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平成26年2月3日 定例記者会見 項目別

大阪都構想について(質疑)

(徳島新聞社)
 大阪(市)の橋下市長が大阪都構想の是非を問うために辞職して、再出馬の意向を示していますけれども、知事はどういうふうにお考えでしょうか。

(知事)
 まずは、大阪都構想について、ということですよね。会見でも何度も申し上げているように東京に都(と)が、東日本に都(と)があって、昔は都(みやこ)は西日本の京都とか奈良とかいうところであったわけですから、西日本にも都(と)があってもいいんじゃないか、これは十分わかる。
 そして、日本が今後、首都直下型地震が、南海トラフよりも早いんじゃないか、このように学者の皆さんが言われる。東京もビルラッシュっていうのは、景気が良くてビルラッシュになる、こうした意見もあるのですけど、そうじゃない。耐震化が、あるいは免震化ができてないんだ、だからどんどん建て替えなきゃ。最近では制震化だ、こういった話まで出てくるところでありますのでね。
 もし、万が一、東京オリンピックまでに、あるいは東京オリンピックの時にそうしたことが起こった場合に、じゃあ日本の選択肢としてどうするのか。こうした点もしっかりと考えていく、将来を見据えてということでいくと、この国を「二眼レフ構造」つまり核を二つ持つと、そうした意味の受け皿として大阪都、関西都でもいいと思うのですけれどね。こうしたものが、必要であるいうこの考え方には賛同します。
 ただ問題は、やはり、そうは言っても今の法律制度下であれば、やはり地域住民の皆さん方、あるいはその首長さん達の意見をしっかりとくみ取った上でということで、例えば、堺市をどうするのか、これも争点になって堺市長選挙があった、そして、大阪都に反対だ、堺市は組み込まないのがいい、そうした候補、現職が勝たれたということ。あるいは、今は議会の中で「府市協議会」という形でやられているのですが、その中で、大阪維新の会だけがそれを推奨をしようと、これは1案に絞るという案の問題ではあったのですけどね。
他のところは「もう少しじっくりといろいろな案を検討すればいいじゃないか」これに対して「いやいや、1案に絞るんだ」これが橋下市長さんの考え方と、これに対して決議を採ったところが敗れたということなんですよね。
 そこで、じゃあ手法としてどうするのか、これを元に戻して5案をやっぱり検討していくのか、いやいやそうじゃない、あくまでも1案に絞ることについての究極の手段である住民投票というか首長選挙に打って出るんだと、敢えて後者を選ばれたということなんですよね。
 しかし、我々、二元民主制、地方というのは首長さんの側と議会と二元民主制と言われて、それぞれが直接、国と違って、国は全部、一元民主制で国会議員さん達が立法府と行政府、内閣に分かれてやるわけなんですけど、地方はそうじゃなくて、知事にしても市町村長さんにしても直接住民の皆さんが選ぶ、議員さん達も直接選ぶ、直接選ばれた人達がそれぞれ意見を交わせて、それぞれの権限で物事を進めていく。決して、首長、知事が独断でこれだけでやれる、こういう世界ではないところなんですよね。
 ということからいくと、今回一回そうしたことでもう一回別に大阪都構想が否定をされたのではなくて、じっくり検討すればいいじゃないかと、それぞれのメリット・デメリットをしっかりとね。やはり、これは、我々理事者側はもともと5案あったわけですからね、それをしっかりと説明をする中で、これがいいと思うんですがどうですかと諮っていって、徐々にその賛同者を集めていくと、もちろんそれによって1案になることもあるだろうし、違う1案が選ばれることもある。あるいは、5案が2案に絞られた上で更に議論を深めるという手も実はあるんですよね。だから、やはり、この二元民主制が日本の法律上定められているのであれば、やはり議論をもっともっと、今回は1回目なわけですからね、尽くしていただくのが一番の筋じゃないのかなと私は思います。
 ただ、橋下市長さんには自分が辞職をして、そして、住民の皆さんに真意を問う、これは与えられている当然の権利でありますので、その権利・権限といったものを今回はお使いになると、これに対しては確かにそういうのもあるなと。
 しかし、私としては、同じ関西広域連合のメンバーとしては、ここのところは、けっして議会の皆さん方も大阪都を否定したわけじゃないわけなので、そこはもう少ししっかり場合によっては膝詰め談判するとか、あるいは、市民、府民の皆さん方にもう少しわかりやすく、彼はとにかくテレビに出て話をするのは得意なわけですからね、議会の皆さん方に呼びかけて、テレビや何かを通じて、あるいはコメンテーターの人達にも入ってもらって、そして、その背景には府民、市民の皆さん方がいて、そうした場でもって、テレビやマスコミの皆さんに協力していただいて理解を求める。そうした時に例えば意見として「まだ尚早なんじゃないか」とか「こんな点、もう少しこの案の方が良いんじゃないか」とかどうして、彼はそういうの得意なんだから、なんで今回やらなかったのかな、どうしていきなり辞職をして出直しをするのかなというのは、彼が知事になってからずっとつきあってきた者としての少しこれは感想というか、もう少し彼なりの一番得意な部分をどうして今回使わなかったのかなというのが、少し「んー」て言う「?」というとこですよね。彼と一緒にテレビ番組出たこともありますしね。それはなかなか巧いじゃないですか。そういったところで、やっぱり府民、市民の皆さん方、議会の皆さん方、賛否両論出していただいて、そうした中で良いものを見い出していく。今回、彼が決断をしたということであれば、あとは市民の皆さん方がどうそれに対して審判を下すのかということになるかと思いますね。

(幹事社)
 他に質問ございますか。じゃあ、無いようですので、どうもありがとうございました。

(知事)
 はい。それでは、よろしくお願いします。

 
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