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平成26年6月11日 臨時記者会見 項目別

「とくしま4Kフォーラム2014」について(質疑)

(幹事社)
 では、幹事社から1つ質問させていただきます。
 盛りだくさんなんですけども、特に知事がここの部分を見て欲しいとお思いになるのはどういったところでしょうか。

(知事)
 やはり「4K」「8K」、それを実際に言葉で聞いているだけではなくて、体感をしてもらうということなんですね。そして、実は、地上デジタル放送、これはもう国策として大変な作業、莫大なお金をかけて行ったわけですが、それの一番の目的はこうしたことだというのを体感してもらいたいと。例えば、今説明がありましたように、放送画面を光ファイバー、つまり通信回線を用いて流していく。これは、我々がずっとそれをやっていこうとしてきた通信と放送の融合、その正に成果。新しい境地をとうとう切り開くことができたということなんですね。
 
ということで、この「4K」画像を見ていただいたらお分かりのように、一時期、この3D、これが流行ったわけなんですけど、見ながらにしてもう立体感があるわけなんですね。つまり、隣に窓があるように、そこに本当に映像ではなくて、実際の空間があると、こうしたものを既に4Kで体感することができるんですね。それで、しかも、今回は「8K」も同時に。「8K」になってくると、今度は音響感、これが三次元立体で体感することができる。もちろん、「4K」についてもこれから開発をしていくことによって、そこの部分をどう使うのかというのは出てくるわけなんですけどね。そうした次世代の技術がここに満載になっている。もちろん、その中に課題もあるわけですね。そうした意味では多くのチャレンジャーの皆さん方が一堂に集まるというのもうなずけるわけですので、まずは多くの皆様方に、「4K」とは一体どういうものなのか、どういう世界なのかと。そして、これがそう遠くなく、もう現実に来るんだということを知っていただき、体感をしていただきたいと。まずは来て、そして体感をしてもらおうと、こういうことです。

(幹事社)
 では、各社さん質問があればお願いします。

(読売新聞社)
 すいません、読売新聞ですけど、このたくさんいらっしゃる講師の方々、クリエイターの方々は、これは期間中の6日間で何人いらっしゃるんでしょうか。総計として。

(隅田副会長)
 ざっくりですけど、約50名の方々がおいでになります。

(読売新聞社)
 あともう1点、「GoProワークショップ」なんですけども、これはワークショップっていうことは、実際に参加者も撮影することができる。

(隅田副会長)
 できます。参加できます。ワークショップ形式でやります。一般の方が、簡単に「4K」に触れられるという、そういうツールも出てきているということを知っていただきたいなと思っています。お子さんの運動会ですとか、そういった時に使っていただければ、すごくおもしろい映像ができるので、そういったことを知っていただければなと思っています。

(毎日新聞社)
 すいません、毎日新聞なんですけど、今、テレビで阿波おどりの事前の映像を映していただけたんですが、実際会場ではどれぐらいの大きさの画面で見ることができますか。

(隅田副会長)
 「8K」のパブリックビューイングが300インチでNHKさんが行われるものですけど、「4K」の方の受信デモは、58インチから65インチの通常のこういったテレビで行われて、「4K」のミニシアターでは、約ですけれども、150インチから200インチぐらいの大きさにプロジェクターで投影をして、映画と同じようにスクリーンで見ていただくというような形になります。ちなみに、これが今58インチ、これが一番小っちゃい、これより一回りぐらい大きいテレビがデモの中心になります。大きい所では、300インチと200インチのスクリーンがあると。

(毎日新聞社)
 会場の各所に置いてある。

(隅田副会長)
 そうですね。いろんな場所に置かれております。

(時事通信社)
 飯泉知事にお伺いしますけど、今後の話なんですけども、「4K」の技術、徳島を先進県としてっていうことでお話しをお伺いしたんですけど、具体的にこういう形で技術を使って県の施策として反映させていきたいとかっていうようなお考えがもしあればお伺いしたいんですけど。

(知事)
 はい。もう隅田社長さんが「えんがわ」を作られ、そして、実証をずっとやってこられているということでも分かるように、これからこの「4K」を多くの皆様方に知っていただいて、そして、放送と通信とのその融合という新しいステージでの技術として知っていただくと。これによって、何を今度、ただ映像を見るっていうだけではなくて、あるいは、エンターテイメントでも、今回スポーツだとか、阿波おどりを見ていただいていますけどね、さらに今度は芸術だとか、あるいは、防災・減災、また医療、例えば、遠隔医療で見る場合も専用回線がどうとか言うんですけど、さらにその映像の解析度が精細になるわけですから、もうそのまんま遠隔手術をしていて、映像上は正にその目の前に患者さんのお腹を開いた状態で見ているということと同じになるわけ。例えば、どの部分に病変しているかとかいうことは、より精細であればあるほどいいわけですね。
 
ということで、この医療の世界でも画期的に今度は変わってくるということですから、今後はそうしたものを正に実証していく場に徳島がなっていくと。さらに、もう一つ重要なのは、このデジタル化っていう言葉でね、なんでアナログからデジタルに全てするのっていうことは、保存なんですね。ていうことで、「デジタルアーカイブス」なんていう言葉を皆さんもお聞きになったことがあると思うんですけど、私もちょうど平成7年、8年埼玉の財政課長やってる時に、NHKが埼玉の川口に、デジタルアーカイブスを作る。NHKの今までのアナログの映像をデジタル化していくんだと、そして、さらにそれを精細に見せようっていうことで、本当は撮った時にフルハイビジョンじゃないといけないんだけど、ハイビジョンっていうことで出てきてるわけね。
 ということで、デジタルでのアーカイブスを作る場合でも、「2K」でやるよりは、もちろん「4K」でやった方がよりそのまんまの映像ができる。立体感をもってできるということになりますから、これからこのアーカイブの世界は、もう飛躍的に発展をしてくる。
 
そして、その量たるや無尽蔵ね。ましてや、日本はもとより世界中の話になる。日本だって、まだまだデジタル化されてない映像、あるいは、いろいろな記録といった物は山ほどあるわけですから。ここは本当に宝の山。それをどう切り替えていくか。それによって、保存ができるし、あるいは簡単にバックアップができるんですね。
 
そしたら、これから、例えば、徳島あるいは日本全体が首都直下型の地震だとか、南海トラフの巨大地震が来た時にも、全部が流出した、なくなってしまった、ということが起こりえない。必ずそれを保存、バックアップができると。こうした点もこれから飛躍的に伸びてくる。ということで、我々としてはもう正に今までとは次元の違うステージでのものを切り開いてこうと。これが、放送通信融合、さらに「4K」「8K」の時代と。そして、これが正に「4K」アーカイブス、あるいは「8K」のアーカイブスへどんどん広がっていくと。それを今、日本のマイルストーンで、総務省が決めたのは、もう2020年に「8K」まで持っていこうということですから、この6年間、そうしたところ、「4K」「8K」、もっと言うと、「4K」やってる、今度「8K」も入れるっていうのは徳島だけなわけですから、そういう意味で関係する事業者の皆さんが一堂に会する。そして、これからの課題をお互いが話し合って、どう技術的に開発、あるいは解決をしていくか、しかも、時間がない。そうした意味で、正に実証即実践ということになってくる。ここを我々として、その場が正に徳島からなんだと。決して東京だ、大阪だっと言うことだけじゃないんだ、正に徳島だと、こうした点を発信をしていきたいと考えています。

(毎日新聞社)
 すいません、隅田さんにお伺いしたいんですけど、徳島県に光ファイバー網やケーブルテレビが、普及率が高いということもほかの県より優位ということなんですけど、その「4K」「8K」の映像を受信するほかの県の課題ですとか、徳島県がどれぐらいその技術面で優位なのかということをちょっと教えていただきたいんですが。

(隅田副会長)
 やはり圧倒的に高いその「FTTH」といってFiber To The Home、直接、光が家庭まで届いている率が他の都道府県に比べて圧倒的に高いということですね。あと、その通信そのものが非常に安定している、高速通信環境が整っていると、これは私よりも知事の方がお詳しいと思うんですけれども、いかがですか知事。

(知事)
 はい、じゃ私の方が。てことで、元々はピンチをチャンスにということで、アナログテレビ、アナログ放送であるがゆえに関西波や10チャンネル見えていたものが、放送法上、徳島県は3チャンネルしか見えないわけですね。これは大変だということで、10年をかけて、これをケーブルテレビで見ようと。で、後発の利ということで、今、隅田社長がおっしゃっていただいたように、これを光ファイバーで各家庭に繋ぐことができた。これが、Fiber To The Home、「FTTH」、その頭ね頭文字。ということで、そういう環境ってなかなかまあないということと、もう一つ、その通信環境が安定しているっということっていうのは、もちろん光ファイバー、東京だとか大阪も張り巡らされているわけです。民間事業者によって。
 
しかし、ハードユーザーっていう非常にたくさん使う、容量をたくさん使う事業者が山ほどいるものですからね、光ファイバーの規格は一緒なわけですよ。ところが、徳島の場合には各家庭は、地上デジタル放送を見るためにこれを引っ張っている、あるいはケーブルテレビ見るために引っ張っているわけなんで、例えば、一番分かりやすく言うと、この光ファイバーって言うと、高速道路で、片側6車線の高速道路と思ってもらったらいいんです。
 
ところが、どういうわけか、歩道が少しあって、そこを自転車で徳島の人たちはテレビを見ている。つまり、丸々6車線ががら空きになってるわけね。そこを一気に使えるっていうことは、よく通信あるいは放送両方の事業者の皆さんが来て言われるのは、「世界で一番速い」って言うわけ、それは。どこでもここでも、やっぱり6車線あったって渋滞することあるわけですよ。だけど、徳島全くない。ダーッといけるということがあって、そういう環境が今ここに作られているということなんですね。だから、よそが同じことを真似ようとしても、実はもう1本それぞれ光ファイバーを引くか、数本引くか、そうでもしないことには、徳島の環境には追いつけないと、ここが大きなポイントということになりますね。

(毎日新聞社)
 だいたいでいいんですけども、他県と比べて何倍、徳島って数値ありますか。

(知事)
 はい、よくその場合はね、光の速度でこう言うんですけど、メガビーピーエス(Mbps)。だいたい1メガっていうのを東京、大阪で借りると、ものすごくお金がかかるんですけどね。だいたい東京、大阪でいくと、1から5メガぐらいという。徳島は通常に出る速度が50メガ。
 
つまり、10倍から50倍あるっていうことね。で、時には、これはもう秒単位でパーッと仕分けをしていきますからね、時に最高でいくと200メガ出るんですよ。しかも、神山町で、これはね。マイクロソフトの樋口社長なんかいつも、こういう形でパネルディスカッションやってると、途中でね、「200メガ出た。200メガ。」とか言ってね。そんな世界ないわけです。だから、東京が1メガだとすると、200倍。時にはね。普通だとだいたい50メガだから、50倍から、向こうが5メガ出る場合もあるんで10倍、10倍から50倍、東京、大阪と比べて速い、そういうことです。

(日本経済新聞社)
 知事に伺いたいんですが、関連産業の集積に繋げるっていうことなんですけど、この辺のところもう少し思いとか、イメージとかありますか。

(知事)
 今、隅田社長さんの方から、それぞれどういう世界からっていうね、ジャンルはおっしゃっていただいたように、やはり今回は放送と通信とそれぞれの大きな事業者の皆さん、またこれをケーブルで流すということで、ケーブルテレビの事業者の皆さん。で、ケーブルテレビっていうのは、実は通信と放送が一体化してるんですね。CATVインターネットっていう技術があって、これは通信。で、ケーブルテレビを流すっていうことは、これ放送局ですからね。そういう人たちと、さらにもう一つ重要なのが、そうしたところに流す、あるいは発信をしていくコンテンツ、これを作る皆さん方。あるいは、こうしたコンテンツをどう放送の施設の中で、あるいは通信の施設の中で流していくかというね。これはその流していく圧縮技術であったり、いろいろな技術、これをする皆さん。こうした皆さん方に今回集まっていただいて、ただ、全てオッケーというわけではまだまだない。いろいろな課題があるので、そうした課題の抽出とその課題の解決方法と。そして、実際にこれを実践に、今度は「実証から実践へ」ということですので、その実証に向けてのコラボレーション。それぞれが単体では出来上がらないんですね。みんながこれは組まないとできない。そのコラボレーション。こうしたところにも期待をしたい。
 
さらに、今度はユーザーとして、今回はあくまでもスポーツとかエンターテイメント、自然、こうした分野を映像、コンテンツを流すわけですけどね。先ほど、今後の広がりとして申し上げました、例えば医療だとか、エンターテイメントの中でも特に芸術文化の世界、さらにはアーカイブスね、デジタル化の話。デジタルアーカイブスとしてどうやっていくのか、こうした皆様方にも是非お越しをいただきたいなということで、今日こうして共同の記者発表をさせていただいた。そして、発信をしていこうと。こうしたことが徳島で、多くの人たちは、東京、大阪は分かるけど、まさかなんで徳島だっていうところがあるんで、しっかりとこれを発信をすることによって、一堂に会して、そして、正に新しいもうステージに登っているわけですから、そこをしっかりと固めて、次のステップへ進んでいくと、こうした場にしたいと考えています。

(隅田副会長)
 細かな話なんですけど、若干補足させていただきますと、「4K」になりますとですね、今ハイビジョン、あそこで撮られてますけども、HDまではテープに収まってるんですね。記憶メディアっていうものが。それが「4K」になると、テープに収まりきらないものですから、皆さんがパソコンで普段、ワードやエクセル作られているように、ファイルになるんですね。で、そのいわゆる無形なファイルになるものですから、それを全部オンラインでやりとりをするようになるんですね。そうしますと、その「4K」のファイルっていうのは大きいものですから、非常に大きな余裕のある回線が必要になってきて、バックアップをとるのもですね、アーカイブをするのもそういう環境が非常に有利になってくるんですね。
 
逆に言いますと、そういった環境があればどこでもできる。大阪や東京でなくてもできるんですね。バイク便や宅急便でテープを飛ばしていた時代からオンラインでやるようになってきてますので。逆に、遠い方がバックアップ性は高いわけですから、安全性も高いわけですね。そういう意味で、放送番組だけでなく、先程来おっしゃられているように、医療ですとか、また記録映像ですとか、そういったものの映像、ビッグデータっていうものが今後非常に増えていくと思うんですけども、それを安心安定した形でバックアップするというようなビジネスっていうのは非常に大きなマーケットになると思っています。それがブランドとして、地域的ブランドとして徳島というものが、そういうビッグ映像データのですね、安心安全のブランディングとして成り立っていけば、非常に多くの産業がそこから生まれるものというふうに思っています。
 
我々は今、直近はアーカイブスということで、アーカイブスを事業化しておりますけど、もっともっと多くの派生するビジネスがそこから生まれてくると思います。

(幹事社)
 ほかに質問はないでしょうか。
 ないようですので、これで終わります。ありがとうございました。

(知事)
 はい、それじゃあ、よろしくお願いします。

(隅田副会長)
よろしくお願いします。ありがとうございました。

 
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