〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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(徳島新聞社)
とくしま記念オーケストラの件なんですけれども、先々週21日の金曜日に定期演奏会が開かれたと思うんですけれども、その演奏会の場で徳島新聞記者に対してなんですけれども、県の職員による取材の妨害と取られるような行為があったんですけれども、まずこれについて知事はどこまでご存じなのかをちょっと。
(知事)
まず今回7月の演奏会、特に県主催のものが今ご質問のあったように7月の21日、第6回の定期演奏会、そして23日に入門コンサートが行われました。
事件発覚後、最初の演奏会ということもありまして、聴衆の皆さんあるいは演奏される側の皆さん方にも、やはりどうなるんだろうといった点がこれあったところでありまして、そうした意味ではわりと演奏家の皆さん方も緊張をしている状況、そうした中での演奏会となりました。
演奏会自体は、ともに徳島文理大学のむらさきホールで行われたところであります。
まず、定期演奏会、こちらは有料コンサートとなったわけでありますが、910名の方々にお越しをいただきました。そして入門コンサートは、クラッシック初体験だという若い皆さん方、小中校生はじめとして親子連れの皆さん、普通だとなかなか親子連れで小さいお子さんを連れてというのは、クラッシック聴くことができない。でも、その裾野を広げてこそということで、この入門コンサートこちらについては1,000(名)を超える皆さん方にお越しをいただいたところであります。
そうした中で、この2つのコンサート、まず定期演奏会こちらは半世紀を経てということで、手塚治虫さんがブルーリボン賞を50年前に取られました「展覧会の絵」、こちらを当時も、まだ新進気鋭の秋山和慶さんが演奏、指揮を振られまして、それを51年ぶりに再現となったところでありまして、多くの関係者の皆さん方にもお越しをいただいたところであります。
また、入門コンサートにも特色がありました。徳島少年少女合唱団の皆様方ね、特に東日本大震災後にはバチカンでも法王の前でミサなどを歌われたと。海外での公演も非常に多いということのなかで、徳島ミサ、こちらをツィーグラーさんというオーストリアの作曲家の方が作られた、また贈られたものでありましたが、これを秋山先生がオーケストレーションしたらどうだろうかと。特に広島の慰霊祭の時にこれを聴いたというお話がありまして、そのまさに世界初演と。ツィーグラーさんはもうお亡くなりになっていますので、そのご子息もお越しをいただいたと。たいへん特色のあるコンサートでありました。
そこで、取材のお話がありまして、ただこうした点については演奏家の皆さんあるいは秋山先生方にもお話をさせていただいて、やはり従来、県としても演奏家の皆さん方の取材、直接取材という形はとっていないということもあったんですが、あえて取材の申し入れがありましたので、どうでしょうかというお話をお聞きをしたところ、やはり今回の演奏会たいへん重要なんだということで、ぜひこうした点については、いわゆる静穏な環境の中で演奏に集中をさせてもらいたいと、事務所を通じてもお話をいただいたところでありましたので、こうした点についても記者の皆様方にご理解を求めさせていただいたところであります。
しかし、今もお話がありましたように、なかなかそれに対して応じられないという会社がありまして、そうなるとやはりこの静穏な状況がキープできないんじゃないだろうかと、県としてもそのところについて何とかできないだろうかと対策を講じたということもお聞きをしています。
実は、昨年の第九の時にも、これはマスコミの皆さん方から指摘をいただいたところなんですが、その記者の腕章を付けた皆さん方が、バシャバシャとシャッター音をたてて演奏の途中で多くの写真を撮っている。またそのフラッシュ、これも普通は演奏会は赤外線のフラッシュ、演奏する人たちあるいは見ている聴いている聴衆の皆さん方に迷惑がかからないように、そちらに集中できるようにというのが普通なんですが、こちらもシャッターそのまんま、フラッシュを付けたまんまやってると。これは一体どうなってるんだと。厳しいご指摘を、マスコミの皆さん方から、実は県の職員が直接受けるということがありまして、今回そうした点についてもぜひともご協力をよろしくお願いを申し上げたいと、こうした点を申し上げたんですね。この点については、お守りをいただいたところではありましたが、いよいよ秋山先生たちがお帰りになる時に、車の所へいわゆるバッと詰めかけてきて、秋山先生も驚かれたんではないか。そうしたこともありまして、その後の体制については少し対応をきつくさせていただいたと、こうした話も聞いてるところであります。
この点については、確かにマスコミの皆さん方というのは知る権利、別にマスコミが知るということではなくて、県民の皆さん、国民の皆さん方が知る権利、これを報道の自由という中で、しっかりと取材をしてそして出していくと。かたや演奏する皆さん方というのは、当然取材を受ける受けないこれも自由なところがあり、それも権利の部分でありますし、何よりもやはり自分たちに与えられた職務これをしっかりと行う。特に県民の皆さん方が、どうなるんだろう演奏会はと、こうした点があるわけでありますので、彼らとしてはそれを演奏を通じてしっかりと音に出してこれを理解を求めていく。大丈夫だよと。そうしたところがどうしても、埋めあうのが難しい。県としてはその間に立つということでありますので、一部そうしたお話で少し過剰なところがあったというご指摘もあるのかもしれませんが、ぜひそうした環境であった、そしてこれから「第九」100周年に向けての大変重要な試金石となる今回の演奏会であったといった点も、ぜひご理解をいただきまして、そしてより良い、また知る権利の部分とそして演奏家の皆さん方の静音静謐(せいおんせいしつ)といった点、そしてより良い演奏をするという芸術性を高めると、こうした点についてご理解とご協力をいただければと思います。以上です。
(徳島新聞社)
ちょっと質問が不十分だったかもしれないんですけれども、今お答えいただいたのは秋山先生だとか演奏家に対する取材の話だったと。その前段で、幕間といいますか休憩時間中に弊社の記者が来場者に対して、聴いてみた感想だとかそういうのをホールの外で聞いていた、その状況で文化振興課の職員が取材中に割って入ってくるような形を取られた。その結果、取材していた相手の方、対処されてた方はもういなくなってしまうと、そういう件があったということと、さらにそれ以外にも、それぞれの記者が動いているところを遠巻きに監視するような体制も見られたという、今までの県主催のイベント、音楽に限らずなんですけれども、なかなかこう無かったような異様な状況だったと思うんですけれども、その演奏家以外の、来場者に対する取材への規制、妨害っていうそういうことがあったことについては、これは誰の指示で行われたんでしょうか。
(知事)
これはおそらく指示ということではなくて、当然観客の皆さん方にも、その今幕間というお話がありましたんでね。ほんとでしたら、全体を終えてお帰りになるところでお聞きをいただくというのが普通のパターンと。そうしたところでお聞きをされている聴衆の皆さん方に対しての点で、そうした行動があったんではないかと、これは推測のところですけどね。
ただ、私も記事を拝見して、でもその点についてはそこで謝罪があって、そのまま取材は続けたんだと。今、その人が帰ってしまったというのは、初めてお聞きをしましたけどね。
ですから、聴衆の皆さん方にも本当であればね、幕間っていうのはまだ途中なんで、本当は終わった後に帰りがけに、どうでした今日のコンサートはと、どんな点が良くて、どんな点これからこう改善したらいいんじゃないかとか。そうした点をね、本来だったら取材をいただくのが1番ベストではないのかなと。
もちろん聴衆の皆さん方に対して、我々、それはもう自由に聞いていただき、自由に発言をしていただくということは当然あってしかるべきと。ただその点についても、やはり取材のタイミングというのはやはり少し考慮をしていただくのがいいんではないのかな。もちろん、その方がどうしても、もうすぐ帰るからって今取材してくれというんであればね、それはもうそういうことも当然ありうるということではあるかと思いますんでね。
ぜひ、ここのところについても、いい環境で気持ちよく聴いていただいて、そしてその帰り際にお聞きをいただくというのが普通のところではないのかな。このように思うところですけどね。
(徳島新聞社)
その特定の来場者に対する取材の件は、そういう経緯だったんですけれども、先ほども申しましたように、それ以外の場でも、例えばトイレの出入りまで監視するだとか、ちょっとこう、それも複数の課長級の職員が動員されてやってて、かなり組織的に入念に計画された上で取られていた行動に見えたんですけれども、当然打合せ等されてたと思うんですけれども、それは知事からの指示があってされたのか、それとも県民環境部長以下の判断で知事の意向を汲まれたうえで、現場で勝手に行われたということなのか、どういう経緯でしょうか。
(知事)
私のもちろん指示ではないわけですね。というのは、一番最初にその楽団員であるとか、あるいは秋山先生サイドの方からとの交渉というのはもちろん県民環境部の方でやるわけでありますから、そのご要請にしっかりとお応えをするっていうことが、その演奏会、まずは演奏する側の一番いいパフォーマンスができる環境を作るということにつながる。
例えば過去、別に徳島というだけではなくてね、そうしたことで気分を害されて途中で帰っちゃったとかいうことは、これままある世界の話なんですよね。だからそうした意味では、非常にナーバスに県サイドもなっていたということではないかと思います。
ですから、そうした意味では今管理職っていう話がありましたんでね。当然管理職であればその場その場での判断、逆にそれぞれの担当さんであればその場での判断、言われたことを実行するということになりますので、その場その場での判断が管理職であればできるということにこれつながると。もちろん、残業手当も付かないっていう点もあったのかもしれませんけどね。そうした形で、この静穏な状況の下で対応できるように、県民環境部としては万全を尽くしたんではないのかなと、このように思うところです。
もちろん、今お話があるように、記者の皆さん方にとって窮屈な思いをさせられたんだといった点については、ここはご理解を求めるしかないところということになるかと思いますね。
もちろん、記者の皆さん方は自由な形で、そして取材を行う。それは取材の自由、報道の自由、これが定められていますんでね。
ただ、よく全国的な大会の時には、もう記者の皆さん方ここだけでとかね、ここから動いてはいけませんとか、1歩もここから出ては困るとかいうことは、いろんなイベントの所でままあるところでありますのでね、こうした点については、我々別にそうしたわけではありませんから。記者の皆さん方の動ける範囲内で、我々としておそらくそうした対応をさせていただいたんではないのか。やはりそこは報道の自由といった点が、やっぱり地方の方がわりと尊重できる体制にあるというふうには思っているんですね。
ただ、記者の皆さん方が、少しそうした点で不自由だったといった点については、今後のしっかりと反省材料にさせていただきたい。
ただ、この点についても、ぜひ今申し上げたような環境、状況であるということは、ぜひご理解をいただきたいということです。
(徳島新聞社)
記念オケに関連してなんですけれど、運営面の話で、脱税の問題が発覚して以降ですけども、脱税していたというその業者を通さずに、演奏家の手配ですとか演奏料の支払いというものを県が直接担うという方式に今回から改めたということだと思うんですが、実際にやってみてトラブルとか問題は無かったのか、上手くいったのかどうか、その点どうでしょうか。
(知事)
ここの点については、まだ途上ということでありますのでね。これからそうした点についての精査なってくるわけですが、今回はもう直に県が直営で、あるいは文化振興財団が直接やっていくという形をとらしていただいた。
ただ、全部ができたわけではもちろんないんですね。東京のリハーサルなどでは、そうした点について知見のあるしっかりとした事業者の方々にここはお任せするしかないと。そこのところは、分業を最低限させていただいたということで、進めたということです。
で、こうした中で今もお話がありましたように、個人個人の出演料の交渉ということになると、今マイナンバー時代とこれなりましたんで、昔だったらただ単にその口座を確認して振り込むという手法があるんですが、マイナンバーの確認をするということにこれなるんですよね。しかしここのところっていうのは、例えば県民の皆さんもそうなんですが、マイナンバー教えてくださいって、こうした形になってくるとちょっと構えるということはこれ当然あるわけでありますし、それをお1人お1人にやっていくっていうことはこれ大変な作業。つまり暇している人たちであればまだね、電話かけていつでも通じるということもあるんでしょうけど、実際に演奏活動を日々されている皆さん方と、あるいはレッスンをされているということがありますので、こうした点については、文化の職員も大変苦労をしていることが多々あるかとは思うんですね。
しかし、全体的にまず直営で、例えば定期演奏会も今回は第6回となるところでありますので、そうしたノウハウ、こうしたものをだいぶ身につけてきているということはこれあるんではないかと。
ただこの点についても大切なのは、単なるその業務の支払いとかそうしたことの、いわゆる効率性ばっかりを考えるんではなくて、とくしま記念オケとして重要なのは、演奏家の皆さん方がその度に徳島に集っていただけるということでもあり、徳島に対してのシンパシーをいかに持ってもらうか。そして徳島の音楽文化をはじめ文化全体を盛り上げようと、そうした機運に彼ら1人1人がなる。ともすると、東京のオーケストラあるいは在京の皆さん方というのは、東京での演奏これは批評家の皆さん方もたくさんいるんで、当然そこで最高のパフォーマンスをする。わからないではないんですが、そして地方へ行くと二線級を送ってくるとか、手を抜くとか、いわゆるどさ回りだと、こうした話もよく聞くところでありますが、そうしたものからやはり一線を画して、そして在京のオーケストラ以上の演奏パフォーマンスをしていただく。この点が大変重要。
ここは、例えばオーケストラの団として移動してくるとき、この時に求められるアメニティ以上のものをやはり徳島として提供していく。例えばお弁当も普通だとコンビニ弁当と。こうしたものを地元の産品がちゃんとあるものをお出しをするとか、あるいは演奏の対応についても、演奏家の皆さん方っていうのはやっぱりスケジューリングがなかなか難しいんですよね。そうなって来る場合に、例えば飛行機を取っていた、これをキャンセルせざるを得ないと。当然キャンセル料が出るとか、あるいは全体でまとめたら変更が効かないとか、そういった場合に新幹線で、じゃあこうした分をどうするのかとか。普通だったら杓子定規に、そんなものはできませんというのが普通と。しかしそうした点を、今後どうやって行くのか。このアメニティ、多々、実は言っていくとあるわけですけれどもね、そうしたものをどうしていくのか。それによって、例えば効率的な運営が金銭面ではできたのかもしれないけど、その一方で演奏家の皆さん方のモチベーションがぐっと落ちる。築き上げるのには何年もかかるところなんですが、失うのはたった1回のことで十分なんですよね。
だからそうした点で、こうした点の気配りといった点も文化の職員にとってみると、大変なことではないだろうか。もちろんそれを手助けをしていただく人たち、ここにも理解を求めていく必要がある。右から左へ物を動かすと、こうしたことではないといった点。ここは手作りの難しさといった点もありますので、そうした点がさあ今回どうなったのか、こうした運営面での工夫。なんといっても、初めてのこと。しかも、もう演奏が直前になってこの問題が発覚をして、その対応に追われるということが、文化の面々もありましたんでね、時間の無い中で体制を切り替えて、しかもほぼ直営に近い形にしていくと。 こうした点では、かなりの困難があったということも聞いておりますんでね。しかし、そうした点についても、乗り越えていかなければ、来年の100周年はなかなかあり得ないということになってくるということですので、そうした意味ではこの7月のコンサートというのが、非常に大きな試金石。
また、今後アンケートも出て参りますので、聴衆の皆様方からどういうご意見をいただけるのか。毎回取ってはいるんですけどね。こうした点の分析も、例年以上に、ここは精緻に行う必要がありますし、こうした点を県議会、6月定例県議会では、総務委員長さんからの報告事項の中で、しっかりとこの演奏会どういう演奏会ができたのか、これを報告せよという話もありましたので、こうした点、どのように取りまとめることができるのか。例年以上に精緻に行っていく必要があるのかな、このようにも考えています。以上です。
(徳島新聞社)
演奏家への支払いというのは、まだ行われてないってことでしょうか。
(知事)
はい。まだ支払ったとは聞いてないですね。
(徳島新聞社)
先ほどおっしゃった中にマイナンバーを確認する必要、これはどういう意味合いなのかもう少し。
(知事)
本人であるという。本人確認ですね。
(徳島新聞社)
振り込むための口座を確認するという。
(知事)
いや、口座は口座でわかるんで。
(徳島新聞社)
演奏家個人の。
(知事)
本人であるという確認ですね。
(徳島新聞社)
関連で。川岸さんに知事、政策参与という立場を与えてらっしゃったと思うんですけど、結局その、記念オケの通常のその事業の中で、事業費の中で取り組むことができたんじゃないかという見方ができないんでしょうか。わざわざその政策参与という立場を与えなくても。
(知事)
ただ、この政策参与というのは国民文化祭、2度目の国民文化祭に合わせて、実は国民文化祭というのは単年のものじゃなくて、必ず前の年にプレ、これを文化庁はやりなさいということになっていて、で、24年の秋が本番、そして23年が実はそのプレということで、実はそうした今回2度目の国民文化祭をやるにあたって、前回と同様ではとてもとてもこれはちゃんとした評価は受けづらいですよと、多くの有識者の皆さん方からもいただいたと。
そうした中で、やはり徳島っていうのは音楽文化、邦楽、阿波おどり、阿波人形浄瑠璃、これは邦楽ですよね。あるいはジャズの横浜、神戸、徳島と。今ジャスストリートも2月8月やるように、ジャズメッカとも言われて、そしてベートーベン「第九」アジア初演の地、洋楽ということでね、その音楽に特色を持たすというのがいいんじゃないだろうかと。
でも今回のような常設のオーケストラ、もちろんこれは群馬県だとか、東京都だとか、兵庫県とか、広島市だとかね、札幌市だとかこうした所、これは持っているんですが、ばく大なお金がかかるんですよね。
だからこれを新たなチャレンジとして、徳島の旗の下に、そして最高のパフォーマンスをやっていただけるそうしたオーケストラこれを作ってみようという、いわば全国に無いチャレンジ、これをやろうと。
ただこれは、難しいと最初から言われて、で、そうした点について全体を取りまとめてくれる、まずその音楽的な支柱としては秋山和慶先生がご快諾をいただけたと。音楽監督に就任いただけたと。これはいいんですけれどね。全体のその調整をやる、これは相当のプロフェッショナルの人がいるんじゃないだろうかと。なかなかでもこれが、もうだいたい皆さん東京中心だから、そんな催し自体もう無理と、無謀だと。なかなか逆にそういう著名な人たちは受けてくれないというのが、これまでの実態だったんですね。
そこでもういよいよプレが始まるという中で、結果として1回目の国民文化祭の時にそういう楽団の、特に徳島交響楽団と東京交響楽団であるとかそういう調整をね、やってくれた今回の川岸氏をいったらどうだろうかと。だから苦肉の策ということなんですけどね。ということで、時期もだから4月じゃないんですよね。5月就任ということになりましてね。ということで、その国民文化祭をなんとかと。
で、ここのところは実は楽団だけじゃなくて、多くの調整がいるんですよね。つまり総合フェスティバルの場合は、音楽だけじゃなくて、例えばここには4大モチーフが全て、阿波藍であるとかあるいは人形浄瑠璃、阿波おどり、あるいは様々なパフォーマンス。そしてやはり未来思考ということで、多くの子供さんたちも出てくると。それと音楽とをどう合わせていくのかと。
当然、それぞれの人たちが自己主張をしていく。自分はこうありたい、自分はこうしたい、でも音楽もこうしたいと。こうした点って、なかなか難しいんですよね。そういうのもあったんで、そうした政策参与という肩書きでもって、我々県のサイドに立って、1番不満が高まるであろうという音楽の部分、下手をすると音楽の部分がBGM的にこれなってしまうということがあるので、それにあたっていただいたと、こういうことです。
(徳島新聞社)
川岸さんを巡ってはですね、先ほど6月定例県議会でも議員の中から、知事の意向とか忖度という言葉も出てきたんですけれども、職員の方の中には思ってたことが何も言えないというようなことをおっしゃる方もいてですね、こういう状況っていうのは知事の耳にも入ってたんでしょうか。
(知事)
この点は、もう既に共産党の皆さん方の文書質問でも答えをさせていただいていて、やはりその音楽サイドの皆さんの考え方と、我々県、公務員の考え方、この間にいわゆる県民の皆さん、国民の皆さんがいるんですけれど、なかなかここがお互いね、県民の皆さん方からも我々公務員ってなんだってことよく言われるじゃないですか。あまりにも無神経じゃないかとか。で、逆に芸術家の皆さん方っていうのはその点ものすごく過敏じゃないですか。だから、ここを究極に合わせるっていうのは、なかなか難しい。
だから、当然最初の時には、音楽サイドに立った発言を受けると、県の人間としてはそれは理解できないとはっきり言うだろうし、逆に県では常識だと思うことを言うと、あまりにも無神経じゃないですかとね、そういうふうに言われるし。当然そこはお互いの価値観が全く逆、180度違うわけだから、当然様々な意見の交わし合いと。激しい議論も当然あったでしょうと。
でも、そうしたものの中で、結果としてそれで楽団が全然もう愚にもつかない様なものになったというんであれば、これどうにもならない。ところが、回を追うごとに、しかも徳島にシンパシーを持ってくれて、そして徳島の産物も含めてどんどんPRをしてくれる。
で、今回の演奏についても多くの専門家の皆さん方が、今までの中で最高のパフォーマンスだったんじゃないでしょうかと。秋山先生はじめですね。こうしたところまで来たと。 そして、あれだけ子供さんたちがいる。びっくりしたのは、第1回の入門コンサートの時にはね、例えば小学生の人とかね子供たちが、ばたばたばたばた走り回ったりしている。ね、プログラムで紙飛行機で飛ばしたりね。
ところが今回、もう3階席まで一杯じゃないですか。約1,200人も。で、子供さんたちが大変だったんですよね。静かに聴いて。ちゃんと拍手もしてというね。
やっぱり子供さんたちっていうのは、いいものに対してはいい反応をするし、やはり生半可なもの、よくこの世界っていうのは、もう子供さんたちに聴かせるんだったら、セミプロでいいよとかね、昔からそれ言われる。私が子供の時もそうした話聞きましたからね。じゃない、子供さんたちにはやはりできれば日本最高のものを、世界最高のものを、なかなか機会たくさん無いんだから、そうしたものをご用意して、その中から感じ取っていただいたら。
何といっても、若い感性あるわけなんで、そこから将来はその方面に進もうとか、あるいはもっともっと勉強がんばろうとか、スポーツがんばろうとか、そういう思いを持っていただく。
しかも、それが地方だからこそできる。東京、大阪でできないことを、地方徳島だからこそできると。やはりこうした点がね、大変重要な点なんだと、こういうふうにこう思いますんでね。ぜひ、こうした点についても、ご理解をいただければなと、こう思います。