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平成25年9月9日 定例記者会見 フルテキスト版

西部圏域「フォローアップ移動知事室」の開催について(説明)

(幹事社:司会)
 発表事項の方からお願いします。

(知事)
 おはようございます。
今日は、私の方から2点発表をさせていただきます。
 まず、第1点目は、「西部圏域『フォローアップ移動知事室』の開催について」であります。地域の未来について、地域の皆様方とともに考え、ともに行動をする地域完結型の本庁横割り組織として設置をいたしております「西部総合県民局」。こちらも今年でいよいよ8年目を迎えることとなります。
 この間、地域の皆様方とともに歩んでいこう、そして、西部圏域における総合的な行政機関として根付き、全国初「にし阿波~剣山・吉野川観光圏」の認定をはじめといたしまして「地域の宝」、まさにこれに磨きをかける地域振興に着実な成果をあげてきたんではないか、このように認識をするところであります。
 私もこれまで、「移動知事室」をはじめとして、それぞれの地域に足を運びまして、そして「にぎわい」や「産業振興」こちらに花を咲かせ、実を結ぶ、ともに寝泊まりをしてと、まさに知事室が、例えば西部であれば西部に移った、こうした形で地域の皆さんと地域活性化についてのいろんな意欲的な取組みを直に体感をさせていただき、そして、直にそのお声を聞くと、こうした形で進めさせていただいてきているところであります。
 そして、この度「フォローアップ移動知事室」につきましては、9月20日金曜日から23日月曜日まで、丁度「秋分の日」ですね、実施をしたいと考えております。
 特に、剣山が「国定公園指定50周年」を迎えますことから、22日につきましては、私自ら、改めて「地域の宝」である剣山を訪れさせていただいて、丁度、キックオフとして、6月2日剣山の山頂でイベントを開催させていただきましたが、剣山の自然を守る活動につきまして、これを強力に進めていただいている団体、また地域の方々と剣山山頂におきまして「剣山の自然を未来へ」をテーマといたしまして、「宝の島・徳島『わくわくトーク』」こちらを実施をし、直接、地域から湧き出てくるお知恵を「是非、お聞きをしたい」このように考えております。
 その他「主な行事」といたしまして、初日となります9月20日金曜日につきましては、こちらも「宝の島・徳島『わくわくトーク』」として、東みよし町商工会の青年部をはじめとする地域を盛り上げる活動をされている、特に若い世代の皆様方と膝を交えた意見交換を行うとともに、「美濃田の淵」におきまして「カヌー体験」こちらも行いたいと思います。これまでにもね、シーカヤックなどはやってきたところでありますけどもね。
 そして、翌9月21日土曜日につきましては、美馬市の「うだつまつり」こちらに参加をいたしますとともに、中山間地域で産直市や農産加工に取り組んでいる地域の皆さんとの意見交換を行いたいと考えております。
 また、3日目となる9月22日日曜日でありますが、「知事と一緒にふれあいバス」の一環といたしまして、「にし阿波・プロが考える野菜たっぷりヘルシーメニューコンテスト」を開催をいたしまして、試食また審査を通じて参加の皆さんと交流をさせていただきたいと考えております。なんと言っても徳島ね、「野菜不足」と、このように言われておりますのでね。なんとか県民の皆さんに摂取をしていただきたいな、そうした一環でもあります。
 そして、最終日となります9月23日月曜日、休日・祭日ですね、今まさに剣山で大きな問題となっておりますニホンジカの食害被害の現状を視察をしたいと考えております。
 このように、この度の移動知事室につきましては、これまでにも増して、盛りだくさんの内容となっておりまして、また、見どころも満載という形でありますので、地元の皆様方はもとよりでありますが、できるだけ多くの皆さん方にも御参加をいただきたいな、このように考えております。
 そして、今回の「フォローアップ移動知事室」を通しまして、「にし阿波」の皆さん方の地域への思いをしっかりと受け止め、今後の県政発展のための施策展開に、是非とも活かしていきたいと考えております。

「地方自治法施行60周年記念貨幣」のデザインモチーフの公募について(説明)

 次に第2点目、「『地方自治法施行60周年記念貨幣』のデザインモチーフの公募について」であります。地方自治法が平成19年に施行60周年を迎えたことを記念をいたしまして、新たな地方自治の時代における地域活性化という願いを込めまして、平成20年から平成28年までの間に、47都道府県ごとに、それぞれ地域を代表する図柄によりまして、順次「記念貨幣」こちらが発行をされてきているところであります。
 発行の年度につきましては、各都道府県の「周年行事」にあわせる形としておりまして、本県版の記念貨幣につきましては「大鳴門橋の開通30周年」また鳴門海峡が「瀬戸内海国立公園区域指定65周年」にあたる「平成27年度の前半」に発行されることが決定をいたしました。
 この記念貨幣につきましては「千円銀貨幣」と「五百円バイカラー・クラッド貨幣」、少し名前がわかりづらいですね、「バイカラー・クラッド貨幣」ということで、つまり、通常の五百円硬貨に比べますと偽造されにくいということで、この「バイカラー」、つまり、2色刷りということですね。「クラッド技術」ということで、3層構造を用いた貨幣ということであります。口で言っているだけでは少しわかりづらいと思いますのでね、実物を少し御覧をいただきたいと思います。(パネル「徳島県版記念貨幣の図柄となるモチーフ募集」を提示して)このように、既に発行された貨幣でありますが、裏は全部共通なんですね。これ「千円銀貨幣」の分ですけどね。そして、ここ表側にそれぞれの都道府県のまさに記念モチーフを描いていると、それぞれ確かに特色がありますし、「うん、なるほど」と。しかも、カラーOKということなんですよね。大変きれいなイメージですが。
 この記念貨幣のデザインにつきましては、造幣局、こちらが作成をすることとなっているところではありますが、デザインの基となる「モチーフ」つまり「素材」ですとか「題材」ですよね、につきましては、各都道府県から造幣局に提案をさせていただく「提案型」ということに貨幣もなっているんですね。そこで、本県からの提案の参考とさせていただくために、発行テーマである「心癒され、心躍る自然と文化渦巻く『宝の島・徳島』」にふさわしい「記念貨幣」のデザインモチーフ、これを県民の皆様方はもとより、広く全国にも募集をしたいと考えております。
 全国公募をすることによりまして、全国の方々に本県の魅力を知っていただく、これ(興味)を持っていただこうということ。また、本県の魅力を是非様々な形で御提案をいただきたいな、そして、「徳島ファン」になっていただければな。もっと言いますと、この記念貨幣がでてるということ、おそらく例えば、国民の皆さんにアンケートをした場合に「あ、知っている。知ってる」とあまり言うほどになってないんじゃないだろうかと。そうしたことのアピールもしたいなと考えておりまして、十重二十重の効果も期待をさせていただいております。
 そこで、募集をする「モチーフ」につきましては、例えば「阿波おどり」「鳴門の渦潮」「祖谷のかずら橋」「大浜海岸とうみがめ」といった「自然」「文化」そして「景観」「動植物」など徳島県の魅力をアピールできるものとさせていただきます。
 募集期間につきましては、9月9日から10月4日まで、応募いただいた皆様方の中から、抽選で20名の方に徳島県の特産品をプレゼントをさせていただきたいと考えております。またとない機会でありますので、全国の皆様方から是非多くの応募いただきますようよろしくお願い申し上げたいと思います。もちろん県内の皆さん方もということですね。
 なお、記念貨幣の発行と連携をいたしまして、「日本郵便株式会社」が、ふるさと切手「地方自治法施行60周年記念シリーズ」を発行をしているところでありまして、応募をいただいた「モチーフ」は切手におきましても参考にされるということになります。
 今回発行をされるこの記念貨幣が、県民の皆様方はもとより、全国さらには世界の皆様方にも愛される「徳島ならでは」のものとなりますように大いに期待をさせていただきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。

私の方からは以上2点です。よろしくお願いをいたします。

(幹事社:司会)
 発表事項について、質問のある社はお願いします。

(幹事社)
 よろしいですか。発表事項以外で質問があったらお願いします。

2020年夏季五輪の東京開催決定について(質疑)

(読売新聞社)
 オリンピックがですね、昨日、朝決まりまして、まず、知事が考えられるですね、日本全体に及ぼせられる効果という点と、徳島(県)にどういった影響があるのかということ、それから、何か執っていかれるお考えの施策があれば、お聞かせ願えればと思います。

(知事)
 まあ、本当に良かったですよね。昨日の5時を過ぎましたですけどね。私もちょうど昨日、「四国の右下ロードライド2013」大会長でありますし、自転車で20キロ(メートル)走ってきましたんでね、丁度7時から大会が開催ということもありますから、4時ちょっと過ぎから起きて、少しトレーニングをして、そしてオリンピックの行方をじっと見てましたけどね。いや、感動しましたよね。ということで、2020年、こうして東京で再びオリンピックがということになりますので、日本全体、東日本大震災発災以降ね、大変重苦しい空気がありましたし。また、本当に大丈夫だろうか日本は。ということが、世界中の皆さん方からもね、注目を浴びていた。
 また、福島第一原発の放射能の問題、特にその直前に韓国が「8県のいわゆる魚の禁輸」、こうしたものも打ち出すということで、この国際社会における日本の位置付けといったもの、これは外交といった点でも、言って過言でないと思うんですけどね。本当に大きな岐路に立たされた、このオリンピック招致、決まるのか、決まらないのか。世界が、どう日本を見るのかと、そうした意味では今回、勝ち抜けたと言いますかね、当初の下馬評では、マドリードが圧倒的に強いんじゃないか、日本がどうプレゼンテーションで巻き返すのかと、総理もお出になりましてね。特に多くのメディア、また世界各地が心配をしている、この放射能の問題ですね。ここに対して、しっかりと対策を打ってくんだと。質問もこれ、IOCの委員からね直接総理に出されましたですけどね。ちゃんと対策をやっていくんだと、もうきっちりと封じ込めはできているんだと、政府が全力をもってやっていくと。
 こうした力強いメッセージが最終的にはもちろん、総理のその後の会見にもありましたように、どの皆さん方の努力がなくても、おそらく決まってなかったんでないだろうかと。まさに総力を挙げた、もっと言うと、その4年前のオリンピック招致、これが残念な結果に終わったわけでありますが、実はあの時の努力も今回、大きな下地となっていたと。2度のチャレンジによって得られた成果だと、このように思っておりますし、日本全体が本当に大きく沸き返る。そしてこれから、おそらくスポーツ文化についても大きく花開いていく、国としても、どんどんスポーツに対してお金をかけていこう、力を入れていこうと、こうした雰囲気になると思いますのでね。丁度、奇しくも今年は国体が東京で行われるということにもなりますので、我々としてもスポーツ王国徳島を目指していこうと、生涯スポーツ社会実現だということを考えると、これ以上の喜びはないと思っております。
 また、雰囲気全体は、本当に若い世代の皆様方をはじめとして本当に沸き立っている感じがいたしますので、やっぱり今回は復興、日本が遂げているんだという姿を全世界の皆さん方に知っていただく、そういうオリンピックにもなっていくんではないかと思っておりますので、被災地の皆さん方にも多くの力と勇気を与えていただける、そうしたオリンピックにしてもらいたいな、していきたいなと、こう思っております。
 また、その後、総理が会見をされまして、やはり世界中のメディア、世界各国がこの日本の放射能問題ですね、「原発問題」これを、そうは言っても危惧をしているといった点があるので、ここで一つ、内外に対しての発信がなされました。それは今後、原子力発電、この比率を引き下げていくんだということ。それから再生可能エネルギー、これを3年以内、これは省エネも含めてですけどね。しっかりとその体制を進めていくんだと、こうした力強いメッセージも出されました。こうしたものを受けて、世界各地の皆さんに日本は大丈夫なんだということを、この原発問題の点でもね、もっと言うとエネルギー問題の点でも示していく、これも大変強いメッセージとして、これは世界各地に受け止められたんではないかと思っています。私も36道府県が参画をしている自然エネルギー協議会の会長を仰せつかっておりますので、これまでも電力の値上げの問題とか、いろいろな課題があったわけでありますからね。
 やはり、この再生可能エネルギー、日本の世界最先端の技術を用いまして、メガソーラー(発電)はもとより、小水力(発電)、風力(発電)も余剰風力などいろいろな風力、またバイオマス(発電)といろいろな新しい手法、世界にこれまでにないような日本のテクノロジーを、ここに全て結集をする。そうした再生可能エネルギー王国日本といったものもしっかりと我々としては発信をしていく、そうした責務も今回の総理の発言で負ったんではないか、多くの仲間とともにですね、しっかりと、こうした総理の声にもお答えをしていく、政策提言をこれまで以上に行っていきたいと、このように考えております。まあ、でも明るくなりましたよね。

(四国放送)
 オリンピック開催地の東京(都)と徳島(県は)、結構距離があると思うんですけど、徳島にも観光に来てほしいという気持ちがたぶんあると思うんですけど、その辺り知事の方から発信していこうっていう心はありますか。

(知事)
 これはもう、私は当然のことながら、おそらく日本各地がね、そういう思いを強くしているんではないか。これを大きな起爆剤として、特に今日本では「インバウンド」、海外から日本に来てもらう人を(2013年は)1千万人を超そうということでね、強力に国、地方あるいは関係業界あげてPRを行っている。その一番先頭の日本のプロモーションビデオ、これをもって何かと、皆さん御存じだと思うんですけど、マスコミの皆さんは。「阿波おどり」なんですよね。ということから見て、日本のイメージ「阿波おどり」、「徳島」っていうことになるわけですから、やはり、その徳島(県)が、そうしたものの先鞭を付けていく。これはもう、当然のこととしてね、しっかりと行っていく必要がありますし、2020年、今から7年先と皆さんお思いかもしれませんが、もう2013年の、今もう9月に入っているわけですから、そんなに遠くないんですよね。
 だから、しっかりと外に向けて対策を講じていく、そして全国に対しても、全世界と言った方が良いかもしれませんね。やっぱり発信をしていく、そうした機会を、これから多く設けていく必要があるんじゃないか。そういうトップセールスもいろんな皆さん方と、これは力を合わせて行っていき、日本を、そして徳島を強力に、これは農産品、いろいろな徳島で作られた産品の海外への輸出戦略と、今日も(輸出の)会議ありますけど、そうしたところでもアピールをしていく、徳島を丸ごと世界に売り込んでいく絶好の機会だと、このようにも思っております。
 そうした意味でも、来年、国内といった点では、高速道路の料金が、いよいよ全国プール料金制が実現の見込みとなってきておりますので、そうした意味では多くの流通体系も変わってくる、人の流れも、物の流れも徳島へ、四国へというふうになってきますので、こうした点についても、益々そういった対策を加速をしていきたいと。
 既に、その効果として、例えばセブンイレブンが進出を徳島(県)と香川(県)にしたとか。四国になかったものがですね、ANAの皆さん方は10月27日からの、いわゆる秋ダイヤですね。こちらで今まで4往復だったものが、いよいよ東京便は5往復、これでJALの6往復と合わせて、これまで最高10往復も最高だったんですけど、東京便、東京・徳島間11往復。しかも、時間帯も非常に良く入っておりますし、また、チャーター便としてね、7月、8月、香港からEGLツアーズの皆さん方、そして1500(人)を超える皆さん方、来ていただいたわけですけどね。この搭乗率も81パーセント、やはり国内外に対して、徳島(県)を大いに発信をしていく、そういう機会に今来ているんではないのかなと、ありとあらゆる手を、手段を講じて徳島(県)の魅力の発信を実際の物、人とともに送り続けていきたいと、このように考えています。

(NHK)
 観光以外の面で何か、経済的効果波及は期待されていますか。

(知事)
 つまり、いろいろな点で日本の製品、「メイドイン・ジャパン」が地に落ちたんじゃないかとか、テレビドラマでもあるくらいでね。少し東日本大震災発災以降、あるいは中国が世界の工場となり、GDPなどでも、総生産などでも抜かれてしまうと、日本が中国に。そうした中で日本が少し「ものづくり大国」としても、バブルに浮かれたっていう点もあると思うんですけどね。まあ、自信を失ってきたといった点があるわけですが、これを一つの大きなきっかけとして、アベノミクスもそうした効果を大いに支えていただいているわけですから、やはりもう一度「ものづくり大国」これは第一次産品も含めてっていうことなんですけどね。「ものづくり大国」としての日本、これを再生をして、そして若い力、あらゆる英知をここへ注ぎ込んでいくと。これはもう、経済・雇用の面はもとよりですけどね。
 やっぱり「ジャパン・ブランド」といったものを、もう一度再構築をして、そして世界の皆さん方に信頼をされ、そしてこよなく愛されると。こうしたきっかけにも今回なるんじゃないか、この東京オリンピック招致の決定っていうのは非常に大きな意味がある、そう思っています。

日米共同訓練及び日米共同統合防災訓練について(質疑)

(時事通信社)
 10月に高知県で、オスプレイの日米共同訓練が行われるということなんですけども、この点について、どのようにお考えになっているかということと、今後、徳島県でも同じような訓練が行われることになるという話が出てきた場合に、どのように対応されるお考えかということを願いします。

(知事)
 今回、米軍の支援を受けるという形で日米共同の防災訓練が高知県で行われると。実は、これまでも静岡県とかですね、行われてきてはいるんですね。
 これは、一番の反省というのは、東日本大震災発災の時に、前政権の時代ではあったんですけどね、米軍から応援体制が、あるいは福島(県)の放射能漏れの関係について、非常に最先端の情報を米軍が採っていたと。それに対して応援要請、あるいはデータの提供と、こうしたものに対して、当時の政府が、「いや、日本独自で対応できる」という形を言って、結果として応援を受けなかったといった点があるんですね。しかし、これは洋上でもって病院船として活用するとか、あるいは多くの被災者、特に被災を受けた皆さん方の救援救助、72時間勝負と、こうしたところで大きな後手を踏んだと、その後の大きな反省材料となっていますね。
 現にその後、最初に東日本大震災発災以降、最初に大規模な全国規模で行われた防災訓練が、いわゆる近畿10府県になるんですけど、の合同防災訓練、これは徳島(県)は小松島(市)で行われたときにも、一番のテーマは沿岸の病院が、全滅をした、この前提のもとで、どうやって負傷者を治療していくのか。これはやはり病院船しかないだろうということで、これは海上自衛隊の、当時は補給艦を活用したんですけどね。あるいは、海上保安庁ですね、この病院船、こうしたものを活用してDMAT100人以上の皆さんに実際に寝泊まりをしていただいて対応してもらったと。大規模なそうしたシミュレーションも行った、訓練も行ったところでありますのでね。今度、もし首都直下型(地震)、あるいは南海トラフ(の巨大地震)、おそらく東日本大震災以上の被害想定が出ているわけでありますので、ありとあらゆる防災支援のそうした機関を活用すると、あるいは協力をしていただくと。
 これは東日本大震災、あの時の大きな教訓の一つでもありますので、やはり平時から米軍の皆さん方と、これをしっかりと共同訓練を行っていく、国内の機関だけではなくということで、これは大きな方向性だと思っております。ですが、今回「じゃあ次、徳島(県)で」と言った場合に、今回の高知(県)でどういった形で効果あるものが行われるのか我々としても、これはしっかりと拝見をさせていただいて、これは非常に効果があるんだということであれば、当然のことながら、我々としても同じ南海トラフの巨大地震、この発災エリアになっているわけでありますから、我々としても、また違った形での進化させる共同での防災訓練と、いったものも提案していくことができるんではないかと思っています。 まずは今回、大規模な南海トラフ(の巨大地震)を想定をした、そうした日米共同での防災訓練が高知県で行われるということでありますので、これをしっかりと、やはり我々としては注視をさせていただくと、このように考えています。

(時事通信社)
 オスプレイを活用するという点に関して、何か特にこう思いというものはありますでしょうか。

(知事)
 もちろん、このオスプレイを使うといった点については、これまでも、うちはオレンジルートの上にあるということもありましてね、まだまだ国民の皆さん方にその安全性といったものが十分に了知されたものではないと。こうした点で実は、同時にこれ滋賀県で、これ防災訓練ではなくて、実際のこれは軍事的な点での共同演習が行われると。ここでもオスプレイを使われるということがありまして、先般、関西広域連合の中でも意見書を国に対して出させていただいて、(関西広域)連合長名でありますけどね。やはり、その安全性といったものをしっかりと担保してもらいたいと。
 それから、実際に使うっていうことであれば、そうした情報提供といったものを自治体の方に、そして自治体からは住民の皆さん方に、しっかりと提供させていただくと。こうした体制といったものをしっかりと執ってもらいたいと、こうした提案をさせていただいておりますので、これについては、同様のことということになります。もちろん、そうした点で使うといったことについては、当然最大の安全性、これを確保してやられることだというふうに思うわけですけどね。
 やはり、細心にも細心の注意を払っていただくと。特に防災の場合には、人の命を助けに行く訓練という中で、そこで人の人命を失ってしまっては本末転倒となるところでありますのでね。やはりそこは高度の安全性、逆に言うとこうした防災訓練で、そうした安全に最大の配慮をすることによって、オスプレイの安全性が増していく。特に運用に当たっての問題があるんだ、機体には問題がないんだって言うのが米軍、あるいは防衛省側の共同の見解であるわけでありますから、じゃあ、運用として、しっかりと安全性がこれで本当に担保ができるようになったと、そういうことであれば、一つの「マイナス」を「プラス」に逆に転じる大きなきっかけとなるわけですから、単なる軍事演習ということではなく人命を助ける、そうした防災での共同演習ということで、逆にその安全性をしっかりと確立をしてもらいたいと、ここについても、しっかりと注視をしていきたいと思っています。

(徳島新聞社)
 ちょっと質問が戻る、オスプレイの前段に戻るんですが、先程、知事のお話しを伺っていると高知(県)の訓練の内容を判断して、これは徳島(県)でもこの訓練が非常に効果があると、共同訓練の効果があるとなった場合は、米軍との共同訓練を受け入れるというお考えでよろしいでしょうか。

(知事)
 もし、効果的であると実証された場合には、当然、高知(県)、徳島(県は)南海トラフの(巨大地震の)同じエリアということになるわけですからね。そういう可能性は当然ありうると。ただ、その前提というのは、今回の訓練をしっかりと、まずは見させていただくといった点がまあ重要と。
 だから、結論ありきということではなくて、それともう一つ重要なのは、すぐね、こう結果だけが出ていって、知事そういったものを容認したみたいな(見出しが)こう出るんだけど、やはり我々として一番考えないといけないのは、県民の皆さん方の命をとにかく守っていくんだと、そして「とくしま-0(ゼロ)作戦」だということであれば、当然、東日本大震災の時のそうした教訓、まあこれは、しっかりと南海トラフの巨大地震の時には、これを活かしていこうということですから、米軍に限らず、あの時も海外から多くの支援の手が差し伸べられたわけですけど、それをなかなかスムーズに受け入れることができなかった。結果として、当初72時間は日本の力だけで対応したことで後手を踏んでしまった。我々関西広域連合として、その72時間以内にね、部隊を送り込む形にはなったわけですけどね。だから、こうした点については、我々はあらゆる可能性をね、これはその、今回の米軍の共同演習を徳島(県)が受ける、そういう話というよりも、あらゆる可能性といったものを、しっかりと検証をしていく、その大きな検証の場が今回の高知(県)の訓練であると、そういうふうにこう考えているということですから。
 でも、こう結論だけがね、ぽっと出て行くっていうのがね、あれなんだけど。そうじゃなくて、あらゆる可能性を、やはり我々としては考えていく必要がある。その大きな検証の場が今回の高知(県)の訓練だというふうに考えて、そのように御理解をいただきたいと思います。

(NHK)
 ちょっと分かりにくかったのですが、ということは、受け入れるというよりは、受けるかどうかの判断の場としたいというような感じなんでしょうか、ニュアンスとしては。

(知事)
 まあ、そういうことになってきますよね。だから、もちろんそこで、これは良いことだっていうことであればね、そういうことにもなるだろうし。もうちょっと工夫があるんだっていうことであれば、そういった点をしっかりと直していただいて、またその点については我々としても提言という形でね、これは軍事演習とは違うわけで、防災の共同の対応ということですから、当然、「防災の主軸」っていうのは、都道府県にもなってくるわけですから当然、その都道府県の意見といったものは、ここは尊重されてくると思いますので、そこはちょっと皆さん方も、その軍事演習とちょっと違うというか大分違うといった点は是非、御理解をしてもらいたい。
 あくまでも、この何のために防災の共同演習をするのかって言ったら、今回の高知県であれば、高知県民の皆さんの命をいかに守るのかと、これが主軸ですから、その意味では一番の意見というのは高知県、そして高知県の意見といったものを防衛省と米軍の皆さんが、そうだよね。自分達としては、こういう提供ができる、こんな協力ができる。じゃあ、こういうふうに今持っている資機材を活用しようかと、おそらくこういう形になってくる。その意味での共同演習、共同演習というか共同訓練といった方が良いかもしれませんけど、そこのところが大分違うと言ったことも理解をしてもらいたいと思うんですね。
 段々こう、同時に今回進むんで、同じかっていうふうに捉えられるんですけど。あくまでも防災の共同の訓練ということでありますんでね。まあ、呼び名もそうなっていると、日米共同統合防災訓練ということですから、そこは大分違うということでね。

(徳島新聞社)
 ですから、米軍に限らず、そういう県民の命を守る訓練という観点で、あらゆる可能性を米軍に限らず、いろんなところがどう受け入れたら県民の命が守られるかっていう、あらゆる可能性を検証していくと考えていくということですね。

(知事)
 そうですね。その一つが今回示されると。これ国からそういったものが示されるということですから。あの時にも実は、いろいろな各国から支援の手が差し伸べられるというのはあったんですよね。
 例えば、阪神淡路大震災の時にも、例えば犬もこの全部人を掘り当てる、ここに埋まってますよと。それを、いわゆる動物検疫で成田(空港)で止めてしまったっていう、ああいう反省もあったんですね。あれスイスの国かどっかからね、提供があったの。72時間という命を守る時間の中で、24時間失ってしまったって。もっと言うと、送ってきた時間も考えると72時間に間に合わなかったって、これも阪神淡路(大震災)の時の大きな、実は教訓だったんですよね。通例のいろんな規制が「いざ発災」となった時に逆に非常時にも関わらず、それが先行してしまうと。これはおかしいだろうと、やはり非常時に、そこにどう対応するのか、その一番の狙いは命を守る、救うといったことがメインということになります。

(幹事社)
 ほかによろしいでしょうか。じゃあ、ありがとうございます。

(知事)
では、よろしくお願いします。

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