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平成26年6月16日 定例記者会見 項目別

「災害時における船舶による輸送等に関する協定」の締結について(説明)

 次に3番目、「『災害時における船舶による輸送等に関する協定』の締結について」であります。
 私が、東日本大震災発災以後、関西広域連合カウンターパート制度ということで、徳島県は、兵庫県・鳥取県とともに宮城県を受け持つこととなりました。そして、発災から10日後、もう徳島県の部隊は、既に宮城県の方に行っていたわけでありますが、宮城県に私自身が赴きまして、直接、宮城(県)の村井知事さんと対談をさせていただくとともに、その後の対応についても図らさせていただいた。この時、村井知事さんの方から一つの教訓のお話がありました。
 これは、宮城県、つまり三陸地方については、大きな過去津波があったわけでありまして、過去の災害についての対応というか、こうしたものはある程度やってきたんだ、ただ一つ歴史に学ばなかったという、実は重い言葉があって、これを受け、平成23年の12月には、国土交通省の方から「津波防災地域づくり法」、そして、この中で「津波災害警戒区域」いわゆる「イエローゾーン」の指定を県知事がすることができるというこうした制度、宮城県にも徳島県にもそうでありますが、ここまでかつて津波が来たという石碑などが、お地蔵さんであったり石灯籠であったりあるわけですね。しかし、そこから海側を見たら、そこに工場が、学校が、病院が、また住宅が密集をしている、それが、今回の東日本大震災ではほとんどすべて津波にのみ込まれた。この教訓、歴史が活かされなかったという実は重い言葉、これを受ける国の制度。そして、その第1番目に「イエローゾーン」を指定をさせていただいたのが、実は徳島県。今年の3月11日、この「イエローゾーン」を指定をさせていただいたんですね。
 ということで、村井知事さんの重い言葉、「歴史に学ぶ」正に災害対策の要であります。こうした先人の皆様方からの声を教訓といたしまして、正に災害を迎え撃つ準備を事前に整えていく必要があると考えているところであります。
 なかでも、大規模の災害発生時におきましては、物資・人員の輸送路を確保することが生命線となるところでありまして、例えば、県南地域、最初に津波が来る海部郡、そこに国道55号しかない。しかし、ここが津波をかぶる確率が高い。そこで、阿南安芸自動車道、津波をかぶることがなく救援・救助に赴き、そして、その後は復興にという命の道路・道っていうのを徳島、四国から最初に発信をし、東日本大震災発災以降は全国で、正にそれぞれの地域の命の道がいるんだということになったところでありまして、正にこれは生命線ということとなります。
 災害時の円滑な救助、あるいは救急・救命、また救援物資の輸送、そして復旧活動の支援を行う上で、言うまでもなく極めて重要な役割を果たします。特に南海トラフでは、大変広範な、そして甚大な被害が予想されるところでありまして、東海岸を中心といたしまして、県土の多くが海に囲まれている本県にとりまして、海上輸送が重要な役割も果たすと考えられるところであります。
 そこで、「災害時における船舶による輸送等に関する協定」を日本内航海運組合総連合会の皆様方と締結をすることとし、来たる6月19日、木曜日に協定の締結式を執り行いたいと考えております。この日本内航海運組合総連合会では、内航海運業界の5組合の総合調整機関でありまして、国内のほぼ全ての貨物船の関係者の皆様方が所属をされていることから、大規模災害時に近隣のみならず、被災を逃れた地域からの広域的な支援が可能となるものであります。
 この協定は、地震、風水害、その他の災害が発生をした場合におきまして、災害救助に必要な救援物資などの貨物輸送、また災害応急対策の実施のため必要となります資機材等の輸送、そして、その他の徳島県が必要とする船舶による応急対策といった船舶による緊急の海上輸送などの業務に関しまして、県が協力を求める場合に、必要な事項を定めたものであります。
 また、県におきましては、これまで被災者や災害応急対策に必要な要員、人員のことですね、の輸送業務を対象とした「船舶による災害時の輸送等に関する協定」を日本旅客船協会に所属をする南海フェリー株式会社、また日本長距離フェリー協会に所属するオーシャントランス株式会社と締結をしておりまして、今回の協定の締結によりまして、日本内航海運組合総連合会が加わり、西日本で初めてとなります全国の内航海上輸送に関する主要3団体との緊急海上輸送の体制がここに整うこととなります。
 今後、いざ発災とした場合、尊い人命や貴重な財産を守り、経済活動の一日も早い復興のためにハード・ソフト両面から、防災体制の強化を図りますとともに、様々な自然災害の恐れのある地域特性を踏まえまして、本県独自の、そして先進的な取組みを進め、県民の皆様方の安全・安心の確保に努め、「死者ゼロ」を目指す「とくしま-0(ゼロ)作戦」を強力に展開をして参りたいと考えております。

私の方からは、以上3点です。どうぞよろしくお願いをいたします。

(幹事社:司会)
 そうしましたら、先ほど知事から発表のありました3つの事項について、質問がある社はございますでしょうか。

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