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平成25年12月27日 年末(臨時)記者会見 フルテキスト版

今年1年を振り返って(説明)

(幹事社:司会)
 今年の締めくくりの記者会見です。よろしくお願いします。

(知事)
それでは、今年最後の会見をさせていただきたいと思います。
 ということで、いつもこの時には1年を振り返ってということで、まず私の方からお話をさせていただきます。まず、年頭の会見の時、必ず干支からふれていくわけでありますが「癸巳(みずのと・み)の年です。平成25年は」と、このように言わせていただきました。じゃあ、「癸巳(みずのと・み)の年」ってどんな年なのかっていうことですが、これは丁度「十干」、60年ひとサイクルということでありますが、その前半30年の最後の年ということで、次に始まる、つまり具体的に言うと、平成26から始まる新たな30年、そのいろいろな価値観、基盤、これを作り上げていく年になるんだ。これを受けまして、県においても大変重要な年になるんじゃないだろうか、このようにも申し上げたかと思います。そして、振り返ってみますと、正にそうした1年であったかと思います。
 国においてはどうであったのか、アベノミクス3本の矢とも言われましてね。もうこの高すぎる円高っていうのは、もう戻らないんじゃないか、デフレから日本は脱却できないんじゃないだろうか。こうした危惧が全国的に蔓延をしたところでありましたが、これが見事に一気に円安に転じていく。このアベノミクスというものが言われ、そして、大企業、大都市部では本当に景気が良くなった。今では、デフレという看板を下げてもいいんじゃないだろうか、こうした話も出始めるようになりました。
 また、さらにこれに明るさを大いにプラスにしてくれたのが、2020年オリンピック・パラリンピックの東京誘致の決定ということであります。多くの新聞の中でも今年の重大ニュース、特にスポーツ面、あるいは国際的なニュースという中でトップに上がるのが、この2020年の東京オリンピック・パラリンピックの決定ということがよく書かれていることでも、もうおわかりのとおりであります。
 でも、じゃあ地方はどうだったのかということで、今度は徳島を振り返ってみたいと思います。徳島にとってみますと、確かに円安に転じていく自動車の関連の企業の皆さんがあるわけでありますし、何となく気分として閉塞感から抜け出せるんではないか。また、有効求人倍率も21年ぶりに「1(倍)」を超える、今年の7月の有効求人倍率からということになりますが、確かに経済指標的には徳島も良くなってきたのは事実であります。しかし、なかなか中小零細(企業)の皆さん方にお聞きをしても「その実感は、まだまだ得られてないよね」。また、地方という観点から見ても「まだちょっとね」こうした思いが強い1年であったかとは思いますが、しかし、確かに明るい兆し、これが見えてきたことは事実であります。

 また、徳島にとっての明るい話題、こちらもやっぱりスポーツになりますよね。例えば、野球の徳島インディゴソックスが、2度目のリーグ優勝を果たす、日本一にならなかったのがちょっと残念だったですけれどね。そして、サッカー、徳島ヴォルティスが、あの重い重いJ1への扉をとうとう「四国初」という形で開けていただいた。多くの皆さん方に応援をいただいた。こちらについてもいろんな全国ニュースでどんどん取り上げられて、そして、今までは四国っていうのはJリーグでは、まだまだ「未開の地」だ、このようにJリーグ関係者から言われていたところが「いやいやいや四国は」っていう形で急に論調も変わってきたところでもあります。これは、別にサッカーをよく知っているとか、サッカーのファンだという人以外の皆さん方でも、徳島の名前がヴォルティスとともに全国に発信をされるということで、大いに勇気づけられた1年であったかと思います。

 では、今度は個別の事業と言いますか、政策の方にも入っていきたいと思います。今度は、年度始めの時に申し上げた平成25年度をどんな年にしていくのか、徳島にとっては命運を決する大変重要な年、特に、三つの課題を申し上げました。

 一つは、あの高すぎる平成の大関所とも揶揄をされた本四高速の料金。なんとか他の地域と同じに、全国共通料金の仲間入りをすることができないだろうか、平成16年度、徳島からまず声を上げ、そして、多くの仲間を作り、関西広域連合もそうした意味では大いにこれがプラスに作用したところでありまして、いよいよ平成26年度からその仲間入りをする目途がたったところでありまして、目途がたってから行う、あるいは実現してからやったんでは後手に回るわけですのでね。そうした点をもっともっと全国に知っていただこう、まずは徳島ファンの皆さん方からと。そして、この機会に観光だとか、企業誘致だとか、こうした有利に働く点については、今のうちからどんどん対策を打っていこうと、こうした形で全国公募でロゴマーク、あるいはキャッチフレーズを募集させていただきました。

 また、もう一つの点としてはTPP。TPPについては、丁度3月に入って安倍総理が、本格的に「交渉参加をするんだ」表明をされました。県としては、なんと言っても農業をはじめとする第一次産業は基幹産業であるということで、これは全国知事会でも、しっかりと総理に申し上げる必要があるであろうということで、全国知事会副会長として、会長とともに総理に直接、3月21日、お会いをいたしまして、そして、国益を逸するような交渉は是非避けていただきたい、そして、農業をはじめとする第一次産業というのは、正に地方にとっての大変重要な産業どころか生活そのものなんだと、こうした点を強く申し上げたところ、総理もそのとおりとおっしゃっていただいたところであり、ということであれば、25年度に入って積極的にこの第一次産業が着眼をされる、これに対して、ただ守るというだけではなくて、この機会に今までできなかったことをすべてやってみようじゃないか。
 例えば、地産地消の学校給食、まだ全国では26パーセントしか普及していない。徳島は、最初の頃からこれをやっていこう、地元で採れた滋味豊富な、しかし、流通にはなかなかのせられない、例えば、曲がったキュウリだとか、完熟してしまったトマトだとか、こうしたものを学校給食で、JAの皆さん方とともに協力をいただいて進めていこうと、その徳島でも32パーセントなんですよね。これを是非、50(パーセント)に、いやいやいや60、70、80に、100に近づけていこうではないか、こうした点も強力に政策提言をさせていただき、とうとうそうした目処がたってきたところでもあります。

 また、しっかりと輸出戦略、これも行っていく必要がある。でも、食物検疫という国と国との取り決めがあるわけですから、これは国にしっかりとここを打ち破っていただく、ブレイクスルーしてもらう必要がある。こうした点も強く申し上げて参りまして、こうしたものも着々と実現がなされてきているところであります。

 そして、3番目の大きな課題、言うまでもなく南海トラフの巨大地震をどう迎え撃っていくのか。そして、被害想定を7月31日に出させていただきましたが、(死者)31300(人)、この数字を受け入れるわけにはいかない、なんとしても、この数字は「ゼロ」であるべきだ、「とくしま-0(ゼロ)作戦」を強力に推進をしよう。でも、口で言っているだけでは、県民の皆さんも市町村の皆さん方もそれは難しいんじゃないか、安全安心にはほど遠くなるわけでありますので、こうした点について、例えば、耐震化を高め、100パーセントに極力近づけていく。あるいは、津波を伴う地震でありますので、率先避難行動をしっかりとやっていく、これらで80パーセント。
 そして、災害弱者と言われる高齢者の皆さん、あるいは障がい者の皆さん方が安心して逃げられる場所、我々は「500メートル以内の避難所」とこのように定義を付けさせていただきましたが、その避難所、あるいは避難路、こうした整備を着々と進めていくことによって、93パーセントまでこの数字を減じることができる。
 しかし、まだ7パーセント残るわけでありまして、ここのところについては、東日本大震災で宮城県の村井知事さんが言いました「我々は多くの過去の事例に学んできた。しかし、歴史に学んでいなかった」。つまり、江戸時代、あるいは、その前にも、三陸にも、あるいは、徳島、いわゆる南海トラフのエリアにも巨大な津波が襲っていたんですよね。その碑がどこにでもあるわけでありますから、こうしたものをもう一度しっかりと知見として取り込んで、そして、このエリアは必ず津波が来るんですよ、浸水が来るんだということを示していく必要があるということで、この点についても国の方が、東日本大震災発災の教訓として「津波防災地域づくり法」というものを制定をし、この中で津波災害特別警戒、特別と普通の警戒区域といったものを指定できるようになり、徳島県としては、これを昨年の12月に制定をした「南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条例」の中に盛り込んでいき、いよいよそのイエローゾーンの指定をさせていただき、3カ月間の周知期間を経て、これを実行に移すと、全国最初の「歴史に学ぶ」といった点について対応をさせていただくこととなりました。
 ということで、この大きな命運を決する3つの課題についても、それぞれに歩みを進めていくことができた1年であったかと思います。

 それでは、更にこれを深く掘り下げていきたいと思います。まず、一番目の柱は言うまでもなく「経済雇用対策」こちらについてであります。やはり、これについては予算といったものが関わってくるところで、国がアベノミクスの2本目の矢、財政出動この点を実行しようということで、補正予算と新年度予算とを一体化をする15カ月予算、これが平成25年度の一つの特色でありました。であれば、県としてもこれにしっかりと呼応しようと言うことで、2月補正予算と平成25年度当初予算を合わせて、国の方が先にできちゃいましたんで、14カ月予算、1カ月今回発動の期間を、時の利を失ったわけではありますが、切れ目のない14カ月予算という形で対応をさせていただきました。
 ここの中でも徳島の提言が、国にも活かされた大きな公共事業についての転換点があります。これは何かというと、あの災いの年、平成16年度の時に、徳島が全国知事会に提案をし、決議となり、国が年の明けた17年、補正予算を組んだ災害予防、災害が起こってから復旧をし、そして、莫大なお金をかける、これはおかしいではないか。行政というのは、人命と財産を守ってこそということで、災害予防あるべきと。当然、100分の1のコストで多くの効果を得る、これは国がその後、立証してくれることとなりますが、なかなか国も当初予算ではこれを導入しなかったですね。補正予算ではずっとありました。
 しかし、平成25年度の国の当初予算において、事前防災・減災対策事業ということで、全面的にこれが認められることとなりました。正に公共事業の質を大きく転換をしていくそうした節目にもなったんではないかと思いまして、徳島としては、その発案者として、徳島県としても、その前からではありましたが、本格的に公共事業の質の転換を図っていく、事前防災・減災対策を大いに進めていこうと。
 また、更には笹子トンネルなどの崩落ということで、日本では公共施設、あるいは公共財というのは作ってしまったら終いと、高速道路がその典型でしたよね、作ってその補修というものをあまり考えない、つまり、ライフサイクルコストという概念で、しっかりとこれに対応しなければいけないということであります。この点についても、国に対して、早くそうした制度を作るべきではないかと申し上げてきたところ、これが「国土強靱化法」ということで、いよいよ12月に成立をすることとなり、また、冒頭でも申し上げた高速料金についても、これからは維持管理といった点を考えないといけない、ただ作ったコストを償却をすれば、後は無料開放をすると言うことではなくて、しっかりと維持管理、あるいは場合によっては強靱化をしていく、これを考えるということで、2050年から2065年まで償還部分を延長をしていこうと、こうした新たな動きにも実は繋がったところであり、その効果が徳島の本四高速、四国のと言った方がいいかもしれませんが、その料金を全国共通料金へもっていくと、こうした形にもぐるっと回ってくることとなった1年でありました。

 また、企業の皆さん方にとってのオーダーメイドで人材育成をしなければいけない、一人からでもということでの受け入れる中央テクノスクールも4月から全面オープンをするととともに、道路を隔てて向いにあるKIZUNAプラザ「徳島経済産業会館」ここには、金融、経済、あるいは貿易、こうしたもののワンストップサービスの窓口があるわけでありまして、この人材育成とこれら経済、金融、貿易、これらが一体となる窓口もここにオープンをすることとなり、各企業の皆さん方の創意工夫を具現化をしていく、いろんな点、こんな点どうだっただろうかというものをスピード感を持って対応をする拠点もオープンをしたところであります。

 それから、もう一つは、やはり徳島の強み「2つの光王国」であります。じゃあ、2つの光はなんなのか。一つは言うまでもなく21世紀の光源LED。世界最大の生産拠点が日亜化学工業株式会社さんということで、徳島県にあるんであれば、これを使った応用する企業をどんどんと徳島に集積をしようと「LEDバレイ構想」これを(平成)17年12月に打ち立て、100社集積を目標の半年前で達成をし、今ではLEDの応用を、また、開発・生産は徳島で、徳島のブランドで、という形でのワンストップのサポートセンターも4月、工業技術センターに作るとともに、ISO17025を取ることによって海外でも打って出ることができるようになる、こうした体制も作らさせていただきました。
 また、もう一つの光、言うまでもなくブロードバンド「光ブロードバンド王国・徳島」であります。これもピンチをチャンスにということで、地上デジタル放送、全国波テレビが双方向になって便利になる、通信と放送の融合だ。しかし、徳島だけはアナログ放送であったが故に関西波が見えた。しかし、それが全く見えなくなる、3チャンネルしかなくなる。これはピンチということで、全県を10年をかけてケーブルテレビで結ぶ、しかも、後発の利で、これを光ファイバーでということになり、これに着眼をしていただいて、情報通信関連産業が、コールセンター・データセンター(など)、既に10社13事業所(を展開)、また今度新しく一つ小松島にもできますが。そして、東日本大震災の発災を受けて企業の皆さん、特にICT企業の皆さん方がリスク分散をしなければいけない、素晴らしいブロードバンド環境があり、できれば環境の良い所に移って社員の皆さん方の能率を高め、そして、ワークライフバランスの実現もしようではないか(といった)「サテライトオフィス現象」とも今、全国で言われる神山町、美波町、三好市、こうしたところで展開が既になされて、今では新たなワークスタイル、テレワークの代名詞とも言われておりまして、いよいよ国でITの世界最先端の国家に日本がなっていこうと閣議決定をしたICTの世界最先端国家戦略ですよね、こちらについて、そのモデルの中核が徳島に今なりつつあるところでもあります。

 また、第一次産業ということでのTPP、これを機会として、やはり6次産業化、国が6月に日本再興戦略の中で、6次産業化の市場規模、従来1兆円であったものを2020年には10兆円に10倍に拡大をしていく。しかし、その人材育成システムが、まだ無い、これが日本のお寒い状況でありました。
 そこで、徳島においては、この1月、海外輸出戦略を作るとともに、新しい年度に入る前の3月の段階で、輸出サポートセンターを作り上げていこう、組織を作ろうと言うことで、新年度4月に入ってからは東アジア、東南アジアあるいはヨーロッパ、こうしたところの見本市、あるいは商談会、どんどん打って出、その商談が続々と決まってきているところであります。しかも徳島1県だけでというのではなくて関西広域連合とともにあるいは四国4県で協力してと、十重二十重にいろんな機会を活用して行って参りました。こうする形で本格的にいよいよ徳島の農林水産品が、また加工品といったものが、海外に打って出る時代となったところでもあります。

 しかし、その人材育成は、となって参りますと、なんといっても中四国9県の中で大学に農学部がないのは徳島県だけと。ないものを悩んで「オーノー」なんていっても、しょうがないところでありますので、ここについては、中四国最大規模の優秀な工学部のある徳島大学の工学部に農業分野を作っていただこうと「農工連携スタディーズ」をいよいよスタートするとともに、大学についても全面的にバックアップをしていただく。この農工商連携センターを。ここには企業、県の方からも人材をどんどん派遣をする。あるいは企業の皆さん方は寄附講座を行っていただくと。産学官連携をして正にこれを支える体制が徳島にはできてきているところであります。しかし、国にはまだないということで、国に大いに旗を振って貰おうと。これは徳島発の政策提言を活用する中で、11月の8日の官邸で行われた政府主催の全国知事会においても、あるいはその後の農林水産大臣に直にという形でも、この農工連携の学部を新たに大学に、国主導で作るべきだ、農林水産省と文部科学省で協力をしてこの6次産業化の人材育成システムといったものをしっかりと構築すべきと。こうした点も提言をするとともに、この案はそのまま農林水産大臣に持って行かれたところでありました。
 もちろんグローバル人材というのは6次産業化だけではなくて、今では会社の公用語が英語というところもできているところでありますので、小学校あるいは中学校、このうちから生きた英語、我々が学んできた文法だ、あるいは熟語をただ覚えるだとかいう詰め込み英語ではなくて、生きた英語を使えるように。こうしたグローバル人材の育成にも努めてきたところでありまして、我々としては県内に「英語村」的なものも創り上げていったらどうだろうか、今、研究研鑽を進めているところであります。

 次に、2番目の安全安心の柱に入りたいと思います。大きな点は、もう冒頭のときの南海トラフの巨大地震をいかに迎え撃っていくのか、この点で申し上げたところでありますので。あとこの点については、我々として特に今回定めたいろいろな方向といったものを、より具現化をしていく、また市町村の皆様方にもしっかりと協力をどんどんしていただこうということでの「とくしま-0(ゼロ)作戦緊急対策事業」これによって先ほどの3番目となる一番のポイントの避難場所ですね。こうしたものをどんどん進めていただく。こうした点を当初予算で、そして9月の補正予算でも進めさせていただいたところであります。
 
 さらには、やはりBCP(事業継続計画)といった観点で、行政だけではなくて中小企業の皆さん、そして東日本大震災発災のときには、あのササニシキの美田が全部津波に飲み込まれ、今なお耕作は不能の状態となって、塩害ですね。となれば徳島も今や関西の台所から日本の台所を期待されているわけでありますので、仮に南海トラフの巨大地震があっても農林水産業を早く復活させる必要がある、農業版のBCP、これを全国に先駆けて作り上げていこう。しかも24年から26年度ということにしておりましたが、この点についても急がなければならないという事で、(当初の計画から)1年前倒しをし、今年度策定をし、各土地改良区など農業関係団体の皆様方にもその具体的な点をお話をさせていただき、今では運用の段階に入るとともに、更に改良点を重ねていこうと、進めているところでもあります。
 
 災害以外にも安全安心もあります。医療崩壊とも言われ、医療再生という言葉も踊ったこれまででありました。そこで県におきましてはなんといっても県立3病院を中核とするとともに、特にその中心部にある県立中央病院、こちらを建て替えをするとともに、隣に徳島大学病院がある。2つを一体化すると、日本にない高度の医療機関がここにできあがると言うことで、物理的にもつなげる「総合メディカルゾーン」をスタートをさせるとともに、医療特区をこの中にいれることによって、医療法で例えばお互いにPET-CTがあるわけでありますが、徳島大学で放射線物質でありますアイソトープこれを作った。「少し余裕があるから県中(県立中央病院)どう?」でもこれはできないですね。
 しかし、これもおかしい話じゃないかということで、お互い病院が繋がってますんで、これも医療特区によって解消するなど、数々のそうした医療法上での規制といったものを緩和をさせていただいております。そして、ここを中核としてドクターヘリを飛ばすだけではなく、西の守りである三好病院、ここについても西の守りというだけではなくて、ここを「がん」のフルセット、緩和ケア病棟も入れる中で、四国中央の守りにしていこうというもの。
 また、県南部の守り、海部病院。全国初の高台移転をいよいよスタートしたところであり、ただ単に高台に持って行くだけでは意味がないではないか。高速道路のインターチェンジとそして地元牟岐町の皆さん方が身近に逃げれる場所としての防災公園。また、日赤の備蓄庫も入れる四位一体の、県南にとっては「まぜのおか」に続く新たな第二の防災拠点をここに形成をすることとなったところであります。
 また、東の守り、社保庁改革でいったいどうなるんだろうか。この心配は、鳴門市板野郡の皆さんだけでなく、お隣香川県の東かがわ市、あるいは淡路島の皆さん方から心配であった健保鳴門病院、これを都道府県としては全国初となる買収をさせていただくとともに、徳島県としては初めての体制である「地方独立行政法人徳島県鳴門病院」として、4月に新たにオープンをし、この総合メディカルゾーン全県構想の東の守りについていただいたところであります。

 そして、こうした医療、これをバックボーンとして、徳島は関西広域連合2府5県4政令市、2000万府民県民市民の皆さん方の助かる命を助けていこうということで、広域医療を担っているところであります。特にこの中でも中核となるのが平時の安全安心を守るドクターヘリの共同運行。鳥取県、兵庫県、京都府のいわゆる北半分を守る3府県ドクターヘリ。この1機から始まりまして、今年の4月からは徳島県のドクターヘリ、大阪府のドクターヘリ、3機の共同運行とともに、この体制ができあがる前からドクターヘリを運用していた和歌山県のドクターヘリ、4機体制でこのエリアを守る。しかし、まだこれだけでは空白区があるんですね。兵庫県の播磨地域、また丹波南部地域、こちらについても11月の30日、兵庫県ドクターヘリがいよいよ導入をされ、空白区が全域で解消され、そして今度は5機体制によって、できればまだまだ達成できていないこの関西広域連合全域のまさに30分以内で駆けつける体制を今度は具現化をしていければと考えております。
 
 こうした点もあるわけでありますが、さらに安全安心といった点では、もう1点。長年のこれも悲願でありました。河川を改修するときは河道を広げていく、そして流れをどんどん速くすることによって水害を防ぐという、これが本来あるべき治水事業であります。しかし下流部の大人口エリアを守るために、なかなか技術が伴わない、予算が伴わないということで、逆に川をせばめて、閉塞をさせて、下を守る。そして中流域上流域を溢れさせるという悲しい手法をとったのが、県内最大の内水である飯尾川であります。この加減堰、ちょうど石井町にあり、徳島市との境になるわけでありますが、こちらについても2つの条件であった、四国最大級のポンプとなる角ノ瀬の排水機場、そして飯尾川の第2樋門、この2つができあがる、これが条件となったわけでありますが、なかなか国の方でこのポンプ場を整備してもらえなかった。しかし、平成16年度、あの災いの年。災害予防の提言などを契機として、国土交通省の方からも「これはぜひやろう」という形になりました。この条件が全て整い、今年の1月、悲願であるこの加減堰、とくにまず南岸堰、こちらのほうを取っ払う工事に入り、つい先般、いよいよそれが整備ができたところであります。石井町の皆さん、あるいはその上となる鴨島、吉野川(市)の皆さん方にとっても、「今までどうして行政が」といった点について、ここも解放されたこの1年であったかと思います。
 
 そして最後、宝の島とくしまでありますが、ここではゆるキャラグランプリの話、すだちくんが多くの皆さん方、マスコミの皆さん方にもご協力をいただきまして、30万票に迫る票をいただき、そして12位となりました。今年のゆるキャラグランプリ2013では、1つだけがチャンピオンというのではなくて14のゆるキャラを1つのTシャツにしたためましてね、全国では1580体応募があったわけですから、このTシャツの中に入るか入らんかがメジャーデビューするかどうか大きな岐路となるわけでありますが、すだちくんは堂々とこの中の一角を占めることとなり、言わばメジャーデビューを果たすことができました。また、さらにすだちくんを全国に知っていただこうということで、歌も全国公募を、歌詞をさせていただきまして、作曲については今本当にドラマ、映画で売れっ子中の売れっ子、住友紀人さんにお願いをして、そして、「進め!すだちくん」を。そしてもう1つ良かったということで、CDでもA版B版とレコードでもあるんですけど「すだちの想い出」と2曲、すだちくんの歌ができたところでして。そうしたものを併せる中で、すだちくんにのせて徳島をどんどんアピールをできればと考えております。
 また、更にはネットワークといたしまして、さきほど高速道路の話もしたところでありますが、「命の道」といった阿南安芸自動車道の特に海部道路、これがいよいよ計画段階となりまして、これも12月でありましたが、こちらについての「計画段階評価」に着手をしていただくことができました。長らく県南地域、特に海部郡の皆さん方にとって「国道55号だけで大丈夫なんだろうか」こうした点についてご心配いただいたところであります。点線であったものが、まだ細いものでありますがようやく実線になってきた、1日も早く我々としても国とともにこの事業化を目指して行ければと考えております。
 また、徳島阿波おどり空港、空の玄関についてでも、いよいよ10月27日からANAが東京便4往復であったものを5往復に。JALの6便と併せて、11往復。過去最大の便数となりました。こうした形で空の玄関もたいへん便利になってきた徳島でもあります。
 また、自然エネルギー、東日本大震災発災以降は電力は無尽蔵ではない、まさに国民が実感したところでありまして、その自然エネルギーの促進を図っていこうという36道府県、200を超える企業の皆さん方が一体となった「自然エネルギー協議会」。徳島は1月から会長県を仰せつかることとなり、例えば洋上風力であったり、日本全体のエネルギーの基本計画、これがまだまだ定められていない。じゃあ2020年、自然エネルギー20%。こうしたものを是非、掲げてこの自然エネルギー、太陽光、風力、水力さらにはバイオマスなど、こうした点をどんどん導入を行政だけではなくて企業の皆さん方の力もお借りをする中で進めるべきではないか。提言を繰り返し行っているところでありまして、そうなると当然、徳島はどうなるのということになりますので、なんと言っても日照(時間)は全国でも1桁、素晴らしい日照(時間)を誇りますので、企業局、公営企業として西日本では初となる沖洲の(マリンピア)太陽光発電所。また、いざ発災となった場合のEV車、プラグインハイブリッド自動車、こうしたものとの連携を図る赤石の(和田島)太陽光発電所、こうしたものもスタートするとともに、四国最大級の21メガワット、日本製紙の工場跡地に民間企業としてこれらも進めていただくこととなったところであります。

 多くの点で徳島からの発信がなされてきたところでありまして、県としてもこうしたいろいろな施策、さらに加速をするとともに、徳島1県だけでなかなか難しい、であれば関西広域連合、四国、中四国、近畿と、多くの仲間を募ってその政策を実現をしていくとともに「徳島発の政策提言」をこれまで以上にパワーアップをして行って参りまして、そしてなんと言っても「課題解決先進県」。課題が最初にくるだけの課題先進県ではなく、それを解決する。そして処方箋を全国に発信をし、日本の行政スタイルを正に「徳島発」でジャパンスタンダードにしていく「課題解決先進県」。これを大いに進めた1年であったかと思います。ということで、少し気合いが入って長くなりましたが、1年間を振り返っての私からのお話です。どうぞよろしくお願いいたします。
  
(幹事社:司会)
 それでは、質問がありましたらよろしくお願いいたします。

今年の良かった点について(質疑)

(幹事社:NHK)
 それでは、幹事社から伺います。
 たくさん項目を挙げていただきましたけれども、特に始めの方におっしゃった「経済的な効果」、それから「本四高速道路全国共通料金制度導入」、そういったところが、やはり良かったという点でしょうか。

(知事)
やはり、我々としては、今年は命運を決するたいへん重要な年と、干支にも被せたところなんですけどね。ここのところである「南海トラフ(巨大地震)」ですね。やはり県民の皆さんにとってみると、安全・安心あってこその平時ということになりますので、これをいかに迎え撃つ体制が目に見える形で進むのか、当然、国も真剣になってもらうということで、政策提言を繰り返して「南海トラフ(巨大地震)特別措置法」、そして、国のいろいろな思いとも一致をして「国土強靱化法」、これらができたところでありましてね。公共事業の質の転換も国がようやく徳島方式に倣うことになったということですから、やはりこの、南海トラフの巨大地震をいかに迎え撃つ、そして、いざ発災はもとよりなんですが、平時にそれをどう活かすかと、こうした点も大いに進んだんではないか、これはやはり、一番大きいのではないかと思いますね。
 そしてもちろん、経済といった観点で進む、これは物流、人の流れ、こうしたものが国によって制度で阻害をされる。そうした四国であってはいけないだろうということでの、この本四高速の全国共通料金(制度)。もちろん我々として、これが100点であったとは、今回は思いません。もちろん、この割引料金といった点から考えると、土日祝日の、例えば普通車2550円、これは同じなんですよね、決して良くなったわけではない。しかし、それが恒久化されたっていう点では、今までは国費を投入し、我々徳島(県)をはじめとする10府県市が、毎年20億円ぐらいを国に出しながらようやく2550円が達成されたものが、我々の出資もしなくていい。しかも、国も税金をその分に投入をしないで、制度として2550円になったということは非常に大きい点ですね。
 しかし、物流といった観点では、特に土日祝日、ここは平日が5000円、9000円だったものが5150円になる。これは大きいんですが、フェリーだ、いろんな関係が他のところにもこうありましてね、例えば香川だとか愛媛だとか。こうした意見を強く彼らが言ってきたっていうことでもありますので、5割増しになった。7725円になったと。こうなると、土日祝日の物流の夜間、これが今度3割引になるんですよね、全国ネクスコ区間も。でも、9000円の3割引ですから、6300円ですよね。つまり、引っ繰り返ってしまうという。この点については、全国共通料金、ちょっと違うんじゃないの、物流の皆さんからすると、その点については、「んっ?」って言った点があるんで、物流業界の皆さん方からは、「全体的にもう少し計算してみないと本当に良かったかどうかは分からない」、こうした声が聞かれるわけなんですね。
 ということで、この決着のタイミングといった点でも、いろいろ、今回課題があったんではないのかなとは思っています。つまり、全国の割引料金との制度が、大きく切り替わる時と同じになってしまったっていうのがね。しかし、いろいろ言ってもしょうがない点があって、100パーセントで勝てるっていうことではないですからね。やはり、何よりも制度として全国共通料金の仲間入りをすることがようやくできるようになった。そして、今まで出資したお金といった点について、なくなるということは、それを他に振り向けることができるようになる。こうした点では、良かったんではないか。これから企業誘致といった点で、あるいは人の流れといった点で、大きくこの四国が今まで顧みられなかっただけに、逆に大きな魅力がある。正にピンチをチャンスに切り替えるときだと思っています。この2点は大きかったんではないかと思いますね。

(NHK)
 後、始めの方におっしゃったヴォルティスの事などもあり、明るい兆しが見えてきた年だったということでよろしいでしょうか。

(知事)
 そうですね、先ほどの加減堰も、もう30何年来の課題であったわけで、これまでの長らく、多くの先達の皆さん方が、そして我々が取り組んできた、そうした課題が、正に解決をし、またヴォルティスにしてもよく10年周期と言われてね、1994年の時には、1回断念をすると。それから10年後、今度は2004年にJ2参戦を認められると、そして、それから更に10年後の、今度は2014年にJ1の舞台に立つという、これも多くの皆さん方、多くの県民の皆さん、またサポーター、そしてスポンサーの皆さん方の、協力がピタッと合ったから、神様がくれたプレゼントかなと、このようにも思うんですけどね。しかし、今年のうちは、まだまだ「ピンチをチャンスに!」という言葉だけで言っておくわけですが、年が明けてくると、こうした何十年にも掛けてやってきたもの、あるいは十数年来の対応といったものが実を結んだところではあるんですが、今度は、チャンスを時代に、また新たな局面が出てくる。特に来年からは、新しい十干の30年が始まる年になりますんでね、スタートダッシュといった点では、徳島は正にそれが切れたんではないか、切れるんではないかというふうに思うんですけどね。
 しかし、スタートダッシュを切った後が、また重要になる。県民の皆さんはもとより、外よりの期待度といったものも、今までとはランクが、次元が変わってくるんで、今までと同じことをやって、同じ成果を出したんでは、皆さんにとっては、これは確かに期待どおりになったということにはならなくなると、いった点がありますんで、これは年末年始、対策をいろいろ考えなきゃなんないなと、そういう思いを強くしています。

(NHK)
 年が明けると、というお話しをいただきましたが、一言で言うとどんな年にしたいということをお考えでしょうか。

(知事)
 正に「ピンチをチャンスに!」、今まで取り組んできた徳島、そしてそのチャンスが、いろいろなところで開いてきた、そうした1年になってくるわけなんですね。
 しかし、期待度もどんどん高くなるっていうことになれば、当然このチャンス、ピンチはチャンスなんだけど、チャンスはピンチでもある。今までチャンスをピンチということはなかなか徳島の場合には言ってこれなかった部分があったんですけどね。これから、あらゆる分野で徳島は、チャンスをピンチにしないようにどうするのか。チャンスをチャンスとして、より伸ばしていくと、こういう大いなるチャレンジ。正に、次元の違うチャレンジをしていかなければならない、これが正にこれから30年のチャレンジと、干支のとおりになるんじゃないのかなと。正に今回の、ずっとこの60年間の干支っていうのが、何か徳島のためにあるような感じがするんですけどね。そうした意味では、これから花開いたこのチャンスを、いかにチャンスとして実感をしていただけるようにもっていくのか。そして、チャンスをピンチにしてはいけない、これは常に思いながら対応していく、そういう1年にしていかなければいけないと。
 さあ、元旦、枕元にどっち持ってくる。チャンスをチャンスになるのか、チャンスはピンチなるのか。そういう年末年始になるかと思いますね。

(幹事社:司会)
 各社さん、何か質問ありますか。

今年1年の反省材料について(質疑)

(徳島新聞社)
 いろいろ成果を挙げられたんですが、反省材料として何か一つ二つ挙げるとしたら、どんなことがあるでしょうか。

(知事)
 やっぱり決着の時期ですね。物事っていうのは決まる時期ってのが、これはあるんですね。そろそろ煮詰まってきたんじゃないかとか、日が高いとか、こういろいろな言葉があるんですけど、やっぱり物事が決着するには、周りの環境が一番良い時期に決着をしなければいけない。ただ単に決着をしたっていうだけでは、その成果が、本来だったら100取れるところが80であったり、70であったり、こういう形になるんですよね。そうした点では、少し時期が、うーん、もうちょっと早かったら良かったなと、いった点も多々ありますよね。

今年1年を漢字一文字で表すとしたら(質疑)

(徳島新聞社)
 恒例と言えば恒例なんですけど、この1年を知事の言葉で一言、一文字で言うとどんな1年でしたでしょうか。

(知事)
 恒例でしたっけ、これ。さあ、何だろうね。考えてなかった。対策を行うだけで精一杯だったね。ちょっとしばらく考えておきましょう。そうね、いろんなみんな漢字出てますもんね。

(徳島新聞社)
それほど忙しかった1年であったということですか。

(知事)
 それだったら「忙」になっちゃうね、忙殺されてるって。でも、これはあれなんじゃないかな。私の場合は、今言われてもうすぐ思うんだけど、やっぱり「念」よね。念願の「念」だよね。いろんな念を掛けてきたものが、ここに実ったということですから。念願の「念」の字、「今」に「心」ね。それと、やはり「課題解決先進県」を目指す、そのためにはということで、県庁内もそうだし、県民の皆さんにも訴えてきたのは「創造的実行力」、これを発揮しようよって。人間って、こう思うばっかり、みんな思うんですよね。「あー、あったら、いい。こうあったら、いいな」ってこう思うんだけど、なかなか口に出すのが恥ずかしいとかね。「非現実的なこと言ってる」なんて、すぐみんなが言うから。夢のない時代だったじゃないですか、この20年というかね、30年って。その中で逆に、どんどん言葉に出そうよって、それで共感をしてくれる仲間を募って、で今度は具体的に具現化をする。そのための着々としたね、マイルストーンって、これやっていこうって。そして、具現化をするんだって、夢を夢で終わらせないっていうね。そのためには、まずは願わなきゃなんないわね。
 ただ、思うんじゃダメだよね。念じる、これをやるんだっていうね、その「念」の字だよね。だから、これはもう、この「創造的実行力」、この言葉を言ったときにやはり、この「念」というね。でも、「念」をいくら念じたところで、できなかったらこれしょうがない部分でもある。でも、チャレンジをするっていうことが、決して無駄だとは思わないですよね。失敗をしたら逆に、失敗をした時の方が多くの教訓を得ることができるんで、しかも、次は絶対失敗をしないぞっていうね。懲りちゃうっていう場合もあるんだけど、そういう意味では、懲りちゃうっていうほどの失敗をしないようにするっていうのが重要かもしれないんだけど。失敗の仕方ね、例えば戦でも、よく負け方が重要って、勝ち方っていうのも重要なんだけどね。勝ったは勝ったっていうのがあるんだけど。負けた場合には、負け方が重要っていうことがあるよね。そういった点では、この「創造的実行力」、「課題解決先進県」、ここに通ずるものは「念」、念じるっていうこと、まずは。しかも、強くっていうね。で、そうすることによって、それを実行しようという勇気、源になってくると。それが、ふわふわした思い出はね、いつか消えちゃうじゃないですか。今年の1年は「念」だったんだろうなと思いますね。後、下にはいろいろ付けると熟語になる。そうですね、「念願」っていうのもあるしね。

安倍政権について(質疑)

(時事通信社)
 昨日で、安倍政権が誕生して1年経ったということなんですけれども、評価の方をどのように考えていますか。

(知事)
 やはり高すぎる、あの円高ね。本当に日本の国どうなるんだろうか、そしてデフレ。これは、このままいったら終わっちゃうよね。しかも、国、地方合わせて1000兆円という借金がある中で、デフレっていうのは本当にこの国が詰んでしまうんですよね。それをアベノミクスという言葉、3本の矢、金融、財政、成長戦略とね。その金融の1発目でポンッと当ててしまった。それから、決めない予算っていうことでの、2本目の矢、15ヶ月予算というのが、パーっと出たわけですけども。これによって、確かにここも良かった。 3番目の矢ということで、成長戦略がまだまだだって、よく意見が出るんですけどね。いや、私は各方面でその成長戦略に向けての仕組み作り、たまたま例えば、ICTだとか、そういったところは私もそのメンバーの1人に入ってますからね。自分としても思うんですけど、そうした仕掛け作りっていうのは、作られつつあるんじゃないか。特に我々が強く言っている、このTPPに絡めての、もうかる農林水産業やっていくんだ、内向きではなくて打って出るんだ、攻めの農林水産業だと。こうした輸出戦略についても、その体制をいち早く整えてくれていますしね。そうした意味では、この1、2、3、確かに3本目の矢が見えづらい、そりゃ成長戦略ですからね。ただ単に種を蒔いただけではダメなんで、まだ芽がそうは出ていない部分がありますから。我々としては、でも芽を実感できているという感じはするんですけどね。ただ、これからどうそれが、すくすくと伸びていくのか、伸びていく、伸ばしていくシステムが先ほどの6次産業化の人材育成もそうなんですけど、まだできていない。芽は確かに出た、そこだと思うんですけどね。余りにも1本目の矢の効果っていうか、これが強烈だったから、みんな2本目の矢も、3本目の矢も強烈に出るんじゃないかと、そういう期待がちょっと強くなったと思うんですよね。
 正に、そのピンチから大きく変わった、ピンチがチャンスになった1本目の矢。そして次、2本目の矢っていうのは、今度はチャンスをどう伸ばしていく、期待度が高まるとこうなったところで、3本目の矢。一番難しい矢が、場合によってこれが、チャンスがピンチになってしまうといけないわけで。より3本目の矢については、チャンスがよりチャンスを生む形になっていかないといけないと。
 この点は、さっき私が、来年に向けてという思いと実は、この点も同じなんですよね。やはり、徳島っていう一つのエリア、これを考える場合には、当然そのバックボーンとなる背景となる、国の動き、そして、さらにこの日本の国っていうのは、世界の動きね。これから、もう何十年か経ったら、さらに地球外生命体とか、地球外っていうのが出てくるんだろうけど。そういうところを見て、そこから戻してくる。フィードバックって言葉使う場合あるんですけど、戻して、じゃあ、徳島はどうあるべきか、どうしていくのかと。先ほど、どうだったですか、その決着の時期の問題があったって言ったのは、正にそういうことなんですよね。やっぱり、そういう環境を見た上で、決着点を探る。あるいは、いつから種を蒔いていくのかも、種を蒔くのは、どんどん蒔けばいいっていうのはあるんですけどね。刈り取る収穫の時期っていうものを、しっかりと見極めるっていうのが、これから重要になってくるかなと。これは、国も同様だと思いますけどね。

(幹事社:司会)
 各社さん、よろしいでしょうか。はい、以上ということで。
 良い年をお迎え下さい、どうもありがとうございました。

(知事)
 それでは、皆さん方、今年一年間お世話になりました。
 皆さんにとって、すばらしい年となりますことを、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

 
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