を提示> 
これは、食堂メニューの栄養成分表示の一覧ということなんですね。やはり、この定番の料理これを対象にしようということで、例えばこのラーメンとかね。カレー、チャーハンの人気メニューですね。またどんぶりメニュー、また単品のメニュー、それぞれにつきまして、例えばエネルギー、たんぱく質、あるいは脂質ですね油の量、あるいは炭水化物、食塩の相当量、カルシウム、そして、特別に野菜摂取を勧めるための野菜の量と、こうした形で、表示させていただきたいと考えております。 
 今ざざざざざっと申し上げましたので、もう1度少し詳細に申し上げていきたいと思います。今回対象とする料理については、ラーメン、カレーなど定番メニュー35品におきまして、エネルギー、たんぱく質、脂質、油ですね、炭水化物、食塩相当量などの栄養成分と野菜摂取量アップを目指しまして、野菜量を表示しているところであります。 
また、ヘルシーメニューにつきましては、例えば、野菜の量が、基準値よりも多いものを「野菜たっぷりメニューのマーク」をつける。 
 また、塩分が少ないものにつきましては、「塩味ひかえめマーク」をつけるなど、わかりやすい「ヘルシーメニューマーク」を記載するところであります。 
県庁食堂を利用する職員の皆様方をはじめ、多くの皆様方がこの栄養成分表示を活用していただきまして、健康づくりやメニューの選択に、ぜひ役立てていただきたいと考えております。 
 今後は食堂を利用される方々にアンケートを実施いたしまして、よりわかりやすく、活用しやすい表示方法について、検討して参りたいと考えております。 
 また、現在消費者庁では徳島大学に委託されまして、徳島県を実証地域として、若者の皆さん、中高年者、また高齢者の皆さんなど、様々なライフステージの違いを踏まえました「栄養成分表示の活用に向けた方法」を検討検証されております。 
 この消費者庁の取組みとも連携を図りまして、栄養成分表示の活用に向けた「徳島モデル」を実証して参りたいと考えております。 
 この度の県庁食堂での取組みが、「栄養成分表示の活用」について、広く県民の皆様方に普及、あるいは啓発するきっかけとなり、多くの皆様方が、健康的な食生活を送ることができるように強く期待をするものであります。

「とくしまサテライトオフィスプロジェクト」PR動画の公開について(説明)

 次に、3番目、「とくしまサテライトオフィスプロジェクト」PR動画の公開についてであります。 
 本県の豊かな自然と、全国屈指の光ブロードバンド環境を最大限に活かしまして、都市圏に本社を置く企業のオフィスを誘致する「とくしまサテライトオフィスプロジェクト」は、これまで県内24市町村あるうち、11市町村において関連企業を含め56社の企業進出を実現しているところでありまして、地方に人と仕事の流れを生み出す「地方創生の先進モデル」として、高い注目を集めているところであります。 
 この「とくしまサテライトオフィスプロジェクト」のさらなる展開を図るための媒体といたしまして、この度、海外企業や外資系企業も視野に入れましたPR動画が完成の運びとなり、本日皆様方にご覧いただくこととなりました。 
 今回制作いたしましたPR動画では、本県にサテライトオフィスを開設していただいた4名の経営者の方々にご出演いただき、本県にサテライトオフィスを設置した理由やICTを活用した働き方、また、本県での充実した暮らしを自らの言葉で語っていただくことによりまして、「臨場感のある」インタビュー形式としているところであります。 
 この動画を通じまして、先進的な働き方を実現した皆様方の「ありのままの姿」をお伝えすることによりまして、本県でのサテライトオフィス開設に関心を持っていただきますとともに、周辺に広がる豊かな自然や美しい町並みを併せて紹介することで、本県で、働くこと暮らすことの魅力をお伝えすることができるんではないか。このように考えるところであります。 
 また、阿波踊りなどの文化や自然の中での生活などを映像として挿入することによりまして、外国人の皆様にも注目していただける構成といたしているところであります。 
動画は、本県の魅力を最大限にお伝えすることができるようウルトラHD(エイチ・ディー)の4K解像度で撮影いたしまして、イベントなどで繰り返し上映する「約1分」の作品と、じっくりと視聴いただく「約3分」の、2種類を制作しております。 
 さらにこの3分版につきましては、英語やドイツ語のテロップを入れた海外用を制作しているところでありまして、これらを活用して、海外企業や、外資系の企業の皆さんに向けて、情報をしっかりと発信していきたいと考えております。 
 それでは、これからPR動画をご覧いただきたいと思います。日本語版の3分バージョンであります。 
<PR動画(日本語版3分)を上映> 
本動画につきましては、本日から「youtube徳島県チャンネル」(https://www.youtube.com/watch?V=Zi5bR5yx7x8)での公開及び徳島県庁県民ホールの4Kテレビにおいて上映をいたしたいと考えております。 
また、来る11月2日木曜日となりますが、ホテルオークラ東京において開催されます本県の企業誘致セミナー「徳島ビジネスフォーラム in 東京」を皮切りとして、イベント会場におきましても、順次上映していく予定であります。 
 今後、この動画をインターネットはもちろん、各種イベント会場など、様々な場面で上映することによりまして、本県の「サテライトオフィス誘致」や「働き方改革」の取組みを、国内外に向けて情報発信し、とくしまサテライトオフィスプロジェクトの「国際展開への挑戦」をはじめとした「新次元展開」を図って参りたいと考えております。 
 発表事項については、以上3件となります。

徳島発!「AI要約サービス」実証実験の実施について(補足)

 最後に、「1点」皆様方にご案内させていただきたいと存じます。
 徳島発!「AI要約サービス」実証実験の実施についてであります。
 この件につきましては、去る10月24日火曜日に「株式会社メディアドウ」の藤田社長さんと共同記者会見させていただきましたが、本日10月30日月曜日、午後2時から「AI要約サービス」が始まります。
 先程、私から発表させていただきました3件につきまして、「記者会見録の速報版」を対象として、AI要約を行うことができますので、県のホームページをぜひ、ご覧いただきまして、 日々進化する「AI」人工知能を体感いただければと思います。
 私の方からは、以上です。どうぞよろしくお願いいたします。

(幹事社)
 それでは、各社、質問がある社はお願いします。

「とくしまサテライトオフィスプロジェクト」PR動画の公開について(質疑)

(日本経済新聞社)
 日経新聞の畠山です。
 PR動画の件なんですけども、外国語版にですね英語スーパー版のほかに、ドイツ語スーパー版が作られているということなんですけども、なんとなくマーケットの大きさでいえば、中国とかなのかなとも思うんですが、ドイツ語版を作った理由っていうのは。

(知事)
 はい、やはりドイツ・ニーダーザクセン州と友好提携を結んで、今年10周年になったところでありますし、特に今年につきましては、3月のセビット、世界最大級のITの国際見本市、日本がパートナーカントリーと。ここでニーダーザクセン州ヴァイル首相の方から電子政府、日本で一番進んでいる徳島にブースを構えてもらいたいと御要請を受けまして、こちらでは、4Kあるいはサテライトオフィスをブースとして構えさせていただいきましたね。
 現に5月には、ヴァイル首相が公式訪問団、徳島に来たときにサテライトオフィスの様子を見に来ていただいたところでもあります。
 また、4月こちらは、産業見本市「ハノーバーメッセ」ですね。こちらにつきましても、友好提携10周年を記念した徳島のブース。ここは、2つのブルー。つまり、阿波藍とLEDですね。これらをメインとした徳島ブースを構え、もちろんここにもヴァイル首相が訪れていただいた。そして、第11回の日独経済フォーラムで、どうして徳島県とニーダーザクセン州が友好提携を結ぶことになったのか。ベートーヴェンの第九アジア初演の史実などを交えて、講演を私の方からさせていただいたと。
 こうした関係もありまして、ドイツにおける徳島の関心、もちろん、食品見本市についても、ANUGA(アヌーガ)ですね。毎年のように展開しているところでありますので、ぜひ徳島をより多くのドイツの企業の皆さん方に知っていただいて、サテライトオフィスの展開をね。もちろんヴァイル首相が言っていたような「いやあニーダーザクセン州でもサテライトオフィスをやりたい。そのノウハウをもっともっと知りたい。」ということなんですがね。
 そこは、友好提携しているんで、どうぞということがあるわけですが。やはりドイツの企業の皆さん方にも、どしどし徳島に。日本に進出するんだったら、光ブロードバンド、そして素晴らしい環境の徳島に「Come on(カモン)」ということでね。こうした意味合いもありまして、今回はドイツ語表記を優先させていただいたということです。

徳島発!「AI要約サービス」実証実験の実施について(質疑)

(NHK)
 NHK金行でございます。正に、AI要約の話で、ほとんど今日こっちの方の話で。どうですか、先ほども(知事の)発言にもございましたけど、公開によってどういった効果を県民に体験してもらおうと思ってらっしゃいますか。

(知事)
 まずは、マスコミの皆さん方が大きく取り上げていただく。そして今、インダストリー4.0、あるいは第4次産業革命といって「三大要素」があるわけですね。IoT、ビックデータ、AIと。でも、AIっていったい何だろうということが多いと思いますよね。
 例えば、ITっていう言葉、これは平成13年1月にこれを打ち出した。政府としてね。でも、ITと書いて「アイ・ティ」と読める人がどれだけ当時いたか。有名な話で、総理も「イット」と言ってしまったということがあるみたいに。AIもこれからいうと「あい」読む人もいるんですよね。
 我々も「アイ」とかけて、藍染めの「藍」とかけているわけですけど。ですから、このAIといったものが、いったいどういうものなのか身近に感じていただこうと。となると、記者会見は、ケーブルテレビでも出ておりますので、県民の皆様方にぜひこれがすぐに要約版で判る。しかも、全部読むことなく字数を要約することが出来る。こうしたメリットを体感していただいて、AIってそういうことが、AIっていうことなんだということを、
まず体感していただく。やはり「百聞は一見にしかず」このように言われますのでね。
一見どころか、体感してもらうことが、一番理解を早めることであろう。
 ということで、まずはAI、第4次産業革命というのは、どういう風に暮らしが変わってくるのか実感していただく。もちろんそれにあわせて、同時に県政の事にも関心を持っていただける。
 今日は、県庁食堂の栄養成分表示というたいへん身近な話でありますし、消費者庁は、こうした点をどんどん食品表示法にあわせて、普及していこう、日本全体にと。
 でも、なかなか普及しない中で、そのモデルが徳島にあるんですよと。こうしたことを通じて、県民の皆様方に「えっ消費者庁、いわゆるヘッドクウォーター部門が徳島県にきているんだ。」こうしたことも実は、同時に知っていただけることとなるんですね。
 ひとつのことを、例えば発表事項として言う。そのことだけではなくて、あっそうしたことが出来るのは、これがあるからなんだというバックボーンのところですよね。背景もしっかりと知っていただく。しかも、長い文章ですと、全部を読み砕くのにたいへんだ。もう途中で止めちゃおうかな。ってことがあるんですが、これが要約版になれば、当然たちどころにぱっと判る。そういうこと。そうなんだ。こうした気づきを同時に持ってもらえるのではないか。
 ということで、多くの皆様にたくさんのことを発表してもらうよりは、この要約によって身近に、すぐさまに理解していただく。すとんと落ちるという言葉があるんですけどね。
こうしたことを県民の皆様方に体感をしていただこうと。実は、一石数鳥の狙いがあるということであります。

県庁食堂メニューにおける栄養成分表示の開始について(質疑)

(朝日新聞社)
 細かいことなんですが、県庁食堂のメニューの成分表示で、定食というのを食べる人が一番多いと思うんですけど、今回それが除かれているのは、どういう理由なんでしょうか。

(知事)
 定食の場合には、例えばフルの520円の定食というと、ごはん、みそ汁とお漬物がついて、後は、おかず2つを選ぶことが出来るんですね。ですから、定食としてどれを選ぶかによって、当然カロリーが変わってきますし、物が違います。それではなくて、単品メニュー、こちらの所に実は栄養(成分)表示の部分が出て参りますので、それを見て組み合わせていただく。その場合ちょっと足し算をしないとならないかもしれませんが。そういう形になります。

(朝日新聞社)
 単品のところに表示されるということ。

(知事)
 そういうことです。
 定食1つとして、何カロリーというのではないんですよね。何を選ぶかによって変わってくるんですよね。単品で。

(幹事社)
 ありがとうございました。
 では、発表事項以外に関して。

気象庁の南海トラフ地震に関連する情報等の当面の運用について(質疑)

(徳島新聞社)
 気象庁が11月から南海トラフ地震について新しい形での情報をということなんですけれども、受け止めを。

(知事)
 これまでは、東海地震これは予知が出来るという形で、当然それを東南海、南海と、いわゆる南海トラフ巨大地震にもという話が1つあった。我々もこの大震法の対象に南海トラフを対象にして欲しいということを常々言ってきたんですね。 
 しかし色々国の方で検討を進めるにあたって、じゃあ南海トラフまで含めて本当に地震の予知が出来るんだろうか、ここを考え直したんですね。
 そしたら東海地震も含めて、地震予知は難しいんではないだろうかと。実はこうしたことが分かってきたということで、今後は新たな形を取っていこうと。
 つまり大きな地震が発生して、津波が来るかもしれない。こうした情報をこまめに出していくという形を、11月1日から気象庁の皆さん方が、対応を大きく変えて、まずは現実に即す形でお伝えをしていこうと。
 もちろん、こうしたものを繰り返していくうちに、学者の皆さん方が様々な研究を、また機器整備なども進んでくれば、当然そうした予知が追いついてくるということもあり得るかもしれませんのでね。
 ただ、今の段階では、東海地震を含めてクリアな予知、これがなかなか難しい。そうであれば、やはり分かり易い周辺の気象情報と言いますかね、そうしたものをどんどん出していこう、提供していこうと、こうした現実的な対応にまず切り替えているということかと思っています。

(徳島新聞社)
 情報が発信された後の対応ということで、かなり戸惑いが広がっているという報道もあるんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

(知事)
 これをこの情報を受けて、例えばじゃあ24時間後に来るだとか、来そうだとかいう話を受けて、どういう避難状況を住民の皆さんに求めていくのかと。実はこの基準がないんですね。
 つまり、それは現場である市町村長さんに任されるということになりますので、やはりこうした点については、現場でも大きな戸惑いがあって、例えば本当に来なかったらどうするんだろうかとかね。オオカミ少年の話みたいなことがありまして。やはり国の方に一定の基準を作ってくれるべきではないだろうかと。こうした意見もたくさん出てきている。
 ということで、今ちょうどその過渡期にあるということでありますので、確かに現場の混乱ということを考えると、その辺りをしっかりとまとめていく。あるいは、パターン化をしていくとということも求められるんではないか。あまりにも、この現場に少し任せすぎの部分があるんじゃないか。
 ただ、この点については、一般の異常気象、台風などの時、集中豪雨などの時につきましては、従来は気象庁、気象台のお話っていうのは、市町村にはストレートには行かなかったんですね。しかし、これについても市町村長さん、あるいは市役所役場の幹部の皆さん方に気象台からダイレクトに入るという形にもなって、避難情報あるいは避難の出し方ですね。こうした点について、かなり精度が増してきたという状況にもなってありますので、そうした意味ではこれまでの一般的な大規模な地震津波ということではなくて、異常気象対応といったもの、それをさらに精度を高めていくことによって今回の大震法の関係ですね、こうしたものに合わせていく、パターン化をしていくっていうことは、当然考えられるんではないかと思っています。以上です。

(徳島新聞社)
 今回の情報だと、過去の地震振り返って、直後に来るのか1年後なのか2年後なのか分からないっていう情報かもしれないと思うんですけれども、解除というものがない中で、長期間にわたる緊張感を強いるというようなことになろうかと思うんですけれども、観光とか経済活動とかそういったところへの懸念みたいなものはお持ちでないでしょうか。

(知事)
 当然それが風評被害を招く、これはもう明らかなことなんですよね。阿蘇の時もそうでしたし、伊豆群発の地震もそうでしたしね。
 しかし、過去の歴史に学んでみると、確かに東海地震、東南海、南海、同時に起こる1707年宝永地震であるとか、あるいは1年後に起こるということもあるわけでして。そうしたこの歴史に学ぶっていうことは大変重要なこと。過去の歴史ということで。
 そうした意味からいくと、今後そうした過去の歴史の部分をどう、これをビッグデータとして解析をする。そしてこれをAIなどで分析をする中で今に当てはめていく。もちろん、今の南海トラフであるとかトラフの状況を、このデータを打ち込んでいくことが今後できると思いますので。一時、スーパーコンピューター「京」を活用して、地震シュミレーション、津波のシミュレーション、これを理化学研究所の皆さん方に出していただいて、関西広域連合の知事としてみんなで見に行ったということも、神戸にね、やったことがありますので。 やはりそうした、今第4次産業革命というIoT、ビックデータ、AI、これらはやはり駆使する中で、しっかりと過去のデータに基づきながら、現在の地殻変動を新たな情報として入れ込む形で、そしてアウトプットを出していただきたいなと。
 ということで、過去に学ぶということは重要ではありますが、今ご質問の風評被害といった点については、やはり対策を考えないといけないであろうと考えています。

(徳島新聞社)
 それは国が考えるべきだろうと。

(知事)
 うーん、難しいですね。何でも国が国がっていうのもあれかもしれませんが。我々地方の方として何かいいアイデアがあるんであれば、これを政策提言をしていくと。
 もちろん、この南海トラフ巨大地震を迎え撃つためには、10県のね知事会これも持ってるわけでありますんで、そうした中であったり、あるいは全国知事会、防災の特別委員会がありますし、そうした中で検討を進めるということも当然あり得るであろうなと。
 もちろんこれは、全国知事会の中では、常にそうした検討も進めてるところではあるんですけれどね。

(徳島新聞社)
 11月1日からといっても、明後日に迫っているんですけれども、いざ情報が出た時に市町村で判断ということもあろうかと思うんですけれども、市町村で判断は難しいというところで、国もまだなかなかパターン化したものは示されてない。県として何か発言ってお考えでしょうか

(知事)
 国がパターン化をしていない。市町村は判断をしなければいけないんだけれど、混乱をするということを考えると、当然期待が集まるのは、都道府県の方でしっかりとその間、国と現場を結ぶべきだと。
 今回、一連の21号、22号台風の時にも、県の方からリエゾンという形でね、応援にということも当然あるわけでありますので、こうした点については、当然県としては全県下の市町村長の皆さん方としっかりとスクラムを組んで、どういった対応していくべきなのか。現場の声踏まえる中でね、当然、それをまず対応をどう考えるのか。
 そして考えた場合の処方箋、これを国に対してしっかりと訴えかけていく。国に対しては、同時にやはりパターン化は求めていく必要があるんじゃないだろうかと、このようにも考えておりますので、こうしたもの、市町村、現場の声をしっかりと汲む形で、国に対しても政策提言、県としてもあり方、こうしたものを考えていきたい。こう考えております。
(幹事社)
 よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。

(知事)
 はい、お世話になりました。

 
知事からのご挨拶
知事の活動記録
写真で見る知事の動き
知事発言集
交際費執行状況
記者会見・庁議