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徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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本日、県議会臨時会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠に有難うございます。
初めに、昨日、県立海部病院の「看護師一名」の新型コロナウイルス感染が確認され、直ちに、「外来診療」及び「救急」の受入れを停止致しました。
感染判明後、コロナ対応に当たっている「医療従事者三十七名」の検体検査を実施し、全員「陰性」であることが確認されましたが、引き続き、「他の病院職員」や「関係業者」の方々の検査を速やかに実施し、積極的疫学調査や健康観察による「徹底的な封じ込め」と「医療提供体制の早期確保」に全力を挙げて参ります。
また、御自身や御家族の身を危険に晒しながらも、誇りをもって懸命に頑張っていただいている病院スタッフの皆様に対し、心から敬意を表しますとともに、「十分な感染防止対策」を行いながら、コロナ対応に当たっている職員でさえ、「感染する可能性がある」ということを是非御理解賜りますようお願いします。
「新型コロナウイルス感染症」につきましては、昨年一月十五日の「国内初の感染確認」から、既に一年が経過致しました。
この間、「新型コロナ」と直接対峙し、最前線で御尽力いただいている医療従事者の皆様をはじめ、感染拡大防止に御協力いただいている県民や事業者の皆様に対し、心から感謝申し上げます。
本県の感染状況は、散発的に感染者が確認され、大きな広がりを見せるには至っていなかった年末の状況から一変し、年明け以降、年末年始の「県外からの訪問」や「帰省された方との接触」による感染が「家庭内感染」に繋がる事案が増加し、さらに、「高齢者施設」で関連の感染を含め、過去最多の五十名が感染するなど、四つの「クラスター」が発生致しました。
しかしながら、本県の感染事案は、感染経路が特定されているものが大半を占め、加えて、感染判明後の積極的疫学調査など速やかな対応により、感染拡大を早期に食い止めてきたところであり、引き続き、感染拡大防止に向け、「早期発見・早期封じ込め」の徹底に全力を尽くして参ります。
一方、全国では、昨年秋から続く感染拡大の「第三波」が、年末年始を経て、さらに「大きな波」となり、首都圏や京阪神のみならず、全国各地に深刻な影響を及ぼしており、「新規感染者数」や「入院者数」、「重症者数」の加速的増加により、「医療提供体制」や「公衆衛生体制」の逼迫が近づいております。
こうした状況を踏まえ、本県では、我が国二度目の「緊急事態宣言」発出後、直ちに「県・新型コロナウイルス感染症対策本部」を開催し、県民や事業者の皆様に対し、「緊急事態宣言対象都府県への不要不急の往来」をお控えいただくようお願い致しました。
さらに、この度の「緊急事態宣言」では、感染リスクが高く「対策の急所」と指摘された「飲食の場」における感染を防ぐ観点から、「飲食店への強力な営業時間短縮」が要請されるなど、対象都府県の枠を超え、本県はじめ全国的にも、飲食店の経営に深刻な影響が生じております。
そこで、国の「基本的対処方針」に掲げられた「『感染拡大の防止』と『社会経済活動の維持』との両立を持続的に可能」とするため、本日提案の補正予算を活用し、「県・新型コロナ感染拡大防止条例」で事業者の義務とされた「ガイドライン実践店ステッカー」や「事業者版スマートライフ宣言」を掲示し、感染防止に積極的に取り組む飲食店の皆様を支援する「新たな助成制度」を創設致します。
具体的には、既に「ステッカーや宣言」を掲示済みの飲食店を対象として、また、今後、「緊急事態宣言の解除」あるいは「二月末」までに取組みを始める飲食店を対象に、「事業者版スマートライフ宣言」を掲示した方には「十万円」、「ガイドライン実践店ステッカー」を掲示した方には「五十万円」の応援金を給付し、「新しい生活様式」を実装する飲食店の皆様を強力に支援して参ります。
なお、本県の感染者数の状況は、先程も御説明申し上げた要因で、月別では「今月が最多」となっているものの、累積感染者数は全国で「少ない方から四番目」となっており、これも一重に、最前線で御尽力を頂いている医療や福祉従事者、従業員の皆様はじめ県民の皆様の「厳しい行動変容」のお陰であり改めて感謝を申し上げる次第であります。その意味で飲食業界への御協力、また、お招きを頂いた立場とはいえ、先月の「県議会各会派の質問者慰労会」への出席は、これら県民の皆様に寄り添ったものとは言えず、大変申し訳なく、深く反省をする次第であります。
また、新型コロナウイルス感染症に立ち向かう「組織体制の強化」につきましては、日々刻々と変化する状況への「機動的かつ柔軟な対応」が求められる中、去る一月二十五日、「新型コロナウイルス感染症対策プロジェクトチーム」を設置致しました。
保健福祉部副部長を「チームリーダー」として、
・保健所における「積極的疫学調査」や多数の接触者に対する「円滑な検査の実施」など、「初動対応」による徹底した「封じ込め」
・全国的な課題である市町村や関係団体との連携による「ワクチン接種」に向けた「万全の体制構築」
・迅速な「入院調整」をはじめ、「医療提供体制の確保」
など、喫緊の課題への対応を全庁一丸となって一段と加速して参ります。
当プロジェクトチームを足がかりに、「感染症対策」はもとより、新型コロナウイルス感染症の重症化にも影響するとされる平時からの「疾病予防対策」について、一元的に担う「徳島版CDC」の新年度当初スタートに向け、「執行体制の強化」を着実に図って参ります。
さらに、軽症者や無症状者の「宿泊療養施設」に改修中の「旧海部病院」につきましては、昨年十二月、整備予定の六十室のうち、「四階部分・三十室」の運用を開始したところであり、残る「三階部分・三十室」につきましても、「全国的な感染拡大」を踏まえ、完成時期を「本年三月末」から「二月末」に前倒しし、「受入体制」のさらなる強化を図って参ります。
今後とも、コロナ禍による「未曾有の国難」を県民一丸となって乗り越えるため、県民や事業者の皆様には、感染防止対策の徹底について、引き続き、御理解、御協力をお願い申し上げます。
一方、全国知事会では、一月八日の「埼玉・千葉・東京・神奈川」一都三県への「緊急事態宣言発令」を受け、翌九日、四十二名の知事出席により、直ちに「新型コロナウイルス緊急対策本部会議」を開催し、「一致結束してこれ以上の感染拡大を防ぐため全力を尽くす」との決意のもと、「宣言対象区域への不要不急の往来自粛」など、国民の皆様に強く呼びかける「『新型コロナ感染爆発』絶対阻止宣言」を発出致しました。
また、事業者や国民が一体となり、「短期的・集中的」に感染拡大防止に取り組むため、
・他の地域で感染が拡大した場合には、当該知事の意見を踏まえ、緊急事態宣言発令についての「迅速な対応」
・ 「宣言対象区域」はもとより、「対象外区域」を含め、影響を受ける事業者への「さらなる支援」
・休業・時短要請に応じた店舗への協力金等の支援や要請に違反した場合の罰則など「特措法の改正」
について「緊急提言」を取りまとめ、一月十二日、西村大臣に、強く要請致しました。
その結果、翌十三日、関係府県知事の要請を受け、「緊急事態宣言」の対象区域に、自らは緊急事態宣言の要請をしていなかった福岡県も含め、「栃木・岐阜・愛知・京都・大阪・兵庫」二府五県の追加を決定するとともに、「飲食店取引先への一時金の支給」や「時短要請協力金の増額」など、「宣言対象外の区域」でも、対象区域と同等に支援する方針が示されました。
さらに、翌十四日には、田村厚生労働大臣に対し、
・積極的疫学調査や健康観察、入院勧告に対する遵守義務及び、宿泊施設等での療養に対する法的根拠など「感染症法の改正」
・ワクチン接種による「副反応等の明確化」をはじめ「国民への周知・広報」
・雇用情勢のさらなる悪化を防ぐ「雇用調整助成金」特例措置の延長や「緊急雇用創出事業」の創設
について、強く要請致しました。
これを受け、現在、通常国会に提出されている「特措法」の改正案では、
・事業者への要請の実効性を担保するため、要請に応じた「事業者への支援」や要請に応じない場合の「命令」及び、命令に違反した場合の「罰則規定」
・宣言「発令前」においても、「要請」や「命令」が可能となる「まん延防止等重点措置」の創設
また、「感染症法」の改正案では、
・保健所による積極的疫学調査や健康観察、入院勧告に対する「遵守義務」及び、違反した場合の「罰則規定」
・ 「宿泊療養」に対する法的位置付け
など、徳島はじめ全国知事会がこれまで数次にわたり提言してきた内容が盛り込まれたところであり、「一日も早い成立」に向け、注視して参ります。
今後とも、全都道府県一致結束のもと、さらなる感染拡大を何としても抑え込み、国と心を一つに、一日も早く「緊急事態宣言」が解除されるよう、全力を傾注して参ります。
次に、「緊急事態宣言」に伴う県民や事業者の不安払拭に向け、昨日成立した「国の第三次補正のコロナ対策」への即応、特に全国知事会からの提言により創設され、今回、「四.五兆円」に増額された「地方創生臨時交付金」を最大限活用した本県独自の施策を盛り込み、緊急編成した総額「五十六億円」の「一月補正予算」について、概要を御説明致します。
まず、一つ目の柱「業と雇用を守る」では、
コロナ禍が長期化する中、これまでの「とくしま応援割」や「Go To トラベル・タイアップ事業」の成果を活かし、「春の観光シーズン・ゴールデンウイーク」を見据え、「県民による県内観光」で観光需要を切れ目なく喚起するとともに、県民の皆様に本県の魅力を再発見いただくため、助成内容を大幅に拡充した宿泊割引制度「もっと!とくしま応援割」へと進化を図ります。
具体的には、「二月一日」から「冬のとくしま応援割」に、「Go To トラベル」のみで使用できた、土産物店や観光施設、タクシーやレンタカーで利用できる「徳島で得するケン」を組み合わせ、制度を一層強化するとともに、これに続き、
・ 「三月から五月まで」の三か月間
・従来の「宿泊割引」と、「徳島で得するケン」の対象に飲食店を加えた「周遊クーポン」のセットで、上限「一人・一泊一万円」まで倍増した
「三万人泊分」の新たな応援割により、「観光・宿泊事業者」の皆様を強力に支援して参ります。
また、バス・タクシー・鉄道・フェリー・航空など「公共交通事業者」は、「緊急事態宣言の再発令」や「Go To トラベルの停止及び、停止期間の延長」により、回復基調にあった旅客需要が、再び「減少」に転じ、事業経営に大きな影響が生じております。
そこで、これまでの対策で得られた成果を踏まえ、
・公共交通事業者が取り組む「感染防止対策」や混雑解消に向けた「増車・増結」への支援
・公共交通の需要を喚起する「プレミアム率・五十%」の「とくしまプレミアム交通券」の追加発行
により、県民生活に不可欠な「公共交通の維持・確保」にしっかりと取り組んで参ります。
次に、「農林水産業」におきましては、
この度の「緊急事態宣言」を受け、昨年春と同様、外食産業での需要が多い「高価格帯の農林水産物」を中心に、「市場価格の低迷」や「販路の喪失」による収益の悪化が大いに懸念されております。
このため、今年度、児童・生徒の皆様から大変好評いただいた「阿波牛」や「阿波尾鶏」、「ハモ」など、本県が誇る食材を「学校給食」に提供する取組みを継続し、生産者の皆様をしっかりと支援するとともに、給食を通じて農林水産業に対する理解を深め、郷土への愛着心を醸成する「食育活動」を展開して参ります。
また、「すだち」や「いろどり」など飲食店需要が多くを占める品目については、消費拡大が見込まれる首都圏に加え、これまでほとんど取引がなかった東北地方など、「新たな販路開拓」を進め、需要の維持・拡大を図って参ります。
併せて、「阿波尾鶏」などブランド畜産物につきましても、県外大手企業と連携し、新メニューの開発・販売により、全国規模での「認知度向上」や「消費拡大」を強力に推進して参ります。
さらに、「伊勢エビ」などブランド水産物の産地直送通販サイトを通じた「お試し価格での販売」、リモートによる「フラワーアレンジメント教室」をはじめ、「花き」の楽しみ方を広める企画など、コロナ禍における家庭内の購買意欲の高まりを捉え、新たな需要を創出して参ります。
加えて、木材価格の低迷が続く「林業」につきましても、依然として伐採を見送る生産調整が生じていることから、「作業道の開設」や「ドローンによる森林調査」など、地域の実情に応じた「きめ細やかな山仕事」を創出し、コロナ収束後の「速やかな生産再開」に繋げて参ります。
次に、「新しい生活様式」を実装する事業者に対し、上限「百万円・五十万円・二十万円」の三つのメニューで支援する本県独自の「WITHコロナ『新生活様式』導入応援助成金」につきましては、申請期限の「昨年十二月二十八日」までに、「七千件」を超える御活用をいただきました。
この度の「緊急事態宣言」を踏まえ、「新しい生活様式」のさらなる定着を図るため、当助成金を「七億二千万円」追加し、総額「三十六億四千万円」により、「二月十日」から申請受付を再開致します。
また、保証料ゼロ・三年間実質無利子の「新型コロナウイルス感染症対応資金」につきましては、国と協調し、「二月一日」以降、融資限度額を「四千万円」から「六千万円」に引き上げ、併せて、国の「持続化給付金」創設に繋がった融資連動型「十%・最大百万円」の「新型コロナ対応!企業応援給付金」及び「生活衛生関係営業者」、「農林漁業者」向け給付金について、申請期限を「五月三十一日」まで延長し、事業者の皆様の事業継続を強力に支援して参ります。
次に、二つ目の柱「暮らしと命を守る」では、
「新型コロナウイルスワクチンの接種開始」に向け、「迅速かつ適切に接種できる体制」を構築するため、
・ワクチンの流通調整に向けた医療関係団体や卸売業者との「連携体制の構築」
・ワクチン接種の実施主体となる市町村や関係団体と連携し、「相談体制の整備」や「住民への周知」
など、「ワクチン接種の円滑な実施」に万全を期して参ります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染が続く中、県民の皆様が、安心して、介護・福祉サービスの提供を受けることができるよう、
・高齢者施設における生活空間等の区分けを行う「ゾーニング環境」の整備支援
・介護サービス事業所等における「消毒費用」や「衛生用品の購入」、濃厚接触者等に対応した職員への「危険手当の支給」など、「かかり増し経費」の支援
を実施して参ります。
さらに、県ではこれまで、国の「緊急包括支援交付金」を活用し、医療機関や薬局、介護福祉施設、障がい福祉施設等における感染防止対策を支援して参りましたが、全国知事会からの度重なる提言にも関わらず、現状でも補助対象となっていない「あん摩マッサージ」はじめ法に基づく「医業類似行為」を実施する事業者の皆様を国に先行して支援するため、感染防止対策を徹底した上で、患者に施術を行う「あん摩マッサージ」や「鍼灸」、「柔道整復」等の事業者に対し、「最大二十万円」の支援金を給付し、「円滑なサービスの提供体制」を確保して参ります。
次に、六月補正予算によりスタートし、本県出身で県外在住の学生の皆様に「徳島の特産品」をお送りする「ふるさと回帰『絆』強化事業」では、予算枠の「九割」を超える「約四千七百名」の方々から、お申し込みをいただき、食を通じ「ふるさと・徳島」を実感いただきました。
この度の緊急事態宣言により、対象地域を中心に、全国的に「外出や移動の自粛」など、日々の生活に大きな支障が生じていることから、「本県との絆」をより一層強化するとともに、「県産品の需要拡大」を図るため、「ふるさと回帰『絆』便・第二弾」をお届けし、全国の学生を緊急的に支援して参ります。
また、コロナ禍の影響により、生活実態が依然として厳しい状況にある「ひとり親家庭」に対しましても、「農協」や「漁協」、「地元スーパー」などから購入した県産食品を、希望する皆様に「とくしま夢みらい定期便」として、昨年に引き続き、「年四回」、無償配布し、生活支援を強化して参ります。
さらに、「生活福祉資金貸付金」につきましては、「新型コロナの影響に伴う特例貸付」の受付期間が「令和三年三月末」まで三か月間延長されたことから、必要となる「貸付原資の積み増し」を行い、きめ細やかな「家庭への経済的支援」を行って参ります。
以上、本日提出の予算案について、概要を御説明申し上げましたが、「感染拡大の防止」と「社会経済活動の維持」の両立により、十一都府県を対象とした緊急事態宣言による「県内経済への影響」を最小限に抑えるとともに、県民の皆様の「命と健康」を守り抜き、「未曾有の国難」を打破すべく、全身全霊で取り組んで参ります。
次に、今回提出致しております議案につきまして、御説明致します。
第一号議案は、「一般会計」の補正予算であり、第二号議案は、人事委員会委員の選任について、御同意をお願いするものであります。
以上、概略御説明申し上げましたが、議員各位におかれましては、原案どおり御賛同賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。