文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

平成29年1月23日 定例記者会見 項目別

アメリカ合衆国のTPP離脱について(質疑)

(四国放送)
 県内に関して、例えば経済であるとかTPPですとか、影響がどのように出てくるとお考えですか。

(知事)
 TPPはこれでもう事実上なくなるということで、これからは大きなグローバル経済の中、枠組みの中での自由貿易ということではなく、2国間交渉ですね。既にNAFTA、北米の関係の自由貿易圏、これについて見直しを表明している訳でありますんでね。これからは1対1関係、イギリスとどういった形を結ぶのかというのが、その中にヒントとして出てくるんじゃないかと思う訳ですけれどね。まず、おそらくこうした2国間協議、これがどんどんどんどん進んでくると。当然そうした中で、いったい日本がどういう位置をとるのかと。これも大変まずは注目をしなければいけない。TPPの時には、大きなグローバル経済の波が国内にも押し寄せてくるんだと。守りを固めて、そして打って出ると。こうした形を申し上げた所ですけれどね。
 2国間になるとまずはアメリカがどう考えるか。ここが1番重要となりますので、まずトップバッターがイギリスということですから、その間でいったいどんな交渉がなされるのか、どういったものが発信をされるのか。やっぱりそれをしっかりと見極めた上で、そして国内対応していく必要があるんじゃないかと、このように思っています。
 まずはしっかりと、様子を見る。そして今打ち上げている、守りを固め攻めに転じると、これはよりその方向性を加速、まずはしていくと、このように考えています。

(徳島新聞社)
 徳島新聞です。トランプ大統領がTPP離脱正式に表明されて、率直な知事の受け止めと、あと2016年度予算にもTPP対応で農林水産業未来創造基金5億円積み立てられたと思うんですけれども、それで今年度施策をやってこられたと思うんですけど、それが無駄にならないのかというのと、最後、国に対して、TPPに関してですけど、どういうふうにTPPというか、海外への農林水産物の戦略みたいなものを、今後はどういうことを求めていきたいと思っていらっしゃいますか。

(知事)
 これはまさにTPPへの対応ということが今のご質問の3つになると、このように思っています。TPPの離脱をアメリカが表明した訳ですから、これで成り立たない、これはもう明らかとなったところですね。
 当然、こうした点について、ものづくり特に自動車を中心とした皆さん方は、これ大変ではないかと恐らく考えられると思うんですね。その一方で畜産を初めとする、農業、もちろん主要4品目は守られたという国の発表ではあるんですけどね。しかし、それはなかなか細部に渡ってはそうとは必ずしも言えないという中で、一つのちょっとこう時間をもらえる形ができたんではないかと思うんですね。
 そうした中で、しかし、今まで取り組んできた守りを固めて攻めに転じるという方向は2国間協議にあっても同様のこととなりますので、これまでより時間を与えられた訳ですから、これまでの対応をより加速をしていくということで、よりディフェンスを強く、攻めを鋭くしていくと。
 その意味では、今一例として2番目にご質問のあった、「農林水産業未来創造基金」ですね。これは平成28年度から5年かけて5億(円)ずつ、そしてこれによって従来のいわゆる単独事業というものだけじゃなくて、提案型、こうしたもので守りをより固めると。アイデアを出して、そして攻めに転じていくと。そうした力、アイデア、これを引き出すという事業を、当然、今度平成29年度は2年めになる訳ですので、当然、その内容を平成28年度分、これを当然、しっかりともう1回検証する中で「こんな点は良かった」「こんな点はもう少し」新たな視点を入れようと、こういう形でよりその事業展開、これについてはパワーアップをしていこうと、このように考えています。
 そして3つめの海外展開ですね。これは攻めに転じるということで、象徴的なものは徳島が誇る3大香酸柑橘というね、ゆず、すだち、ゆこうと。ゆずは既に1.8トン、フランスを中心にEU諸国に送られている訳ですし、すだち、あるいはゆこうも試験輸出、これを行っている。
 勝浦の貯蔵みかん。これはもう既に輸出が行われているということでありますので、こうしたものに続く産品をどんどん、これを海外へ展開をしていくことになるかと思います。その意味では、昨年、このゆず。バレンタインデーの時にね。逆にフランスの誇るショコラティエの皆さん方、パティシエの皆さん方が、木頭のゆず、徳島のゆずを使ってチョコレート(を製作し)、これが各日本の名だたるデパートの店頭、ずらっと席巻したということがありますのでね。これからもこうした、流れ、動きというものをより強化をしていく。
 それから、攻めの輸出といった観点では、今まで全く手つかずの市場であったイスラム圏、ハラール認証ですね。ここについても今回は「Gulfood(ガルフード)」、今まで幕張メッセで、こういうハラール・メッセっていうのに特に徳島はどんどん県として出て行ったんですけどね、今度は向こう、海外、イスラム圏からの招へいもありまして、イスラム圏でも最大級と言われるね、そうしたメッセ、こうしたものにもどんどん出展をしていくと。
 あらゆる面での攻め、これをより強化をしていく、そうした平成29年度になってくるんではないかと。TPPが仮になくなるんだということでも、次に待ってるのは2国間協議ということになりますから、その時に遅れを取らない、その時に優位になれるように、足腰をしっかりと固める、守りを固めると共に、攻めの力をより高めていくと、こうした形で臨んでいきたいと、こう考えています。
 

このページに関するお問い合わせ
徳島県 知事戦略公室
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
メールアドレス:chijisenryakukoushitsu@pref.tokushima.lg.jp
 
知事からのご挨拶
知事の活動記録
写真で見る知事の動き
知事発言集
交際費執行状況
記者会見・庁議