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平成23年6月徳島県議会定例会知事説明

 本日、六月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 今議会は、私が三期目の県政を担わせていただくこととなりまして、初めての定例会でございます。
 そこで、「徳島県の公務員倫理に関する条例」第五条の規定に基づき、県議会並びに県民の皆様の前におきまして、当該条例を遵守することを宣誓させていただきます。

 それでは、ただ今、提案致しました議案の御説明と合わせ、当面する県政の重要課題について御報告申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様の御理解、御協力を賜りたいと存じます。

 まず、「東日本大震災」についてであります。
 去る三月十一日発生致しました「東日本大震災」は、広範な地域を大津波が襲い、死者・行方不明者併せて二万三千人に達するとともに、現在もなお、八万人を超える被災者の方々が避難所生活を余儀なくされるなど、未曾有の被害をもたらしたところであります。

 本県においては、発災直後から、避難所運営や医療、保健、福祉、教育、警察、消防など、様々な分野において、市町村や関係団体の御協力をいただきながら、これまで延べ千六百人を超える職員等を被災地に派遣するとともに、被災者の方々を徳島にお迎えする「災害疎開制度」を全国に先駆け提案し、プライバシーの保護など「生活の質の向上」に着目した「徳島ならでは」の「避難受入れプログラム」を実施致しております。

 また、被災企業に対するワンストップの相談窓口を設置するとともに、工場や事業所の移転、販路開拓等を総合的に支援して参ります。

 今後とも、県を挙げて被災地支援を行うとともに、今回の震災から得られた「教訓」や「課題」を踏まえ、「南海地震対策」にしっかりと活かして参ります。

 次に、今定例会において御審議を賜ります「平成二十三年度補正予算案」についてであります。
 本年度は、知事選挙が四月に予定されておりましたので、当初予算を「骨格予算」とするとともに、今回の六月補正予算において、新規事業及び重要事業により、「肉付け」を行い、併せて「通年予算」を編成するものであります。

 そこで、今回の補正予算においては、「安全・安心対策の推進」及び「経済・雇用対策の推進」の観点から、三百二十億円の「肉付け」を行い、平成二十三年度通年予算として、四千五百五十九億円の規模を確保し、九年ぶりに増額とした前年度に続き、二年連続の増額予算と致しました。

 まず、「安全・安心対策の推進」につきましては、東海、東南海、南海の「三連動地震」への対策をはじめ、前年度比百二十四億円の増額となる六百五十七億円を確保し、
・「県有施設や医療施設」などの耐震化の促進
・多くの県民の皆様が利用される全ての県有施設を対象に「緊急地震速報」受信設備の設置
・命だけは守る「木造住宅の簡易耐震化」に、新たにリフォームを加えた支援制度の拡充
などを行って参ります。

 また、「経済・雇用対策の推進」につきましては、大震災以降の厳しい難局を乗り越えるため、前年度比九十三億円の増額となる七百二十八億円を確保し、
・震災により、全国で供給不足が懸念されている青果物について、本県の供給力向上を図るための取組みや、
・復興に欠かすことの出来ない「木材」の安定供給に向けた支援、
・さらには、震災により影響を受けた中小企業に対する資金繰りの支援
などを行って参ります。

 今後とも、県内経済や県民生活をしっかりと守るため、迅速で効果的な対応を図って参ります。

 次に、「行財政改革の推進」についてであります。
 本県におきましては、
・平成二十年一月から実施しております「職員給与の臨時的削減」や、計画を大幅に上回る「職員数の削減」など、義務的経費にまで踏み込んだ徹底した歳出削減の実施
・施設命名権(ネーミングライツ)や未利用財産の売却などによる新たな歳入の確保
に加え、
・二十一世紀型の行政手法である、「とくしま“トクトク”事業」や「実証実験、モデル事業」の積極的な展開
・さらには、全国型市場公募債の発行による「県債利払い額の縮減」
など、様々な行財政改革に取り組んで参りました。

 本年度においては、
・「出先機関概念」の完全な払拭による、県庁組織の「頭脳拠点化」の推進や
・事業の実施にあたって、その効果が「地域の活性化」や「雇用の創出」、さらには「歳入の増加」へと繋がるよう、「経済波及効果」などの発想を加え、新たな行財政改革の基本方針を策定して参ります。

 今後とも、既成概念にとらわれることなく「全く新しい発想で」「新次元の行財政運営」に、全庁挙げて取り組んで参ります。

 次に、「新たな行動計画の策定」についてであります。
 この度の知事選挙における県民の皆様とのお約束や切実な生の声を実行に移すべく、三期目の県政運営の指針となる新しい行動計画として、「いけるよ!徳島・行動計画」を策定して参ります。

 この「新行動計画」は、
・西暦二〇二五年頃の「徳島の目指すべき将来像」を描いた「長期ビジョン編」
・当面四年間の「重点施策」を明らかにした「行動計画編」
・そして、「十年程度先」を見据えた成長戦略である「中期プラン編」
の三層構造と致しております。

 計画策定に当たりましては、昨年度来、県議会や総合計画審議会での御論議をはじめ、県内三圏域で開催致しました「とくしま円卓会議」などを通じ、県民の皆様から幅広く御意見をいただいたところであります。

 去る六月七日には、総合計画審議会を開催し、計画案全体について御意見をお伺いしたところであり、今後、県議会においても十分御論議いただき、本年七月の策定を目指して参ります。

 我が国は今、百年に一度の経済危機真っ只中に発生した、千年に一度の大震災による、未曾有の「国難」に直面致しております。

 羅針盤無き日本の世の中で、徳島こそが「確かな羅針盤」となり、「日本全体を覆う閉塞感」を打破していくとともに、県民の皆様の「夢と希望」の実現のため、関西はじめ日本はもとより、世界に燦然と輝く「宝の島・徳島」を目指す「新たな挑戦!」に全身全霊を傾注して参りますので、議員各位はじめ県民の皆様の御理解、御協力を心からお願い申し上げます。

 続きまして、新たな行動計画の実現を目指し、重点的に取り組んで参る施策につきまして、七つの基本目標に沿って御説明申し上げます。

 第一点は、にぎわう地域づくりを推進し、活気あふれる「にぎわい・感動とくしま」の実現であります。
 
 まず、「国際戦略の推進」についてであります。
 本県におきましては、世界経済が依然として厳しい情勢にある中、著しい経済成長を続けている中国をターゲットに、自然や歴史・文化、産業など「徳島ならでは」の魅力的な資源を活用し、県内企業のビジネスサポートや県産品の販路開拓、観光誘客に努め、本県経済の浮揚の一助となるよう、「とくしま・中国グローバル戦略」を積極的に展開致しております。

 昨年十一月、中国経済の中心都市である上海市に、本県中国戦略の「前線基地」として「徳島県上海事務所」を開設するとともに、去る六月三日には、湖南省出身で、中国政府や湖南省政府と太いパイプを持った現役の商社マンの方に、「徳島県中国戦略大使」に就任いただくなど、中国における本格的な事業展開を図って参ります。

 一方、今回の「東日本大震災」及びこれに伴う福島第一原発の事故により、中国はじめ海外に広がっている風評被害を払拭するため、去る六月二日、来日中の中国政府の邵観光大臣に直接、観光PRを行うとともに、その機会を捉え、湖南省との定期チャーター便の早期就航を要請したところであります。

 今後とも、単なる親善・交流ではなく、海外からの「観光誘客」や「販路開拓」について経済戦略を持った、「徳島ならでは」の国際戦略を積極的に展開して参ります。

 次に、「スポーツ王国とくしまづくり」の推進についてであります。
 創意工夫あふれるスポーツ振興を支援することにより、「子どもの体力向上」や「国体の順位向上」を推進するとともに、スポーツを身近に体感することを通じて、活気に満ちた徳島を実現していくため、新たに「スポーツ王国とくしま推進基金」を創設したいと考えております。

 本年度は、この基金を活用し、
・子どもの体力向上のための全県的な競技会の開催
・優れたアスリートを活用した競技力の向上
・一流選手のプレーに身近に接する機会の創出
・さらには、全国規模のスポーツ大会の開催支援
などを実施して参ります。

 今後とも、スポーツを通じて県民の元気を創造する「スポーツ王国とくしまづくり」をさらに加速させて参ります。

 第二点は、「徳島の強み」を最大限に活かし、未来に伸びゆく「経済・新成長とくしま」の実現であります。

 まず、「LEDバレイ・ネクストステージの推進」についてであります。
 本県におきましては、二十一世紀の光源「LED」を利用する光関連産業の集積を目指し、LEDによる「産業振興」や「地域ブランド化」を強力に推進して参りました。

 この結果、「LED関連企業百社集積」を、昨年九月に、目標を「半年前倒し」する形で達成したところであります。

 そこで、新たな段階として、本年度からの四年間をLED関連企業の「成長期」と位置づけ、現在その「道標」ともなる「行動計画」の策定を進めているところであります。

 新たな行動計画におきましては、LED関連企業百社集積のメリットを活かし、関連企業間の相乗効果を大いに発揮させることにより、
・LED関連製品の売上高年間五百億円
・LED関連企業の雇用者数累計千人
との数値目標を掲げ、構想の推進を図って参ります。

 本年度におきましては、LED応用製品の検査機器を新たに整備し、「西日本最大級」の性能評価体制を構築することにより、攻めの製品開発を行うとともに、「LED応用製品認証制度(仮称)」を創設し、本県のLED応用製品の付加価値を高め、新たな市場の開拓を積極的に展開して参ります。

 今後とも、「LEDバレイ・ネクストステージ」の推進に向け、地域が一体となった取組みをさらに加速して参ります。

 次に、「県内企業への優先発注」についてであります。
 本県におきましては、地域に根ざした中小企業をしっかりと支援するため、全国的にも数少ない「数値目標」を設定した「指針」を策定し、これまで平成十九年度から三年連続で、目標である「件数ベース」における県内企業への発注率「九割」を達成致しております。

 そこで、本年度からは、新たに「金額ベース」における県内企業への発注率を「九十%以上」にするとともに、県内に本店のある企業について、別途数値目標を定めるなど、地元企業への支援をより一層強化して参ります。

 さらに、県発注公共事業における県内産資材の使用を、「優先使用」から「原則使用」に強化し、設計段階から「県内企業への優先発注」の思想を取り入れて参ります。

 今後とも、県内企業の受注機会確保に努め、県内経済の活性化を図って参ります。

 次に、「次世代林業プロジェクト」についてであります。
 本県の森林資源は、この半世紀の間に三倍にまで増加し、特にスギの人工林にあっては、その過半数が五年以内に、伐採が可能となる「樹齢五十年」を超えるなど、ますます充実してきております。

 そこで、この豊かな資源を活かし、成長産業としての林業をリードする「全国モデル」として、十年後の「県産材の生産・消費」両面において倍増を目指す「次世代林業プロジェクト」を積極的に展開して参ります。

 また、今回の「東日本大震災」を受け、昨年度対比の増産目標を「一割」から「二割」に引き上げ、震災復興に欠かせない「木材」の需要にしっかりと対応して参ります。

 そこで、中四国最大の「林業飛躍基金」を活用し、従来の「間伐」に加え、新たに「主伐」にも効果的に対応出来る、先進的な林業機械の導入を進めるとともに、製材工場や合板工場での増産に必要な、加工施設の整備に対し支援を強化して参ります。

 次に、「新鮮とくしまブランド戦略」についてであります。
 本県におきましては、「農林水産物のブランド化」を一層加速するため、「産地の育成・強化」や「新鮮 なっ!とくしま号」を活用した「徳島ならでは」の積極的なPRを展開して参りました。

 本年度からは、「生鮮市場」から「食品分野全体」への需要の拡大や、大胆に海外市場をも視野に入れた、「ひろがる・とくしまブランド」を「基本理念」に、「新たな戦略」を展開致して参ります。

 まず、産地におきましては、消費者の要望に応える「消費感度の高い産地づくり」や、農林漁業者が加工や販売までを行う「六次産業化」、さらには、農林漁業者と商工業者が連携し、新商品の開発に取り組む「農商工連携の推進」により、農林水産業における「新ビジネスの展開」を図って参ります。

 一方、消費地に対しましては、本県とゆかりが深い著名な料理人である「とくしまブランド特使」や、県外に巣立つ高校生や大学生からなる「クチコミ応援隊」が、生産者の思いや努力を「人の言葉」で伝える「新たな手法」に取り組んで参ります。

 こうした取組みにより、ブランド力を加速的に向上させ、国内外の産地間競争に勝ち抜く「もうかる農林水産業の実現」を目指して参ります。

 次に、「高校生への就職支援」についてであります。
 ここ数年、全国の高校生の就職を取り巻く状況は非常に厳しいものがあります。

 そのため、本県におきましては、従来から実施致しております、経済団体に対する「要請活動」や、「就職面接会」の開催に加え、昨年十一月からは、「高等学校就職支援員」を拠点校に配置するなど、就職対策をより一層強化したところであります。

 こうした中、文部科学省調査による本県高校生の就職内定率は、全国第五位、過去十年で最も高い九十八.三%となりました。

 東日本大震災の影響により、今後一層厳しさを増すことが想定される、高校生の雇用につきまして、生徒や保護者の皆様の希望が実現できますよう、しっかりと支援して参ります。

第三点は、全ての県民が安全で安心して暮らせる「安全安心・実感とくしま」の実現であります。

 まず、「地震防災対策の強化」についてであります。
 この度の「東日本大震災」を踏まえ、本県におきましては、東海・東南海・南海「三連動」地震への、新たな対策を早急に講じることが不可欠であります。

 このため、国の対策を待つことなく、全国で最も早く、県独自に「地震津波減災対策検討委員会」を設置し、去る四月二十六日には、第一回目の委員会を開催するなど、被害想定の見直しと、それに基づく対策に鋭意取り組んでいるところであります。

 本委員会におきましては、従来からの「防災」だけではなく、この度の震災のような「想定外の災害」も視野に入れ、新たに自然の猛威をいかに減らしていくかという「減災の視点」を加え、ハード、ソフトの両面から、本県地震防災対策の抜本的な見直しを行って参ります。

 また、従来のように、委員会としての結論が出てから対策を講じるのではなく、今議会に提案致しております補正予算をはじめ、出来るものから、速やかに実行に移すことにより、県民の皆様に「安全・安心」を実感していただけるよう全力を傾注して参ります。

 次に、「地域医療の確保」についてであります。
 本県におきましては、地域医療が抱える様々な課題を解決するため、平成二十一年度に策定した「地域医療再生計画」に基づき、
・地元の皆様から大変強い御要望のありました、海部病院における「分べんの再開」をはじめとする、県立三病院での「寄附講座」の展開
・県立中央病院と徳島大学病院が共同で推進している「総合メディカルゾーン」における、「がん対策センター」の開設や「新生児集中治療室」の拡充
など、県民の皆様が安心して医療を受けられる体制の構築に向け、着実に歩みを進めております。

 さらに、本年度、医療提供体制の充実強化を戦略的に推進するため、「新たな計画」を策定し、医師不足の抜本的解消を図るため、「医師の確保・育成」、「医師配置の最適化」などを行うとともに、災害時の広域搬送をはじめ、救急・災害医療体制の更なる充実を図るなど、「県民の皆様の命と健康を守る医療体制づくり」をさらに加速させて参ります。

 第四点は、「徳島ならでは」の先進的な取組みを推進し、「環境の世紀」をリードする「環境首都・先進とくしま」の実現であります。

 本県におきましては、平成二十年、県レベルでは「中四国初」となる「地球温暖化対策推進条例」を制定するなど、「地球温暖化対策」に真正面から取り組んでおり、これまで再生可能エネルギーの導入をはじめ、積極的な施策展開を図って参りました。

 今回の「東日本大震災」を契機に、我が国では「太陽光」「風力」「水力」などを中心とした環境負荷が少ない自然エネルギーの活用を、さらに加速していくことが早急に求められております。

 本県は、
・日照時間が全国で五番目に長く「太陽光発電」の適地であること
・四国最大級の風力発電施設「大川原ウインドファーム」があること
・小さい急流の河川が多く、「小水力エネルギー」に期待が持てること
など、まさに「再生可能エネルギー」の宝庫であります。

 今後とも、こうした地域資源を活かすとともに、「LED」や「リチウムイオン電池」などを活用した「災害に強いまちづくり」に積極的に取り組んで参ります。

 一方、大規模太陽光発電所「メガソーラー」につきましては、ソフトバンク株式会社が提案し、自治体とともに設立を目指している「自然エネルギー協議会」に、関西広域連合の一員として参画するとともに、現在、国会で審議されております、再生可能エネルギーの「全量固定価格買取制度」の動向も踏まえながら検討を進めて参ります。

 今後とも、省エネ、省資源に向けた取組みを「徳島モデル」として展開していくため、
・ライフスタイルの転換も含めた「省エネ運動」
・取組み成果を県民一人ひとりが実感できる「見える化運動」
を産学民官連携の「県民総ぐるみ運動」として展開して参ります。

 第五点は、全ての県民が未来への明るい夢と希望を育みながら、活き活きと自己実現できる「みんなが主役・元気とくしま」の実現であります。

 まず、「安心子育て・とくしまづくり」についてであります。
 先般、厚生労働省から公表されました平成二十二年の「合計特殊出生率」において、本県は、二年連続での改善となる「一.四〇」となり、平成十六年以来、六年ぶりに全国平均を上回ったところであります。

 今後、この改善傾向を確かなものとするため、「徳島はぐくみプラン(後期計画)」の着実な推進に努め、子育てしやすい環境づくりの推進に、県民、事業者、行政が一体となり、県を挙げて取り組んで参ります。

 次に、「生涯現役とくしまづくりの推進」についてであります。
 本県の高齢化率は、二十六.六%と全国第八位であり、団塊の世代が六十五歳に到達する平成二十七年には、三十%を超えると予測されております。

 今後も高齢化がさらに進展していく中で、「長寿社会・先進県」である本県におきましては、高齢者が自立して暮らせる「健康寿命」に着眼し、「生きがいと健康づくり」が特に重要であると認識致しております。

 このため、
・「ケーブルテレビ」を活用した、自宅での学習機会の創出や、地域で活躍しておられる高齢者を登録し、顕彰する制度の創設
・シルバー大学院を卒業され、地域において社会貢献活動をされている「生きがいづくり推進員」のさらなる活躍の場の創出
など、高齢者が元気に、生涯現役で御活躍いただけるよう、積極的に支援して参ります。

 次に「障害者の社会参加」についてであります。
 障害のある方々が地域において、自らの力で生きがいを持って暮らしていくためには、障害者の社会参加の実現が何よりも重要であります。

 このため、小松島市の「旧徳島赤十字病院」跡地に設置する「発達障害者総合支援ゾーン」においては、福祉や教育、医療施設を集約し、発達障害者の就労を総合的に支援することと致しており、平成二十四年度の開設に向け整備を進めて参ります。

 さらには、福祉施設で働く障害者の平均工賃において全国第一位を目指すなど、障害者の就労支援の取組みを強化し、障害者の自立と社会参加の一層の促進を図って参ります。

 第六点は、知性と体力、感性にあふれ、自立した人材を育成する「まなびの邦(くに)・育みとくしま」の実現であります。

 まず、「スクールカウンセラーによる相談体制の強化」についてであります。
 本県では、いじめ、不登校などの児童生徒の問題行動に対応するため、「心の専門家」であるスクールカウンセラーを、県下全ての小中学校に配置致しております。

 近年は、発達障害に関する相談が急増するなど、一層きめ細やかな対応が求められることから、本年度、新たに全ての県立高校及び特別支援学校についても、要請に応じ、スクールカウンセラーを派遣できる体制を構築したところであります。

 今後とも、複雑・多様化する児童生徒の悩みに、適切に対処するため、学校現場と一体となった取組みを推進して参ります。

 次に、「子どもの体力向上」についてであります。
 子どもの体力状況の改善につきましては、体力向上と健康増進の重要性を広く啓発し、学校、家庭、地域において、運動機会の充実を図ることが喫緊の課題となっております。

 そこで、本年度を「体力向上元年」と位置づけ、学校教育はもとより、競技スポーツや生涯スポーツ、さらには健康増進など、関係分野との連携を図り、
・学校体育の充実
・運動習慣の確立
・望ましい生活習慣の形成
を柱とする体力向上施策を、迅速かつ総合的に展開することにより、子どもたちが運動に親しみ、楽しさを実感しながら体力向上が図られるよう、しっかりと応援して参ります。

 第七点は、「平成の新しい国づくり」を先導し、可能性に満ちあふれた未来を創る「宝の島・創造とくしま」の実現であります。

 まず、「関西広域連合」についてであります。
 昨年十二月、本県はじめ二府五県が結集し、我が国の有史以来初めてとなる、都道府県域を越える意思決定機関「関西広域連合」を設立致しました。

 「東日本大震災」発生後、国の対策が遅々として進まない中、「関西広域連合」にあっては、構成府県がそれぞれ担当県を定めて支援を行う「地域担当制」をいち早く導入し、きめ細かな支援を実施したところであります。

 本県は、兵庫県、鳥取県とともに、最も被害の大きかった宮城県に対して、地元の皆様に顔の見える支援を、積極的に行ったところであります。

 また、本年度は、「九州広域行政機構(仮称)」の設立を目指す「九州地方知事会」とも連携し、「国の出先機関」の移管について、「国との協議」を開始するとともに、本県が事務局を担う「広域医療分野」において
・ドクターヘリの最適な配置や運航
・災害時の広域医療連携のあり方
などを盛り込んだ「関西広域救急医療連携計画」を策定して参ります。

 本県が、平成二十四年度に導入を予定しておりますドクターヘリにつきましても、本県はもとより、関西の安全・安心の一翼を担うため、この計画に位置づけ、管内二千万人を超える皆様の「命」をしっかりとお守りして参ります。

 今後とも、成長する「広域連合」として、県民の皆様が「成果」を実感できるよう全力を挙げて取り組んで参ります。

 次に、「県民との連携・協働とくしまづくりの推進」についてであります。
 古くから「お接待」や「おもてなし」の文化が息づく本県では、全国に先駆け、ボランティアセンターの前身となった「善意銀行」や、住民参加型の環境美化活動である「アドプトプログラム」の取組みをはじめ、まちづくりや子育てなど様々な分野において、NPO等による社会貢献活動が活発に展開されております。

 これらの取組みを、さらに加速させるため、本年度から、新たに、
・行政との協働により実施する、先進的な事業への支援
・金融機関からの「つなぎ融資」に対する利子補給など、「新しい公共」の担い手であるNPO等の活動基盤の整備や強化に取り組むことにより、その成長と自立をより一層支援して参ります。

 最後に、「笑顔あふれる地域づくり」の推進についてであります。

 地方発の「アニメイベント」として定着致しております「マチ☆アソビ」をさらに大きく発展させていくため、本年秋の「マチ☆アソビ」にあわせ、「国際アニメ映画祭」を開催することとなりました。

 この映画祭では、「眉山」や「ひょうたん島クルーズ」など本県の優れた環境を十分に活かすとともに、国内外からアニメ作品やゲストを招聘するなど、「徳島に来て良かった」と心の底から満足できる「徳島らしさ」満載のイベントにして参りたいと考えております。

 この映画祭の開催により、観光誘客の起爆剤とするとともに、「アニメといえば徳島」の地位を確固たるものとすべく、本県の立地環境を広く国内外へ発信して参ります。

 また、「東日本大震災」により延期となっておりました「とくしまマラソン二〇一一」につきましては、去る五月二十七日の実行委員会において、震災復興支援のチャリティ大会として、来る十一月六日に開催することが決定されました。

 今後は、被災地に少しでも多くの「勇気」と「支援」を届けられる大会となるよう、また、これまでお待ちいただいた参加者の皆様の御期待に応える「思い出深い大会」となりますよう、関係団体とさらなる連携を図って参ります。

 次に、今回提出致しております議案の主なものにつきまして御説明致します。

 第一号議案より第八号議案は、一般会計及び各特別会計、企業会計についてのそれぞれの補正予算であり、予算以外の提出案件と致しましては、条例案九件、契約議案二件であります。

 第九号議案は、非常勤行政委員の報酬につきまして、社会経済情勢の変化等を踏まえ、県民の皆様に御納得いただける「よりふさわしい支給方法」について、熟慮を重ねた結果、これまでの「月額制」から勤務実績に応じて支給する「日額制」に改めるものであります。

 以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。

 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。