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平成26年7月11日 臨時記者会見 項目別

「徳島の環境 防災 まちづくり~わたしたちの防災~」の番組放送について(説明)

(事務局)
ただ今から、「徳島の環境 防災 まちづくり~わたしたちの防災~」の番組に関する「共同記者会見」を始めさせていただきます。
 まず、本日の会見者を御紹介させていただきます。
 一般社団法人徳島県測量設計業協会 会長の齋藤恒範(さいとう つねのり)さんです。
 
(齋藤会長)
齋藤でございます。よろしくお願いします。

(事務局)
 徳島大学環境防災研究センター センター長の村田明広(むらた あきひろ)先生です。

(村田センター長)
 村田です。よろしくお願いします。

(事務局)
 同じく徳島大学環境防災研究センター 副センター長の中野 晋(なかの すすむ)先生です。

(中野副センター長)
 中野でございます。よろしくお願いいたします。

(事務局)
 飯泉知事です。

(知事)
 どうぞよろしくお願いいたします。

(事務局)
 以上の皆さんから発表をさせていただきます。
 それでは、まず飯泉知事から発表をお願いいたします。

(知事)
 私が、東日本大震災発災後、宮城県を訪れた時に、村井知事さんとの意見交換の中にもありましたように、過去の災害を記憶に留め、そして何よりも重要なのは「歴史に学ぶ」、村井知事さんの大変重い言葉であったわけでありますが、このことは正に「防災の要」であると考えるところであります。
 そこで、防災対策におきましては、こうした先人達からの声を教訓といたしまして、これに新たな知見を加えた学習を行うことによりまして、災害を受け止めるのではなくて、迎え撃つんだと、こうした準備を事前にしっかりと整えることが正に不可欠であると考えるところであります。
 こうした思いを酌みとっていただきまして、7月12日から徳島県測量設計業協会の皆様方の御提供、そして徳島大学環境防災研究センターの監修により、ケーブルテレビ徳島の皆様方の御協力のもと「徳島の環境 防災 まちづくり~わたしたちの防災~」の番組放送が始まるところとなりました。この番組は、今も申し上げましたように徳島県測量設計業協会の皆様方をはじめ、防災の第一線で御活躍をされている徳島大学の先生方が地震はもとより、今回も台風8号が大変心配をされたところでありますが、こうした台風災害、また、最新の防災技術などを県民の皆様方に様々な視点から、わかりやすく紹介をしていただけるということで、私自身も大変楽しみにしているところであります。御協力をいただきました皆様方に深く感謝を申し上げますとともに、心から敬意を表したいと思います。
 県といたしましても、県民の皆様方に防災意識の向上を図っていただきたいということで、この番組の制作に是非協力をさせていただこうと、また、私も番組の一部に出演をさせていただきまして、防災の重要性を直接県民の皆様方にお伝えをしたいと考えております。
 なお、本県で最も大きな被害が想定されている災害と言えば、もう言うまでもなく「南海トラフ巨大地震」ということになります。最悪の場合の被害想定でありますが、死者は31300人、また、全壊棟数116400棟。しかし、県民の皆様方が、例えば住宅の耐震改修に取り組んでいただく、また、「津波からは逃げよ」これが正にポイントとなるところでありますが、津波から率先避難行動、すぐに避難をしていただくことに加えまして、
行政としても身近な、でもこれを具体的な数字として徳島県では、500メートル以内と言わせていただいておりますが、500メートル以内の避難所を整備をすることによりまして、死者は93パーセントまで減じることが机上ではできます。
 さらに残りの7パーセント、これをとにかく限りなくゼロに近づけていこう、「震災時の死者ゼロ」これを実現するためには、防災・減災の三要素と言われる「自助・共助・公助」これが一体となった取組みが何よりも必要となるところであります。
 県におきましては、いわゆる「公助」の部分を担うこととなりますが、「震災時の死者ゼロ」これを何としても実現するため、「とくしま-0(ゼロ)作戦」地震対策行動計画を策定するなど、防災・減災対策を計画的に推進をしているところでありますが、是非とも多くの県民の皆様方にこの番組を御覧をいただきまして、この三要素の内のそれぞれ、例えば県民の皆様方の自助の力、あるいは、地域で頼りになるのは向こう三軒両隣とも昔から言われておりますが、この地域の共助の力を磨いていただきまして、更なる防災力の向上に繋げていただければ幸いであります。
 私のほうからは以上です。よろしくお願いをいたします。

(事務局)
 ありがとうございました。それでは、齋藤会長さんから順に今回の番組の目的・内容などについて発表をお願いいたします。

(齋藤会長)
齋藤でございます。
 いつ来るかわからない大災害、あるいは大震災、大津波という、この備えっていうのはですね、さっき知事がおっしゃったように自助努力を伴うという面で非常に難しい面があると思います。困難な課題だと思っています。
 思い起こせば、私たちは「阪神淡路大震災」を約20年前に経験し、「東日本大震災」も経験しました。非常に辛いですね、悲しい思いをしておりました。あれだけの惨状を我々も見聞きしたんですが、あまりにも規模が大きすぎて、希な災害ということで、そういうことなのか、自分自身をその中に置き込んでですね、自ら体験しているっていう状況を思い浮かべるっていうことはなかなかできないと。
 そういう意味で、辛い経験をですね、自分達の教訓にすることがなかなかできません。できていないんだと思います。今回、ロケで県南地方に参りましたが、津波被害が大きいとされる町もございます。そういう町は、高齢化とか過疎化が進んでおりまして、町を維持していくことがまず大変な問題になってます。そのため、ともすれば防災対策っていうのは、後回しになったり、どう進めていったら良いかっていう困難な問題があるようです。
 私達郷土徳島には、徳島大学名誉教授の村上仁士先生をはじめ、今日お越しの中野晋先生、防災のスペシャリストがおられます。先生方は大きな災害が発生する度に国内国外を問わず、災害の情報をいち早く収集されておられまして、折に触れて、地震などの災害に強いまちづくりというのは、どうあるべきかという提言もされております。先生方のこのような災害に関する知見というか、ノウハウっていうんですかね、県民にとったら私は非常に貴重な財産と思えるんじゃないかと思っています。
 この度、私ども徳島県測量設計業協会は、徳島大学の環境防災研究センターの先生方にお願いして御指導いただいて、防災の啓発番組「わたしたちの防災」というのを作りまして、お茶の間にお届けすることになりました。私達は、この番組作りを通して、近い将来に発生されると思われる「南海トラフ地震」、巨大災害に県民・市民が備えるために防災・減災の在り方っていうのは、どうあるべきかと、こういうことを県民の人、市民の人と一緒になって考えて参りたいと思っています。県民一人ひとりに、防災・減災の必要性をこの機会に再認識していただいて、是非身近な対策から取り組んでいただけたらと思っております。
 以上、私の方から番組に至る経緯について、御報告させていただきました。実際に番組作りで非常に御苦労をお願いいたしました中野晋先生に、次、お願いしたいと思います。

(中野副センター長)
 齋藤会長、どうもありがとうございました。過分な御紹介も間に挟んでいただきまして、本当にありがとうございました。
 私の方からは番組の内容について、少し御紹介をしたいと思います。今年の始めに徳島県測量設計業協会から地域貢献の一つとして、徳島県の県民の方が少しでもこれまで以上に防災に関心を持っていただいて、南海地震対策にやはり乗り出していただくことを後押ししたいということで、その一つとして、15分程度のテレビ番組を作りたいんだとこういうお話がございました。それで是非、環境防災研究センターの協力をいただきたいということで、それで企画案を考えて参りました。
 最初は「南海地震」というのがメインテーマ、これは間違いないのですけれども、一方で、徳島県御存知のとおり、知事のお話にもございましたとおりですね、台風災害なども深刻な問題がありますので、台風災害の話とか、あるいは過去の地震災害の例も、徳島の問題として置き換えてみた場合にどういうふうに考えられるかっていう番組を是非提供しましょうということで、トータル6回というお話でしたので、まず最初は、やはり昭和南海地震のことであるとか、あるいは過去の安政南海とか、保永南海とか、徳島を襲った津波被害、地震被害の跡を歩いてみようと、そういうことで、第1回としては「南海地震の記憶『津波碑を訪ねて』」、別紙の方を御覧いただければと思うのですが、第1回には、そういうものからスタートをしようということで計画をいたしました。これにはやはり、徳島において、あるいは日本において津波研究の第一人者である村上仁士先生に御出演いただいて「津波碑」の御紹介をいただく。これを皮切りに、徳島に関連のあるような、関係の深い話題を毎回御提供できたらということで考えております。
 第2回は、平成16年、徳島を深刻な台風災害が幾たびと襲った中で、特に台風10号という大きな土砂災害を引き起こした台風をひとつテーマにして、あれから10年経ちましたので、その後の様子、それからその当時、避難に御苦労された方々からお話を伺うような、そういう番組を提供できればというふうに考えております。
 それから、第3回は、やはりメインテーマであります「巨大災害について」、南海トラフ巨大地震と中央構造線の直下地震というのを一つテーマに両方の面から番組を作りたいと考えております。どうしても南海トラフ地震の場合、県民の目は、津波というのに注目されることが多いですけれども、実際には、中山間地も土砂災害の被害を受けたりということもございまして、どちらかというと県南部とか、あるいは県北部の沿岸部ではわりあい意識は高まってますけれども、どうしても県西部では、少しどちらかというと南海地震に対して無関心になっている層もあるやに聞いておりますので、そういう意味で中央構造線という問題も含めて、巨大地震というものに対して、どう備えるかということを番組の中でお伝えできるかと思っております。これには、徳島県がいち早く「イエローゾーン」等を設定しておりますので、そうした話題も含めて御紹介できればというふうに考えております。
 第4回につきましては、これは「阪神・淡路(大震災)」からちょうど20年という時期を迎えてますので、それの基礎した話題について番組を御提供したいと思っておりますが、当時、兵庫県の監察医として、たくさんの方の犠牲者の死因を分析された方が徳島大学の私どもの環境防災研究センターの副センター長の西村先生がおられます。西村先生の方から、死因分析の方からどういう問題があったかということを少し話題提供いただこうかなと思っております。そういうことを通して、また、地震、建物の耐震化についての意識を高める、そういう番組にできればというふうに考えております。
 それから、第5回、第6回については、まだまだ内容については検討中で、今仮タイトルになっておりますけれども、1、2、3、4回とですね、災害の実態とか、あるいは災害の記録についての番組でございます。5、6(回)については、これから必要となるような防災対策ですね。一つは自主防災活動と事業所との関係ということで、実は徳島大学では、地域の方との合同避難訓練というのを今年度、計画しておりまして、それの準備を今進めておりますので、一つの話題としてですね、事業所と地域との連携というようなものをテーマで番組作りができないかということで今、検討中でございます。
 そして、第6回には、「防災技術最前線」ということで、例えば、徳島の海陽町沖に「DONET2(地震・津波観測監視システム)」が展開されておりますけれども、こういう話題を御紹介をするとともに、その最新の防災技術、あるいは測量技術といったことを御紹介できる番組を作りたい、こういうふうに考えております。第5回、第6回については、若干まだまだ内容の吟味を今しているところですので、少し変わって参るかもしれませんけれども、基本的な考え方は、このような形で来年の5月まで二月に1回の番組作りをケーブルテレビ(徳島)様と一緒にやっていきたい、こういうふうに考えております。
 私の方からは以上が御説明でございます。

(村田センター長)
 センター長の村田ですけれども、もちろん、今、中野の方から紹介があったかと思うんですけれども、あるいは飯泉知事からちゃんと紹介された南海トラフ地震の対策が一番であることが間違いないのですが、徳島県というところは、とかく雨による災害、台風災害、第2回目に2004年のすごい1300ミリも降ったという日本記録を持っているような災害の紹介がありました。昨日の南木曽町の土石流に関しても、昔から「蛇抜け」と称して言い伝えがあったのに、残念ながら、その言い伝えを知らないというか、いろいろ看板とか石碑まであったのに、それがちゃんと住民の方に伝わってなかったりして、結果的に被害が出てました。似たようなことがどこでも起こってますので、やっぱり徳島で過去に起こった災害に特に焦点をあてて、こういうことが起こるんだということをちゃんと知っていただいて、こういうケーブルテレビで繰り返し放送していただけると思いますので、それがとにかく県民の皆さん方によく伝わることが重要なのではないかと思っております。
 それから、これも紹介されてましたけれども、中央構造線活断層帯の真上に建物があった場合には、それがずれたら、断層が動いたら必ず壊れます。いくら耐震対策をしていても壊れますので、それをやっぱりなんとか(活断層の)上から重要な建物とかを将来的には無くしていきたいということで、実は徳島県が都道府県単位では全国初の事実上の規制とまでは言いませんけれども、土地利用の適正化ということで、とにかく「活断層の位置はここにあるんですよ」と県民に広くお知らせくださって、条例を作ることによりまして、あの条例ができた時には、もう全国版で徳島県がこんなものを作ったというので本当に紹介されたぐらい画期的なものですので、そういうのを番組の中で紹介させていただけたらいいなと思っています。以上です。

(事務局)
 ありがとうございました。発表は以上です。これより幹事社さんの進行で質疑をお受けいたします。

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