文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

令和8年6月徳島県議会定例会知事説明

本日、六月県議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、御参集を頂き、誠にありがとうございます。
ただ今、提出いたしました議案の御説明と合わせ、当面する県政の重要課題について御報告申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様方の御理解、御協力を賜りたいと存じます。
 

【六月補正予算案】

まず、「六月補正予算案」につきましては、長引く物価高騰や中東情勢に対応する「県民生活・事業活動の下支え」や、公共事業をはじめとする「安全・安心な暮らしの実現」、「魅力的な地域づくり」など、喫緊の課題に迅速に対応するため、総額「百十億円」で編成いたしましたので、その概要について御説明申し上げます。
一つ目の柱、「物価高対策」におきましては、これまで、国の「総合経済対策」に呼応して編成した「令和七年度・十一月追加補正予算」及び「二月補正予算」、「令和八年度当初予算」において、物価高騰の影響を受ける「県民生活の支援」や「物価上昇に強い経済構造の構築」を図る取組を進めております。このたびの補正予算案では、これらの取組に加え、二月末からの中東情勢を受け、厳しい経営環境にある県内中小企業や農林水産業等の皆様から頂いた「現場の声」を踏まえ、支援の継続や更なる拡充を図るため、「四十四億円」を計上し、令和七年度十一月補正予算からの物価高対策の累計で「百五十六億円」を確保したところであります。まず、「県民生活の支援」といたしましては、物価高騰の影響を受ける「飲食店事業者」や「家計」を下支えするため、

・額面総額「十三億五千万円」
・発行冊数「三十七万五千冊」
の「プレミアム食事券」を発行し、地域経済の好循環を図って参ります。
「中小企業」の皆様への支援といたしましては、中小企業向け融資制度の「経済変動対策資金」において、新たに「原油・原材料価格高騰等・緊急対策枠」を創設し、信用保証料の補助を行うとともに、令和七年度十一月補正予算で創設した「生産性向上・成長力強化支援事業・補助金」について、予算額を大幅に上回る申請があったことから、「十億五千万円」の予算を増額いたします。
さらに、燃油価格高騰の影響を受ける「公衆浴場」や「クリーニング所」、「地域公共交通事業者」、「トラック運送事業者」の事業継続や収益確保に向けた取組を支援いたします。

「農林水産業」の皆様への支援といたしましては、
・農業生産資材価格高騰の影響を受ける「農業者」
・配合飼料価格高騰の影響を受ける「畜産経営者」や「魚類養殖業者」
・燃油価格高騰の影響を受ける「漁業者」等
に対し、価格高騰分の一部を緊急的に支援いたします。
加えて、省エネや経営効率化に資する機械設備等の導入に係る補助金を増額し、意欲ある農林水産事業者の取組を後押しいたします。

「こども・教育関係機関」の皆様への支援といたしましては、
・県立中学校等の給食費の食材高騰分等の支援
・学校の夏季休業期間中にこどもたちに食事提供を行う「こども食堂」等を
支援する団体への食材調達費等の支援などに取り組んで参ります。

「医療・福祉・介護事業者」の皆様への支援といたしましては、国が定める公定価格等で運営しており、価格転嫁ができず、厳しい状況にある「医療機関」や「社会福祉施設」、「介護事業者」に対し、「一時金」を支給し、安定経営とサービス継続を支援いたします。

二つ目の柱「安全・安心な暮らしの実現」では、災害リスクの高まりや、現下の不安定な社会経済情勢を踏まえ、「公共事業予算」の早期執行により、県民の「安全・安心」の確保と「地域経済」の下支えを行うべく、昨年度に引き続き九月補正予算から前倒して編成を行い、
・高規格道路の「ミッシングリンク解消」や「復旧・復興を担う道路整備」など、「災害に強く地域経済を支える道路ネットワークの構築」
・本県海運の要である徳島小松島港・赤石地区の岸壁延伸や、救援・救助活動基地となる都市公園の施設改修といった「物流・防災拠点の機能強化」など
「危機管理投資・成長投資」となる県土強靱化をしっかりと推進して参ります。

三つ目の柱「魅力的な地域づくり」につきましては、今月十二日に策定した徳島新時代に向けた「あすたむらんど・リニューアル基本構想」に基づき、あらゆる世代が夢や楽しみを見出すことができる「エンターテインメント」を通じた「学び」の拠点としての整備内容具体化に向け、将来負担を見据えたコスト検証や、最適な事業スキームの構築を行って参ります。また、「アスティとくしま」においては、新たな指定管理者の知見を活かし、本県の「にぎわい創出・誘客促進」の中核施設としての運営強化を図るため、敷地全体の動線計画の検討や、円滑な入出庫を可能とする駐車場設備の導入を図って参ります。
以上、「六月補正予算案」について、御説明を申し上げましたが、今月五日に成立した国の補正予算への対応といたしましては、「電気・ガス料金の負担軽減」をはじめ、県民の暮らしに関わる課題へ迅速に対応するため、県議会からの御議論も踏まえ、今議会閉会日に追加の補正予算案を提出することとし、鋭意、編成作業を進めて参ります。

【徳島県の政策要望等】
次に、「徳島バッテリーバレイ構想」につきまして、我が国の経済安全保障における特定重要物資の一つである「蓄電池」に関し、国内製造基盤の確立に向けて本県が先陣を切って取り組むべく、一般社団法人電池工業会、一般社団法人電池サプライチェーン協議会の方々とともに、政策要望を実施いたしました。先月十三日には、「赤澤・経済産業大臣」を訪問し、多様な産業分野を支える蓄電池の重要性を強く訴え、「関連産業への支援施策の拡充」を求めたところ、共感を頂くとともに、「地域特性を活かした産業クラスターの模範として、しっかり後押しする」との言葉を頂きました。また、翌週の十八日には、「自民党徳島県連との共同要望」として、「小林・自由民主党政務調査会長」を訪問し、バッテリーバレイ構想への支援を要望したところであります。
こうした中、国においては、今月二日に、令和四年度に策定した「蓄電池産業戦略」を「蓄電池・電源産業戦略」に改定し、日本企業のグローバル市場での蓄電池関連売上高を令和七年度から「十年で三倍」に成長させる新たな目標が示されたところであります。今後とも、本県の強みである蓄電池産業の更なる集積に向け、国と連携して強力に推進して参ります。

また、「道路の整備」につきましては、先日、「阿南~小松島南」3・2キロ区間が開通の運びとなりましたが、県議会議員各位をはじめ、市町村や経済団体など、関係者の皆様に度重なる御尽力を賜った結果、去る四月七日、阿南安芸自動車道の「牟岐・海部間」について、大きな一歩として待望の新規事業化がなされました。この道路は、県南部における災害時の「命の道」であり、観光、農林水産など様々な地域産業を支える「活力の道」でもあることから、事業主体の国土交通省と連携し、早期整備に向け着実に歩みを進めて参ります。また、道路はつながることで効果を発揮することから、四国で唯一の未事業化区間である「美波・牟岐間」の「計画段階評価の早期完了」や、徳島南部自動車道「徳島津田・小松島南間」をはじめとする事業中区間の整備促進が必要不可欠であります。そこで、先月十八日の「金子・国土交通大臣」への要望に続き、今月四日の「全国高速道路・建設協議会」では、国土交通省、地方の自治体や議会など、関係者約千二百人を前に、全国を代表して意見表明を行ったところであります。この中で、我が国が目指すべき未来への「危機管理投資・成長投資」によって、本県が進める「バッテリーバレイ構想」をはじめ、観光、農林水産など、地方の産業発展に向けた果敢な挑戦を強力に後押しし、日本全体の確かな成長へとつなげるため、人流・物流の根幹となる高規格道路の早期整備を強く訴え、その思いが詰まった「大会決議」を、直ちに政府・与党へ届けて参りました。今後とも、本県に関わるあらゆる関係者を巻き込みながら、高規格道路の全線開通に取り組んで参ります。

続きまして、主な施策について御報告申し上げます。

まず、「安心度アップ」であります。

【中小河川の流域治水について】
気候変動に伴う水災害の激甚化・頻発化に備え、流域に関わるあらゆる関係者が協働で行う「流域治水」については、県内では、他に先駆け、徳島市、石井町及び吉野川市にまたがる「飯尾川」、阿南市内中心部を流れる「三谷川」において、長きにわたり浸水被害で苦労されてきた地域の方々との対話を重ねる形で、取り組んで参りました。このうち「飯尾川」では、積年の課題である、下流への洪水量を減少させる工作物の「加減堰」と、農業用水確保のための麻名用水堰による「狭窄部」の解消に向け、流域市町や土地改良区をはじめ関係者が参加する「流域治水勉強会」などで議論を重ねてきました。その結果、本年三月、
・浸水被害要因の一体的解消に向け、「加減堰撤去」に並行して、「麻名用水堰」の下流への新たな「水門の整備」
・徳島市域での「先行的な河道掘削」や、流域住民の協力による「田んぼ等が有する貯水機能の活用」
について合意に至り、課題解決への「大きな一歩」を踏み出したところであります。
今後、この合意に基づく取組を、「不退転の覚悟」を持って推進し、安全・安心の実感につなげて参ります。
また、「三谷川」では、「流域治水」の実効性を高める「特定都市河川の指定」を受けるべく、地元阿南市と連携し関係者への理解を深めてきたところ、今月一日、県議会に先んじて開会した「阿南市議会・六月定例会」において、岩佐・阿南市長から「県と足なみを揃えていく」との賛同の意思が示されました。これを踏まえ、法に基づく「国土交通大臣の同意」に向け、直ちに国との協議を始めており、「本県初」となる「特定都市河川」の指定を実現させて参ります。これまで成しえなかった「一歩進んだ」取組を、スピード感をもって進めるとともに、県内他地域へも展開し、水害リスクの軽減に全力で取り組んで参ります。

【南海トラフ巨大地震対策の推進について】
次に、「南海トラフ巨大地震対策の推進」につきまして、「助かった命」をつなぎ「災害関連死」を防ぐため、県内の避難所等、「千三百二十一か所」ごとの物資や資機材の備蓄のほか、エアコンの整備状況などを取りまとめ、先月十三日に公表いたしました。各市町村では、「水や食料」、「毛布」など、一定の備蓄が進んでいるものがある一方、「生理用品」、「おむつ」など、品目や数量によってはばらつきが見られ、更なる取組を加速する必要があります。こうした現状に鑑み、県においては、市町村が「緊急防災・減災事業債」を活用し、「避難所QOLの向上」を図る場合、実質負担額の「三分の二」を補助する「新次元の支援制度」を、「令和九年度完了分」までを対象とするよう「二年延長」する方向で検討いたします。
市町村におかれましては、引き続き、トイレ、キッチン、ベッドのいわゆるTKBをはじめ「避難所QOLの充実強化」に向け、前倒して取組を進めていただきますようお願い申し上げます。

【救急医療提供体制の確保】
次に、ドクターヘリにつきましては、昨年度、「一時的な運航停止」を重ね、今年度においては委託会社が確保できず、本県をはじめ、東京都、大阪府が「空白地域」となるとともに、兵庫県においても「整備士不足」により、新たに運航停止期間が生じるなど、極めて厳しい状況に直面し、もはや、国全体の構造的問題となっております。このため、本県においては、本年四月一日より、
・「消防防災ヘリ」の「ドクヘリ的運用」
・香川県・高知県・和歌山県との相互応援協定に基づくカバー体制の維持・確保
・県立中央病院のドクターカーの「毎日運行」への拡充
など、
バックアップ体制の充実・強化に取り組んで参りました。
こうした状況を踏まえ、早期の運航確保を目指し、全国の運航会社と粘り強く交渉を重ねてきたところ、このたび「静岡エアコミュータ株式会社」の御協力を得て、消防防災ヘリの耐空検査期間にあたる、今月八日から本県ドクターヘリを運航いただいております。その後、更なる交渉の結果、「八月十日まで」の間、運航いただける運びとなりました。また、全国的な課題である「人材不足」等を踏まえ、これまでもあらゆる機会を捉えて、国へ繰り返し要望を行っており、先月二十七日には、三日月・関西広域連合長とともに、上野・厚生労働大臣に対し「国主導による安定的かつ効率的な運航体制の再構築」などを求める緊急要請を行ったところであります。
今後とも、県民の皆様の命を守るため、国や関係機関と一丸となって、ドクターヘリの通年運航をはじめ、救急医療提供体制の確保に全力で取り組んで参ります。

【医療人材の確保】
次に、「医療人材の確保」につきまして、若手医師の不足が課題となる中、知事就任以来、
・臨床研修医に対する「一時金・支援制度」や
・県外医学部へ進学した本県出身学生に対する「義務年限付き・奨学金制度」の創設
など、
新次元の取組を進めているところであります。
今年度は、専攻医に「二百万円」の一時支援金を支給するなど、若手医師への支援の拡充に加え、小中高生など若年層への取組を強化して参ります。具体的には、昨年度、アスティとくしまで開催した体験型イベント「とくしまキッズ・メディカルランド」を、今年度は更にバージョンアップし、徳島大学の全面協力のもと、大学内の臨床技能・学習施設「スキルス・ラボ」をメイン会場として、八月九日に開催いたします。大学が保有する腹腔鏡シミュレータや心エコーシミュレータなど、高機能な学習機器を実際に使っていただき、将来的に医療職を目指すこどもの育成につなげて参ります。
また、昨年度、県内企業の多くが加入する保険者での乳がんの検診受診者数が前々年度比「プラス八.二%」と増加傾向となったがん検診促進の取組については、今年度、徳島大学医学部生による、小中高生を対象にした出前講座において、がん啓発キャラクター「がんムシ君」を活用した、わかりやすい「がん教育」を行うなど、若い世代に対して「命の大切さ」を伝える取組を充実して参ります。
さらに、本県唯一の医師養成機関である徳島大学医学部医学科において、入学後早期のフィールドワークを求める学生の声に応え、今年度より、一年生全員を対象とした、「早期地域医療体験実習」を大学の授業の一環として、六月十九日に実施いたします。
地域の医療関係者はもとより、地域住民の方々とのふれ合いなどを通じて、本県の地域医療に情熱を持つ医師の育成を目指して参ります。

【徳島新未来創生に向けた教育再生】
次に、「徳島新未来創生に向けた教育再生」につきまして、「公立高校の在り方」については、学区撤廃まで三年を切り、既に再編や入試制度改革を含め、多角的視点で検討が進められています。今年度は、徳島の将来を決めると言っても過言ではない、まさに「正念場の一年」であり、教育委員会には、しっかりとした将来ビジョンをお示しいただきたいと考えております。
また、国において本年二月、理数系人材や高度な産業人材を育成するための「ネクストハイスクール構想」が示されました。こうした国の動きと連動した本県の「高校教育改革」を推進するため、今定例会に「補正予算案」を提出させていただいており、引き続き、教育委員会と連携して、時代に対応した公立高校の特色化・魅力化に全力で取り組んで参ります。
徳島県版「トビタテ!留学JAPAN」につきましては、県内各地の高校生等から、募集定員の二倍を超える「百十二名」もの意欲的な応募を頂き、このたび、十七の国や地域に派遣する「五十名」の留学生が選ばれました。今回の留学では、本県の課題解決に向け、ブランド県産品を世界に発信するための現地でのニーズ調査や飲食店へのPRなどを計画している生徒もおり、高校生ならではの行動力を生かした挑戦に大いに期待しております。本事業には、現在十六社の企業の皆様に御賛同いただいており、昨日は、若き大使の門出を祝う壮行会を開催し、企業・大学など、オール徳島でエールを送ったところであります。
今後も、産官学が連携して、徳島の新時代を切り拓く「グローカル人財」を育成して参ります。
昨年四月より県立学校で導入した「徳島県ラーケーションの日」につきましては、昨年度「二千件」を超える利用がありました。「大阪・関西万博」の体験をはじめ世界遺産への訪問、インターンシップなど、生徒の興味・関心に根差した様々な形で活用されております。また、本制度は、小・中学校にも広がりを見せ、現在全ての市町村で運用が開始されるなど、新しい学びの形として、広く県内にも浸透してきております。
今後は、さらに多くの御家庭に制度を活用していただき、知っていただき、学校外での豊かな体験活動を通じた、本県の「新たな学びの創造」につなげて参ります。

次に、「魅力度アップ」であります。

【新ホール整備について】
「新ホール整備」につきましては、先の二月定例会において、令和八年度当初予算として「設計業務」に係る予算をお認め頂き、去る三月三十日、公募型プロポーザルを開始したところ、十八者から参加表明を頂きました。第一次審査として、学識経験者等で構成する審査委員会において、設計の基本的な方向性が記載された「実施方針書」の書面審査を行い、得点上位の五者を選定し、六月二日に公表したところであります。
今後、「技術提案書」の提出を受け、七月二十七日には、第二次審査により、優先交渉権者を決定することとしており、引き続き、県民の皆様が待ち望む新ホールの着実な整備に取り組んで参ります。

【韓国との交流推進】
次に、「韓国との交流推進」につきましては、日韓のシャトル外交が進展する中、一月の日韓首脳会談で確認された青年交流の推進に向け、本県におきましても関係深化に向けた取組を力強く推進しております。これまで韓国の四大学との協定に基づき、多彩な人材の育成で名高い「明知大学校」や、国際ビジネス人材を多数輩出する「韓国外国語大学校」、アジアをリードする名門大学「延世大学校」などから学生等「計二百六十八名」にお越しいただきました。本県側から、徳島大学をはじめ県内四大学等から「延べ三百九十名」を超える学生・教職員が参加し、国際感覚を磨き教育的知見を深め、大学と学生双方にとってかけがえのない「学びと成長の場」となっております。一方、五月九日から十二日にかけて城北高校が修学旅行において韓国を訪問し、現地の高校生と交流するなど異文化への理解を深めて参りました。この「草の根外交」は、まさに「将来への投資」に他なりません。
今後はこの輪をさらに拡大し、高校生への裾野の拡大や、「留学・インターンシップ」の促進などを通じて、世界で活躍できる徳島ならではの「グローバル人材育成」を後押しする仕組みづくりに向け調整を進めて参ります。今後も、国際定期便を核とした双方向の「活発な人流」と「次世代交流」を両輪とし、世界の若者が集う「開かれた徳島」の創生へ全力で取り組んで参ります。

【移住交流施策の推進】
次に「移住交流施策の推進」につきましては、市町村と連携し移住希望者一人ひとりに寄り添った「伴走支援」や、首都圏・関西圏において本県の魅力を伝える「プロモーション」を積極的に展開した結果、令和七年度の移住者数は「三千三百六十人」となり、統計を取り始めた平成二十七年度以降、「過去最多」を更新いたしました。これで三年連続の三千人超えとなり、本県への移住の波が、一過性ではなく定着していることを示す結果であると考えております。特に、移住者の約七割を三十代以下の「若者・子育て世代」が占めており、このことは、これからの徳島を担う力として大変心強い結果であります。また、本年二月には、阿波とくしま観光大使の俳優「犬飼貴丈」さんに出演していただいた、本県の新たな観光プロモーション「徳島で休んでく?」を始動し、首都圏において「CM放映」や「東京モノレールジャックをはじめとした主要駅での広告掲出」、「ウェブ広告」を行った結果、ウェブ動画の視聴回数が「二千七百万回」を超えるなど、大きな反響を呼んでいるところであります。
引き続き、全庁一丸となって本県の魅力を発信し、認知度向上に努めるとともに、生活・就業の両面から市町村と連携して移住希望者をしっかりとサポートし、さらなる移住促進を図って参ります。

【フランス・パリでの魅力発信】
次に、フランス・パリにおける本県の魅力発信についてであります。六月十三日及び十四日に、フランスにおいて約三十年ぶりに開催された「大相撲パリ公演」にあわせ、大相撲の会場に隣接するベルシー公園において、十日から十三日にかけて大規模イベント「ジャパン・ビレッジ」が開催されました。本県はこのイベントに徳島県ブースを出展し、観光や文化が持つ魅力を世界へ強力に発信して参りました。当イベントには、五十名を超える阿波おどりの踊り手や鳴り物の皆様を派遣し、連日のステージ演舞や、力士も交えた参加型の阿波おどりワークショップを実施したほか、パリ国際大学都市日本館での特別演舞なども披露いたしました。また、日本人の感性が息づく本県の伝統芸能「阿波人形浄瑠璃」につきましても人形座を派遣し、その深い魅力を世界へ余すところなく発信して参りました。これらの取組を通じ、熱狂に包まれた会場において、世界に誇る徳島県の文化の魅力を存分に体感していただいたところであります。急速な人口減少という「静かなる有事」の中にあっても、徳島県を未来に引き継いでいくためには、これらの取組を通じて、「世界に開かれた徳島」を実現することが必要不可欠です。
今後とも、食・文化・観光を一体的に発信していくとともに、徳島の未来を担う若者が世界に触れ、羽ばたく取組を後押しして参ります。 

次に、「透明度アップ」であります。

【合同庁舎の整備について】
「合同庁舎の整備」につきましては、立地条件や県全体の防災機能面での位置づけ等から、特に早期の検討を要する、美波、美馬、三好の三庁舎につきましては、昨年度末に整備の方向性を定める「整備基本方針」を策定いたしました。本方針に基づき、県民の利便性向上と行政機能の強化を目指し、効率的かつ効果的な拠点整備に向けた具体的な検討を加速して参ります。このうち、三好合同庁舎につきましては、三好市が計画する「船井電機跡地施設」との合築に向け、先月二十五日、三好市との間で包括的な「基本協定」を締結いたしました。
本協定に基づき、今定例会に基本設計等の発注に向けた専門的検討を行う「補正予算案」を提出させていただいており、県と市がこれまで以上に緊密に連携し、新庁舎整備を進めて参ります。

【行政改革の推進】
次に、「外郭団体の見直し」についてであります。県の外郭団体は行政の代替・補完機能を担い、多額の県費が投じられておりますが、その妥当性や効果について、県としての説明責任を十分に果たせていない現状にあります。このため、補助金の効果を発現できる組織・執行体制や事業の再検証を行う必要があると認識しております。こうした強い問題意識の下、本年四月に「徳島県・外郭団体見直し方針」を策定し、本方針で掲げた「事業、外郭団体の必要性」「事業手法、事業運営の効率性」、そして「行政の関与、補助・委託等の妥当性」という三つの視点に基づき、見直し作業を進めているところであります。
特に、社会経済情勢が激しく変化する中、外郭団体の事業運営においては、時代の潮流を捉える知見と幅広い人的ネットワーク、迅速な実行力が求められております。そのためには「県OB職員の雇用期間の長期化抑制」はもとより、「民間の専門人材やプロ人材」を積極的に登用していくことが必要不可欠であります。既に、県観光協会や産業国際化支援機構においては、外部の専門人材の知見を活かした体制構築へと、いち早く改革に取り組み、着実に成果が表れております。
今後は、こうした先行事例を、他の団体へと波及させるとともに、方針に基づき、団体の自立を促す観点から「外郭団体の補助金の検証」をはじめ、抜本的な取組を進めて参ります。これらの改革を加速させ、将来にわたり県民の皆様に、質の高い行政サービスを提供できるよう、全力で取り組んで参ります。

さらに、最後に一点、御報告になりますが、県・関係市町が連携し要請活動を積み重ねてきた本年七月十九日に開催される「小松島みなとまつり・二〇二六」におけるブルー・インパルスの展示飛行について、このたび、南は「蒲生田岬」から、北は「大鳴門橋・上空」までを飛行することが決定しました。実現に向けて御尽力いただいた、防衛省はじめ関係機関の皆様に深く感謝申し上げますとともに、今後も関係者と連携を密にしながら、多くの皆様に感動と魅力をお届けできる展示飛行となるよう、万全の準備を進めて参ります。

【提出議案説明】
次に、今回提出いたしております議案の主なものについて御説明いたします。
第一号議案及び第二号議案は、一般会計、病院事業会計についての補正予算であり、予算以外の提出案件といたしましては条例案七件、契約議案三件であります。
第十一号議案は、令和九年四月の開校に向けた「徳島県立学びの多様化学校(仮称)新築工事」に係る請負契約について、議決を経るものであります。

以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。

このページに関するお問い合わせ
徳島県 知事戦略局
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
メールアドレス:chijisenryakukyoku@pref.tokushima.lg.jp