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平成26年5月26日 定例記者会見 項目別

学校給食における牛乳の入札制度について(質疑)

(時事通信社)
 鳥取県での学校給食の牛乳に対して、地産地消を進めようと思ってるんだけども、入札制度にした方が補助金が出るからという理由で、ほかの県の牛乳、入札が通過してしまったということで、県の方から今の入札を優遇する、入札をする方がいいというような制度は地産地消の足かせになっているというような批判を展開しているようなんですけども、その件に関して知事の見解みたいなものがあればお聞かせください。

(知事)
 はい。まずは、総論として、私もこのTPPの問題を契機として、農業をはじめとする農林水産業、大変国民の皆さんに注目をされている。最初、TPPに日本が入ろうと、交渉を始めようといった時に、アメリカからゴーンと言われてね、日本の食物の規制、これが厳しすぎると。例えば、遺伝子組換、よくトウモロコシの問題出てくるんですけどね、こんなんだって厳しすぎるじゃないかとかね、いわゆる食の安全安心に対して、日本の消費者の皆さんの信頼をこう揺るがすような話がボーンと政府高官から出たんですよね。で、これは必ずその輸入の食べ物を入れようと、輸入していこうと、海外の物を、これは出てくる。
 ということで、今後そのTPP、これの交渉が進んでいくに当たって、どうやっていくべきか。もちろん、農業、農林水産業っていうことを考えるの重要なんですけど、もう一つは食ですからこれ。だから、消費者の皆さん方の考えというものも、しっかりとこれ反映していかないと、とんでもないことになりますよということで。これについては、農林水産省であるとか、文部科学省であるとか、あるいは、自民党であるとか、こうした所に政策提言、何度も繰り返し言ってきた。この中の一つに、地産地消の学校給食、これを進めようという提案をしたんですね。今、日本全体で地産地消の学校給食、だいたいそのエリアとして、例えば県として考えた場合、25パーセントぐらいなんですよね。
 で、私の場合は、知事就任以来、教育委員会の皆様方にも是非この地域で取れた物、この完熟の物をね、で、こうした物っていうのは輸送に適さない。完熟してるとグジュグジュになっちゃうんでね、輸送してると。やはり、近場に持っていく。そうすることによって、今まで商品価値のなかった物は、商品価値が出、そして、なによりも滋味豊富な物をこれからの徳島、あるいは日本をしょってくれるね、子どもさん達に食べてもらえる。こうした点進めてきた、そんな徳島でも32パーセントぐらい。っていうことはこれからまだ伸びしろがあるってことね。
 そして、もう一つは同時に、安全で安心な顔の見える物を食べたいという、これは学校給食だけではなくて、多くの消費者の皆さん方の声ね。となってくると、産直市、こうしたものをもっともっと大きく、そして、システマティックにしていく、コストの面なんかもありますからね。こうした点を合わせて国の方に提案をしたところ、もう早速これは、自民党においても、あるいは政府においても、それを進めようと。で、これ目標数値、私の方としては、いきなり100っていうのは、ちょっとあれだから、せめてまずは半分、50パーセントね。それから、できればそれよりもどんどん伸ばしていって欲しいと、こう提案をしたところ、いや80パーセントにしようとか、こうした議論になってきた。
 ということで、まずこの地産地消の学校給食、ただこれについては、東京とか大阪とか、当然そこでは賄えないという所があるんですよね。でも、そうした場合には、例えば、大阪は関西広域連合の一員ですから、関西広域連合の中から取り寄せればいいではないか、あるいは徳島の物、現に徳島の物が大半行ってるわけだから。そうした考えは当然いるでしょうね、ということを申し上げてきたところなんですね。
 ということで、政府全体としては、この地産地消の学校給食を進めようと、まずこういう方向になってきた。これが総論。そこで、今度は各論となって、じゃあこれをどう具体的に動かしていくのか、あるいは、地産地消の学校給食を進めようという旗振りの前、つまり現体制のところでは、やはりこれは学校給食はコストだと。だから、私が教育委員会の皆さんに最初、「徳島で取れた物、地域で取れた物を学校給食にどんどん使ってね。」って言った時に、まず言われたのは二つ。一つは品目が揃わない、もう一つは高い、いやそれはやりようでしょうって、さっき申し上げたようにね、完熟で流通にのらないもの、今は商品価値がない、産直市に持っていくぐらいしかなかったものを、それを使うってことはね、そんな高い物ではないわけだし、まあ手間がかかるっていうのはあるかもしれない。なぜかと言うと、例えば、市場にのせるものって規格を皆決めている。一番典型はきゅうり。まっすぐでないといかん。でも、完熟して普通のお父さん、お母さんたち作ってると、曲がったきゅうりなんかあるじゃないですか。昔、曲がってたよね。これはね、今こう包丁じゃなくて、カッターで切るのね。切りづらいわけ、こう曲がったきゅうりって。手間がものすごくかかるんですよって。それは愛情込めてやってくださいよって、子どもさん達に対してのことなんだからと。でも、それがつまりコストに繋がってくるわけね。
 だから、こうした点について、今の確かに鳥取の事例も一つ、これはもう現行のまずい点、それは地産地消の学校給食を国として進めようとしていなかったから。やはり、今言うように、品数がどうだとか、あるいはコストがどうだ、手間がどうだって、そうしたことから、もう入札するのが一番だろうって。だから、なんでもかんでも、こうコスト主義っていうかね、「安かろう悪かろう」なんて昔よく言ったもんですよね。だから、そうした点もこれからしっかりと考えて、何が一番いいのか、まず、総論としてはそういう方向になったわけだから。じゃあ、この総論を実行していくためには、どういう制度がいいのか。今度は制度論になってくるわけね。
 だから、逆に鳥取としてそういう話をどんどん出していっていただくと。おそらく、全国の皆さん方、あるいは学校現場でも多くの皆さん方知らないと思うのね、そういうことは。で、鳥取、どうして訴えなかったのかって、鳥取って牛乳の産地なのね、うちもそうなんだけど。そこでさえ、よそから入るってことは、よそはほとんどそうなってるってこと。ていうことは、まず牛乳ってものに対して、なかなか地産地消がやりづらいということでもあるわけでね。でも、牛乳の場合には、どこでもここでもが産地ではないのでね、もう少しエリアを広げて、ただ鳥取の場合は、その生産をしている、多くの生産をしている所なのに、よそから入れなきゃなんないと、こうしたところに矛盾がある、ということだと思うんですね。それよりも、安全で安心な牛乳をいかに子どもさん達に飲んでもらうのか。確かに、牛乳っていうのは一番安価で、そして、バランスが非常に取れた食品だと昔からよく言われてきているんでね。私なんか典型よ。昔からずっと、両親1m52(cm)と1m60(cm)しかないのだけど、私175(cm)もある。昔からよく1日3合飲むのね、育った時に。だから、牛乳の早飲み競争1リットルで一番早いからね。みんなの前でやって、飲み慣れてるから。でもそうなると、こんだけ大きくなるわけ。これ別に、机上の空論で言ってるわけじゃない。私は歩く牛乳みたいなもんだからね。今もって好きですよ。牛乳は、結構造詣深いんですけどね。
 ということで、この鳥取の話っていうのは、正にどんどんこうした話を、各県同じようなことがあると思うんです。今回、牛乳の話だと思うんですけどね。例えば、米飯給食進める、じゃあその米はどうだとか、いやいやうちは小麦作ってるから、いやパンなんだとかね。こうしたことがこれからどんどんどんどん出されてくる中で、今の制度といった点の不備、あるいは、今現状に合わなくなってきたとかね、そうした点をしっかりと考える大きな契機になると思いますのでね。各都道府県、どんどんそうしたものを出していってもらいたい。そして、子どもさんたちに安全で安心なこうしたものをどう食べてもらうのか、非常にいい機会だと思っていますね。

(幹事社)
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