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平成26年5月19日 定例記者会見 項目別

総合農地防災事業について(質疑)

(徳島新聞社)
 すいません、あと1点よろしいですか。91年度から事業かかっていた国営吉野川下流域の農地防災事業ですが、一つの節目と捉えて記事にしたんですけども、1555億という膨大な予算で、県予算としても470億近く。完成としては、まだ18年度の見込みなので、時間があると思うんですが、計画面積ですね農地の、当時とだいぶ減っているんじゃないかなと、資料ないんで分からないんですが、有効な利用の仕方とかですね、知事、これから、まだ先ですけども、戦略的に考えていかれるのかなと。

(知事)
 これなかなかすばらしい着眼点でね、今の質問はね。
 元々この総合農地防災事業、今、那賀川でもやらせていただいていますけどね、これっていうのは、水のない所にいかに水をもって、そしてすばらしい農地を、特に吉野川の北岸っていうのは、台地状、つまり河岸段丘。吉野川北岸地域は素晴らしいその日照があるにもかかわらず、水がないのね。で、その水を引こうっていうのが、この事業ということになっていますね。それで、幹線を国が引いて、その後県が引き受けて、末端まで持っていこうということなんですね。昔の考え方っていうのはだいたい7年で効果発現させていこうと、そうしないと今おっしゃるように、せっかく最初は、「やってくれ、やってくれ」と言っててもね、もう段々「なかなかこんのやったら」って、「後継者もいないし辞めようか」こうなってきちゃうんですね。それと、もう当然、その農家負担というのが、これ出てくるところがありますので、事業者負担ということでね、ルールではね。そうした中で、早くやっぱりやって、効果を早く発現させていくと。
 しかし、実際のところ、15年も20年もかかるわけ。そうしている間にどんどんどんどんもう離農していこうじゃないか、それが今のお話なんですね。しかし、ここまでできてしまった、しかもすばらしいこの施設というか、資源なわけですからね、これを使わない手はないだろうと。で、現にちょうど今、吉野川北岸のエリアっていうのは、まだまだ徳島の中でも農業の盛んな地域ですし、なると金時はじめね、レンコン、大根、たくさんいい物ができるエリアでも、特に一番下流部はそうですから、これをまずは早く使える状態にしていく。これが一つ。それからもう一つは更に使い道はないのか、いうことですが、実はあるんですね。ここへ、国営総合農地防災事業、私はよく言うんだけど、防災の概念ないんじゃないのって、今までって。じゃそれは何。東日本大震災の時に、例えば宮城県、ササニシキの大産地よね。ところが、もう今やその田んぼは見る影ない。もうほとんど使えない。塩をかぶっちゃった。これは我々も同じことが実は言えるんですね。特に、海岸縁のところはそうですから。まあそうなってきた場合に、そうした所の、まあ客土するまでにもならず、そうした水を活用して、どんどん塩害を洗い流していくだとか、場合によっては、いざ発災となった場合、これを違う形、工水に使えるのかとか、あるいは上水に使うのかと。もちろん、一時的な転用ということなんですけどね。
 今後は、正にこの事業の名前の防災といった点に着眼をして、新たな活用方法、せっかく長年に分けて、多くの皆さん方の正に血と汗の結晶なわけですから、これを今に合わせた形で使わない手はないだろう、しかも事業の名前に入ってんだから。という形で、実は県南の那賀川流域、この総合農地防災事業についても同様の提案をさせていただいて、特に、県南地域は塩害を受ける可能性が非常に高いわけですので、こうしたものにも活用していこうと、今新たな提案もさせていただいて、国の方にも最終的にどう理解をしていただけるのか、そういう段階にまできているということですので、今おっしゃるように、新たな着眼、ちょうど我々としては南海トラフの巨大地震がきても、これを迎え撃つ農業版BCP、これも1年早くね、本当は平成26年度中に作り上げよう、25年度中に作り上げて、今それを更に進化をさせていっていますんで、こうした資源、施設といったものを活用して、平時においては、いい農作物をどんどん作っていただこうと、いざ発災となった場合にもBCPに、しかも農業だけではなくて、工業、企業の皆さん方のBCPであるとか、地域住民の皆様方のなくてはならない生活用水と。水道管もだいぶ今劣化してますんでね。こうしたものにも活用という。ただ、これは大きな垣根があります。農業のために使う水ですからね。あるわけですので、そうした新たな水融通の概念、こうした点についても、しっかりと徳島から打ち立てていきたいと考えています。

(幹事社)
 ほかに質問のある社さんいらっしゃいますか。なければ、これで終了させていただきます。ありがとうございました。

(知事)
 はい。それでは、よろしくお願いします。

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