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平成25年11月11日 定例記者会見 項目別

関西広域連合について(質疑)

(共同通信社)
 関西広域連合が間もなく丸3年を迎えるということですけど、その3年間の(関西広域)連合としての取組みの評価と、後、県にとってどういうメリットがあったのかと捉えてらっしゃるのか、よろしくお願いします。

(知事)
 都道府県域を越える意思決定機関として日本の有史以来、初めて誕生した「関西広域連合」。平成22年の12月発足ですから、来月になるとちょうど丸3年となります。
 まず、その意義といった点では、これはもう私から申し上げるまでもなく、国民の皆さん、特に東日本大震災発災の時の広域防災としてのカウンターパート制度ですね。今では、中四国でも平時からのカウンターパート(制度)と、徳島(県)から提唱させていただいて、徳島は鳥取県、そして香川県は岡山県、愛媛県は広島県、そして高知県は山口と島根県と、カウンターパートを平時から組むと、これも全国最初の事例として、発展型としてあった訳ですけどね。こうした広域防災においても大きな足跡を残し、そして、今なお進化を続けていると、このように考えております。
 また、我々は広域医療を、徳島県が担っておりまして、2千万府民、県民の皆さん方の助かる命を助けていこうと。特に広域救急医療という観点ではドクターヘリの複数運航ということでね、例えば、徳島県も昨年の10月からドクターヘリを導入しているわけでありますが、これを今年の4月から、大阪(府)のドクターヘリとともに関西広域連合に移管をし、徳島(県)がオペレーションを行う。これによって、鳥取(県)、兵庫(県)、京都(府)の日本海側ですね、3府県ヘリと呼んでおりますが、公立の豊岡病院に基地局(基地病院)を置いておりますが、この3府県ヘリと合わせて3機体制プラス和歌山(県)は、もっと前から、もっというとこの関西エリアでは一番最初にドクターヘリを持っていたということもありまして、この4機体制での相互応援、こうしたものも行っておりまして、とにかく、この域内30分で駆け付けることのできる体制をということで、まだ空白地となっている、兵庫県の播磨エリア、しかしこれも、今年度中に1機、そして最後に残るのが、京都、滋賀の京滋地域、こちらにも1機、合わせて6機体制で30分、これを確立をしていこうと、このように考えておりました。
 今では既にそうした成果、例えば徳島のドクターヘリは、淡路島も守備範囲として持っているわけで、仮に徳島のドクターヘリが淡路島に救援に行った、駆け付けた。その場合に、海部郡の方で、やはりドクターヘリが必要だとなった場合には、和歌山のドクターヘリが駆け付ける。そして、和歌山が海部(郡)の方へ行ってしまって、和歌山の中で何か起こったとなると、大阪のドクターヘリが駆け付けると。こうしたお互いの相互補完関係というのも、初めて全国の事例としては行われるということになっておりましてね。これからは、更にこうした点も6機体制を目指し、進化をさせていきたいと考えております。
 また、広域産業ということで、経済産業の点では今、特区の問題ですとか、あるいは産業競争力協議会の点とか、これについても関西エリアについては、関西広域連合がその主体として、経済のこの産業競争力協議会、その主体となって、意見を出していこうとなっておりましてね。特区についても同様となっております。
 「広域観光」、「文化」言うまでもないですね。なんせこの5年の間に、関西広域連合のエリアで、なんと3回、国民文化祭があったんですね。徳島、京都、徳島ということでありまして、今では徳島が世界に誇る「人形浄瑠璃」、これも人形浄瑠璃街道ということで、関西広域連合を更に突き抜けて、福井(県)とか三重(県)とか、いわゆる近畿のエリアにまで広がるということになっております。
 という形で、枚挙にいとまのない形ではあるわけでありますが、今回、「ワールド・マスターズゲームズ」この2021年ですね。東京オリンピックの翌年、開催も基本的に決まった。「いったいそれ何?」って言う方もおられるかもしれませんが、これは、いわゆる「生涯スポーツの祭典」。オリンピックがね、正にアスリート、トップアスリートの戦いということですが、この「ワールド・マスターズゲームズ」、これは逆に、そうした生涯をかけてスポーツを高めていこうという皆さん方の大会と。
 これをかつては、滋賀県が単独で手を挙げたんですが、開催成らずということでしたが。今回は、関西広域連合として、これに取り組んでいこうと。東京オリンピックの翌年、2021年開催が基本的に決まったところでありまして、東京オリンピックでスポーツの機運がどんどん高まる。でも、オリンピックにはなかなかね、参加できない。見ることはできるんですけどね。しかし、翌年のワールド・マスターズゲームズでは、参加をすることが可能となりうる部分でありますので、こうした点も、一つの都道府県だけでは、なかなか難しいものを関西広域連合というもので行うことによって、国際的な大きな大会を誘致することができる、これも成果の一つではないかと思います。
 そして後、「徳島にとって」っていうお話しがありました。これらについても、全て徳島にとってメリットがあるものではありますが、特に我々としては、悲願であった本四高速(道路)。なんせ夢の架け橋と思ったところが、高速道路は造るにあたって地元負担がない、これが原則であったのに、徳島は520億円以上出資をさせられてきた。もちろん、徳島だけではなく、四国4県、広島、岡山、そして兵庫、大阪、また、大阪市などの政令市ですね。神戸市も含めて10府県市と呼んでおりますが、多くの負担をしてきたにも関わらず、あの高い料金と、平成の大関所ではないか、このように言って、なかなか仲間が募らなかった、集まらなかったところでありますが、関西広域連合ができて、その連合議会の第1号議決議案(意見書)、これが、本四高速の全国共通料金制の導入ということで、ここに大きく歩みを進めることができるようになったところであり、いよいよ平成26年度には、本四高速の全国共通料金、その導入の見込みとなったところでありまして、これについては、当然、我々にとっての悲願でもあったわけであり、流通と、つまり人の流れと物の流れですね。そのコストを大幅に改善をする、こうしたエポックメイクの年がいよいよ来年に。これも、関西広域連合のこの力が非常に大きく左右をしたと、このように考えております。
 ということで、話し始めると1時間以上かかってしまいますので、主立った点について、また、特に徳島がリーダーシップを発揮した点について、申し上げたところでありますが、まだまだしかし、関西広域連合の議会、有識者会議の皆さん方からは、その効果が目に見えない、こうした点をよく言われます。「広域防災、広域医療、それ以外については、まだまだだね」このように言われるものでありますので、更に2千万府民、県民の皆様方に、また、今後こうした広域連合、広域行政を担っていこう、目指していこうという九州の皆さんとか、全国の皆さん方にとっても、一つの基軸となれるように、更に進化を遂げていければなと、このように考えています、以上です。

(徳島新聞社)
 知事、関連で。あのワールド・マスターズゲームズが決まったんですけども、まず一点目が、徳島県として取組み、何か考えているようなことがあったら聞きたいのと、もう一点が、今回、残念ながら大阪府市が参加しないということだったんですけども、その受け止めについて聞かせてください。

(知事)
 まず、徳島としての取組み。これはワールド・マスターズゲームズの開催に当たっての組織を来年の9月までには立ち上げていこうと。これは、関西広域連合全体としての方針ということなんですが、当然、徳島としても、競技団体の皆さん方、私も体協の会長を務めておりますしね。
 また、関西広域連合でも、最初にこれをやらないかと言ってきたのは、実は経済界だったんですね。やはり、東京の経済一極集中。そして、東京オリンピックの誘致に対して政府も挙げてやっている。こうなると益々、関西のその地位が落ちてしまうんではないか。こうした点がありましてね、関西の経済界が危機意識を持って、このワールド・マスターズゲームズを関西に誘致してはどうかと、我々の方に働きかけてきたと。こうしたこともありますので、関経連もその一つでありましたから、関経連との関係の深い、徳島経済同友会とか、こうした関西経済同友会の皆様方、また関経連ということであれば、各商工関係の団体ですね。こうした皆さんにも加わっていただいて、当然、関西の皆さん方とのいろいろなコネクション、連携ということもありますから、そうした組織も我々としても、しっかりと、早い段階で立ち上げていきたいと。
 そして、これは当然、いろいろな競技があるわけなんですが、その誘致ということが、今後起こってきます。当然、この中には、東京オリンピックがその1年前に開催をされる。で、東京オリンピックのいろいろなキャンプ地、これに手を挙げるという話もありますので、これはともに連動する話となります。もちろん、種目がまったく一緒っていうことでは、もちろんないわけなんですけどね。片やアスリート、トップアスリートの祭典。片や生涯スポーツのアスリートの祭典ということになりますんでね。しかし、これは相乗効果を持つものだと思いますのでね、しっかりと東京オリンピックへの対応、そして翌年のワールド・マスターズゲームズ、この実施と、これについて取り組んでいきたいと考えております。
 そして、後段の大阪府市が、当面、これ関西広域連合のエリアでやるということが反対ということではなくて、これについての、いわゆる経済波及効果、もっというとコスト・パフォーマンスですよね、これが、あまり良くないということで、大阪府、大阪市は当面見送らしてもらうと。そして、お金は当面出したくないと、こうした話が直接お二人からあったんですね。
 しかし、逆に彼らからの提案があって、国際大会それを今から8年後にやるというだけの話でなくて、関西版のマスターズをやったらどうだろうかと。日本マスターズっていうのもあるんですけどね。これについては、これいい話ですし、ホップ・ステップ・ジャンプじゃありませんが、当然8年間、その前には東京オリンピックもありますから、そうしたスポーツの機運を高めるため、そして我々としても、今、健康寿命、これをどんどん延ばしていこうと、こう考えているわけですから、こうした点でも関西版のマスターズをやっていくと、これも非常に良いことだと思いますし、そうした会場、徳島としても、積極的に手を挙げていければなと、こう考えております、以上です。

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