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平成28年11月14日 定例記者会見 項目別

アメリカ新大統領にトランプ氏が選出されたことについて(質疑)

(徳島新聞社)
 米大統領がトランプ氏になったんですが、ちょっと知事の所見を。

(知事)
 多くのマスコミの皆さん、また世界中がね、まさに想定外という反応。アメリカでは今も、特に若い人たちを中心に、デモが起こっているということでありましてね。そうしたことから見るとやはり、いかにこれが衝撃的な出来事であったのかということなんですね。
 しかし、我々考えてみると、その傾向というか前兆というのは世界的に起こってるんですよね。例えば、まさかのEUからイギリスが離脱をすると。やはりここでもこの結果に対して若い人を中心に、その結果に対して認めないぞというデモがイギリス全土で起こったんですよね。それからもうひとつ、フィリピンのトランプと言われているドゥテルテ大統領がフィリピンで実際に誕生したと。麻薬撲滅だということでね、もうかまわず麻薬の犯人だと思われたら死刑って。しかし、これも国民の皆さん方は結構支持をする。でも、国外、国際的には人道的に反するんじゃないかっていうね。こうした世論が真っ二つ。
 となるとアメリカだってただでは済まないだろうという形で、結果としてトランプ大統領がいよいよ誕生するとなる訳なんですよね。
 しかし、確かにトランプ優勢とみられて、日本・世界中の株が大暴落。日本でも919円も暴落したんですよね。そして、円は一気に高くなって101円台まで来たと。しかし、トランプが実際に勝つんだ勝ったんだていうことになって、でも、そうすると今度は一気に株は千円以上(値が)上がったんですよね。で、今、円107円台に、円安になってる。
 つまり、トランプのような経済人といいますかね、一度も政治経験、行政経験がない、でも若いときから実業者として多くの成果を上げてきた。もちろん言動、行動に色々な課題があるっていうのは、大統領選挙を通じてね、報道を広くされてる訳でありますけど、そうしたものを比較考慮した中で、いかにアメリカもこれは国の中が閉塞しているのか。しかも今回は一番閉塞してるのがいわゆる中流階級以下のアメリカの白人ていうことね。よくアパラチア山脈周辺の白人なんて呼ばれている訳でしてね、本来はアメリカに行くと人種問わずアメリカンドリームをつかみ取ることが出来る。その一番期待をされる、いわゆる中下流層の白人、この皆さん方が今のアメリカではアメリカンドリームをつかめないと、オバマ政権あるいはそれまでの間ね。あれだけ熱狂してオバマ大統領が誕生したのに。
 そういう中で、トランプ候補が出てきて熱狂的に支持をしたと。その結果が今回のトランプ大統領誕生となったということを考えていくと、やはりアメリカという国はなかなかすごいなと。
 実は前の大統領選挙っていいますかね、オバマ大統領が生まれるとき、その民主党の中の候補でね、これ民主党の中の候補で初の黒人大統領を選ぶのか、あるいは初の女性大統領を選ぶのか、こうした話もあった。
 あるいはそのもっと前、やはりオバマさんを選ぶ時に、今までずっとブッシュさんだとか、クリントン旦那さんもそうだったですけど、知事からなったんですね。アメリカの場合には知事さん50人いる訳なんですが、その人たちが知事として一体どんな成果を上げたのか、その成果を見て、そしてこの人がじゃあ50分の1ではなくて、1分の1を担ったら、オンリーワンを担ったらいったいどうなんだろうかという期待で(大統領に)なってきた。
 でも、外交政策を始めとして行き詰まった。となると、今度は知事じゃなくて上院議員ですよね。つまり、クリントン奥さんの方も、それからオバマ氏もともに上院議員。今度はここから選ぼうと。だから、知事がダメならば上院議員。そしてオバマさん上院議員からなった。しかも、アメリカ初の黒人大統領。で、これでも閉塞をする。
 だったら、今度は経済人。まったく行政経験、政治経験の無い、でも経済通。大胆な発言をするこの人に期待をかけようと。それだけ人材が豊富っていうことですよね。だから今回は、だからそういう究極の選択、前の時にもね、確か究極の選択という言葉使ったと私は思うんですけど。
 本当に人材が豊富、日本の倍以上人口もいる。人種も様々。で、色々なこう制度がね、新しい国だけに、多くの期待がそこに集まったという風に思いますんでね。これは逆に言うと、結果としてみれば当然の帰結だったんではないだろうかと。大きく価値観が変わる、世界も変わろうとしている訳ですから。当然その中心である、引っ張ってきたアメリカが変わるのは必然だろうと。
 後は、これを受けて諸外国がどうなってくるのかと、ここがポイントになる。その意味では安倍総理もね、早い対応を行っていただいているようですので、ぜひトランプ(次期)大統領だけではなくて、首脳会談、首脳っていうかまだトランプさん首脳になってないんだけど、トランプさんとも会談をやると。あるいは今後トランプ政権の中で閣僚を担うであろう主要閣僚ですね、そう目される人たちとの関係を結びつけていくと。これも大変重要。足下を固めるということがありますんでね、こうした点についてスピーディーな対応やっていただいているところですけどね、これしっかりと、そうして日本が様々な点でアメリカとの関係、これがこれまで以上に発展をする、そうしたことを期待したいと。
 何と言っても今、もう間もなくプーチン大統領とはね、北方領土をめぐりいよいよ会談、さあ平和条約結べるのか、ここも大きなポイントになりますんでね。日本の外交として今、大きな転換点にあると言って過言ではない。
 しかも、かつては近い隣国と言われ、しかしその後ぎくしゃくとしている韓国。韓国は今、朴槿恵(パク クネ)大統領支持率5%。韓国の中では、すごい26万人のデモっていうね。こうした点を考えても、世界の政治経済、大きく今変動を起こす時でありますんでね、日本国としてもぜひ、安倍総理始め関係する皆さん方にかじ取りをしっかりとやっていただきたいなと。この機を逃さずにと、期待を申し上げたいと思います。

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