文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

平成25年10月28日 定例記者会見 項目別

障害の「害」のひらがな表記について(質疑)

(NHK)
 今、県の方でパブリックコメントを募集されていると思うんですけども、障害者の「害」の字をひらがなにするという、これなんですけれども、県としてですね、なぜ表記を変えるべきとお考えなのか、改めてお聞かせ下さい。
 また、併せてですね、その変えることによって、どういう効果を得られるとお考えなのか、併せてお聞かせ下さい。

(知事)
 まず、きっかけなんですね。これは「障害者」っていう字、これは「害」という字になるということでね、その何か悪いことなのかと言うものを、よく障害者の団体の皆さんですとか、障害者の皆さんから言われることがあるんですね。そうした中で、行政の世界でも、これをひらがなの「がい」の字に変えていくといった動きが出始めてきた。まだ今、全国がそうするということになってはいない。もちろんこの「害」の字がただ悪いという意味での「害」と言うだけのことではないわけなんですけどね。それは過去の経緯、だから「障害」という字を使ってきたということになるんですが。
 その今ではノーマライゼーションということをはじめ、障害者の皆さん方がどんどん出て行く、もっと言うと「障害」というものを何か悪いということではなくて、これを一つの「個性」として捉えていく。こうした方向が今どんどん出てくる。特に、発達障害というどんどん新しい分野が出てくるということになれば、これは正に身近なものなんだと。そして普通のこと、それは一つの個性ということで、「みなと高等学園」はじめとする「ハナミズキプロジェクト」全国で初なんですけど。そうした発達障害の早期発見、早期治療、早期対応、そして就業にこれを結びつけていくと。こうした動きも、今行っているところでありますので、ということであれば、そろそろこの「害」の字、ひらがな表記にしていってもいいのかな。
 もちろん、ひらがな表記にするっていうことで、分かりづらいじゃないか、こうした声も実は一方であるんですね。物事っていうのは、長年親しんできたものについて、転換をする、当然、賛否両論出てくるわけでありますんで、こうした点についての様々な御意見を、逆に今まで聞いたことがないんでね、はっきりここで聞いてみようということも一つあるということなんですね。そしてその、「いや少し、こんな点問題があるんじゃないか」と言った点で、それを修正していくことができるんであれば、大きな流れとしては、やはりひらがな表記にしていくということなのかなと思っているんですけどね。そうした中で、対応をしっかりしていく、その意味でのパブリックコメントということで出させていただいています。
 ですから、従来、いろんな施策に対してパブリックコメント、必ずこうかけていく、こうしたことを取っているんですけど、今回はいろいろな御意見をいただけるんじゃないかという、そういう期待もね、これは賛否ということ。あるいは、決してその賛成だ、反対だっていうだけではなくて、今後の方向性、前向きにね。そうしたものも得られるんではないかと、こういう期待も寄せさせていただいています。
 それから、今後の期待、当然これはやはり、何となく従来は、「障害者」っていうことで何かね、こう区別をするような形をとられてきたと。いや、そうじゃなくて、もうこれは一般の個性なんだといったことをこの機会に、県民の皆さんにも、また行政としても、しっかりと発信をしていければな、理解をしていただければなと、このように考えています。

(NHK)
 関連でよろしいですか。国の方でも、この変えるべきか、変えないべきかという議論があったと思うんですけれども、今変えないということになっていると思うんですね。それでも、今おっしゃったように、その賛否両論って当然あると思うんですけれども、それでも県として、こう変えようと打ち出したというのは、何か特に思うところといいますか、理由が特別あったのでしょうか。

(知事)
 やはり、障害者の皆さん方からの声が強いですよね、いろんなところで会った時にね。それともう一つ、今、国が変えない、だから地方がどうしてっていうのがあるんですが、もう今や「地方分権」こうした時代になっているわけですからね、本格的な。国が変えないんではなくて、国は地方を見ているんですね。
 つまり、過半、都道府県が今47ありますから、じゃあ仮に過半ということになるとね、24(都道府県に)なってくると、恐らく国は動きが出てくると思うんですよね。で、国会でもし、反対って言う人の意見に対して、もう過半の都道府県が変えましたからって。だから、今、施策を決めていく、キャスティングボート、それを握っているのはどちらかと言うと地方なんですね。
 だから、我々としては、もう既に変えたところもあるわけでして、こうした流れの中で、別によそが変えたから変えるっていうことではなくて、やはり県内での状況をしっかりと判断をして、また賛否、あるいは今後の方向の御意見もいただく中で、最終決定をしていく。しかし、ベクトル、方向性としては、ひらがな表記にそろそろしてもいいんではないのかなということで、県として動いたということなんですね。ですから、逆に徳島が、ひらがなの表記にしていくということになれば、国が変えるという方向に進むベクトルを一つ、一歩ね、歩を進めるということになると、こう考えています。

このページに関するお問い合わせ
徳島県 知事戦略公室
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
メールアドレス:chijisenryakukoushitsu@pref.tokushima.lg.jp
 
知事からのご挨拶
知事の活動記録
写真で見る知事の動き
知事発言集
交際費執行状況
記者会見・庁議