〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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本日、二月県議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては、御参集を頂き、誠にありがとうございます。
初めに、昨年十二月二十三日に、県民栄誉賞受賞者で、プロゴルファーの尾崎将司氏が御逝去されました。
尾崎氏は、甲子園優勝投手からプロ野球へ、そこからプロゴルファーへと転身され、長年トッププロとして御活躍される一方、後進育成にも御尽力され、多くの県民、国民の皆様に夢と感動を与えて頂いたところであり、謹んで哀悼の意を表し、心から御冥福をお祈り申し上げます。
それでは、今議会に提出いたしました「令和八年度当初予算」及び「令和七年度二月補正予算」並びにその他の議案の御説明と合わせ、県政に取り組む私の所信を申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様方の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
【予算の全体概要~新宝島大作戦で更なる飛躍へ~】
来年度当初予算につきましては、私が知事就任以降チャレンジしてきた、これまでの取組や成果に加え、大胆な事業見直しと業務効率化等により、各施策の拡充・深化を図り、
・安心で持続可能な「県民生活の基盤確保」
・生産性・付加価値の向上に資する「攻めの投資」
に予算を重点配分いたしました。
一般会計・当初予算総額で、前年度比「百九十七億円の増」となる、「五千三百五十八億円」、過去二十年で最大規模の予算とするとともに、「物価高対策」や国の「総合経済対策」に呼応するため、十一月補正予算に引き続き、二月補正予算において「九十四億円」を確保いたしました。
県政運営における三大ミッションである「安心度アップ」「魅力度アップ」「透明度アップ」の三本柱で編成し、徳島にある「歴史や文化」「自然」「食」「産業」、さらには次代を担う「こども」や「人材」といった「徳島の宝」を守り、育み、磨き上げ、今年度、「渦潮戦略」の下で築き上げてきた様々な人とのつながりにより、その素晴らしさを発信する、「新宝島大作戦」を実行することで、徳島を更に飛躍させて参ります。
まず、「こども・子育て関連予算」につきましては、当初・二月補正予算と合わせた前年度比で「三十億円の増」となる「二百七十六億円」を確保し、
・「子育て応援パッケージ」の充実・強化による、結婚、妊娠・出産から子育てまでの「ライフステージ」に応じた切れ目のない支援の展開
・こどもの意見を踏まえた施策の着実な推進
を図ることで、「徳島の宝」である全てのこどもが笑顔になれる「こどもまんなか・とくしま」の実現に取り組んで参ります。
次に、「人材確保対策関連予算」につきましては、当初・二月補正予算と合わせた前年度比で「十二億円の増」となる総額「七十九億円」を確保いたしました。
人口減少による労働力不足が深刻化する中、「医療・福祉」や「農林水産業」、「運輸交通」など、産業別の施策に加え、就業から定着の促進、人材育成や生産性向上、多様な人材活躍など産業全般に渡る幅広い施策を総動員して、地域経済を担う「人材の確保・定着」を図って参ります。
次に、「物価高騰対策関連予算」につきましては、当初・二月補正予算と合わせた前年度比で「三十億円の増」となる総額「五十五億円」を確保し、
・国の施策とも連携し物価高騰の影響を受けている県民生活を支援するとともに、
・生産性向上による持続的な賃上げや、エネルギーコストに左右されにくい体制づくりを促進し、
「物価上昇に強い経済構造」を磨き上げて参ります。
次に、「公共事業予算」につきましては、当初予算において前年度比で「五億円の増」となる「七百十六億円」を確保し、高まる災害リスクに備える「強靱な道路網の整備」や沿岸域における「地震・津波対策」を展開するとともに、暮らしを支える身近なインフラの「老朽化対策」、地域と一体となった「流域治水の取組」などを進め、「県民の安全・安心の確保」に努めて参ります。
あわせて、持続的な成長の実現に向け、
・本県経済の成長に不可欠な国内外への事業展開を後押しする「港湾」やその「アクセス道路」の整備
・大鳴門橋自転車道をはじめ、「地域づくり」に資するインフラ活用など
「未来投資となる県土強靱化」を推進して参ります。
これに加え「二月補正予算」では、最終年次を迎える、集中的に道路の舗装修繕及び草木の除去を実施する「道路三か年リフレッシュ対策」につきまして、より一層効果を高めるべく、前年度比で「二億円増」となる「二十三億円」とし、県民生活に身近な安心・安全対策を加速して参ります。
以上が予算の概略でありますが、こうした「新宝島大作戦」に基づく新次元の施策を強力に推進するため、県政運営指針である「徳島・新未来創生・総合計画」につきましては、「実効性のある計画」への改訂に向け、県議会での御議論や先の総合計画審議会での御意見等も踏まえ、今議会に追加提案できるよう最終調整を行って参ります。
次に、分野別の取組を順次、御説明いたします。
まず、「安心度アップ」であります。
【新たな被害想定を踏まえた防災力の抜本的強化】
切迫する南海トラフ巨大地震への対応につきまして、先般、本県独自の新たな「南海トラフ巨大地震・被害想定」を公表いたしました。
前回(平成二十五年)から十三年振りの見直しとなりましたが、今回の被害想定においても、なお最悪のケースとなる「冬の深夜」で、二万一千人余りの死者が発生する恐れがあり、その被害の深刻さを改めて認識したところであります。
一方で、地震・津波の被害は、事前に「何らかの対策」を講じれば、「必ず軽減」できるものであり、今回の想定に関わらず、我々は、未だ山積している「課題」を直視しなければなりません。
例えば、沿岸二市町では「津波避難困難地域」が解消されておらず、県民の皆様の「発災時すぐ逃げる」という避難意識についても、「約三割」にとどまっております。
このため、県では、これまでの県議会での御議論も踏まえ、市町村と連携し、津波避難タワー等の整備を急ぐとともに、県民の避難意識向上に向け、啓発や訓練の更なる充実を図るなど、「助かる命を助ける」対策を加速して参ります。
さらに、今回、新たにお示しした「災害関連死」への対応についても、能登半島地震の教訓も踏まえた「避難所QOLの向上」をはじめ、「助かった命をつなぐ」対策を強力に推進して参ります。
折しも、国土交通省において、「南海トラフ巨大地震対策の計画改定」に当たり、「命を守る」に加えて「命をつなぐ」対策が示されたところであり、本県が先駆けて進めてきた施策を前進させる「環境」が整ってきたものと、心強く感じております。
南海トラフ巨大地震は「いつ起こってもおかしくない」との認識のもと、県、市町村はもとより、県民の皆様も巻き込みながら、全県を挙げ、いざ発災時の「死者ゼロ」に向け、全力で取り組んで参ります。
【医療提供体制の確保・充実】
次に、「医療提供体制の確保・充実」につきまして、急速に人口減少が進む中、持続可能な医療提供体制の確保に向けた対策が急務となっております。
国の統計によると、本県では、人口当たりの「三十五歳未満・医師数」が令和二年から令和四年にかけて全国最大の下げ幅を示すとともに、看護職員につきましても、令和四年度調査において、「三十五歳未満の割合」が全国ワーストとなっておりました。
このため、知事就任以降、
・県内の臨床研修医に「百万円」を支給する「一時金支援制度」の創設・拡充
・総合看護学校授業料の「実質無償化」となる「修学資金貸与制度」の新規貸与枠倍増
など、喫緊の課題である「若手医師・看護職員」の県内定着促進に向け、新次元の取組を進めて参りました。
この結果、若手医師については、「臨床研修医のマッチング数」で過去最低となった令和五年度から二年連続で増加しており、来年度におきましては、「臨床研修医・一時支援金」の支給を受けた医師が県内で内科や外科など特定の診療科におけるスペシャリストを目指して「専門研修」を開始する場合、更に「一時支援金」として「二百万円」を支給し、切れ目のない支援により確実な人材確保・県内定着に繋げて参ります。
また、「看護師等修学資金貸与制度」につきましては、「新規貸与枠」を倍増した結果、前年度比「五十一名増」となる「百六名」に新規貸与を行っておりますが、今年度行った希望調査を踏まえると、これを上回る申請が見込まれることから、来年度は、新規貸与枠をさらに、令和六年度比「二・五倍」となる「百四十名」に拡大いたします。
加えて、薬剤師が不足している県西部・南部地域の病院に就職する薬剤師を対象に、新たに「奨学金返還支援制度」を創設するとともに、それぞれ特色の異なる薬学部を有する「徳島大学」及び「徳島文理大学」と緊密に連携し、「薬学生と薬剤師不足地域とのマッチング」を行うことで、薬学生の地域医療への関心を高め、「地域医療を支える薬剤師」の確保・育成を図って参ります。
次に、救急をはじめ政策医療を広く担う県立中央病院と、県内唯一の特定機能病院である徳島大学病院で形成する、本県医療の拠点「総合メディカルゾーン」につきましては、両病院をフィールドとした臨床研修プログラムの充実、合同カンファレンスの開催などに取り組むとともに、「徳島がん対策センター・がんロコモ部門」設置など、「医療提供体制の充実」に向けた取組を推進しているところであります。
さらに、「県立病院への支援」につきまして、昨今の物価高騰や人件費上昇の影響を受け、県立病院の経営環境が極めて厳しい状況にある中、地域医療の「最後の砦」としての機能を維持し、県民の皆様の「命と健康を守り抜く」ため、十一月議会での御議論を踏まえ、一般会計から病院事業会計に対し、国の繰出基準を上回る「緊急的な財政支援」を実施いたします。
今後とも、昨年十二月に策定した「経営改善方針」に基づき、持続可能な病院経営基盤が確立できるよう、しっかりと支援して参ります。
【徳島新未来創生に向けた教育再生】
次に、「徳島新未来創生に向けた教育再生」につきましては、本県教育の指針である「徳島教育大綱」が、令和八年度末をもって改定時期を迎えることから、この一年を、次なる「徳島教育」の礎を築く「極めて重要な一年」と位置づけております。
来月開催予定の「総合教育会議」において、議論をスタートさせ、「新時代」にふさわしい大綱の策定に向け、全力を挙げて取り組んで参ります。
こうした指針づくりと並行して、直面する教育課題への対応につきましても、着実に進めて参ります。
まず、これまで「徳島県公立高等学校の在り方検討会議」において四回にわたり、今後の公立高校の在り方が議論されて参りましたが、このほど一定の方向性が「一次取りまとめ」として、今月十七日に教育委員会に報告されることとなりました。
国におきましても、昨年十一月に「高校教育改革に関する基本方針・骨子」が示されるなど、我が国全体で、将来を見据えた、高校教育のまさに「変革の時」を迎えております。
こうした中で、本県の高校生が、希望する進路を実現し、自らの未来を切り拓き、生涯を通じて幸福に暮らしていくことができるよう、普通科改革・高度化や探究活動の深化、専門高校の充実強化など、「公立高校の更なる特色化・魅力化」に向けた意欲あふれる取組をしっかりと支援して参ります 。
また、今年四月から本格スタートする徳島県版「トビタテ!留学JAPAN」につきましては、県内三箇所で事業説明会を開催したところ、派遣留学生の「募集人員五十名」に対して、学生やその保護者、教員など「二百五十名」を超える多くの方々に御参加いただき、改めて、高校生をはじめ県民の皆様の期待の大きさを肌で感じております。この思いに応えるべく、海外で探究活動に励む若者を全力で支援し、徳島の地から世界を舞台に活躍する次世代の「グローカル人財」の育成を産官学一体となって加速させて参ります 。
不登校児童生徒の新たな学びの場となる「学びの多様化学校」につきましては、昨年十二月に、公募型プロポーザル方式により選定された優先交渉権者と契約を締結し、現在、校舎建設に向けた設計作業を進めているところであります。引き続き、令和九年度の開校を目指して、鋭意、準備を進めて参ります 。
【こどもまんなか・とくしまの実現】
次に、「こどもまんなか・とくしまの実現」につきまして、こども自身が主体となり、県政課題の解決に向けた議論を行う「阿波っ子未来会議」を今年度初めて開催し、多岐にわたる貴重な提案を頂いたところであります。この提案を具現化する取組として、徳島駅クレメントプラザ内に開設された「とくのわ」と連携し、こどもが安全に安心して過ごせる「居場所づくり」を推進して参ります。
現在、次代を担うこどもたちの議論を更に深化させるべく、二月二日から「第二期委員」の募集を開始しており、こどもたちの想いをしっかりと「見えるカタチ」へと繋げ、施策に反映させて参ります。
加えて、こどもたちがより手軽に情報へアクセスし、直接意見を届けることができるよう、こどもポータルサイト「とくしまこどもステーション」のテスト運用を二月六日から開始いたしました。「一人一台端末」から日常的にアクセスできる環境を整え、本年四月からは、情報発信と意見表明機能を備えた「プラットフォーム」として本格運用を開始し、「こどもまんなか」の理念をより高い次元で実施して参ります。
こうした「こどもの権利」を尊重し、その声を直接受け止める取組と合わせ、昨年九月から県内全二十四市町村で実施しているゼロ歳から二歳児の「保育料無償化」につきましては、現在、全国八の都県で取組が進められる中、本県は東京都に次ぐ手厚い支援を行っておりますが、来年度においては、さらに対象を「認可外保育施設」へ拡充して参ります。
加えて、これまでも本県から国に要望してきた「学校給食費の無償化」につきましては、国の方針に基づき、公立小学校等において、保護者負担の軽減を確実に実施するほか、
・「医療的ケア児」等を受け入れる「医療型短期入所事業所」の開設促進、
・入院中のこどもに家族が付き添うための環境改善に取り組む医療機関への支援など、
「住みやすく育てやすい徳島」の実現に向けた支援を加速して参ります。
次に、「魅力度アップ」であります。
【企業の成長加速と地域産業の活性化】
「企業の成長加速と地域産業の活性化」につきまして、長引く物価高騰や人手不足等により県内企業が厳しい経営環境にある中、「生産性向上」や「外国人材の活用」、「事業承継・M&A」、「スタートアップ」を促進し、「成長」と「継続的な賃上げ」による経済の好循環を図るとともに、激動するグローバル経済に対し、経営基盤の強靱化や新事業展開を推し進めていくことが不可欠であります。
そこで、事業場内最低賃金を引き上げながら生産性向上に取り組む中小企業の設備投資に対し、引き続き、国の業務改善助成金に上乗せし、全国トップレベルとなる「自己負担ゼロ」まで支援するほか、
・十一月補正予算により創設した「生産性向上・成長力強化・支援事業費補助金」を増額するとともに、
・対象者については、これまでの「中小・小規模事業者」や「個人事業主」に加えて「事業協同組合」を追加し、
産業界全体での生産性向上を推進して参ります。
また、企業における「高度外国人材」の活用を促進するため、国内外の人材と企業のマッチング強化や成功事例の横展開を行うとともに、採用活動経費を支援して参ります。
「事業承継・M&A」につきましては、県内企業が有する経営資源や独自技術を引き継ぎ、経営基盤の強靱化を図るため、現行の「成長型M&A促進応援金」について、
・「六十歳未満まで」とする継承者の「年齢制限」を撤廃するとともに、
・対象を現行の「小規模企業者」から「中小企業者」へ拡大するなど、
事業承継の幅広い支援体制を構築して参ります。
さらに、「スタートアップ」の促進に向け、技術開発や事業拡大を支援する新たな補助金を創設するとともに、次代を担う若手や大学生等を対象とした「専門家による無料相談窓口の設置」や「長期インターン派遣」などを展開し、スタートアップを目指す地域人材を戦略的に育成して参ります。
こうした喫緊の課題対応に加え、「徳島バッテリーバレイ構想」の下、全国トップクラスの補助制度による企業誘致を加速させるとともに、蓄電池人材の育成・確保に向け、高校生・高専生へのバッテリー教育に加え、大学における専門教育の実施や蓄電池企業との交流機会の創出など、構想に基づく積極的な施策を進め、本県の強みである蓄電池関連産業の更なる集積を目指して参ります。
【攻めの農林水産業】
次に「攻めの農林水産業」につきましては、本県の「宝」である豊かな農林水産物を生み出す四つの力「つくる力」「働く力」「売る力」「農山漁村の防災力」を強化し、持続可能で競争力のある農林水産業を実現して参ります。
まず、「つくる力」及び「働く力」の強化に向けて、本県農業産出額は、令和六年において、七年ぶりに「一千億円」の大台に乗り、この確かな成長を未来へと繋いでいくため、今年度、補正予算も含め「総額五億円」を超える申請を頂いた「農山漁村未来投資事業」について、来年度は、二月補正予算と合わせ「総額六億円」を確保するとともに、新たに高性能林業機械等の導入を支援する「五億円」の補助制度を創設するなど、更なる省力化・効率化にチャレンジする意欲ある生産者を強力に支援して参ります。
また、国内外で需要が高まっている「ゆず」をはじめとした農産物の生産拡大を図るため、食品加工業など他産業からの農業参入に向け、農業法人の設立等を支援するとともに、参入企業の持続的な農業経営を支える人材育成や、生産効率を高める「農地の大区画化」等を推進して参ります。
次に、「売る力」の強化につきましては、「徳島県産業国際化・支援機構」との連携のもと、海外販路を積極的に開拓した結果、令和六年度における農林水産物の輸出額は、過去最高となる「四十九億九千万円」に達したところです。
この勢いをさらに加速させるため、近年、輸出量を大幅に伸ばしている県産牛肉を「フラッグシップ」に、中東をはじめ巨大な海外市場の需要を確実に取り込むべく、「ハラール」や「JGAP(ジェイギャップ)畜産」等の認証取得や、「三ツ星ビーフ」と「阿波尾鶏」を併せたマーケティングなどによる市場開拓を支援して参ります。
また、水産分野においては、阿南市椿泊漁港で整備を進めてきた高度衛生管理型の「県立荷さばき所」を本年五月に供用開始いたします。あわせて、県南部の水産物を集約する体制を構築し、「スケールメリット」を活かしたブランド化を強力に推し進めて参ります。
さらに、昨年開催した「食育推進全国大会in徳島」のレガシーを継承し、県民の食育への理解を一層深めるため、「国際消費者シンポジウム」との連携を強化し、相乗効果を最大限引き出した「徳島モデル」による食育大会を、本年十月を目途に徳島市において開催して参ります。
また、「農山漁村の防災力」の強化につきましては、自然災害への備えとして、農業用ため池や漁港の耐震化、治山施設の整備に取り組むとともに、食料供給能力の確保に向けて、農業水利施設等の長寿命化を推進して参ります。
【地方外交と国際交流の更なる推進】
次に、「地方外交と国際交流の推進」につきまして、これまで、本県ではインターローカルの理念の下、韓国・済州特別自治道やタイ・プーケット県との友好交流関係の構築をはじめ、駐日大使館との連携強化、また、県内事業者や関係団体とタッグを組んだプロモーションの実施など、戦略的な取組を積極的に進めて参りました 。
その結果、農林水産物の輸出増や県産品の販路拡大など、本県経済の活性化や地域課題の解決に向け、着実な成果を積み上げてきたところであります。
また、将来の徳島を担う「青少年交流」に特段の力を注いできたところであり、韓国・済州での少年少女合唱団の合同公演や、台湾・ドイツ・インドネシア等との高校間交流、徳島県版「トビタテ!留学JAPAN」の事業創設など、若者が世界に触れる機会を積極的に創出しております。
折しも去る一月の日韓首脳会談において、高市総理と李大統領との間で「修学旅行を含む青年交流の拡大」が協議されたことは、まさに本県が進めてきた地方外交の方向性が国とも軌を一にするものであると確信を深めるものであり、誠に心強く感じております。
来年度に向けては、本県における在留外国人で最多の「二千三百三十二人」、全体の「二十五.四%」を占める「ベトナム」や、人口約十五億人の巨大市場である「インド」など、目覚ましい発展を遂げ、新たな商機や成長のチャンスが広がる国を戦略的ターゲットに据えて参ります。
ベトナムにつきましては、ファム・クアン・ヒエウ駐日特命全権大使から「ベトナム人のコミュニティづくり」の要望があり、県としても立ち上げを支援し、その結実として、昨年十一月に在住ベトナム人が主体となる「徳島県ベトナム人協会」が設立されたところであります。
また、来る三月五日には、インドを代表する巨大企業連合「タタ・グループ」の日本法人であり、愛媛県に四国の拠点を置く「日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ」が、県庁へお越しになり、今後の連携の可能性について意見交換を行う予定であります。
こうした潮流を確実にとらえ、訪問団の受入れ・派遣等を通じた『人的・経済交流』を推進し、関係強化を図ることで、本県経済の活性化に繋げて参ります。
【観光立県の推進】
次に、「観光立県の推進」につきましては、県政史上初となった国際定期便の就航により、県内外国人宿泊者数は、観光庁の宿泊旅行統計調査によると、令和六年一月から十一月までの確定値「十五万八千百五十人泊」から、令和七年同期間の速報値「二十万九千七百九十人泊」へと、「プラス三十二.七%」、「五万千六百四十人泊の増」と大幅な増加を見せております。
日本人宿泊者数につきましても、令和七年同期間の速報値において、全国が「マイナス三.七%」と減少する中、本県は、「二百二十三万人泊」、「プラス三.二%」、「七万人泊増」と、今年度の取組の成果が現れているところであります。
引き続き、「国際定期便」が就航する韓国をはじめ、香港・台湾などの海外重点市場への戦略的なプロモーションに取り組むとともに、国内市場においても、需要喚起に向けた取組を強力に展開して参ります。
また、本県のビジネスや観光の「交流・交通ネットワークの拠点」となる「徳島阿波おどり空港」の利便性向上につきましては、国や徳島空港ビルと連携し、「空港内の無料充電スポットの増設」や「ワーキングスペースの開設」、スマートフォンで入国手続きが可能な「Visit・Japan・Web」の導入など、利用者目線に立った空港の機能強化の取組を進めてきたところであります。
加えて、効果的な情報発信に向けた、「デジタルサイネージの導入」や、「アプリ配車による予約タクシー乗り場の設置」を今年度内に進めて参ります。
来年度におきましては、
・空港と鳴門市域を結ぶ「自動運転タクシーの実証運行」や旅行者ニーズを踏まえた空港と観光地を直接結ぶ「アクセスバスの実証運行」
・到着ロビーの混雑解消と二次交通への円滑な誘導を図る「レンタカー・カウンターの屋外移設」など
空港からの「二次交通の充実」に取り組み、新時代にふさわしい空港の環境整備を進めて参ります。
【魅力ある県都のまちづくり】
次に、「魅力ある県都のまちづくり」に向けた新ホール整備につきましては、建設業界における厳しい状況にあっても、県民の皆様が待ち望む新ホールの実現に向け、確実に整備を進めるため、「設計業務のみを先行させる方式」を念頭に必要となる予算を計上したところであります。
今後、建設業界の状況や他県の公募結果等も踏まえ、公募の詳細を具体化して参ります。
また、徳島駅を中心に、県都の街並みを彩る「眉山」や「新町川」などの「地域の宝」を結び、人が行き交い回遊性を高める「ウォーカブルな空間づくり」につきましては、今年度設立した「推進会議」や「ワークショップ」などで議論を交わし、「新たな空間づくり」を推進して参ります。
具体的には、「川とまち」との更なる共生に向け、「新町川」では新たな水辺の価値を創出すべく、「河川空間利用のオープン化」を進め、モデル事業の実施や、民間事業者による「水辺空間の新たな開発」の促進に繋げて参ります。
また、徳島駅前のメインストリ―トである「新町橋通り」では、昨年実施した社会実験で明らかとなったウォーカブルがもたらす「地域活性化の潜在力」を踏まえ、地元との連携のもと、民間事業者が行う再開発との「相乗効果」が期待できる西側区間で、先行して「賑わい空間づくり」を進めて参ります。
引き続き、関係者の皆様とタッグを組み、魅力と賑わいが創出された「県都・徳島」の実現に取り組んで参ります。
次に、「透明度アップ」であります。
【持続可能な行政サービスの確保】
将来にわたり持続可能な行政サービスを確保していくためには、「県政運営の宝」となる「人材」の安定的な確保が重要であり、これまでも、労働市場の変化に即応し、「早期枠」や「秋試験」の導入、「社会人経験者枠」の拡大など、採用試験の多様化・柔軟化を大胆に進めて参りました。
次年度に向けましては、頻発する自然災害への対応や老朽化するインフラ対策の担い手となる「土木系技術職」を対象に、人材の獲得と定着に繋げる新たなインセンティブとして、本県独自の「奨学金返還支援制度」を創設いたします。
あわせて、公務員獣医師を志す学生に対し、一定の就業期間を満たした場合に、修学資金の返還が免除される「県単独・修学資金制度」について、貸与月額を現行の「最大十万円」から全国トップレベルとなる「最大二十二万円」へ拡充するなど、新次元の人材確保に全力で取り組んで参ります。
加えて、業務の効率化と生産性の向上を図るため、生成AI等の積極活用をはじめ、機動的な働き方を実現する「クラウド電話の活用」や「オフィス環境の整備」に着手し、若手職員はもとより、職員一人ひとりが創造力や実行力を存分に発揮できる「魅力ある職場環境づくり」を強力に推進して参ります。
【行政改革の推進】
次に、「行政改革の推進」につきましては、将来にわたり質の高い行政サービスを維持していくため、これまでも「指定管理者制度の見直し」や「総合県民局の再編」などの取組を進めてきたところです。
さらに、こうした取組を一歩進め「外郭団体の見直し」に着手することとし、昨年十一月には「行政改革推進チーム」を設置し、部局横断の推進体制を整え、集中的に見直しを進めるべく取り組んでおります。
現在、全庁的な調査・検証作業を行っており、今後、こうした結果を踏まえ、
・県と外郭団体との明確な役割分担
・専門人材の活用による機能強化
などの視点を盛り込んだ「外郭団体見直し方針(案)」
を策定することとしており、限られた財源と人材を最大限活用し、持続可能な行政サービスの提供体制確保に向け、不断の行政改革に取り組んで参ります。
続きまして、二点御報告申し上げます。
【高規格道路ネットワークの整備促進について】
徳島南部自動車道の「小松島南IC」から「阿南IC」につきましては、来る三月八日、待望の開通を迎えます。
事業主体である国土交通省をはじめ、事業推進に御尽力を頂いた議員各位や市町村、関係団体の皆様の御協力に、深く感謝を申し上げます。
この度の開通で、物流効率化による生産性向上や、渋滞緩和による利便性向上に寄与するものと期待しており、県としても、こうした効果を一層高めるべく、「徳島小松島港・赤石地区」や「辰巳工業団地」といった企業活動の拠点と高規格道路を直結する「新たなアクセス道路」を整備し、更なる産業発展や地域活性化に取り組んで参ります。
道路は繋がることで、その機能を最大限に発揮することから、残る「徳島津田・小松島南間」の整備をはじめ、四国で唯一の未事業化区間として残る阿南安芸自動車道「美波・海部間」の一刻も早い事業化に向け、先月二十八日の国土交通省及び財務省への要望に続き、来週十八日には、県議会議員連盟の皆様とともに、現場を預かる四国地方整備局及び徳島河川国道事務所に働きかけを行って参ります。
今後とも引き続き、一日も早い全線開通に向け、「ワンチーム徳島」で、しっかりと取り組んで参ります。
【那賀川及び吉野川の渇水】
次に、十一月以降の少雨の影響に伴い深刻化する「那賀川及び吉野川の渇水」につきましては、去る一月二十三日より「渇水対策本部」を設置し、関係部局間の緊密な連携のもと、「ダム貯水量の延命化」を最優先課題として取り組んでおります。
これまで那賀川においては、「二次にわたる取水制限」の発動に加え、「経済活動」を支える工業用水を安定確保すべく「地下水・送水設備の稼働」など、利水関係者の方々にも御協力を頂きながら、取り得る限りの手段を尽くしてきた中で、昨日十七時時点で、貯水率は「約二十三パーセント」と非常に厳しい状況を迎えております。
また、吉野川においては、「自主節水」に加え、「一次取水制限」を実施しており、貯水率は「約四十九パーセント」と例年に比べ低い状況となっております。
こうした「危機事象」に対応するため、県と共に那賀川・吉野川を管理する国土交通省や利水関係者の皆様とより一層の連携を図り、引き続き、渇水の影響を最小限に食いとどめるよう、しっかりと取り組んで参ります。
【提出議案の説明】
次に、今回提出しております議案について御説明いたします。
第一号議案より第二十三号議案は、令和八年度一般会計をはじめ「当初予算関連」の議案であり、「特別会計」につきましては、用度・給与集中管理特別会計をはじめ「十六会計」、「企業会計」につきましては、病院事業会計をはじめ「六会計」であります。
また、第五十号、第五十二号及び第五十三号議案は、「一般会計」及び「病院事業会計」についての、「令和七年度二月補正予算案」であります。
予算以外の案件といたしましては、条例案十八件、負担金議案二件、契約議案二件、その他の議案五件であります。
そのうち、第二十四号議案は、本県が石油コンビナート法に規定する防災本部の設置要件に該当しなくなったことに伴い、「徳島県・石油コンビナート等・防災本部条例」を廃止するものであります。
以上、御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照いただくこととし、また、御審議を通じて御説明申し上げたいと存じます。
十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。