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平成26年2月10日 臨時記者会見 項目別

鉄道高架事業について(質疑)

(徳島新聞社)
 鉄道高架事業についてなんですけど、全体的なスケジュールを示されたんですけども、この時期に示したその理由というか、狙いというものを教えていただけますか。

(知事)
 この全体っていうのは、逆に徳島市さんね。この分割をまずして、特に平成23年の3月11日から様相が大きく変わったと。ただ単に、南北、東西、交通の分断、あるいは新たな県都の顔づくり、これは大きな役割なんですかね。
 しかし、特にやはり鉄道高架ということで、ずっと長い沿線、高いところを作るわけですから、南海トラフの巨大地震の津波から地域住民の皆さん方の命を守るといった観点からは、これはやはり有効に、しかも速やかにやっていく必要があるんじゃないかという形で、分割案というものを示させていただいていたんですね。
 しかし、やはりこれ最初の平成16年の8月の時の基本合意にもあるんですけど、やはり我々としてもこれ一体的に、これ全部やっていこうと、お花畑踏切からね、ずっと。こうした点は、これはもう変えるつもりはないわけですので。しかし、徳島市の皆さんとしてみるとね、やはり分割されたら、じゃあ、そこだけで終わっちゃうんじゃないかと。一番良い例が佐古の鉄道高架でしたよね。あれは、本当は全部やる予定だった。佐古だけやっちゃったと、で後残っちゃったと。いろんな不都合がこうあったんで、その危惧は当然のことですから彼らとしても、じゃあ、全体はどうなるんだと、それがあったんで、具体的にお出しをしたということなんですね。やっぱり、そこをしっかりと出してもらわないと、市側としてもなかなか説明ができんということもありましたので、議会なんかで。前回の場合、あの協議会というのは、議員さん達も皆さん、県議さんも市議さんもおられますので、経済界の皆さんもおられますからね。そうしたところで、こういう考えなんですよと。ただ、あくまでもこれはまだ県の考えだと、そして合意ができたものじゃないと、いう形で御提案をさせていただいたと。

(徳島新聞社)
 平成16年の、この市との合意事項なんですけども、その3番目については、ちょっと市としては、納得できないと言うところもあると思うんですけども、その見解の違いと結論について。

(知事)
 これは、見解の違いというよりも一括、この鉄道高架と街づくりを一括して都決をしていくんだ。これは何かというと、今申し上げた佐古の事例の反省が大きいんですね。
 つまり佐古の時にはこうした考えが無かったもんですから、街づくりは街づくり、鉄道高架は鉄道高架でやったんで、結局、街路整備事業がものすごく遅れちゃった。ただ鉄道が上がっちゃっただけと、これじゃ意味がない。やはり、これは一体的にやるんだと、そして役割も鉄道高架は県、街づくりは市がという形でね。これをしっかりと認めておくということで、逆に言うと、この全体をやるんだという意思決定、この4.7キロ区間を、それを諦めたんじゃないよと。だから、佐古のような形でバラバラになったということ。あるいは、あそこの部分だけで終わってしまったということ。こうならないようにと、こうした強い意志を、その中に我々としては込めさせていただくと。

(徳島新聞社)
 全ての施工範囲を一緒にするっていうんじゃないっていうことですか、とりあえず。

(知事)
 もちろん、そう。できればベスト。我々もそれを狙ってきたんだから。ただ、ここには、先般の総会の時に意見が出たり、あくまでもプレイヤーっていうのは、県と徳島市だけじゃないわけで、JR四国があって、大分皆さんはそれを心配し始めたわけ。もちろん、操車場の問題の時にちょっと無い袖振れないから厳しいと、最初あったじゃないですか。それ以上に今、例えばJR北海道のことね、逆に「暗」としては、暗って暗い方としてはJR北海道、「明」としてはJR九州ね。我々昔から三島って言われて、JR北海道、四国、九州。ここは財政的に厳しかろうということで、三島支援ということでの基金をどどんと使って、その部分で支援をするとか。あるいは、税制で特例を設けると、こういう三島特例っていうのも出てきたんですね。
 しかし、新幹線がとうとう鹿児島まで行ったJR九州、黒字になった。つまり、明かりですね。片やJR北海道、もう内容は言わなくても皆さん方よく分かっている。もう、ああいう状態になっちゃったと。じゃあ四国大丈夫かって言う中でね、しかし、ここも前政権の時、あの場でも申し上げましたけど、この基金を全部潰しちゃったのね。それを我々はJR四国でも、もう潰すんだったらJR四国にちょうだいって、それはこれによって、鉄道高架も含めて、いわゆる高速化。路盤改良をして線形改良をして、そして定時性とよりスピードを増すことによって、利便性が高まる。こうすることで、どんどん、どんどん利用者も増えるだろうと、四国新幹線についても将来の展望が、その後開けてくるんじゃないかと、そういう提言をしたんですけど、結局は無利子貸付になっちゃった、1000億円来ましたけどね。じゃあ、この時じゃないって、もうお金が無い、無いと言っている時から、今は少し有るわけだから。しかし、これ無利子貸付ですね、期限が定められているわけ。だから、今こそ、やれるところをやっていく。そして、もう何十年も計画だけじゃないかっていう意見も出たじゃないですか。これ全然進捗がない、見られないと。それは、いろいろ議論をしたりとか、予算を作って調査をしたりとか、これはやっているんだけど、目に見えてないと。
 ましてや、南海トラフのこの脅威がくる。鉄道高架ができたら、そこに逃げられるじゃないか。あるいは平時だったら新町川両岸、狭いよね。特に高さ制限がある、あるいは仲之町のところ、アンダーパスになって台風だったら通れなくなるよね。そういうことで、やはり平時、それからいざ発災といった時の利便性、それでそれを速やかにやるべきだろうという形で、ここのところは、過去からのいろいろな反省、こうした点にも則った形ということですので。こうした点は、各委員さん達、皆御理解いただいて、やれるんだったら、もうとにかくやれるところからやっていこうと。ただ、全体のスケジュールについてはまだ、40年ちょっと長いんじゃないかっていうのもあるんで、ここはプレイヤーとしてのJR四国、ここが咬んでくる部分があるので、また三者で協議をして、まずやれるⅠ期区間の部分を先にやって、そして後、Ⅱ期の分も含めて、そのターゲットをしっかりと絞ると。そうすることによって、三者の思いが一つになってくるんじゃないかと思っていますけどね。

(徳島新聞社)
 そのJRが、こう前向きではないでないかというような指摘もあるんですけども。そこら辺については。

(知事)
 それはお金の問題ですよね。操車場をガバッと移していく。操車場を移す、ここの部分は補助金が出たりするんですけどね。
 しかし、操車場が移ることによって、回送車、この手間賃が掛かるわけね。今は、駅のところにいるわけだから。じゃあ、ランニングコスト、この分については支援が出ない。ここの支援は何かと言ったら、お客さん達がたくさん増えるということ、つまり利便性が高まって、より多くの人達が使ってくれることによって、じゃあできるようになります。そこのところが踏み切れない。でも、今言う操車場以外の部分については、いこうと。ここは合意が出来ているわけね。これが正に今回のⅠ期区間の部分。ところが操車場も含めたⅡ期の部分をいつくらいまでにやるのかと。でも、この年度を定めておかないと、あの場でも意見が出たように、じゃあお花畑踏切、ここを高架にするのは、本当にできるのか、できないのか。こうした点が決まらないと、全体っていうのがどうなるんだって、最初の合意の意思って言うか、考えっていうかね、そうしたものが担保できないじゃないか、ここはあるんですね。ここは再度JR四国にもしっかりと、プレイヤーとしてお考えいただくと。
 だから、逆に言うとそれだけいろんな意味での危機感が募ってきたと。東日本大震災、これも大きなきっかけじゃないかと思って、ピンチがチャンスにと、本当はこれピンチなことなんですけどね。なんとか高台作んなきゃなんないなというような。でもそこが、逆に進めることができる、それによっていざ発災という時だけじゃなくて、平時においても、あれだけ渋滞するんですもの。あるいは、雨の日通れなくなっちゃったり、そうしたもののメリットもここに出てくるということですね。
  
(徳島新聞社)
分割案を示して、1年以上なると思うんですけど、何故その市とですね、合意ができないのかという、その原因っていうのはどこにあると思われますか。

(知事)
やはり、二つあって一つは確かに、それぞれの委員さん達にとっても、ここが重点だと。つまり、一番はここだと。この間の意見を聞いておられると分かると思うんですけどね。いや、私達はやはり、交通弱者対策として、お花畑踏切を早くなんとかしてくれと、こういう意見もあるだろうし。いやいやいや、やっぱりこの南側、ここのところを早くやらないと津波対策があるでないかと。それぞれ、やっぱり思いが皆さんあるんですよ。そのくらい長いこれ、歴史を持った話なんで。
 特に当初、この東日本大震災が起こるまでは、我々も言ってましたけど、お花畑踏切、あそこが交通渋滞を招く。あるいは、ユニバーサルデザインという観点から、やはりまずいじゃないかって。ここが重点だったんですよね。しかし、いざ発災となった話になってくると、今度は南部の方にこう広がってきてしまうと。
 そうした中で、だんだんJR北海道の話とかを見ていると、お金がもっと厳しいんじゃないかって、お金が厳しいから点検もあんなことになったんだよね。ちょっと若干、本末転倒のとこはあるわけだけど、だから皆さんも本当にJR四国大丈夫かって。JR四国がOKと言ってくれないとこれできない話。だから、我々としてはJR四国がうんと言える案でまずやっていこう、そして具現化をすると。具現化をすることによって残りが見えてくるわけですよね。我々としては、あくまでも全体を諦めたわけで全然ない。それぞれに意義があっての4.7キロ(メートル)。しかし、JR四国の事情は事情としてあるわけなんで、彼らがこれならばと言っていただけるものから、着々やっていくと。やはり、ここが大きな方向だと。ようやく、その時期が来ているということですね。やっぱり、こうした問題は時間が掛かりますよ。

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