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(徳島新聞社)
台風10号で岩手とか北海道で被害が出てて、避難勧告とか指示の出し方とか、避難準備情報で十分避難できていない方が多かったとか、いろんな課題が出てきているんですけど、そのあたりの受け止めをお伺いしたい。
(知事)
今回の台風10号、今12号来てる訳なんですけれど、岩泉町ですね岩手県、ここでいわゆるケア施設9名の方々が、入所者が亡くなられたと。で、今なお当初8名行方不明そのうち2人がお亡くなりになる6名がまだ行方不明とかですね、徐々にそうした皆さま方がどういう状況かとこれが発表となってくるところでありますが、やはり根本的には避難勧告の出し方、ここに大きなポイントがあったんではないのかな、このように思っています。
岩泉の町長さんのお話、あるいは職員の方々のお話もね、これもつぶさに報道がされていました。つまり、気象台のほうからは、岩手県として海上から直接岩手に上陸をする台風というのは実は史上初のことなんですね。ということで、これはかなり危険度が高いということが前広に実は言われていた。そうした意味では避難準備情報、おそらくこれも全県下に出されていた。しかしそうしたものの中でどうして避難勧告を出さなかったのか。
これは実は、岩泉町のほうの基準の中で2つ基準があって、その2つとも実は満たしていたんですね。つまり、形の上では避難勧告を出すべき状況だった。そこで町長さんの今度はご発言とこうなるんですね。「実は大変雨が強くなってきて、今、避難勧告を出すと避難所へ逃げる間に災害を受けてしまう。だから出さなかった。」とこういう話がありました。
実はこの話っていうのは、よくあるんですね。何でそんなときに避難勧告・避難指示を出したんだと。慌てて逃げたからそこで実は増水した川に飲み込まれたとか。こうしたことがまま起こるんですね。だから首長さんは、そうなるとちょっとこう、指示を、避難指示などを出し渋るというのがあるんですが、避難勧告っていうのは、危ないよっていうことの実は気付きなんですね。
だから、これを出されると、とても避難所に逃げることの出来なという皆さん方、今回のケアハウスに入っている皆さん方はまさにその人たちということなんですね。じゃあ、その人たちは、2階というものがあるんであれば2階へ移る。今回の施設は実は1階だけだったんですね。でも隣にまた福祉施設があって、そちらに逃げるという選択肢は実はあったんですね。これは、1人で実はケアをしていたというその人が言っていた話でね。そうした情報があれば、そこは平屋なんで隣の施設に避難することは出来たんではないだろうかと、こうしたお話もこれあるところでしてね。やはり避難勧告の意味といったものを、もう一度、しっかりと、これは勧告を出す側も受け取る側も理解をする必要があるんではないか。もちろん、それで避難所へ逃げる、これもある訳なんですが、これは、今、夜が暗い、雨脚が強くなってくるということであれば、同じ家の中にいても安全な場所に一旦は移ると。こうしたことの実は呼びかけなんだと、これを双方が理解をすると、これが一番重要なことではないかと思っています。以上です。
(徳島新聞社)
基本的には市町村が出すものと思うんですけれども、県として何かこう受けて指示というか共有するようなものというのはありますか。
(知事)
従来から、市町村長さんにただ判断をさせるというのは過酷ではないか、こうした話がこれありますので、我々としてはまず気象台と各市町村の首長さん、あるいは幹部の人とが直結をするという形を政策提言で言わせていただいて、国土交通省もこれを受けて、今は各市町村に、特に首長さんたちに対しては避難勧告・避難指示を出すその判断材料として、気象台から直接情報が行くという形に今なっています。
それから、今、私が言ったような、避難勧告の本来の意義、あり方、こうした点についても防災の色々な会議、こうした点でやはり繰り返しお伝えをしていく。その出し方であるとかですね。こうした点は我々としても協力をさせていただければと、このように考えています。