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平成26年6月11日 臨時記者会見 フルテキスト版

「とくしま4Kフォーラム2014」について(説明)

(事務局)
ただ今から、「とくしま4Kフォーラム2014」について、「共同記者会見」を始めさせていただきます。
 本日の会見者を御紹介させていただきます。株式会社えんがわ社長で、とくしま4Kフォーラム実行委員会・副会長の隅田 徹(すみた てつ)さんです。

(隅田副会長)
隅田です。よろしくどうぞお願いいたします。

(事務局)
 とくしま4Kフォーラム実行委員会・会長の飯泉知事です。

(知事)
 どうもよろしくお願いいたします。

(事務局)
 以上の皆さんから発表をさせていただきます。
 それでは、まず飯泉知事から発表をお願いいたします。

(知事)
それでは、「とくしま4Kフォーラム2014」について発表をさせていただきます。
 よく県民の皆様方にも「4K」と言う話をしますと、「知事、3Kに何が加わったん?」こういう話になるんですが、そうじゃないんですね。「2K」つまりNHKは「フルハイビジョン」と呼んでいますが、ハイビジョンテレビ、これの4倍の精細画像、これが「スーパーハイビジョン」と呼ばれる「4K」のことなんですね。
 ということで、この「とくしま4Kフォーラム2014」につきましては、昨年の9月、本県の神山町で開催をいたしまして、本県から「4K文化」の新しい狼煙を立ち上らせた「全国4K祭」、総務省の皆さんはもとより、映像つまり放送の関係ですとか、あるいは通信の関係のスペシャリストの皆さん方にお集まりをいただいた、この「全国4K祭」。これをさらにバージョンアップをさせていこうというものであります。
 
折しも徳島が日本の名だたる大都市、例えば、東京・大阪・横浜と並んで、NHKがさらに次世代のスーパーハイビジョン「8K」を「FIFAワールドカップ・ブラジル2014」のパブリックビューイングの会場として、4つを選ぶという中で、この東京・大阪・横浜と並んで、徳島が、その4つの中に入ったということで、これを大きな追い風として、「4K」と「8K」、正にこれらは「スーパーハイビジョン」と呼ばれているものでありまして、この相乗効果を図るために「4K」そして「8K」ともに同時開催を行うことといたしました。
 
このフォーラムではそうした意味で「8K」のところ、これは東京・大阪・横浜と申し上げましたが、一度に「4K」と「8K」これを体感・体験できるというのは、正に全国で唯一徳島のみということになります。正にまたとない機会ということで、本県が誇ります「全国屈指のブロードバンド環境」をはじめとする「立地環境の優位性」といったものについて、全国に、また世界にアピールをする、発信をする絶好のチャンスとこのように考えるところであります。
  
そこで、開催につきましては、6月15日、ちょうど日曜日から20日、金曜日までの6日間、場所は、NHKのパブリックビューイング会場と同じ「アスティとくしま」で開催をいたします。特に15日、日曜日から17日、火曜日まで「前半3日間」と捉えさせていただいておりますが、こちらは休日も考慮をいたしまして、お子様から大人までが年代を超えて楽しんでいただけるイベントを中心に行いまして、18日、水曜日から20日、金曜日まで「後半3日間」と位置づけておりますが、こちらは業界関係者向けの講演・セミナーなどを行う盛りだくさんの内容とさせていただいているところであります。
 
もう少し具体的に申し上げていきたいと思います。
 まず、前半の3日間につきましては、なるべく多くの皆様方に「4K」を体感・体験をしていただける4Kカメラまた小型カメラ「GoPro(ゴープロ)」と呼んでおりますが、こちらを使ったワークショップの開催。また本県が誇る阿波おどりや豊かな自然など、躍動感や自然美が体感できる4Kコンテンツの上映。
 そして、後半の3日間につきましては、業界関係者向けとさせていただいておりますので、4Kの技術的な課題、また今後の方向性などについての基調講演。次世代放送システムの関連製品、また新技術開発に繋がる放送・通信そして家電メーカーなどによります様々なセミナー。そして、4Kテレビをはじめとする最新の機器の展示を開催することといたしております。
 
また、幅広い年代の方々にも楽しんでいただけますように「キックターゲット」あるいは「キックダーツ」といったサッカーゲームも御用意をさせていただいておりまして、「すだちくん」ですとか、あるいは「ちっかーず」も参戦をさせていただきますので、是非一緒にお子様ともども御参加をいただければと思います。
 この次世代の放送システムにつきましては、昨年の6月に総務省の検討委員会が策定をしたロードマップに沿いまして、6月2日から世界で初めて「Channnel4K」、こちらが一般家庭向けに4K番組の放送を開始をする運びとなっております。
 今後、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けまして、加速度的に普及するものと考えております。是非、このフォーラムで多くの皆様方に臨場感溢れる次世代放送システムを体感そして体験していただきますとともに、「4K実証するなら徳島!」この合い言葉のとおり、徳島から更なる狼煙を立ち上らせていきたいとこのように考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 私のほうからは以上です。

(事務局)
 それでは、隅田副会長から「とくしま4Kフォーラム2014」の主たるプログラムの内容につきまして発表をお願いいたします。

(隅田副会長)
 隅田でございます。
 そうしましたら、まず最初にですね、「4K」の実際の映像を見ていただきたいと思います。こちら3分ほどになりますが、徳島の自然や阿波おどりの風景を写したものです、どうぞ。
(4Kテレビに映像を写す)
 
ありがとうございました。今回のプログラムの内容について主立ったものを説明させていただきます。
 まずは、今も御覧いただきましたが、「4K」のコンテンツの上映です。技術的には、ソニーの4Kプロジェクター、最新の4Kプロジェクターによって、簡単なミニシアターを設けます。単に精細度が「4K」、ハイビジョンの4倍というだけではなくて、コマ数、1秒間のコマ数も60コマといって、今の放送の倍のコマ数で滑らかな映像を御覧いただきます。いわゆる上映するコンテンツは、去年の、今見ていただいたように阿波おどりの最新の4Kカメラで撮ったものや徳島の自然風景、あと私どものサテライトオフィスが神山にある関係で、今、神山の町民記録映像として「神山アーカイブス」というもの作っているんですけれども、それの映像、そういったものを流して、徳島の良いところを全国から来られる方々に「4K」で見ていただこうと思っています。
 
二つ目は、「4K」の中継車を展示デモいたします。これはですね、放送衛星システム社さん、「B-SAT(ビー・サット)」と呼ばれておりますけれども、そこによる日本初の「4K」中継車でございます。コンパクトな車体に最先端の中継システムを搭載してまして、機動力と映像性能の両方を兼ね備えた中継車です。未来型中継車ですね。これは、恐らく2016年のリオオリンピック、2020年の東京オリンピックなどではですね、こういった、このような中継車が会場中を走り回ることになると思います。そのような未来像を垣間見ていただけると思います。
 
三つ目がですね、この6月2日にですね、放送を開始いたしました「Channnel4K」の受信デモです。「Channnel4K」御存知の方も、ニュースでいっぱい流れたので御存知かと思いますけれども、日本初の4K放送でございまして、これを光ファイバー経由と衛星経由の両方で受信デモをいたします。衛星経由の方は、NexTV-F、次世代放送推進フォーラム、この4Kチャンネルの放送主体ですね、民放さんやメーカーさんが併せて作ったところですけれども、そこの協力によって実現したものです。今月の下旬にはですね、これの一般向けの受信機と録画機が発売になります。秋からはもっとどんどんいろんな製品が出てきます。これで、初めてですね4Kのテレビが、これまで量販店とかでお買いになったテレビが生きてくる。放送が始まりますので実際に映像を映すことができるわけということでございます。
 
もうひとつ、光ファイバー経由のものは、日本ケーブルテレビ連盟とテレビトクシマさんの御協力によって実現しているものなんですけれども、これは先程来、知事から御説明があったように徳島県が誇る高速光ファイバー網の能力をですね、遺憾なく発揮して受信デモをしていることでして、これによってですね、単に放送受信に止まらず、YouTubeの4Kチャンネルなどですね、ネット上にある4Kコンテンツが存分に見ていただくことができます。これ是非、会場でいじってみていただきたいなぁと思うんですけれども、ネット上にこれだけ4Kコンテンツが既にあるのかというのもですね、本当に皆さん驚かれると思うんですけれども、それをですね見ていただくことができる。
 これはですね、やはり徳島の最も今、環境、インター(ネット)環境の優位性を皆さんに体験していただける部分でありますので、この光ファイバー経由の4K受信デモというものを中心に据えて、皆さんに御覧いただけるような会場にしていきたいと思います。
 
次にセミナーでございます。今回はですね、前回の「全国4K祭」で発表された事例の多くがですね、先駆的であったり実証実験的な内容が多かったんですけれども、今回の特徴を一言で言いますと、実務レベルっていうことですね。実務レベルに落としていくための様々な取組みをそれぞれの講師の方々が紹介されています。4K例えば、この秋に始まります4K・VODサービス、それとかですね、NHKや多くの民放、WOWOWでも一部の番組が4Kレギュラー的に制作されるようになってきました。そういったいわゆる実務レベルにしていくための様々な工夫やノウハウを十分皆さんに聞いていただくためのセミナーを3日間3部屋で朝から夕方まですね、ずっと行っております。
 
いくつか御紹介しますと、例えば、まず基調講演としてですね、お隣に座られている飯泉知事、または総務省の南官房審議官、それと4K放送の実施主体である次世代放送推進フォーラムの元橋さんにそれぞれ特別講演していただきます。それぞれの業界といいますか、役割としては、まず、この4Kを今、強力に推進している通信大手さん、例えばNTTぷららさん、KDDIさん。プラットフォーム事業者からは、スカパーJSATさん、ジェイコムさん。民放さんからは、日テレさん、TBSさん、関テレさんなど。制作を一番先進的にやられている例としてはNHKさん、WOWOWさん。メーカーさんとしては、ソニーさん、パナソニックさんなど20社近いメーカーさんが参加されます。
 
こういったですね、「4K」「8K」のトップランナーの方々が徳島に大集結されて、それをまた聞きに来られるプロフェッショナルの映像関係者の方々も多くの方々が、この徳島に集結いたします。我々は、「4K先進県・徳島」という認識がですね、業界の中に浸透するように様々な機会を捉えて、今後もこのような情報発信をしていきたいと思っております。
 以上でございます。

(事務局)
 発表は以上です。これより幹事社さんの進行で質疑をお受けいたします。

(幹事社)
 質問がある社はよろしくお願いします。

「とくしま4Kフォーラム2014」について(質疑)

(幹事社)
 では、幹事社から1つ質問させていただきます。
 盛りだくさんなんですけども、特に知事がここの部分を見て欲しいとお思いになるのはどういったところでしょうか。

(知事)
 やはり「4K」「8K」、それを実際に言葉で聞いているだけではなくて、体感をしてもらうということなんですね。そして、実は、地上デジタル放送、これはもう国策として大変な作業、莫大なお金をかけて行ったわけですが、それの一番の目的はこうしたことだというのを体感してもらいたいと。例えば、今説明がありましたように、放送画面を光ファイバー、つまり通信回線を用いて流していく。これは、我々がずっとそれをやっていこうとしてきた通信と放送の融合、その正に成果。新しい境地をとうとう切り開くことができたということなんですね。
 
ということで、この「4K」画像を見ていただいたらお分かりのように、一時期、この3D、これが流行ったわけなんですけど、見ながらにしてもう立体感があるわけなんですね。つまり、隣に窓があるように、そこに本当に映像ではなくて、実際の空間があると、こうしたものを既に4Kで体感することができるんですね。それで、しかも、今回は「8K」も同時に。「8K」になってくると、今度は音響感、これが三次元立体で体感することができる。もちろん、「4K」についてもこれから開発をしていくことによって、そこの部分をどう使うのかというのは出てくるわけなんですけどね。そうした次世代の技術がここに満載になっている。もちろん、その中に課題もあるわけですね。そうした意味では多くのチャレンジャーの皆さん方が一堂に集まるというのもうなずけるわけですので、まずは多くの皆様方に、「4K」とは一体どういうものなのか、どういう世界なのかと。そして、これがそう遠くなく、もう現実に来るんだということを知っていただき、体感をしていただきたいと。まずは来て、そして体感をしてもらおうと、こういうことです。

(幹事社)
 では、各社さん質問があればお願いします。

(読売新聞社)
 すいません、読売新聞ですけど、このたくさんいらっしゃる講師の方々、クリエイターの方々は、これは期間中の6日間で何人いらっしゃるんでしょうか。総計として。

(隅田副会長)
 ざっくりですけど、約50名の方々がおいでになります。

(読売新聞社)
 あともう1点、「GoProワークショップ」なんですけども、これはワークショップっていうことは、実際に参加者も撮影することができる。

(隅田副会長)
 できます。参加できます。ワークショップ形式でやります。一般の方が、簡単に「4K」に触れられるという、そういうツールも出てきているということを知っていただきたいなと思っています。お子さんの運動会ですとか、そういった時に使っていただければ、すごくおもしろい映像ができるので、そういったことを知っていただければなと思っています。

(毎日新聞社)
 すいません、毎日新聞なんですけど、今、テレビで阿波おどりの事前の映像を映していただけたんですが、実際会場ではどれぐらいの大きさの画面で見ることができますか。

(隅田副会長)
 「8K」のパブリックビューイングが300インチでNHKさんが行われるものですけど、「4K」の方の受信デモは、58インチから65インチの通常のこういったテレビで行われて、「4K」のミニシアターでは、約ですけれども、150インチから200インチぐらいの大きさにプロジェクターで投影をして、映画と同じようにスクリーンで見ていただくというような形になります。ちなみに、これが今58インチ、これが一番小っちゃい、これより一回りぐらい大きいテレビがデモの中心になります。大きい所では、300インチと200インチのスクリーンがあると。

(毎日新聞社)
 会場の各所に置いてある。

(隅田副会長)
 そうですね。いろんな場所に置かれております。

(時事通信社)
 飯泉知事にお伺いしますけど、今後の話なんですけども、「4K」の技術、徳島を先進県としてっていうことでお話しをお伺いしたんですけど、具体的にこういう形で技術を使って県の施策として反映させていきたいとかっていうようなお考えがもしあればお伺いしたいんですけど。

(知事)
 はい。もう隅田社長さんが「えんがわ」を作られ、そして、実証をずっとやってこられているということでも分かるように、これからこの「4K」を多くの皆様方に知っていただいて、そして、放送と通信とのその融合という新しいステージでの技術として知っていただくと。これによって、何を今度、ただ映像を見るっていうだけではなくて、あるいは、エンターテイメントでも、今回スポーツだとか、阿波おどりを見ていただいていますけどね、さらに今度は芸術だとか、あるいは、防災・減災、また医療、例えば、遠隔医療で見る場合も専用回線がどうとか言うんですけど、さらにその映像の解析度が精細になるわけですから、もうそのまんま遠隔手術をしていて、映像上は正にその目の前に患者さんのお腹を開いた状態で見ているということと同じになるわけ。例えば、どの部分に病変しているかとかいうことは、より精細であればあるほどいいわけですね。
 
ということで、この医療の世界でも画期的に今度は変わってくるということですから、今後はそうしたものを正に実証していく場に徳島がなっていくと。さらに、もう一つ重要なのは、このデジタル化っていう言葉でね、なんでアナログからデジタルに全てするのっていうことは、保存なんですね。ていうことで、「デジタルアーカイブス」なんていう言葉を皆さんもお聞きになったことがあると思うんですけど、私もちょうど平成7年、8年埼玉の財政課長やってる時に、NHKが埼玉の川口に、デジタルアーカイブスを作る。NHKの今までのアナログの映像をデジタル化していくんだと、そして、さらにそれを精細に見せようっていうことで、本当は撮った時にフルハイビジョンじゃないといけないんだけど、ハイビジョンっていうことで出てきてるわけね。
 ということで、デジタルでのアーカイブスを作る場合でも、「2K」でやるよりは、もちろん「4K」でやった方がよりそのまんまの映像ができる。立体感をもってできるということになりますから、これからこのアーカイブの世界は、もう飛躍的に発展をしてくる。
 
そして、その量たるや無尽蔵ね。ましてや、日本はもとより世界中の話になる。日本だって、まだまだデジタル化されてない映像、あるいは、いろいろな記録といった物は山ほどあるわけですから。ここは本当に宝の山。それをどう切り替えていくか。それによって、保存ができるし、あるいは簡単にバックアップができるんですね。
 
そしたら、これから、例えば、徳島あるいは日本全体が首都直下型の地震だとか、南海トラフの巨大地震が来た時にも、全部が流出した、なくなってしまった、ということが起こりえない。必ずそれを保存、バックアップができると。こうした点もこれから飛躍的に伸びてくる。ということで、我々としてはもう正に今までとは次元の違うステージでのものを切り開いてこうと。これが、放送通信融合、さらに「4K」「8K」の時代と。そして、これが正に「4K」アーカイブス、あるいは「8K」のアーカイブスへどんどん広がっていくと。それを今、日本のマイルストーンで、総務省が決めたのは、もう2020年に「8K」まで持っていこうということですから、この6年間、そうしたところ、「4K」「8K」、もっと言うと、「4K」やってる、今度「8K」も入れるっていうのは徳島だけなわけですから、そういう意味で関係する事業者の皆さんが一堂に会する。そして、これからの課題をお互いが話し合って、どう技術的に開発、あるいは解決をしていくか、しかも、時間がない。そうした意味で、正に実証即実践ということになってくる。ここを我々として、その場が正に徳島からなんだと。決して東京だ、大阪だっと言うことだけじゃないんだ、正に徳島だと、こうした点を発信をしていきたいと考えています。

(毎日新聞社)
 すいません、隅田さんにお伺いしたいんですけど、徳島県に光ファイバー網やケーブルテレビが、普及率が高いということもほかの県より優位ということなんですけど、その「4K」「8K」の映像を受信するほかの県の課題ですとか、徳島県がどれぐらいその技術面で優位なのかということをちょっと教えていただきたいんですが。

(隅田副会長)
 やはり圧倒的に高いその「FTTH」といってFiber To The Home、直接、光が家庭まで届いている率が他の都道府県に比べて圧倒的に高いということですね。あと、その通信そのものが非常に安定している、高速通信環境が整っていると、これは私よりも知事の方がお詳しいと思うんですけれども、いかがですか知事。

(知事)
 はい、じゃ私の方が。てことで、元々はピンチをチャンスにということで、アナログテレビ、アナログ放送であるがゆえに関西波や10チャンネル見えていたものが、放送法上、徳島県は3チャンネルしか見えないわけですね。これは大変だということで、10年をかけて、これをケーブルテレビで見ようと。で、後発の利ということで、今、隅田社長がおっしゃっていただいたように、これを光ファイバーで各家庭に繋ぐことができた。これが、Fiber To The Home、「FTTH」、その頭ね頭文字。ということで、そういう環境ってなかなかまあないということと、もう一つ、その通信環境が安定しているっということっていうのは、もちろん光ファイバー、東京だとか大阪も張り巡らされているわけです。民間事業者によって。
 
しかし、ハードユーザーっていう非常にたくさん使う、容量をたくさん使う事業者が山ほどいるものですからね、光ファイバーの規格は一緒なわけですよ。ところが、徳島の場合には各家庭は、地上デジタル放送を見るためにこれを引っ張っている、あるいはケーブルテレビ見るために引っ張っているわけなんで、例えば、一番分かりやすく言うと、この光ファイバーって言うと、高速道路で、片側6車線の高速道路と思ってもらったらいいんです。
 
ところが、どういうわけか、歩道が少しあって、そこを自転車で徳島の人たちはテレビを見ている。つまり、丸々6車線ががら空きになってるわけね。そこを一気に使えるっていうことは、よく通信あるいは放送両方の事業者の皆さんが来て言われるのは、「世界で一番速い」って言うわけ、それは。どこでもここでも、やっぱり6車線あったって渋滞することあるわけですよ。だけど、徳島全くない。ダーッといけるということがあって、そういう環境が今ここに作られているということなんですね。だから、よそが同じことを真似ようとしても、実はもう1本それぞれ光ファイバーを引くか、数本引くか、そうでもしないことには、徳島の環境には追いつけないと、ここが大きなポイントということになりますね。

(毎日新聞社)
 だいたいでいいんですけども、他県と比べて何倍、徳島って数値ありますか。

(知事)
 はい、よくその場合はね、光の速度でこう言うんですけど、メガビーピーエス(Mbps)。だいたい1メガっていうのを東京、大阪で借りると、ものすごくお金がかかるんですけどね。だいたい東京、大阪でいくと、1から5メガぐらいという。徳島は通常に出る速度が50メガ。
 
つまり、10倍から50倍あるっていうことね。で、時には、これはもう秒単位でパーッと仕分けをしていきますからね、時に最高でいくと200メガ出るんですよ。しかも、神山町で、これはね。マイクロソフトの樋口社長なんかいつも、こういう形でパネルディスカッションやってると、途中でね、「200メガ出た。200メガ。」とか言ってね。そんな世界ないわけです。だから、東京が1メガだとすると、200倍。時にはね。普通だとだいたい50メガだから、50倍から、向こうが5メガ出る場合もあるんで10倍、10倍から50倍、東京、大阪と比べて速い、そういうことです。

(日本経済新聞社)
 知事に伺いたいんですが、関連産業の集積に繋げるっていうことなんですけど、この辺のところもう少し思いとか、イメージとかありますか。

(知事)
 今、隅田社長さんの方から、それぞれどういう世界からっていうね、ジャンルはおっしゃっていただいたように、やはり今回は放送と通信とそれぞれの大きな事業者の皆さん、またこれをケーブルで流すということで、ケーブルテレビの事業者の皆さん。で、ケーブルテレビっていうのは、実は通信と放送が一体化してるんですね。CATVインターネットっていう技術があって、これは通信。で、ケーブルテレビを流すっていうことは、これ放送局ですからね。そういう人たちと、さらにもう一つ重要なのが、そうしたところに流す、あるいは発信をしていくコンテンツ、これを作る皆さん方。あるいは、こうしたコンテンツをどう放送の施設の中で、あるいは通信の施設の中で流していくかというね。これはその流していく圧縮技術であったり、いろいろな技術、これをする皆さん。こうした皆さん方に今回集まっていただいて、ただ、全てオッケーというわけではまだまだない。いろいろな課題があるので、そうした課題の抽出とその課題の解決方法と。そして、実際にこれを実践に、今度は「実証から実践へ」ということですので、その実証に向けてのコラボレーション。それぞれが単体では出来上がらないんですね。みんながこれは組まないとできない。そのコラボレーション。こうしたところにも期待をしたい。
 
さらに、今度はユーザーとして、今回はあくまでもスポーツとかエンターテイメント、自然、こうした分野を映像、コンテンツを流すわけですけどね。先ほど、今後の広がりとして申し上げました、例えば医療だとか、エンターテイメントの中でも特に芸術文化の世界、さらにはアーカイブスね、デジタル化の話。デジタルアーカイブスとしてどうやっていくのか、こうした皆様方にも是非お越しをいただきたいなということで、今日こうして共同の記者発表をさせていただいた。そして、発信をしていこうと。こうしたことが徳島で、多くの人たちは、東京、大阪は分かるけど、まさかなんで徳島だっていうところがあるんで、しっかりとこれを発信をすることによって、一堂に会して、そして、正に新しいもうステージに登っているわけですから、そこをしっかりと固めて、次のステップへ進んでいくと、こうした場にしたいと考えています。

(隅田副会長)
 細かな話なんですけど、若干補足させていただきますと、「4K」になりますとですね、今ハイビジョン、あそこで撮られてますけども、HDまではテープに収まってるんですね。記憶メディアっていうものが。それが「4K」になると、テープに収まりきらないものですから、皆さんがパソコンで普段、ワードやエクセル作られているように、ファイルになるんですね。で、そのいわゆる無形なファイルになるものですから、それを全部オンラインでやりとりをするようになるんですね。そうしますと、その「4K」のファイルっていうのは大きいものですから、非常に大きな余裕のある回線が必要になってきて、バックアップをとるのもですね、アーカイブをするのもそういう環境が非常に有利になってくるんですね。
 
逆に言いますと、そういった環境があればどこでもできる。大阪や東京でなくてもできるんですね。バイク便や宅急便でテープを飛ばしていた時代からオンラインでやるようになってきてますので。逆に、遠い方がバックアップ性は高いわけですから、安全性も高いわけですね。そういう意味で、放送番組だけでなく、先程来おっしゃられているように、医療ですとか、また記録映像ですとか、そういったものの映像、ビッグデータっていうものが今後非常に増えていくと思うんですけども、それを安心安定した形でバックアップするというようなビジネスっていうのは非常に大きなマーケットになると思っています。それがブランドとして、地域的ブランドとして徳島というものが、そういうビッグ映像データのですね、安心安全のブランディングとして成り立っていけば、非常に多くの産業がそこから生まれるものというふうに思っています。
 
我々は今、直近はアーカイブスということで、アーカイブスを事業化しておりますけど、もっともっと多くの派生するビジネスがそこから生まれてくると思います。

(幹事社)
 ほかに質問はないでしょうか。
 ないようですので、これで終わります。ありがとうございました。

(知事)
 はい、それじゃあ、よろしくお願いします。

(隅田副会長)
よろしくお願いします。ありがとうございました。

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