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平成27年9月11日 臨時記者会見 項目別

平成27年度9月補正予算(案)について(説明)

(幹事社:司会)
 今日は補正予算ということで、よろしくお願いします。

(知事)
 はい。それではよろしくお願い致します。
 平成27年度9月補正予算(案)の概要につきまして、お話をさせていただきたいと思います。
 言うまでもなく今我々の課題、また国の課題でもある訳でありますが、人口減少(社会)の克服また東京一極集中の是正これを目指す地方創生ということでありまして、まさに待ったなしの課題と言って過言でないところであります。こうした中、徳島県、様々な課題解決の処方箋を打ち出してきているということで、「地方創生の旗手徳島」とこのように言っていただいている訳でありますが、それに甘んじることはなく、やはりこの取り組みをより一段高くしていくべきではないかということで、県を挙げてこの地方創生の取り組み、進めていこうと考えております。
 先般、地方の先駆的な取り組みについて国が後押しをする「地方創生の深化のための新型交付金」、こちらが平成28年度政府予算案としての概算要求がなされたところであります。
 本県では全国に先んじまして、去る7月16日でありますが、地方版の総合戦略であります「vs東京『とくしま回帰』総合戦略」を策定をしたところでありまして、平成28年度のこの概算要求がなされている新型交付金、これはもちろんのこと、この新型交付金に先行いたしまして、本年の11月上旬に交付決定される予定となっております、「地方創生先行型交付金 上乗せ分」についても積極的に活用したいとこのように考えております。
 そこで、9月補正予算(案)の編成に当たりましては、こうした国の動き、これをしっかりと捉え、先んじ、そして「一歩先の未来」として具現化をするこうした視点に則りまして、世界や未来を見据えた上で取り組むべき課題、切れ目なくスピード感を持って対策を講じていこう、そうした方針の下、地方創生は様々な施策に関わってくることでありまして、従来の施策の柱、よく三本柱と申し上げて参りましたが、これらを横断をした取り組みとして、今回は2つの事業群ということで、1つは「深化する!『とくしま回帰』への取組み」、またもう1つが「『大胆素敵とくしま』世界への発信」、取りまとめをさせていただきました。
 これら二つの事業群に加えまして、いうまでもなく三本柱ですね、「経済・雇用対策の推進」、そして「安全・安心対策の推進」及び「大胆素敵とくしまの実現」に向けた、重点的な取り組み、こうした事業についても盛り込んだところであります。
 なお、「公共事業(費)」につきましては、平成27年度6月肉付け補正予算、これが出来上がることによって平成27年度の通年予算が出来たところでありまして、公共事業、国は(前年度)横ばい100.0(%)であったもの、本県は前年(度)を上回ります100.7%を確保致したところでありまして、新たなものを積み増すというよりは予算の早期執行に鋭意取り組んでいるところでありますので、今回の9月補正予算(案)では計上を見送りをさせていただいたところであります。そこで今回の予算総額については、一般会計そして電気事業会計あわせて、88億円の補正予算として編成をいたしたところであります。
 それでは、主な事業について、以下お話を申し上げて参りたいと存じます。
 まずは、事業群の関係ですね、最初の事業群、「深化する!『とくしま回帰』への取組み」についてであります。
 農林水産業にかかわる人材確保、6次産業化あるいは農商工連携などといわれる訳でありますが、まさに全国共通の課題でありまして、近年、特に若い皆さん方を中心といたしまして、都市部から農山漁村部への定住を希望する、こうした傾向がどんどん広がってきているところであります。
 そこで、徳島の豊かな「食とライフスタイル」を通じたブランドイメージ、その確立に向けたコンセプトづくり、またそれに基づく「とくしま回帰」の起点となります、首都圏における発信拠点の最適スキーム調査と具体的なプランニングを実施をしようということ、また産地を支える漁業の担い手を確保いたしまして、人材育成を推進をしていくための意欲的な活動や新規就業者の確保に向けた取組みへの支援、これらを行うことによりまして、「とくしま回帰」を加速をさせ、農林水産業を担う人材の確保そして定着を図りたいと考えております。
 また、本県が長らく提案をし、取り組んで参りました、徳島ゆかりの高齢者の方々の「とくしま回帰」については、去る6月30日に閣議決定をされました「まち・ひと・しごと創生基本方針2015」におきまして、「日本版CCRC構想」よくね、言葉お聞きになると思いますが、この「日本版CCRC構想」という形で明記がなされるとともに、「vs東京『とくしま回帰』総合戦略」におきましても、徳島ゆかりの高齢者の方々の里帰りを促進をし、本県ならではの「徳島型のCCRC」の構築を図ることとしております。
 そこで戦略会議におけるモデルの構築はもとより、東京圏に住む本県ゆかりの方々に対するプロモーション、またお試し居住の実施、そしてCCRC構想に向けた具体的な取組みを行っていただく事業主体等への支援、これらを行うことによりまして全国に先駆けるモデルとなる取組みを積極的に推進をしたいと考えております。
 さらに、同時発表させていただいた「とくしま人口ビジョン」に掲げます、2060年に本県の目指すべき人口「60~65万人超」ということでありますが、これをしっかりと目指し、本県ゆかりの高齢者はもとよりでありますが、幅広い年代の皆様方に対し、移住・交流について積極的にアプローチしていく必要があると考えておりまして、首都圏や関西圏における「住んでみんで徳島で!移住相談センター」の設置、また「日本創生のための将来世代応援知事同盟」による共同事業であります、「いいね!地方の暮らしフェア」の開催、また全国初「とくしま地方創生空き家判定士」を認証・登録する制度を創設いたしますとともに、総合窓口となります「『とくしま回帰』住宅対策総合支援センター(仮称)」を開設をいたしまして、利活用のコーディネイトを含めました、総合的な空き家対策の推進、これらを通じまして、多くの皆様方がまずは徳島に興味を持っていただき、そして移住先として選んでいただけるように取り組んでいくとともに、受入体制の充実に努め、地方創生の具現化に向けまして、しっかりと取り組んで参りたいと考えております。
 次に、2つめの事業群、であります「『大胆素敵とくしま』世界へ発信」についてであります。
 本県の農林水産物の海外における販路開拓、これはもとより県産ブランドの知名度の向上のために、本年1月、フランスのリヨンで開催をされました「SIRHA(シーラ)2015」におきまして、徳島県ブース、こちらを出展をさせていただきまして、「香酸柑橘」をですね、展示・商談したところ高い評価を受けたところであります。
 秋・冬に旬を迎えます鳴門金時やレンコン、大根といった、いわゆる「土物類」を中心に、事業者連携によるEUへの本格輸出に向けた取組みの支援や国際的に評価が高い、本県産シンビジウムをはじめとする、いわゆる花きの輸出に向けまして、生産者の方が自ら現地においてプロモーションやマーケティングを実施を致しますとともに、米国で開催される見本市への出展などによりまして、本県農林水産物、そのブランド力強化にしっかりと取り組み、積極的な海外展開を図りたいと考えております。
 また、「4K先進地・徳島」としての優位性を活かしまして、本県の魅力ある観光資源をPRしていくために、4Kをフル活用した「徳島ならでは」の映像コンテンツを制作をいたしまして、全国に向け効果的な(情報)発信を行いますとともに、ソーシャルメディア、SNSですね、こちらのビッグデータを活用致しました観光客の実態分析を実施することによりまして、効果的なマーケティングを行い、国内外からの観光誘客促進に取り組み、世界を魅了する、徳島の新たな魅力を発信をしたい、このように考えております。
 それでは、以下は地方創生絡み以外の事業について、御紹介をしたいと思います。
 「地域産業の飛躍を支える人づくり」について、まず申し上げていきたいと思います。確かに、景気緩やかに回復をしている、このように言われるわけでありますが、しかし大きな不安要因もある。中国経済を始めとする海外の景気の下振れなどの不安要素もありまして、この動向をしっかりと注視をしていく必要がまずあると考えております。
こうした情勢を受けまして、県内企業の経営力の強化、また雇用創出と人材育成の早急な取組みが必要と考えておりまして、地域産業を支える企業の経営改善を促進をしていくための、「プロフェッショナル人材拠点」を設置をいたしますとともに、その拠点の責任者となる「プロフェッショナル人材戦略マネージャー」の配置、新たな事業、また販路開拓など攻めの経営をサポートをしていただこうというものであります。
 また、本県の有する全国トップクラスの光ブロードバンド環境というこの強みを活かしまして、情報通信関連産業においての即戦力となる人材の育成・確保することによりまして、地域産業、その経営力、また競争力の強化をしっかりと図って参りたいと考えております。
次に、「『攻めの畜産ブランド戦略』の展開」についてであります。気になるTPPの交渉については、7月末、閣僚会合による大筋合意が見送られたということで、未だ先行き不透明(な)状況ではありますが、影響が特に大きいとされる畜産分野において、生産性をまず向上をさせ、競争力強化を図る必要があるところでありまして、県の畜産試験場、こちらの畜産研究課に高能力の種畜(しゅちく)を導入いたしまして、県内の畜産農家の皆様方に広く普及をさせていく。輸入畜産物に対抗しうる、力強い畜産業を目指したいと
考えております。
 次に、「大胆素敵とくしまの実現」に向けた、「未来を担う人材の育成」についてであります。公職選挙法が改正をされまして、選挙権の年齢が18歳以上へと引き下げられることから、新たに有権者となる生徒、また学生、一般の県民の皆様方に対する選挙啓発、また小・中・高等学校における教員の皆さん方への研修、そして専門家によります主権者教育を行い、政治参加への意識向上を図りたいと考えております。
 そして、「安全・安心対策の推進」に向けました、「進化する『とくしまゼロ作戦』の展開」についてであります。今回、総務省の「G空間情報を活用いたしましたLアラート高度化事業」におきまして、本県がこれまで構築をして参りました、災害時情報共有システムを活用した事業提案が、国のモデル事業として採択をされました。
 これによりまして、津波浸水・地震動シミュレーションや雨雲レーダーを活用いたしました降雨予測、またデジタル道路地図、DRMとも呼ばれておりますが、と連携をさせました防災業務の支援システムこうしたものの構築、またこの防災業務支援システムによって得られました、避難勧告や異常気象による通行規制予測など、情報をLアラートから直接カーナビへ配信をするシステム、これを構築・検証しようと。
 特に、このカーナビを通じるというのは、皆さん方も自動車を運転をされて、急に雨が降ってきた、あるいは突風が、あるいは台風が近づいてきた、そうした場合に大変不安にかられるかと思います。そうした場合に、カーナビに直接情報が飛んでくるといった点で、ドライバーの皆様方の安全・安心、特に危険情報の迅速な伝達を可能にしようというものでありまして、まさにこれは全国初の取組み。そういう意味で、総務省のモデル事業に選ばれたわけでありますが、こうした災害時の情報活用体制、特に身近な媒体を活用する、こうした視点で取り組んで参りたいと考えております。
 そして、最後となりますが、「安全・安心な地域医療体制の充実」についてであります。高齢化、一層進行をしていく、これに備え、より効率的で質の高い地域医療体制と地域包括ケアシステム、2025年問題という国家的なね、課題となっているわけでありますが、この地域包括ケアシステムの構築に向けまして、病床の機能の分化、そして連携、また在宅医療介護の推進、そして医療従事者の皆さん方の養成確保といった取組みを推進をいたして参りますために、昨年度、「地域医療介護総合確保基金」を創設をいたしたところでありまして、今回、国から全国第9位の規模となる、約14億円の交付金を受けて造成をいたします、この基金をしっかりと活用をいたしまして、阿南医師会中央病院と阿南共栄病院を統合し、新たに再編をされる「阿南中央医療センター(仮称)」の施設整備の支援や、若手医師の確保と医師の技術向上に向けました、専門医の研修プログラム、この構築やキャリア形成システム、こうしたものの整備などによりまして、県民の皆様方が、住み慣れた地域で暮らし続けることができますように、地域医療体制をしっかりと充実、強化をして参りたいと考えております。
 今後とも、地方創生への取組み、更に深化をさせていく、そしてより具現化を図っていくために、これまで培って参りました、いわゆる「創造的実行力」遺憾なく発揮いたしまして、県民の皆様方に実感をしていただける、つまり、絵に描いた餅ではなく、食べられるだけでもない、おいしく食べていただける餅とするために、「一歩先の未来」と「世界を俯瞰をする」この2つの視点をしっかりと持ちまして、今まで以上にスピード感を持って取り組んで参りたいと考えております。
 私の方からは以上です。どうぞよろしくお願いをいたします。

(幹事社:司会)
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