文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

平成28年1月4日 年頭(臨時)記者会見 項目別

新年のはじめに(説明)

(幹事社:司会)
 明けましておめでとうございます。

(知事)
 おめでとうございます。

(幹事社)
 幹事社、NHKとなります。今年もよろしくお願いいたします。

(知事)
 よろしくお願いします。

(幹事社)
 じゃ、年始の記者会見始めさせていただきます。
 じゃ、知事よろしくお願いします。

(知事)
 はい。改めまして、皆さん方、新年明けましておめでとうございます。どうぞ今年も1年よろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 さて、恒例となりました、年始の場合には、干支の話からということであります。よく申年というふうに言う訳でありますが、この干支といった観点からいくと、十干を合わせると、今年は丙申(ひのえ・さる)の年ということになります。「ひのえ」甲乙丙丁の「丙」の字ということでね、これは樹木が一番生長点まで生い茂った、そうしたたくましさを表すと、このように言われます。また、「さる」これはね、モンキーというね、けものへんの猿を書くとちょっとよく分かんないですけど、干支の場合はこの「申」という字ですね。これを「さる」こう読む訳でありまして、ちょうどこれにあめかんむり付けると電気の「電」になってくる訳ですよね、似てる。
 ということで、電気に通ずるということで、これは、まっしぐら、目標に向かってドンと突き進むと、こうしたことを表します。じゃあ、丙申の年はどんな年なのかということで、よく60年一サイクルという干支の場合ですね。十干と合わせるとという訳でありまして、その60年前半の30年間、その価値観がもう全く通用しなくなったんだ、そうしたことを実感をさせられる年と、このように言われております。
 じゃあ、過去例を見てみようということで、60年前にタイムスリップ、昭和31年。じゃあ、この年はどんな年だったのか。「もはや戦後ではない」というはやり言葉、国連に日本が加盟をし、これからは高度経済成長そこにまっしぐらで行くんだ、その軌道に乗ったということで、こうした点については経済白書の中に当時書かれているものでありました。何となく、今の予感をさせられるようなこの干支ではないかと思います。

 では、今年どんな年になっていくのか、まず見ていきたいと思います。
 最初から、もう過去にはあまりないですよね、今日から何と国会が、通常国会がスタートとなって、そして補正予算、これが審議をされる。しかも、その大きな中身は2つ。その1つがこれも過去にないものであります。世界の何と4割の経済圏が誕生するTPP大筋合意、これを受ける補正予算。
 また、一昨年(平成26年)の9月3日からスタートとなりました地方創生、国の本気度と地方の覚悟が問われる、まさに地方発展の最後、日本のまさに創成の最後のチャンス、このように言われ、昨年がちょうど地方創生元年とも言われたところでもあり、それをあらゆるプレイヤーの皆さん方にということで、第3次安倍改造内閣から出たのが一億総活躍、この一億総活躍がそのもう1つということになります。
 また、今年はメモリアル、特に災害についてであります。東日本大震災からちょうど5年。特に、村井知事さんが、宮城県の村井知事さんが言われたのが「過去の歴史に学ばなかった」という重い言葉があります。
 これを一つの契機として、災害遺産という言葉があり、本県でも県南地域、あるいは吉野川流域には石碑が多く建てられているところでありまして、こうした物をもう一度振り返り、その当時、その当時に出来たこと、その時の皆さん方のその重い言葉、これをもう一度見直してみる。その意味では、ちょうど今年は昭和の南海地震、昭和21年の12月21日、尊い202名、徳島で命が失われたものでありまして、ちょうど70周年となるところでありました。
 そうした意味ではハードはもとよりソフトの面についても、また多くの県民、国民の皆さん方にもこのメモリアルをもう一度、温故知新ではありませんが、振り返っていただき、そして防災・減災対策、何よりも「とくしまゼロ作戦」南海トラフ巨大地震を迎え撃つ、これを加速をし、新次元に乗せていく年になるんではないかと思います。
 そして、3つ目。これは言うまでもなくね、スポーツイヤーです。4年に1度、オリンピック、つまり「リオ五輪」スタート。だから、2月には閏月になりますよね。今年だけ、オリンピックの年には2月の29日出現となるところでありましてね。
 その意味では山下敏和選手、ライフル(射撃)。あるいは、伊藤舞選手、女子マラソン。こうした本県ゆかり、関係者の皆さん方が出場が決定(又は)内定をしているところでありまして、否が応でもスポーツに関心が高まる年となるんではないかと思います。

 では、これに合わす形で徳島はどうなっていくのか、少し見ていきたいと思います。
 まず最初は言うまでもなく、この地方創生、一億総活躍といったそのモデルを打ち立てていく「とくしま回帰」。そこでは、昨年あるいは一昨年を「エポックメイク」の年ですね。この言葉、なかなか発音がしづらいということもね、言われたところでありますが。この「エポックメイク」の年このように申し上げました。で、それは何だったのか。
 つまり、高速道路、本四効果、これが徳島(自動車)道と結ばれる。四国横断自動車道が鳴門ジャンクションから徳島インターチェンジまでが繋がり、しかもその途中にスマートインターチェンジができ、徳島空港と直結をするということになる。また、いざ発災となったときにも崩れない耐震強化岸壁が沖洲(外)地区に出来上がり、そしてオーシャン東九フェリーがここへ移ってくるんですよ、こうしたお話も申し上げたかと思います。
 そして、次なるエポックメイクはこうした基盤がさらに進化を遂げていく。平成31年、ここでは何が起こるかというと、マリンピア、ここに徳島東インターチェンジが出来、北側からは有料道路がこちらへ高速道路が直結し、南からは新直轄、無料の高速道路がこちらへ進んでくる。そして、結節となっていくということなんですね。
 しかも、この耐震強化岸壁ですね、こちらが何と徳島東インターチェンジからたった1.5キロ(メートル)、車だと3分の距離ということでありましてね、オーシャン東九フェリー「びざん」が(今年の)1月の3日から1.7倍の収容能力となってこちらに移ってくるとともに、秋までには4隻で東京、そして徳島、北九州を運航している訳でありますが、全て大型船化、新造船となり、その暁にはちょうど秋と言われておりますが、北九州にある本店、こちらがこの徳島の新しいフェリーターミナルの方に移ってくることとなる訳でありまして。
 そうした意味では、この第二弾となるメモリアルでもあるし、そしてエポックメイクでもある訳でありますが、そこに向けての大きなスタートを切っていく年ともなる訳であります。
 また、そうした点でいきますとね、やはりこの未来エネルギーというね、こちら(パネル「未来エネルギー!」を提示して)。ちょうど今、県庁の正面玄関、西側の正面玄関ね、その北側の所が工事してますよね。皆さんも「一体これ一体何の工事してんだ。正月早々。」とねえ、お声も聞く訳でありますが、これを作っているんですね。
 つまり、二酸化炭素フリー、その自然エネルギー由来の水素ステーション、環境省のモデル事業を受けてここに誕生と。そして、今年度中、つまり3月末までには燃料電池自動車を県庁の公用車として入れ、そしてここに水素を供給する拠点が県庁の中にできる。
 そして、もう一つこの民間が行っていただきます移動の水素ステーションも、四国でも当然のことながら初めて、これが誕生ということになります。
 つまり、新しい水素グリッドがここ徳島から発信をされるところでありますし、これはここにある昨年の12月、安倍総理が写っておりますが、COP21、そして歴史的な決定が行われました。つまり、先進国も途上国も合わせて、今世紀の半ばには実質上、この二酸化炭素ゼロ、これを目指すということになると、当然、先進国である日本は、そしてその中でも自然エネルギー協議会会長県である徳島としては、さらに意欲的な数値目標を掲げていく必要がある。
 その大きな起爆剤がこの水素グリッド社会の実現ということでありまして、これからは燃料電池自動車だけではなくて、燃料電池バス、あるいはあらゆる産業界で使えるフォークリフト、こうした物についてもしっかりと燃料電池が活用される。平成28年度の政府予算、徳島の政策提言を受けて、フォークリフトについては制度化がなされようとしているところであります。
 また、もう一つこの自然エネルギーということであればね、(パネル「スマート回廊地域創造事業」を提示して)こちらにありますスマート回廊地域創造事業ということで、川口(ダム調整)湖、川口ダムの所でありますけどね、川口ダムの調整湖という「あじさい湖」でありますが、こちらを一つの、このまさに一歩先の未来を具現化をしていく自然エネルギー、そしてデジタルアートの拠点づくりとしていこう。何と言っても、那賀町は徳島が日本で最初に作り上げた「県版地方創生特区」第一号認定の所でもあり、そしてこの太陽光、小水力、風力、そしてあそこは水力発電所ですんでね水力と、こうした自然エネルギーといったものをしっかりと回廊として見ていただく。そして、デジタルアートミュージアムを全県下で、しかもフィールドで、あるいは箱物の中でということで、夏頃には、この相生の森林美術館に那賀町とのコラボで、そしてまた秋頃には大塚製薬のワジキ工場ですね、「エキサイティングサマー・イン・ワジキ」の会場でありますが、あそこに今度もう一つという形で、フィールドで、こういったまさに夏、秋にデジタルアートミュージアムをいよいよ具現化が図られてくることとなります。

 次に、2番目としてTPPを迎え撃つ「もうかる農林水産業」の具現化についてであります。国においては、今回、補正予算においても、しっかりとこの迎え撃つといった意味での、いわゆる攻め、これについてはいろいろな施策が散りばめられています。
 が、中山間地域であるとか、あるいは小規模事業者に対しての、いわゆる守りの対策がやはりどうやってみてもですね足りないんではないか、少ないんではないか、こうした点から、今、県単での農林水産に対してのハード・ソフト、この事業を全面的に切り替え、そして、パワーアップをして、2月の定例県議会には基金条例として、そして基金のしっかりと守りの部分としてこの中山間地域と、そして小規模事業者の皆さん、でも小規模といっても今、かあちゃん野菜であるとか、あるいはおじいちゃん野菜とか、もう孫にも、子どもにも食べさせたいという丁寧に作るというのが、デパートのブランド商品に実はなっているんですね。という形で、我々としてはしっかりとこれを迎え撃つだけではなくて、守る点についても行っていければと、このように考えているところであります。
 そうなってくると、当然この6次産業化に備える人材育成という点も重要となって参ります。(パネル「『徳島大学・新学部』と連携した人材育成・研究開発の取組み」を提示して)日本で初となる6次産業の学部を持った大学、こちらが今年の4月、徳島大学生物資源産業学部として定員100名でスタートを切ることとなります。
 そして、県の農林水産総合技術支援センター、石井町にありますね、この中にはもう専修学校化をした農業大学校ここからもこの実は学部に編入を受ける枠が作られているところでありまして、この6次化拠点である「アグリサイエンスゾーン」こちらをいよいよ強力にスタートを切ることとなります。
 また、当然、大学で、専修学校でということであれば、その一歩手前である、いわゆる高等学校、従来は職業高校と呼んでおりましたが、今、普通科高校を出て大学へ行き、そこでスキルを身に付けない皆さん方、この皆さん方は専門学校に行って、そしてそこでスキルを身に付けてようやく就職ができる。これ、でもちょっと順番が違うんじゃないだろうか。
 やはり、高校の段階でスキル、技術を身に付けた皆さん方が、さらに技術を磨きをかける大学に行って、そしてそこから就職がすぐできる。6次産業化人材育成を高校からということで、既に林業の面では那賀高校森林クリエイト科20名が、この4月からスタートとなる訳でありますし、また来年の4月からは、今度は農工商全体を合わせた6次産業科「アグリビジネス科」を城西高校、昔は「徳農」と呼んでいましたよね。城西高校にスタートを切るためのいよいよ準備を進めていこうと考えています。
 そして、水産こちらについても「マリンサイエンスゾーン」ということで、鳴門、そして美波町へと。特に、鳴門については鳴門の県の水産試験場、鳴門庁舎、その隣に薬学部の実は庁舎があるんですね。こうしたものを今、徳島大学においては生物資源産業学部そちらの関連の施設に作り替えを今年中にしてしまおうと。もっと言うと、3月末までと聞いておりますが。さらに、美波庁舎こちらは、水産版漁業のBCPも新たに入れ込む形で、県として新たにここを拠点化をしていこう、その新しい庁舎の中に生物資源産業学部サテライト、こちらを作っていただこうと。
 まさに、水産振興の拠点「マリンサイエンスゾーン」。LEDを魚礁に活用していこうというもの、またスジアオノリ植物工場ですね、新たなね。こうした点も新たな観点として作り上げていこうと考えているところであります。こうした形で、いよいよ人材育成も本格稼働の年となることとなりました。

 それからもう一つ、今度は3番目としては、安全・安心についてであります。
 先ほど、メモリアル、特にソフト、こうした啓発の関係などにも力を入れていこうと申し上げたところでありまして、「すだちくんメール」こちらについても全面的に切り替えを行っていこうというものであります。
 地域SNSの機能を1月に追加をしていくということで、やはり身近ないろいろな情報をいざ発災となったときも、あるいは平時においても使えると、そうしないことにはなかなか使いづらいよね。今までは登録の点などでも、使いづらいという点がね、私も実感していたところでありますけどね。こうした形で、新たにパワーアップをさせていきたい、このように考えております。
 そして、既に条例としては先行、昨年の12月の25日にしたところでありますが、「障がいのある人もない人も暮らしやすい徳島づくり条例」これがまず、トラックあるいはダンプカーのところに後退をする場合、あるいは接近するための警報装置、これを付けていただいているものについては、しっかりとその使用義務化を図っていこうというもの、既にスタートを切りましたが、4月からはまさに全面的に障がい者の皆様方のアクセスから始まって、「障害者権利条約」こうした点についての本格的な稼働。これをこの全国のモデルとしての条例としてスタートを切っていく。もう一部はね、スタートを切ったところでありますが。その意味では、視覚障がい者の皆さん方に対しての交通安全基本計画での位置付け、あるいは最終的に我々はホップ・ステップ・ジャンプというジャンプは法改正、道交法などですね。こうしたものについても新たにチャレンジをさらにしていくこととなるかと思います。

 そして、最後、4番目。「大胆素敵・とくしま」の魅力を大いに磨きをかけるということで、先ほどオリンピックの話をいたしました。当然、オリンピック、スポーツイヤーということでありますので、スポーツの関心が高まる。否が応でも、昨年、1万人大会での国際マラソンとなりました「とくしまマラソン」。
 今回は、いよいよ1万5千人大会ということで、ゲストには常連の金哲彦さん、そしてゲストとして、3年ぶりとなりますが、“Qちゃん”こと高橋尚子さんにもお越しをいただこうと。尾崎好美さんにも初参加していただくことといたしております。そして、1万5千(人)となりますとね、やはり多くの皆さん方にこの「とくしまマラソン」の、また徳島の状況を記憶に残していただきたいなということで、この県庁真横からスタート、かちどき橋を渡り、(国道)11号を走る、まさに徳島の一番のビル街、つまり市街地を走り抜け、そして上っていきますと吉野川大橋に出て、バッと大自然が広がる。そして、吉野川を走り抜けていただこうと。日本にもない素晴らしいコースでのスタートとなるものであります。
 また、オリンピック、カルチュラルオリンピアードという言葉があり、スポーツはもとより、文化世界最高峰の祭典、このようにも言われ、2012年のロンドンオリンピック、何と開会式までの4年間で17万7千(件)のイベントをイギリス全土で行い、文化でまず世界中の皆さん方を引きつけ、そしてオリンピックへ。これを徳島から関西広域連合、そして広域連合から全国知事会、さらには国として、東京オリンピック・パラリンピック文化プログラムがいよいよリオオリンピック終了後、スタートとなる訳であります。
 今回は、ロンドンオリンピックを超える20万(件)のイベント、また3つのカテゴリーとして、国が主体的に、また地方とのコラボで、また冠(イベント)などで多くの企業の皆さん方にも御協力をと、団体の皆さん方にもと、なる訳でありまして、こうしたものに対しても徳島発の政策提言、国民文化祭の新たな在り方、またアーティスト・イン・レジデンスの新たな在り方、こうしたものをこの中に組み込んでいったらどうだろうか、こうした点も具現化をされる。
 ということであれば、当然、全国初2度の国民文化祭を行った徳島でありますので、四大モチーフの一つベートーヴェンの第九、この新たな形、何と言っても日本全土で年末は第九やられますんでね。でも、日本初演は6月の1日、1918年ということでありますので、まず新しい第九を今月末となりますが、2千人の第九としてまずはスタートを切りたい。
 そして、その後にこれをテーマとして、今回はホップでありますので、ステップそしてジャンプと。ジャンプがちょうど平成30年。つまり、ベートーヴェン第九(アジア初演)から100周年ということで、こうした点でその2年後、平成32年には東京オリンピック・パラリンピックということにもなりますので、カルチュラルオリンピアードの一環として新しい第九、こうしたものも日本はもとより世界に発信を出来れば、そして第九を歌うんだったら世界から、ベートーヴェン、ドイツ人でありますんでね、そのドイツ人が感謝の念で行ったのが日本初演、アジア初演ということですから、徳島で第九を歌わないか、そうしたホップ・ステップ・ジャンプと、これに出来ればなと考えるところであります。
 ということで、今年、どうも1年間、これまでの30年間とは全く違う、中央集権からまさに地方創生、そして地方創生この大きなテーマの下にあらゆるプレイヤーの皆さん方、一億総活躍、そして日本創成その礎が、徳島から発信をされていく、そうしたどうも予感がされる1年になるんではないかと思います。
 しかし、こうした点についても、やはり何よりも発信をしていただくのはマスメディアの皆さん方、これからも是非、発信方よろしくお願いを申し上げまして、私からのまずは年頭の発表とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 
知事からのご挨拶
知事の活動記録
写真で見る知事の動き
知事発言集
交際費執行状況
記者会見・庁議