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平成28年1月13日 臨時記者会見 項目別

「LED・デジタルアート作品の制作・展示」について(質疑)

(日本経済新聞社)
 日経新聞です。今回の展示なんですけど、規模的には、大きさとしてはどれぐらいのものを考えていらっしゃるかということと、あと展示期間はどれぐらいまで考えていらっしゃるのか、ちょっと。

(知事)
 じゃ、展示期間の方を私の方から。で、資料にも出させていただいておりますように、2月の下旬をまず目途にスタートを定めていきたいと。それから、やっぱり子どもさんたちたくさん来ていただきたいなと思いますので、ゴールデンウィーク期間、ここはパクッといきたいということで、ゴールデンウィーク終了、だいたい5月の8日目途までの会期を今考えたいということですね。

(日本経済新聞社)
 正式には決まってないけど、それぐらいでいきたいと。

(知事)
 そうですね。(スタートが)2月の下旬というのはもう既に今回発表させていただいておりますが、我々の希望っていうか、我々の意図としては、ゴールデンウィークをすっぽりとということで、そうなると5月の8日までかなと、こういうことですね。
 また、規模は猪子さんの方に聞いてください。

(猪子代表)
 空間的には、奥行き14メートルで幅が10メートルぐらいの空間の中に設置するっていう。おそらく、LEDの部分は10メートルかけ(る)10メートルぐらいであって、上(高さ)がいくつだっけ。

(チームラボ)
 上はまだ。高さが、ちょっと今設計中です。

(日本経済新聞社)
 そこの中に自由に入っていってっていう。

(猪子代表)
 そうですね。

(日本経済新聞社)
 インタラクティブに動かしてもらって。

(猪子代表)
 そうですね。

(NHK)
 すいません、NHKです。先ほど、猪子さんが「LEDだからこそ」とおっしゃった。その技術的に、LEDだからこそっていうのはどんなところなんでしょうか。

(猪子代表)
 技術的にというよりはですね、簡単に言うとですね、今までテレビも、これ(スクリーン)もそうですけど、映像っていうと平面ですよね。平面なんですけど、空間に、LEDって小っちゃいので、LEDを空間上に、三次元上に埋めることで、例えばここに球体を出現しようとすると、空間上の球体がある部分のLEDを光らせると、ここに何となく球体が生まれて、ほかの部分、例えば消すと、光がないので、ここに立体の球体が生まれますよね。
 そういうことって、やっぱり小さな物で、しかも一個一個がデジタルで制御できるものじゃないと、例えばその球体を動かすときに、動くとここはどんどん消していくわけですね。ここはどんどん付けていくんですね。だから、だいたい60分の1秒ぐらいで制御しているんですけど、デジタルで。だから、非常にテレビのフレームとかよりも速いレートでですね制御して、立体なんだけど、立体の映像みたいなのをイメージしていただければいいなと思います。
 ただ、もちろんですね、普通のこういうスクリーンとかですね、テレビとかに比べると、密度が非常に低いので、何て言うんですかね、すごい昔のファミコンのドット絵みたいなのをイメージしていただければと思うんですけど。非常に解像度がまだまだ低いんですけど、それは単純に空間に置くLEDの密度の問題ですね。将来的に、おそらく数年、10年も経たないうちに価格っていうのはすごい下がるので、そうするとどんどん密度が上がっていくので、あのファミコンの絵がどんどん、いつの間にかきれいになっていったように、空間にもうちょっときれいなものが出現できるんじゃないかなと思うんですね。
 で、今回は比較的遠くで見ると、(映像準備)これと同じような仕組みで、これはツリーを、立体のツリーを作っているんですけど。立体のツリーを作っているんですけど、こう比較的遠いとツリーって分かったり、あるいはスマートフォンで出すと、オーナメントが王冠とか指輪とかが出現するんですけど、遠いと比較的認識できるんですけど、今回はもうそのディスプレイの中に入るみたいなものなので、すごい身近なので、なかなかその立体を認識しにくいので、ちょっと離れて見えるような場所も作って、そこで見ると何となく立体物を認識できるし、中入ると何かもう出現した映像の中でもうウワーッてなってるみたいな感じですかね。何の質問だったか、もうはや忘れちゃったんですけど。

(NHK)
 LEDは小さいから・・・

(猪子代表)
 あっ、そうですね。小さくてデジタルで制御できるから、立体のディスプレイみたいなことができる。そうですね。質問はそうですね。LEDが極めて小さかったので、こういうものは一個がでかかったので、それがもう本当にこんな小っちゃいので。それで、あとはデジタルで完全に制御できるのと、あと色もデジタルで無限にね、色を完全にフルカラーで制御できるので、付けたり消したりするのもすごい速い。60分の1秒ぐらいで付けたり消したりもできるので、そういう意味でそういうことができるような。

(徳島新聞社)
 すいません、徳島新聞です。鑑賞者が、先ほどおっしゃったブラックホールとか彗星っていうのを、鑑賞者が自由に作れて・・・

(猪子代表)
 そうですね。自分のスマートフォンでウェブサイトみたいなものにアクセスすると、そのページが出てきて、その中からオーナメント選んで投げるとですね・・・

(徳島新聞社)
 色とかも自分の・・・

(猪子代表)
 そうですね。実際はもっと多いものから、ランダムなのか時間なのかでいくつか、9個ぐらいが出現するんですけど、その中から1個選んで投げると、例えば赤い土星を投げると赤い土星が目の前に出てくるし、何かブラックホールを、ブラックホールなんでブラックホールは黒だけだと思うかもしれないですけど、ブラックホール投げると、そのブラックホールが出現して、そこにある惑星とか光がある空間上の一点に吸い込まれていくと。
 で、その一点が、もし中にですね、ほかの人がいたらですね、センサーが判断して、その中にいる人に目がけて光が吸収されていったり、中に複数(人が)いたら、何かランダムみたいなもので誰かが選ばれて。ただ、ちょっともう訳分からんないので、そんな言葉みたいに何か「あっ、今ブラックホールが出現して」とか、何か「俺に吸い込まれた」みたいな感じにはなんないかもしれないですけど、さっき見て(映像準備)スマートフォンでいろんなエレメント、これはもっと種類があるんですけど、何十種類も。その中から選ばれて、ランダムに出てきて、その中から、これだったら土星だし、これだったら何か流星になるんですかね、これだったら何かちょっと銀河か何かちょっと分かんないですけど、多分彼女は銀河を選んで。銀河を選んで、空間全体がこう何か。
 せっかく徳島なので、ちょっと宇宙空間なのかっていう噂があるんですけど、ちょっと渦巻きみたいなものも今回はこの場所用に作ろうかなと思ってまして。

(知事)
 鳴門のね。

(猪子代表)
 投げ込むと鳴門の渦潮の中にいるかのような、体感になるようなものも作ろうとは思ってるんですけど。

(共同通信社)
 よろしいですか、共同通信です。この10(m)かける10(m)の空間に何人ぐらい入れるんでしょうか。

(猪子代表)
 えーと、どうですかね、10人とか20人ですかね。ただ、見るスペースもあるので、そこには結構人が入れると思うんで、出たり入ったりするような感じですかね。

(共同通信社)
 外からでもエレメントっていうのは・・・

(猪子代表)
 そうですね。見るスペースからもエレメントが出せると。逆に、見るスペースからじゃないと、中にいる方はもはや何が起こっているかちょっと訳分かんない感じになると思うんで、どっちかって言うと、中にいるっていうよりは、外で見てる人が出すっていうような。
 ただ、すごい雑談になるんですけど、アートって今まで一人でどうしても楽しむものだと思うんですね。例えば、モナ・リザの前に行くと、人が混んでると、もう逆に人は邪魔みたいな存在だと思うんですね、個人で鑑賞するものなんで。でも、デジタルってインタラクティブになるので、いろんな人が参加するので、他人がいてより楽しいみたいな、アートの概念を変えられると思うんですね。
 今回も、ちょっと言葉だと分かりにくいんですけど、自分が宇宙空間歩いている時は、スマホを持ちながら歩くわけじゃないので、結構歩く時は誰もスマホ見ないんですよね。で、それが逆に言うと、他人が、同じ空間にいる他人が生成した宇宙空間の中を歩いているような感じなので、他人がいて良かったっていうか、普通だとアートの前に人混みが、人がすごい混んでると嫌だなって、邪魔だなって思うと思うんですけど、他人がいて良かったみたいな感覚に非常になりやすいと思うんですね。
 一緒に、誰かが生成してくれている宇宙空間の中を歩いている感じなので。そういう意味で、こういうデジタルアートみたいな考え方をもしかして拡張していくと、街の、都市の在り方みたいなものも、都市っていうと、街っていうと、どうしても隣の人が邪魔じゃないけど、うるさい奴とか、迷惑掛ける奴みたいな感じだと思うんですけど、何か例えば同じ公園に、公園が将来的に、公園が例えば一個のデジタルアートになったときに、公園の中に他の人がいることが、すごいポジティブになったり、あるいは道を歩いている時に、向こうから人が歩いていることがポジティブになったり、そういう人がいることで、空間が変化するので、人がいることで空間がポジティブに変化すれば、同じ街にいる人とか、同じ公園にいる人が、「人がいて良かったな」みたいな体感になりやすいと思うんですね。
 だから、そういう、これはアートなんで、一個の、何か一個のショーケースですけど、何かそこを通して何か街の在り方みたいなものも考える何かヒントになったらいいなと思っていつも作ってるんですね。
 何か、うちのお台場でやってた展覧会とかも、多分50万人ぐらい来て、普通そこまで来るとただの邪魔だと思うんですけど、結構人がいっぱいいることがそんなにネガティブにならなかったと思うんですね。もし来ていただいた方がいらっしゃるんだったら、何となく直感的に分かると思うんですけど。
 そういういろんな将来の街の在り方とか、例えば公園の在り方みたいなものの、こういうデジタルのテクノロジーだとか、LEDみたいなものを使うことで、公園の在り方とか街の在り方とかを考えるヒントにもなるかもしれないなと思っているんですね。

(共同通信社)
 あともう一点。、三次元の立体物の、映像物を動かすのは初めてっていうのは、初めてかもしれないっていうのは・・・

(猪子代表)
 あっ、大きな意味で人類にとって初めてだと思うんですけど、僕らがこういう概念を初めて提唱している訳ではなくて、LEDが出てきた頃から、いろんな何て言うんですかね、ギークって言うんですか、オタクたちが何かこう何て言うんですかね、趣味みたいなものの延長で何かそういう物を、いろんな実験をいろんな人がしていて、僕らがそういう厳密にそういう三次元で映像を、LEDを使って出すのを初めてやったわけではない。

(共同通信社)
 ちなみに、チームラボとしてもこの作品が初めてということではないんですね。

(猪子代表)
 そうですね。はい。

(共同通信社)
 既にいろんな所でやられていて。

(猪子代表)
 そうですね。クリスマスツリーを作ったり、クリスマスツリーは福岡でやったり、あと香港でも大きく去年やったりして。

(共同通信社)
 その構造物の中に入れるっていうのも、特に初めてではない?

(猪子代表)
 そうですね。去年秋に、東京で3週間ぐらいかな、1か月ぐらいやったんですけど。

(知事)
 ポーラ(ミュージアム アネックス)ですよね。

(猪子代表)
 ポーラさんで。ただ、その頃に比べると倍近いLEDの数になるので。空間も大きくなるのと、あとはその時は通り抜けられなかったのが、今回は通り抜けられる。

(知事)
 それと、ポーラのやつはインタラクティブじゃなかったですよね。

(猪子代表)
 あっ、一応インタラクティブだったんです。
 あとは、LEDが今回は日亜化学さんのものなので、輝きが、輝きが。

(知事)
 違う。

(猪子代表)
 でも、本当にですね、中国の工場で無理矢理、普段使っているものではないんで、今回オーダーで、その中国の工場で作ってもらったんですけど、何かリアルタイムで写真とかが送られてくるんですけど、輝きが違うみたいな、何か眩しいかもしれないみたいなことを中国の人が何か写真送ってきて。写真なんで、ちょっと普段と何が違うのかちょっと分からなかったんですけど、どうも中国の人曰く、その工場の人曰く「輝きが半端なく違う」と。

(共同通信社)
 楽しみですね。

(猪子代表)
 ね、あの写真送られてきてるね。写真出せる?その送られてきたやつ。何か実験している。

(幹事社)
 ほかに質問はありますか。

(徳島新聞社)
 すいません。ちょっと知事にお伺いしたいんですが、今回このデジタルアートミュージアム構想のこれ第一弾だと思うんですけど、今後おそらく第二弾、第三弾というのがあると思うんですが、今回はあすたむらんどということで、特に問題はないかと思うんですが、県内の建築士とか、大学の教官の中にはですね、山とか川でこういうデジタルアート作品をすることに、ちょっと自然の景観を損なうんじゃないかというふうな心配をされている方がいるようなんですが、この点についてどのようにお考えでしょうか。

(知事)
 まさにそれが社会実験ですよね。だから、今、猪子さんが言われたみたいに、人がいることが逆に煩わしくないという、新しいものをこのデジタル、しかもLEDデジタルアートということで、いかにそれを親和性を持たせるのか。ただ、これは猪子さんの、例えばミラノ万博でのあの作品、それを見ても棚田をこうイメージをしたり、あるいは蓮池にいたりとかね。正に親和性そうしたものを作り上げていくと。無機質な建物の中にそれが、自然ができると。となってくると、例えば今イルミネーション、これはルミナリエから始まってね、今いろんな所で飾ってるじゃないですか、LEDで。これは熱をほとんど持たないですし、また省電力、非常に環境に優しいといった観点からも、逆に言うとそうした都市を自然空間に、で逆に今度は自然空間の中に非常に親和性の持てるものではないかと。
 例えば、猪子さんの作品の中に、これは「新春対談」で出してもらったね、昔からある、非常に由緒のある池、でもあまりきれいじゃないね。鯉とか棲んでないんだけど、そこに舟を浮かべて、その周辺に(デジタルの)鯉を泳がすっていうね。夜は。で、昼は池として、昔の枯山水的なものとして見て、で夜はそうしたもので、ちゃんと鯉が見られてね、で多くの例えば若い人たちが集うみたいな。普通だったらなかなか来てくれない、そうした自然を逆にデジタルアート、これとの融合によって新たな空間としてより自然の価値を増していく。
 これからはそうした新しい時代を迎えていくという意味で、全県LEDのデジタルアートミュージアム。これまでも、LEDのアートと、あるいはデジタルアートというのと、これを融合していくっていうのは我々としては、まさにそれを常設として、あるいは建物の中、あるいは自然空間の中、こうしたものに親和性を持たせていく。これはおそらく世界でも初の試みと、こう思ってますけどね。それはなぜかと言うと、LEDまさに発祥の地・徳島ということ。それから、今は様々なデジタルあるいはICTですね、それから自然エネルギー、(自然エネルギー協議会)会長県でもありますし、こうしたもののコラボを出して、新しい未来空間を作っていく。もちろん、これは自然への親和性っていうのは第一ということですね。

(猪子代表)
 それで、今知事がおっしゃってくださったのは、佐賀県の御船山楽園っていう国登録記念物に指定されているような場所なんで、そういうとこでも全然問題ないのと、あと去年はですね、水族館で、江ノ島水族館で半年ぐらいやったんですけど、そこももちろん生態系、魚には影響ないっていう一応判断なのと、実際全く影響はなかったのと、江ノ島水族館全体を、魚が棲んでいるとこも含めて。
 あと、すごい厳密に照度の話で言うと、車のライトなどに比べると、もう雲泥の差なんで。明るさの話で言うならば、車のライトの方が比べものにならないぐらい明るいので、直接人間の目が見るものなので、車のライト見えないですよね人間の目で。照らすものなんで、こっちは見るものなんで、それはもう自然環境のことを言うのであれば、車の話を先にされた方がいいのかもしれないですね、ちょっと分からないですけど。

(幹事社)
 (中国から送られてきたLEDの)写真が。

(猪子代表)
(写真を投影して)
 そうですね。これが輝きが違うって。実験現場から送られてきた。ちょっと何が違うのか分かりかねたんですけど。

(幹事社)
 ほかには質問はよろしいでしょうか。大丈夫でしょうか。
 それではありがとうございました。

(知事)
 はい。それでは、よろしくお願いします。

(猪子代表)
 ありがとうございました。

 
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