文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

平成26年1月27日 定例記者会見 項目別

わかめ加工品の産地偽装事案について(質疑)

(幹事社/NHK)
 発表事項について、何かないでしょうか。
 では、発表事項以外について、幹事社から伺いたいのですが、鳴門のわかめ偽装の件で、一昨日、警察が捜索に入りました。どういった思いで、今このことに対していらっしゃるか。それから、今後、県として、どう対応されるのでしょうか。

(知事)
 まず、この産地偽装、これは食品の表示偽装も同じなんですが、やはりブランドを大きく損なうということで、あってはならないこと。つまり、生産をした人、長年ブランドを守ってきた多くの皆さん方、こうした信用を一瞬にして失墜をさせてしまうということで、特にこの鳴門わかめの点については、本県の4大ブランドとも言われてきたところでありますし、全国の皆さんも鳴門わかめならと、その名前でわかめを買っていただけると、それくらい大きく定着をしたブランドだけにですね、これを傷つけてしまうと、これは本当に取り返しのつかないことになると。本当に憤りを禁じ得ないと、また、こういうことをまだやっているのかと。
 そうした意味では、生産者の皆さん、あるいは流通加工の皆さん方、そして消費者の皆さんと、ここは、しっかりとタッグを組む中で、こうしたことを本当にこれは二度と起こるとか、起こらないとかっていうよりも、そういう事をすると、どういうことになるのかと。ちょっとした当面の目先の利益だけでこれをやってしまうと、それがどういった致命的に、御本人のところにもあるということを十分に知っていただく、そういう機会にしないといけないなと、断固対応しないといけないと、このように思っています。

(NHK)
 初めてのことでなく、またかという感じの事案です。それでこう、対応としてはこれまでの対応で良かったんでしょうか。また、何か新しいことをやっていかなければということでしょうか。

(知事)
 それで、これは大きく2点ありまして、これまで度々といいますかね、やはりそのブランドが非常に高い知名度を持っているということで、そういう形にすれば儲かるという、それは個人的な部分、目先の利益を追求すると。こうした事については、イタチごっこと言われるかもしれませんが、国のJAS法の規定、昔は農林水産(省)のところで、国の方でね、例えば公表するのも「もうちょっと手控えてくれ」とか、ここも記者の皆さんとの大きなキャッチボールが徳島であって、JAS法が改正になって、そういったものの点について、どんどん公表すると。しかも、徳島としては、さらに一歩進めて、いわゆるDNA鑑定を含む、科学的根拠に基づいて検査をすると。これも、実は条例の中で、入れさせていただいている。食の安全・安心推進条例の中に位置付けていますね、うちはですね。
 そうした形で、今回の報道機関の皆さんも同様の手法でもって、これは偽装であるということを見抜かれたと。本県の場合には、そうした点、もう前の対応がありましたので、既に平成22年12月以降、4回に渡りまして商品の買い上げを行うと。そして、この食の安全・安心推進条例、これに位置付けている科学的な産地判別分析(を)行い、その全てが実は鳴門産でないという結果が出たところでありまして、この結果に基づいて、改正をされたJAS法に基づき立入調査、また、報告徴収、これを報告の徴収を繰り返し、こちらも行ってきたところではありますが、なかなかこれが改善の目処が立ってこなかったと。改善が見られないということで、これまで2度、これは平成23年6月24日、それから平成24年11月9日、JAS法に基づいて、文書による指導を行って、しかも、その内容については公表、これをさせていただいております。 また、その後におきましても、県が買い上げ、分析をした結果、全て、今度は2回ですけど、鳴門産でないことが判明をしたということで、平成25年1月に告発を行って、その意味では平成25年1月から司法に委ねるという状況になっていたということでありますので、今回、捜査機関が動いたということで、これまで持っている情報、こうした点については全面的に捜査機関の方にもお出しをするなど協力を進めていきたいと。
 そして、何よりも我々の思いとしては、二度とこうしたことを起こさない。これは決して鳴門わかめというだけではなくて、本県のブランド商品、そして表示にしてもそうですが、そうした事が本当に多くの皆さん方の努力を一瞬にして壊してしまうんだと、こうしたことをしっかりと関係者の皆さん方に理解をしていただく、そして全体がスクラムを組んでしっかりと守り抜いていくと、こうした大きな契機にしていければなと、このように考えています。

(幹事社)
 各社さん、どうぞ。

(四国放送)
 関連の質問で、ヴォルティスのJ1昇格で、鳴門がこう盛り上がる中でですね、いろんな面で、こう盛り上げていこうという中で水をさすと思うんですけども、そのあたりについては知事どのように。

(知事)
 やはり、同じ鳴門という名前が、ヴォルティスは徳島ヴォルティスですけど、そのポカリスエットスタジアムの本拠地が鳴門にあるということで、例えば、これからせっかく3月1日からJリーグ開幕となって、多くの県外サポーターの皆さん方も来られると、その時に、「鳴門、場所はどこですか」、鳴門と聞いて「あっ、あの鳴門だね」と、マイナスのイメージを持たれてしまうと。しかも、これから「わかめ」にとってみても、ちょうど収穫期、1月末から2月なんですよね。そうした意味では大打撃を受けると。これはもう、生産者の皆さん、真面目に加工、流通を行っていただいている皆さんにとってみると、本当にやるせない思いだと思いますので、こうした点でもそのブランドをしっかり守るというだけではなくて、そのブランドの名を冠したあらゆる分野にこれが影響を及ぼすと、こうした点を、逆に言うと多くの皆さん方に知っていただいて、全ての皆さんがあらゆる点で監視をしていく、もちろんそうした偽装を行おうという会社ですね、そうしたところの職員の皆さん方とか、こうしたところから「うちでこんなことをやられている、これはおかしい」ということをですね、出していただくような環境というものをしっかりと作っていく必要があるのではないのかと思っています。
 今回も報道機関の皆さんの報道を拝見いたしましたけど、各それぞれに入ってインタビューされて、それぞれ顔は出ていなかったですけど、そういうことも逆にマスコミの皆さん方のお力を十分にお借りをすると。まだまだ、我々として、全部、我々が捜査機関には、なりませんので、そこまで持っていくということは、させていただけることができた。ですから、今後どうしていくのかと先ほども質問があったところですけど、やはり、あらゆる皆さん方とタッグを組んで、これはもう、そういう会社の中も同じことなんですけどね。例えば、経営者の人がそういうことをやろうとしたら、それに対して、そんなことしたら会社が潰れてしまうということも含めて、それはその職員の皆さん方からも情報提供いただけるということもあるでしょうし、しっかりと、そうした全体での守り抜くんだという体制を、やはり、しっかりと作っていく必要があると思いますので、今回、捜査が入ったということも、我々としては平成25年1月から告発をしておりましたので、動いていただけたのかなと。
 しかし、これを取り持っていただいたのは、正に報道の皆さんのお力添えということですから。先ほどの国民保護訓練もそうですが、やはり報道の皆さん方の御協力、その意味では、我々は日頃から皆さん方との連携を強化をしていくと、そしてタイムリーに情報提供していくと、こうしたことが重要だと。また、皆さん方からもタイムリーに情報をいただくと、そして我々の持てる権限で動くと、この双方向が重要だと思っています。

(徳島新聞社)
 知事、関連でよろしいでしょうか。県の方がですね、平成25年1月に刑事告発をしたということで、それでいろいろ評価はあるんでしょうけども、強制捜査に至ったのが実際1年後ということで、この1年間というのを長いと見る目もあるし、良く短い期間でやったという評価もできるかと思うんですが、知事の評価としてはいかがでしょうか。

(知事)
 そうですね、これは両面あると思いますね。確かに1年、告発をして1年というと、ずっとこうね、捜査、いろんな捜査が情報収集されるという、これの期間としては確かにある期間かなと思うんですけど、やはりこうしてボンと1年後に出てしまうというのは、もっと早くに出れば、もっと早く対応ができるということもある。
 ただ、我々としても非常に痛いのは、我々は条例でこの科学的な根拠、これを基にしてっていうのがあるんですけど、まだまだ国においては、そうしたものが制度化を十分されていないという部分がありますから司法機関が動くとなると、やっぱり一番の根拠は法律っていうことにこれなるんですよね。もちろん条例にも罰則規定は設けてありますので、だから、そういった点について、やはり国の方でも今後、国は本当に大きく協力をしてきていただいて、JAS法も変わってきましたので、さらにそうした科学的な根拠っていうものも、当然に導入していくんだと。それが基にして、そうしたもので、もし黒と出た場合には即刻、例えば廃業ということも、今後の方向としてあるんじゃないのかな。逆にここのところは、今回の立入、あるいは捜査といったものを今後に繋がるものと期待をしたいと思っています。
 
(徳島新聞社)
 このね、1年間、まあ、黒って分かっていてね、消費者は知らずに食べていたわけですよね。さっき、そういうところの問題もおっしゃっていましたけどもね、これについてね、何か県の方としてね、対策なんかはね、取れなかったのかと思うんですけども。

(知事)
 これについては、先ほど申し上げたように、実際にその黒であるということですね、科学的な根拠、あるいは、それに対してどういう指導をしたのか、これについては公表をさせていただいているんですけどね。
 しかし、これに対して、まだまだ足りない点は、本人達が、「いや、ちゃんとやっているんだ」とか、あるいは、全部を開示をさせる義務がない部分があると。そうした点が今後、法律にしてみても、我々の条例にしてみてもですね、改善の余地があるということなんですね。もちろん、その速やかに消費者の皆さん方に、これは黒なんだからという情報は流しているわけなんですけどね。ただ、それを止める根拠がなかったということなんですよね。昔のそのJAS法から見ると、それでも大分進化をしてきたところではあるんですけどね。これも最初の鳴門わかめの偽装からその動き、徳島が申し上げて、報道機関の皆さん方もおかしいじゃないかっていうことを言っていただいてね、最終的には公表も速やかにしていくようになりましたしね。

(徳島新聞社)
 その辺の法というか、制度の改善というのは、(国に対して)また訴えられていかれます。

(知事)
 というか、今回、捜査入ったっていうことで、こうなってくると元々は、我々のそうした告発っていうのが一つの根拠になると思いますんでね。そこで先ほど御質問があったように、この1年間が長かったのか、短かったのかっていうね。ここのところについては、長いと言えば、今の御質問のように長い、その間消費者はそれを騙されて食べてしまうということになりますから。しかし、今までそうしたことは全然捜査にも着手できない、根拠の問題としてね。しかし、今回はそういう形で捜査が入れたといった点については、1年で捜査に入っていただいて良かったのかなと。両面、もちろんあると思いますね。

(幹事社)
 他に質問はないでしょうか。

このページに関するお問い合わせ
徳島県 知事戦略公室
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
メールアドレス:chijisenryakukoushitsu@pref.tokushima.lg.jp
 
知事からのご挨拶
知事の活動記録
写真で見る知事の動き
知事発言集
交際費執行状況
記者会見・庁議