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平成25年11月25日 定例記者会見 フルテキスト版

東部圏域「フォローアップ移動知事室」の開催について(説明)

(幹事社:司会)
 よろしくお願いします。

(知事)
 今日は、私の方から2点発表をさせていただきます。まず、第1点目は、「東部圏域『フォローアップ移動知事室』の開催について」であります。東部圏域におきましては、平成20年4月、出先機関再編の集大成といたしまして、事業分野ごとの機能統合を行いまして、本庁の局組織となる東部の「県税局」、「保健福祉局」、「農林水産局」、そして「県土整備局」の4局を発足をさせまして、今年で6年目を迎えております。
 この間、「全国初」の梅酒特区の認定を受けた美郷ブランドの「梅酒づくり」、また、遍路道として四国で初めて、国の史跡に指定されました勝浦町の「鶴林寺道」など、地域の宝に光をあてさせていただきまして、磨きをかける様々な取組みを行って参りました。
 私自身もこれまで移動知事室をはじめといたしまして、地域に直接足を運ばさせていただき、県民の皆様方の地域活性化を目指した意欲的な取組みや創意あふれる活動に直にふれまして、この皆様方の想い、また、声を肌で感じさせていただいてきたところであります。
 そこで、今年度の東部圏域におけます「フォローアップ移動知事室」につきましては、11月29日、金曜日から12月1日、日曜日まで、昨年度よりは1日多い3日間で実施をさせていただくことといたします。特に今回は、2日目の30日を「若者の日」と位置づけをさせていただきまして、徳島の未来を担う若者の皆様方と「触れ合い、語り合う場」をふんだんに盛り込んだ内容とさせていただいております。
 では、主な事業にどんなものがあるのか、御紹介をしたいと思います。まず、初日となります、11月29日、金曜日でありますが、八万中学校の3年生、約200名の生徒さんを対象に、東部県税局の若手職員が講師、そして、私がアドバイザーとなりまして、租税の意義、役割を理解をしていただくための「租税教室」を開催いたします。
 また、翌30日、土曜日には、先ほど申し上げた「若者の日」になるわけでありますが、まず、「宝の島・徳島『わくわくトーク』」といたしまして、平成24年4月に開校いたしました県立吉野川高等学校を訪問いたしまして、吉野川高校で採蜜したハチミツを使ったプリンの製造実習などを視察させていただきますとともに、生徒の皆様方と「食ビジネス」について、意見交換を行うことといたしております。また、県内の4大学をはじめ、本県と就職支援協定を締結している関西6大学の学生の皆様方、さらには、県総合計画審議会「若者クリエイト部会」の委員の皆様方を加えたメンバーによります意見交換会、題して、普通ですと、ここはアメリカだと「白熱教室」って言うんですけどね、白熱球は日本はもう作っておりませんので、ここはやはり「とくしま若者L.E.D.教室」を開催いたします。
 そして、最終の12月1日、日曜日には、松茂町と地元自主防災会の皆さんが実施をされます四国横断自動車道の松茂パーキングエリア予定地を利用いたしました「津波避難訓練」に参加をし、本県からの政策提言によりまして、その設置が可能となった高速道路の避難場所の有効性を確認をしたいと考えております。
 また、「知事と一緒にふれあいバス」の一環といたしまして、徳島の橋梁文化、なんと言っても吉野川、橋の博物館でありますので、「徳島の橋梁文化に触れる出前授業及び現場見学会」を開催いたしまして、クイズを通して参加者の皆さんと交流をするほか、私の方から、徳島の橋梁文化の魅力につきまして御説明をさせていただきたいと考えております。
 そして、最後に、徳島ヴォルティスが今シーズン最終戦で長崎を破ってくれまして、劇的にプレーオフに進出はもとより、4位ということで、この4位となりますとホームで戦うことができると、丁度この日が、ホームゲームと、J1昇格に向けてのプレーオフの準決勝となります。そこで、会場となりますポカリスエットスタジアム、鳴門に駆けつけさせてただきまして、サポーター、県民の皆様方とともにヴォルティスの応援を力の限り行っていきたいと思います。少し私もパブリックビューイングで、ワーワー言いすぎたんで、ちょっと今日は声が出づらいところでありますけれどもね。
 このように、これまでにも増して、魅力的な内容が盛りだくさんの「移動知事室」でありますので、県民の皆さん方はもとよりでありますが、記者の皆さん方にもできる限り御参加をいただければと思います。

授産製品のブランド化の推進について(説明)

 次に、第2点目は、「授産製品のブランド化の推進について」であります。県では、障害者の方々が地域社会において、活き活きと心豊かに暮らしていけますよう、「就労の場の創出」、そして、なんと言っても「工賃アップ」に積極的に取り組んでいるところでありまして、これまでも例えば、共同受注の窓口の設置や阿波藍、阿波和三盆糖など徳島らしさを活かした商品開発、ブランド化を鋭意進めさせてきていただいているところであります。
 そこで、こうした取組みを一層加速をさせ、販路拡大を図るため、世界的企業「ワコール・ホールディングス」のグループ企業であります「株式会社ワコール・アートセンター」が中心となって展開をされます、全て「一点モノ」の手作り雑貨ブランド「スローレーベル」と協働し、事業展開を図ることといたしました。
 この事業は、県内の障害者就労施設と専門アーティストの皆様方を結びつけ、障害者の方々の優れた発想や技術をもとに、デザイン性や芸術性に磨きをかけ、藍染をベースとした新商品の開発をいたしますとともに、全国的にネームバリューの高いスローレーベルのブランド名、また、販売網を活用することによりまして、大都市をはじめ、全国的な販路拡大に取り組もうというものであります。(パネル「スローレーベルによる製品」を提示して)これが、スローレーベル。
 この度、障害者の方々とアーティストの皆さん方との協働によって、開発をされた商品を「SLOW LABEL BLUE BIRD COLLECTION MADE IN TOKUSHIMA」と銘打ちまして、展示、販売を展開をしていくことといたしております。これは、本県が世界に誇る「ジャパン・ブルー」これを使えるのは「阿波藍」だけということでの、この阿波藍の深い藍色を活かしました「青い鳥」すなわち「BLUE BIRD」をモチーフとしたクッション、あるいはブローチ、また、こうしたアクセサリーということで、全て「一点モノ」となっており、つまり、手づくり雑貨のシリーズとなっております。
 商品を通しまして、一般的に高級で手の届きにくい印象のあります藍染との距離を縮めていただこうということはもとよりでありますが、製作をしていただきました障害者の方々と購入をしていただいた皆様方との距離も縮まる開発コンセプトとなっているところでありまして、障害者の方々の自由な感性で染め上げた藍染の布や糸を使って、購入者の方々が、刺繍などの仕上げの作業を施すという新しい発想の「キット商品」となっているところであります。
 なお、この商品の販路展開につきましては、まず、最初に関西圏域におきましては、12月26日、木曜日から年明け1月7日、火曜日の年末年始にかけて、大阪の阪急うめだ本店で、続きまして、首都圏を対象に1月15日、水曜日から2月5日、水曜日まで、東京の東急ハンズ銀座店において、さらに3月1日、土曜日から3月23日、日曜日まで、横浜の文化交流拠点施設「象の鼻テラス」において、展示商談会を行う予定といたしております。各会場におきましては、商品の展示販売はもとよりでありますが、商品のコンセプトの説明や障害者の方々の実演、また、ワークショップ・コーナーの併設など、来場をいただいた方々には、一緒に作っていただき、そして、触れ合う機会を楽しんでいただくことを予定といたしております。
 これを契機といたしまして、大都市をはじめ、全国の雑貨店、手芸店にも販路を拡大して参りたいと考えております。今後とも授産製品のブランド化、販路拡大をしっかりと進めることによりまして、障害者の方々の活躍の場を広げ、また、全国第3位の高水準となっております本県の障害者の皆様方の工賃の一層アップ、そして、障害者の方々の更なる自立の積極的な支援を行って参りたいと考えております。

 私のほうからは、以上2点です。よろしくお願いをいたします。

(幹事社)
 発表事項に関して質問のある方はよろしくお願いします。

徳島ヴォルティスのJ1昇格の経済効果について(質疑)

(日経新聞社)
 ヴォルティスの件なんですけど、もし、J1にですね、昇格した場合には、なんか地域でもですね、経済効果とかで期待される部分とか、どう考えてらっしゃるんでしょうか。

(知事)
 これまで、J1にJ2から昇格していった仲間たちがたくさんいるわけですよね。例えばヴァンフォーレ甲府もそうでありますし、あるいは、山形もそうだし、あるいは、我々と2年前に競った鳥栖、こうしたところを見てると、確かにすごいですよね。
 また、今、大体J2だと観客動員、我々でも大体6,000人前後といったところが、やっぱりこれが1万人前後になってくると、毎試合と。しかも、人気のあるチームが目白押しでありますので、そうしたところが来れば、競技場はまず超満員になると、これは言うまでもなく、経済波及効果は非常に高い。そうした皆さん方が、徳島に来られるときは、大抵は泊まられますのでね、前乗りっていうことも、各チームは大体前泊しますので、そうなると、そのチームを応援のサポーターの皆さん方は、当然、同じホテルをとりたいとか。こうしたところもありますし、勝つ、負ける、その前夜祭、そうしたら飲み食い、これも大きく考えられますので、いろいろな形での波及効果が高い。
 それから、もう一つは何と言ってもマスコミの露出度ですよね。おそらくヴォルティスがJ1に行くことができれば、皆さん方も大変忙しくなるんじゃないかなと思います。また、テレビの放映などでも、これはね、普通に行われてきますので。また、さらに、ただJリーグの試合だけじゃなくてナビスコカップであったり、アジアチャンピオンズリーグとか、更なる、今度は世界に向けての、またビッグゲーム、こうしたものの開催と言ったものも本県で行われると。そうした意味では、そうした相乗効果っていうものは、かなり高いものがあると、このように考えております。
 しかし、これは今言っていてもね、ればたらの話になってしまいますから、まずは、県民の皆さんとともにしっかりと12月1日、これはホームゲームでありますので、何が何でもこの千葉に、ジェフ千葉に勝っていただいて、そして、12月8日、国立競技場で相手が京都になるのか、長崎になるのかは分かりませんが、そこで、また勝ち抜いて、そして、見事来期、ちょうどヴォルティスも10周年、創立10周年をJ1で飾っていただきたいな。もう次の会見は声出ないかもしれない。これ、今でもだいぶ声出てない。力の限り、応援したいと思っています。

(幹事社)
 発表事項に関してはいかがでしょうか。
 では、発表事項以外の質問、よろしくお願いします。

「ゆるキャラグランプリ2013」について(質疑)

(朝日新聞社)
 昨日、「ゆるキャラグランプリ」がありまして、「すだちくん」が12位でした、という結果だったんですけども、まずその受け止めと、来年の出場についてどうお考えになっているか、お聞かせ下さい。

(知事)
 ちょうどこれもね、ヴォルティスの最終戦と一緒に、「ゆるキャラグランプリ2013」、その結果発表が行われました。「すだちくん」が、これにチャレンジをするということで、決起大会9月17日でありましたけどね。その時から、多くの県民の皆さん方に是非協力をと、またこれには、多くの県民の皆さんが投票していただくことはもとよりでありますが、各企業の皆さん方も広告の中に入れていただくとか、あるいは商品の中にそうしたもののPRをしていただくと。県内の企業、団体の皆様方にも大変御協力をいただきました。また、若い皆さん方に、やっぱりこう関心を持っていただこうということでね、高等学校にも「すだちくん」が直接訪問をして、この「ゆるキャラグランプリ」があるということと、是非投票をしてほしいと。こうした時の学生さん達の反応っておもしろくて、まずは、これも、意外だったんですけどね、「生すだちくん、初めて見たわ」とかいうことでね、かなり盛り上がりましてね。そうした意味では、本当に多くの皆様方の御協力をいただきました。
 そうしてその結果、今もお話しがありましたが、当初は、順位が出されていた時には22位とか23位、これはどうなるんだろうかな、やっぱりね、こうした点は15位以内には入ってもらいたいな、10位台だよね。もちろん一桁台というのは、ありがたい話なんですけどね。そうした話もあったところでありますが、全部で1580(体)、ちなみに昨年、「ゆるキャラグランプリ」、これ2012の時に応募したものは865(体)だったですから、約倍になっているわけでありますけどね。この1580(体)に対して何と、いただいた票が29万7千910票、もう30万(票)ですよね。ということで、12位に入ったところであります。また今回、この「ゆるキャラグランプリ2013」では、これを記念をして14体、上位の14体のゆるキャラの記念Tシャツに入れ込んでいただきまして、「すだちくん」も堂々とこの中に位置付けられ、そしてこれから全国にアピール、PRをしていただけると。これでいわゆる、メジャーデビューということになるわけであります。ということで、まずは、御協力をいただいた、また、御投票いただいた皆様方に、心から感謝を申し上げますとともに、これを契機にさらに「すだちくん」に徳島の名を背中にしょって、大いに全国で、またできれば海外に向けても発信を頑張っていただければと考えております。
 そこでもう一つの、来年、さあどうするかということなんですけどね。この辺については、これから、しっかりと分析もさしていただく中で、さあ、もう一遍チャレンジをして、いやいや、もう、やっぱり一桁(の順位を)狙うんだというのがいいのか、今回14位までが一つの形として、アピールを全国にされる。つまり、我々の目指したメジャーデビューをした形にはなりますので、逆に来年は、その力をさらにメジャーデビューのところから浸透させていくと、こうした方向に持っていくのか、そうした点は、多くの皆さんからも御意見もいただきたいと思いますし、中でも検討を分析とともに進めていきたいと思います。
 特に今回は、この「ゆるキャラグランプリ」に合わせて、「すだちくん」をさらに売り出そうということで、すだちくんのテーマソング、こちらも歌詞を全国公募をするとともに、歌について、曲については、本県出身で今や、もう世界を舞台に活躍をされている住友紀人さんに作曲をいただいた。ヒューマノイズプロジェクトでも、八面の農村舞台でも、その実際に歌っている皆様方に、この「進め!すだちくん」と「すだちの想い出」と両方歌っていただいたところでもありますので、さらに年が明けると、今度はこの振り付けが、ダンスができてくるということになりますから、こうしたものを引っ下げて、さあどう、「すだちくん」がこれから活躍をするのか。より活躍をするのに意義あるのが再チャレンジだと言えば、そうしたこともあるでしょうし、いやいや、これを契機に逆にどんどんいろんなところで露出していく方がいいんではないかと言えば、そうした方法もあると思いますので、これから、しっかりと皆様方からの御意見もいただきながら、今後の進路を考えたいと思っています。どうも、ありがとうございました。

(朝日新聞社)
 関連で、一応最初、決起集会とかでも全国一位を目指すというふうにやってきたと思うんですけれども、今回の12位という順位で、御満足されているのか、あるいは、もし本当に1位を目指すんだとしたら、1位の「さのまる」が120万票で約4倍、「すだちくん」の約4倍ということで、その足りなかった部分っていうのは、何が不足していたというふうにお考えになっているのでしょうか。

(知事)
 今、申し上げたのが、そうしたところの分析を、さあどうするのかっていうことですね。「さのまる」の120万票、当然、次1位を取るってことになると、それをまた更にそれを上回る必要が出てくるわけでもありますんでね。勝てないから、どうっていうことではなくて、今回、こうしたTシャツを14キャラクターで作るというのも初めての試みでありましたので、そうした意味ではメジャーとして認めていただいたっていうのは一つある。
 もちろん、全国第1位になるとメジャーデビューになるということで第1位を目指そうということなわけですけど、一番の狙いっていうのは、メジャーデビューということなんですね。ただ、自分達だけでメジャーデビューって言っててもダメなんで、そうしたものをどう認めてもらえるか。ただ今回、そうした14体のTシャツを、つまり、15位以内に入るっていうのが、そのポイントとなったわけでありますんで、そうしたものも含めて、今後どうしていくのか。
 一番は「すだちくん」を通じて徳島をどんどんアピールをしようということになりますんでね。でまた、「すだちくん」に持たせる武器というかね、道具といったものも、「歌」、あるいは「振り付け」といったものが、年明けには全部揃うということになりますので、こうしたものも含める中で、今後の進路を決めようということですね。

(朝日新聞社)
 関連になるんですけど、その「すだちくん」のPR事業で2千万(円)くらい予算があるって聞いたんですけれども、それだけのPR効果があると知事はお考えになっているんでしょうか。

(知事)
 もう、十分あったんではないかと思っていますね。というのは、今回、こうした形で皆さんにいろんなところで、逆にPRをしていただいた。PRの輪が広がった、増殖していったといったこと、その起爆剤としての部分。更には、今回、初めてだったわけですけどね「ゆるキャラグランプリ」の中で、その上位14体で一つのTシャツを作る。この中には、どれが1位だ、2位だって、書いてないですよね。こうした形で載せていただける、認定をしていただいたようなものでありますのでね。これも一つの大きな効果がありましたし、また全国公募(で)歌詞を(募集)したということで、「ああ、すだち、すだち、すだちくん、ああそうなんだ」っていうこともね、全国の皆さんに知っていただき、実際、いい歌詞が集まって、2曲、A版とB版という形でね、「進め!すだちくん」と「すだちの想い出」(が)できましたし。今度はこれにダンスも振り付けをして、これもいろんな露出が映像で動画で出していくことが、やっぱりできますんでね。そうした意味では、その起爆剤の部分、種銭としては、非常に良かったのではないのかなと思っています。
 ちなみにグランプリをかつて取った「くまモン」ね、海外行ったり、天皇陛下、皇后陛下の前でダンスしたり、それから熊本県産のお米が、全国ランキングでものすごく高くなったんですよ。これね、全部「くまモン」が付いてるんですよね。ということで、「くまモン」は最初から、もう全部どうぞ無料で使ってくださいと、この戦略が非常に大きかったんですよね。ということで、あっという間に「くまモン」が、いろんなところで「くまモングッズ」もありますしね。だから、こうした点は確かにその先例となりますから今、「すだちくん」も、どんどんこう使っていただこうと。それで愛らしさといった点ではね、これひいき目かもしれないけど、「くまモン」よりはやっぱり「すだちくん」の方が、かわいいと思うんですよね。ということで、こうしたメジャーデビューをしていくことによって、多くの皆さん方の目に触れて、「これ使わせて」、「どうぞ、使ってください」という形で、「今度、来てちょうだい」、「どうぞ、行きますよ」と。こうした点がこれからの大きなポイントになってくると思っています。

関西広域連合について(質疑)

(読売新聞社)
 1週間前にもやった関連、続きになるかも知れないですけど、関西広域連合が3年を迎えるということについてですね、あの時のお話では、3年間の成し遂げられたことということで広域防災と広域医療というのを挙げられて、広域経済というのも今、言われたと思うんですが、たくさんある中で、あえて2つ言うとすると、やはりその最初に言った広域防災カウンターパートの制度を初めてやったということと、広域医療について、いわゆるドクターヘリの相互応援制度っていうのをやった、それでよろしいのかということをお伺いしたいのと。逆に、関西広域連合でですね、課題としてできなかったこと、3年間でできなかったことというのをあげるとすればどういうことなんでしょうか。

(知事)
 まず、2つでいいのかっていうことですけどね。あえて2つとこう絞られた場合には2つプラスアルファということで、その広域防災、カウンターパート、今や全国の制度になりましたしね。それから広域医療、徳島が担っていますけど、ここでドクターヘリの複数機による相互補完、ここが一番のポイントになるところですけどね。それと平時、災害時ということでの災害医療をここに組み込むことができたと。当初、関西広域連合を立ち上げたときには災害医療という概念がなかったんですよね。ところが、東日本大震災がどーんと出た。そこで広域防災と医療を組んでやろうと。災害医療のコーディネーター制度もこういうところからできあがってきましたので、正に今おっしゃっていただいた広域防災、医療。
 それからプラスアルファは何かというと、これは本県に関わることね。これは、広域連合議会の第一番目の意見書の提出、議決事項といったものが、「本四高速の全国共通料金制度」の導入と、早期導入というものがあったと、これがプラスアルファね。という形かと思います。
 逆に、今度はいまひとつまだ進んでなかったんじゃないのといった点ですよね。これはよく言われるのが、観光と文化なんですよね。意外と進んだようで進んでいないと、必ず有識者会議でも言われるんですね。これは、おそらく関西広域連合の構成メンバーによるんだと思います。イメージね。我々としては、逆に観光というか、文化ではかなり進んだと思うんです。というのは、この間に国民文化祭が2回、実は、関西広域連合のエリアでやってますよね。京都が平成23年、そしてうちが24年。うちは、さらにその前、平成19年にもやってますからね。この中で「(人形)浄瑠璃街道」ということで、今ではもう、この関西広域連合全域、これに近畿のエリアも入れてなんですけど、「(人形)浄瑠璃街道」ということでいろんなところでコラボの浄瑠璃。そして徳島、淡路島こうしたところの皆さん方がどんどん出前で出ていくとか、講演会のときも講師で行くとか。今や、もう全域で人形浄瑠璃を広めているんですよね。こうした点では「関西文化の日」、これも受けてね、これは11月の第3の土日ですけどね。いろんなお互いに皆、文化施設は無料にするとか。目に見える形で成果は言ってるんですが、問題は観光なんですよね。奈良(県)が入っていない。どうしてもやっぱり日本の古都、観光名所と言えば、京都・奈良。みんな修学旅行で必ず行くじゃないですか。その奈良(県)が入っていないというのが、そうしたやっぱりイメージになってしまう。これは文化もそうしたところが少しあるんですよね。この時にちょうど遷都1300年祭があったじゃないですか、奈良で。そうしたときに関西広域連合としてはやはり何もできないというのもね、そうしたイメージを広げているんじゃないのかなと思っています。

(読売新聞社)
 今、おっしゃった、奈良(県)なんですけど、今おっしゃられた、奈良(県)が入っていないことによって観光面での取組みというのが不足しているんじゃないかというお話なんですが、入っていないことについて、どのように受け止められておられるんでしょうか。


(知事)
 これは奈良(県)の荒井知事さんの御判断というのがあるので、それをどうこうと言うつもりなくて、いろいろ理由は言われているんですよね。これは大阪と奈良の昔からの確執と。その一番は治水事業で大和川だ、って、こんな話はよく言われるんですよね、歴史的にね。昔から大阪と奈良が一体であったときがあったんですよ。そのときに、日頃は、この大和川っていうのは枯れ川なんですけどね、いざ大雨が降ると大変なんですよ。そのときに大阪の復旧から先にやられて、奈良をほったらかしにされたと。だから奈良の人たちは大阪に対して、これは奈良のずっと昔から奈良に居られる人ってことね。今は奈良はいわゆる大阪に通う、なんて言ったらいいのかな、首都圏だとね、よく「埼玉都民」だとか「千葉都民」とか言うようなね、「奈良大阪府民」みたいな人が結構いるんですよ。そうした人たちは別として、昔から奈良にいる人達は、やっぱり、そうしたおもしろくないと。大阪と一緒になるっていうはおもしろくないという意識がある。それから昔から都は奈良じゃないかと、京都が何をブイブイいわせてるんだよって。昔からの都は奈良だって、こんなものがこうあってね。今や、それがリニアの通過地点を巡ってまたやってるじゃないですか、京都と奈良でね。だから、どうもぎくしゃくする要素が昔から歴史的にあるということが1つあります。
 でも逆に、我々が所管をさせていただいている広域医療、こちらの分野では、でも奈良は積極的に参画をしてきてくれているんですね。たとえばうちとか和歌山とか大阪とかでは、例の脱法ハーブ、これに対して全国でもいち早く条例を作って、そして規制を行う。しかもその輪を全域に広げると。こうしたもののいろいろな共同の研究会、研修会、これは奈良にも声をかけさせていただいた、ということで、広域医療、更にはドクターヘリもこの奈良に対しては大阪と和歌山のドクターヘリが重複して支援をしているんですね。だから広域医療の面では、我々は奈良はもう一緒になっているという意識、おそらく奈良の皆さん方もそうした意識があるんですね。ただ、やっぱりどうしても全体でっていうね。また、関西広域連合の構成メンバーも奈良全体でフルセットで入ってよ、みたいなことをこうどんどん言うから。
 だから、私なんかが思うのは、じゃあ広域医療、そしたらお互いにドクターヘリで助け合えるわけだから。広域医療で、あるいはこの間奈良も大きな災害がありましたから、広域防災で、あるいは観光文化で、この3分野、7分野のうち3分野でどうだろうかと。こうした進め方もあるんじゃないのかなと思うんですよね。現にこの間、近畿版の地方産業競争力協議会、これも関西広域連合がメインでやったんですが、ここには三重県がオブザーバーとして実際に入ってきていますしね。奈良もそのエリアとして、これはまあ、奈良は奈良としてやってるんですけどね。そうした広域産業についても関わりが出てきているところでありますんでね。まずは、奈良の皆さん方にしっかりと、「関西広域連合に入ったら、ここはメリットがあるな」と、県民の皆様方に、いかに御理解をいただけるかと、そうしたところにあると思うんですけどね。

食品の虚偽表示問題について(質疑)

(NHK)
 ホテル、レストランのメニュー表、表示について、知事が提言されたように、良い方向に、県の権限強化の方に向かってます、そのことを受けてどういったお考えですか。

(知事)
 はい。今回の一連の景品表示法、これに基づく違反と。しかも、全国でももう屈指の名だたるホテル、デパート、こうしたところで行われたと。これはやはり、景品表示法のあり方そのものにもあるんではないのかなと。やはり消費者庁だけでこれを対応するというのは、やっぱりこれは難しい。これはもうマスコミの皆さんにも書かれた、これの景品表示法に対応している消費者庁の職員50名。50名でこれだけ全国にあるホテル、そのレストラン、またデパート、こうしたところを全部チェックをしているというのは、ほぼ不可能に近いということがありますので、我々、特に食品偽装の問題でこれJAS法の問題でね、この時にも最初はマスコミの皆さん方からもかなり厳しい指弾をいただきましたけど、なんで公表しないんだと。国の方からそれはしない方が良いという話があったりこうしましてね、あの時は違う役所であったわけでありますが。やっぱりそれはマスコミの皆さんの言うように、消費者の皆さんに軸足を置くべきだと。これはやっぱり県としてもあるべきだと。徳島から声を挙げさせていただいて、JAS法が改正となって、そして今では県の権限を認められると。同様のこと、これも景品表示法にも当然あるべきだということで、消費者庁長官にも直接話をさせていただきましたし、これは多くの県の皆さん方からも賛同いただいているところで、三重県鈴木知事さんも動かれましたし、多くの皆さんの力で、これは国から地方への権限移譲ということにもなりうる話ですので、これは知事会挙げて今後対応をしていければなと。権限移譲の関係はこれ佐賀県の古川知事さん、委員長さんでありますので、こうしたところともしっかり諮りながら、国も景品表示法改正をしていこうと、こうした動きになっていますので、我々としてはしっかりとその権限移譲の受け皿に、そして国からの何よりもやはり国民の皆さんの期待に応えれるように。そして、各レストラン、またデパート、こうしたものの書かれているものがしっかりと、そのものですよと。それと、うちのブランドも一部汚された訳でありますが、多くの皆さん方が、本当に努力をされて、そして作り、維持・発展をされているブランド、その信頼を絶対に貶めないと、こうした点をこれからも国とともにここは、歩調を合わせてやっていきたいと思っています。

南海トラフ地震対策特別措置法の成立について(質疑)

(時事通信社)
 南海トラフ地震対策の特措法が成立したところではあるんですけど、そのことについて受け止めをお願いします。

(知事)
 南海トラフの特別措置法、特措法と呼んでいますけど、これが先般成立をいたしました。これは、徳島からも声を挙げ、そして今では南海トラフエリア、9県知事会を構成しているところでありまして、この9県で力を合わせて、そして、この特別措置法、つまり東海地震のいろいろな対策、そのための国の補助事業の補助率かさ上げ、これに比べて東南海・南海エリアっていうのは非常に低かった。これはやはり同じ、あるいはそれ以上に、特に南海トラフの場合には巨大な津波を伴うっていうことが立証をされておりますので、集団移転といった点についての支援とか、規制緩和とか、こうしたものを求めて、それが今回、南海トラフ特別措置法として、これが成立をしたと。
 今後はこれをいかに活用していくかということで、これに関する予算を国にしっかりと補正で、あるいは新年度予算で作っていただいて、我々としては積極的にこれをいただきにいくという形をとりたいと。ただ、まだこれ片肺なんですよ、もう一ついる。これが、国土強靱化法。これがまだ成立をしていない。これは、この南海トラフ、あるいは首都直下型地震、こうした各エリアエリアの法律、これをバックアップをする、国土を本当に強靱化をしていく。もちろんこの中には笹子トンネル、あれが崩壊をしたということでの、いわゆるもう老朽化を今してきている日本全体の橋梁だとか、あるいはトンネルだとか、こうした社会資本の老朽化対策といったものもこれ入っている。でも、これはいざ、強度の強い地震が発生したら、これはやっとかないと大変なことになるわけですから、そうした意味ではもっともっと南海地震の特措法だけではなくて、国土強靱化法が出来上がって、そのバックアップ財源をしっかりと、これを予算化をしてもらう。これによって、初めて両翼が備わって、我々が今まで求めてきたものが、ここに実現をするということになりますので、今、国に対して提言しているものも、一日も早くこの国土強靱化法、これを成立をさせてもらいたいということを申し上げております。

風疹予防接種助成について(質疑)

(徳島新聞社)
 徳島市が、風疹の予防接種費用の半額助成をするみたいなんですけど、徳島県としても行うお考えはないんでしょうか。

(知事)
 はい。まず第一義的には各市町村の皆様方でいろいろ対応を、それぞれの市民、あるいは町民、村民の皆様方の動き、こうしたもので対応をしていただけるんではないのかなと考えております。
 また、ただこうした点について市町会あるいは町村会の方から県としても協力をして欲しいとかですね、こうしたものが出てくるということも考えられますので、そうした申し入れ頂きながらその点についても考えていきたいと。これまでも風疹に限らず、こうした予防接種の関係は、特に子宮頸がんワクチンの時には、逆に県の方でその口火を切るといったこともあったところでありますので、こうした前例といったものも加味をしながら、その効果、こうした点をよく考えて対応したいと考えています。

放射性廃棄物の最終処分施設の候補地選定について(質疑)

(時事通信社)
 核燃料廃棄物の処理の問題で、最終処分場を国の方が自治体に対して指定をしていくという方向性をまとめたというような話が出ているんですけども、このような対応については、どのようにお考えでしょうか。

(知事)
 これはもう本当に一番難しい問題ですよね。核燃料棒の問題以前に、今東日本大震災福島第一原発の事故以降のね、例えば、がれきの処理であったり、あるいはその放射性物質を浴びてしまったものについて、今いろんなところで関東地方、東日本は野積みにしてるんですよね。じゃあ、これどうするんだ。まずは、こうした対策を私はしっかりとやるべきじゃないかなと、こう思うんですよね。
 ただ核燃料棒の話もこれ福島第一原発の話として、とにかくこの安全性を高めていかないといけないと。今のまんまだったらとにかく世界中から、日本は本当に被曝してしまっていると。もっと言うと放射能を海に垂れ流している国だ、こうしたイメージを作られてしまっているんですね。だから、これについてはなんとか、早期に、そうした意味では今回の対応というのも分からんではないんですけどね。
 しかし、我々としてはかつて、この核燃料棒の話ではないんですけど、核の廃棄物ね、これについてお隣、高知県の東洋町、こちらが手を挙げた。そこに対して、我々としては隣接をしているっていうこともありまして、これに対して反対の声を挙げさせていただいた。当時は高知県、橋本知事さんでありましたけどね。これは共におかしいということで、国にもかなり強く申し入れを行わさせていただきましてね。でも、考えたらあの時にもし、仮に、ればたらですけどね。東洋町にそうしたものができて、当時国は地下深く掘るから大丈夫だ、って言って地元を説得したんですよね。しかし、南海トラフの巨大地震のこれその後出てくるわけですけど大変なことになってましたよね。こうした点を考えると、少なくとも地震列島である日本の中で、その位置っていうのは、なかなかこれは難しいんじゃないのかなというのが正直なところなんですね。
 しかし、そうした点は国は全部分かっている訳でありますので、そうしたものをしっかりと踏まえた上で、最善の対策というか、そうしたものを考えていっていただきたいと思っています。

(時事通信社)
今後、県内は当然ですけども、周辺の市町村、県内の周辺市町村がそのような場所として名前が出た場合には、どのような対応を考え、今の時点ではお考えでしょうか。
 
(知事)
 まあ、これは仮定の話なんでね。仮定に仮定を言ってもしょうがないんでけど、ただ今も申し上げたように、かつて東洋町の問題があって、我々はそういう判断をし、行動をしたというのがまず第1点。それとその後に、東日本大震災が起こり、今は国の中央防災会議も南海トラフの巨大地震として、その震度、こうしたものを出した。マグニチュードもね、9.0っていうわけですから。これを考えたら、なかなか県内に適地はないな。もっと言うと四国になかなかないだろうなということは自明の理かと思うんですけどね。これは決して、地域エゴとして言っているわけでなくて、それは当然のことながら、安全、これをしっかりと確保しなきゃいけない。今、世界中でも北欧に1ヶ所しかないわけでしょ。そこは地震が起こらないと。しかも、ものすごい地下だしね。だから、そうした点をどう考えているのかと言った点ですよね。

(幹事社)
 よろしいでしょうか、なければ終わります。ありがとうございました。

(知事)
 はい。じゃあ、よろしくお願いします。

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