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平成26年11月10日 定例記者会見 項目別

消費税増税について(質疑)

(NHK)
 すいません。消費税の10パーセント引き上げについて、いろいろ今、政府で意見を聴いているところだと思うんですけど、知事は今の地方の状況について、どのようにお感じになっているのかということと、引き上げることに関してのお考えを教えていただけますか。

(知事)
 はい。総理の方では「シチク」というね、7月から9月にかけての経済状況、こうしたものを最終判断をして決めていくと。これ前々から言われているところなんですよね。じゃあ、地方が一体どうなっているのかということなんですが、アベノミクス3本の矢ということで、確かに大都市、大企業良くなった。しかし、今回の黒田日銀総裁の、もう市場があっとびっくりしちゃったということで、株価が急に上がった。でも、円が急に115円までいっちゃったとかね、急激な円安がこれ。もうそのまま止まってんじゃないかという中で、給料が上がらないのに、物価がそれ以上に上がってしまうと。元々は給料を上げて、そして物価も上げて、そうすることによってインフレにね。デフレスパイラルから抜け出して、インフレにもっていって、そして日本を良くするんだと、これが確かコンセプトだったと思うんですが、思ったほど給料が上がってない。これはなぜかと言うと、地方という所は、徳島県もそうなんですけど、9割以上もっと言うと99パーセント、中小・小規模事業者の皆さんなんですよね。
 つまり、そこにまでいい影響が及んでいないと。でも、4月に消費税が8パーセントに上がってしまって、これは平均消費性向という総務省の統計数値、ここでもはっきり出てるんですが、3月は駆け込み需要ということで、107.2(パーセント)ね。可処分所得の内、どのくらい消費に回したかっていう。100(パーセント)っていうのはだいたい横横って言う。100(パーセント)を超えるっていうことは、可処分所得以上に買ったっていうことなんで、107.2(パーセント)っていうことはものすごく駆け込み需要があったということなんですね。
 ということは、4月は当然のことながら下がるだろう、そのとおりになった。88.4(パーセント)になっちゃったんですね。で、5月に入っても91パーセント台。なかなか100(パーセント)に戻らない。買い控えちゃってると。こうしたことがずっと実は続いてきてるんですよね。
 だから、徳島としてはおそらくそうなるだろうということを考えて、よくエコノミストとかね、学者の皆さん方は、消費税が5パー(セント)から8パー(セント)に上がるから、3パーセント手当てしたらいいんだとかね、あるいは買い控えるのもだいたい3か月っていうことで、4月、5月、6月。7月からはもういいんじゃないとかね、こうしたことをバーッと言ってたんで、各都道府県も動かなかったですよね。でも、そんなことないだろうって。やっぱり、県内からその前からワーッとこうね御意見いただいていましたんで、徳島では3パー(セント)を手当てをするんではなくて、消費税が8パー(セント)になる。つまり、8パーセント分だけ買い控えると、そうした御意見もいただいてましたのでね、だから我々としては10パー(セント)、8(パーセント)を超える10(パーセント)のプレミアムを付けた地域商品券を市町村の皆さん、あるいは商工団体の皆さんとともに発行させていただいた。
 この結果、全国の政令指定都市と県庁所在地52都市の平均で、総務省が出してるんですけどね、だからうちの場合には徳島市だけのデータになるんですけど、3月から4月にかけて、実はこの平均消費性向が上がったのが5つだけある。その中の1つが当然徳島市、更にはそのトップが徳島市。134.9(パーセント)なんですよね。で、5月も113.3(パーセント)っていうことで、なんとかその買い控えからの次の部分をまとめることがある程度はできたんじゃないのかということは言えると思うんですけどね。
 しかし、その後見てると、やっぱりこの急激な円安によって、例えば第一次産業、農林水産業ですね、みんな燃油使いますから。あるいは、県民の皆さんからすると、車乗る時のガソリン、これ急激に上がってきますから。最近少し安定してきましたけどね。どんどん値上がりするわけですよね。でも、地方で給料があんまり上がってこない。こうしたことから、より手控える、買い控えるという形になって、最近その消費税のことを皆さんが言わなくなったんですよね。前は「大変だ」って、「これなんとかしなきゃ、こんなんは」って、こうワーワー言ってくれてた。最近、言わなくなっちゃった。これって恐ろしいことなんですよ。やっぱり県民の皆さんが、「これおかしいよ」、「これは大変だよ」って言ってくれるってことは、逆に我々としても「あっ、関心持ってくれて、なんとかしようとしてるんだな」、「工夫しようとしてるんだな」って。じゃあ施策を打つ意味があるわけね。これを言わなくなっちゃうっていうのは、大変なことでしてね。
 だから、そうした意味では、最近、ようやく政府の方で補正を総理がやろうって言い始めた。で、この中のトップに出たのが、地域商品券にお金出すってね。ちょっと遅いんじゃないのって思うんだけど。でも、徳島のそういうデータっていうものが、これは総務省を通じて、当然総理の手元にもいってるわけですから、真っ先の施策がそれになってきていると。使い道ということですよね。ですから、今回この補正といったものが、どういう形になってくるのか。私はもうその前に「シチク」の7月から9月の経済指標でもう判断するっていう話なんでね、我々としてはとにかくこうした地方の現状といったもの、これまでもずっと訴えかけていますけど、慎重にも慎重な判断。確かにこれは来年の4月からっていうより、来年の10月からということではあるんですけどね。やはり、立て続けに2年連続で増税っていうことの国民の皆さんへの消費、消費マインドとも呼びますけどね、ここへの影響もしっかりと考えていただいて、本当に給料がガーッと上がっていくということであれば、それは一つ確かにあるし、国際公約でもあり、社会保障の財源でもこれあるし、最近では特にこの少子化対策、人口減少ね。今まで光の当たらなかったそこの部分にもお金を充てようということで消費税を上げると。必要な財源であることは間違いない。でも、果たして時期がここでいいのかどうかっていうのをやっぱり慎重にも慎重な判断の上に、御決定をいただきたいなと、このように思っています。

(幹事社)
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