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(徳島新聞社)
鳴門市の診療所の医師がですね、結核発症した件で、県は当初診療所名を公表してなくてですね、報道陣から要請を受けて結局公表ということになったんですけども、これを受けてですね、今後、結核とか、感染症の発表記事にとかですね、具体名の公表について、明確な基準をですね、設ける考えはないでしょうか。
(知事)
今回の場合、従来は集団感染といった場合に、その施設を発表していくっていう形をとっていたんですね。というのは、次の2次感染、あるいは更に広がっていくっていうものを早く阻止をすると。今回の場合、少しどうかなって思った点は、確かにお医者さん対お医者さんだったんですね。医院のお医者さん、プロなわけですから、お医者さん自身もそうした意識は当然おありであろうと。即、その場でもって、結核のね、隔離といいますか、一旦、そういうところへ入っていただくっていうのが、最上の策であったわけなんですね。
しかし、お医者さんであったということで、これが帰してしまったということが、まず一点ですね。で、帰してしまったとことが連絡が来たんで、県としてはこれはいけないということで、ご本人はもとよりですが、その方と、お医者さんですから患者さん診るわけですからね、接触をした可能性のある人達、こうした人達を即刻把握をする必要があるし、その人達に例えば結核の初期状況といったものが出てるのか、出てないのかね。こうしたものを、しっかりと把握をしていく必要があるという形で、公表、医院の公表はしなかったんですけど、発表ということになった。
それでその主旨は、医院の発表ということよりは、どちらかというと、そういう啓発だと。結核のそうした、例えば咳だとか痰だとかね。そうしたものが出る、あるいは発熱があると、そうした割と結核ってもう無くなったんじゃないかと、多くの県民の皆さんが思っているんですけど、いや、そうじゃないよ。身近にある病気なんですと、そういう症状があったら、すぐに連絡を下さいと、こういう形の発表をとったんですね。
しかし、記者の皆さんから、「そこはどこの医院なんですか」と。それについては、お医者さんとの関わりがあるんで、公表できないと、最初に申し上げた。しかし、「それっていうのは、県民目線でないじゃないか」、こうした御指摘をいただきましてね、すぐ調整をさせていただいて、医院にも御理解をいただき、公表する運びとなったと。こうした点、じゃあその期間、これが今回は1日、2日経ったとかいうことでないのでいいんですけどね。それがもし、経ったということになると、仮にそのお医者さんがかなり重篤な感じ、今回そうではなかったっていう診断があったんですけどね。その場合には、2次感染、あるいは3次感染といったものがかなり広がるであろうと、こうなると結局は何のためにっていうことになってしまうので、今もお話しがありますように、極力その相手方に理解を求めて、当然発表していくという方向に我々としてはしていきたいと。当然、記者の皆さんから指摘のあった、それは患者目線、県民目線、これに立つのがやはり一番と。これからは、そういう時代だなと、私も思うところですけどね。
そこで、基準という、今お話しがあったんですが、これまでもいろいろな、例えば食品の被害とか、こうしたものについての基準っていうのは、こう作ってありますので、我々としてもこの結核感染、これから身近なものであるという啓発もしているわけですので、しっかりとした対応、この場合にはもう公表していくと、公表を例えば前提にしていくといった形の基準は、しっかりとこれから作っていく。
そして、今回は幸いにして記者の皆さんにね、「県民目線、立ってないでないか」という指摘を受けて、直ぐさま転換ができたんでね、まだ良かったわけですけど。そうした点、我々としてもしっかりと、これも一つの教訓として取り組んでいきたいと思っています。あくまでも、やはり方向は「県民目線」、そして2次、3次の感染、これを防ぐという形で対応したいと考えています。