やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

平成24年2月徳島県議会定例会知事説明

 本日、二月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠に有難うございます。

 ただいま提案致しました議案の御説明と合わせ、県政に取り組む私の所信を申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 まず、「地震防災・減災対策」についてであります。
「東日本大震災」を踏まえた「教訓と課題」を、本県の喫緊の課題である「東海・東南海・南海」三連動地震対策に反映させるため、昨年四月、全国に先駆け「地震津波減災対策検討委員会」を設置致しました。

 検討委員会においては、従来の防災に、「助かる命を助ける」視点を加えた「防災・減災対策」、被災者の「生活の質」を高める「被災者対策」、そして、社会全体の防災力を高める「産業対策・社会づくり」の観点から御論議いただき、三百項目を超える「課題と対応策」を御提言いただいております。

 県と致しましては、早速本年度六月補正予算から、「津波から命を守る緊急総合対策事業」の実施や、拠点避難所となる県立学校の機能強化など、出来ることから速やかに取り組んで参りました。

 さらに先般、国の動きを待つことなく、本県独自に「津波高暫定値」と「暫定津波浸水予測図」を公表し、地震津波対策の「新たなスタート」を切ったところであります。

 そこで、緊急的に取り組む事業について「二月補正予算」に前倒しするとともに、平成二十四年度当初予算における「防災・減災対策予算」について、本年度の実質的な当初予算である六月補正後の予算を上回り、二十二年度当初予算の一・五倍となる八十二億円を確保し、三連動地震に備え、死者ゼロを目指す「とくしまゼロ作戦」をしっかりと展開して参ります。

 具体的には、まず「避難対策」や「救助活動」の強化を図るため、
・避難路の整備など総合的な津波対策の加速
・防災拠点施設の機能強化
・DMAT(災害派遣医療チーム)など災害医療体制の充実
・地震・津波に関する啓発活動の展開
など積極的に取り組んで参ります。

 さらに、企業、団体はもとより、新たに「農業や水産業」における「BCP(事業継続計画)の策定」を促進するなど、ハード・ソフト両面から、「防災・減災対策」を強力に推進して参ります。

 加えて、「地震防災対策行動計画」や「地域防災計画」の見直し、「震災対策推進条例(仮称)」の策定など、県民の皆様に、少しでも「安全・安心」を実感していただけるよう、県を挙げて取り組んで参ります。

 次に、「平成二十四年度当初予算案」についてであります。
 「百年に一度の経済危機」真っ只中に発生した「千年に一度の大震災」に加え、欧米の信用不安による史上最悪の「円高水準」の継続など、我が国は、まさに「国難」ともいえる状況に直面致しております。

 このため、昨年四月の知事選後、初の予算編成となった六月補正予算をはじめ、九月補正、十一月補正、さらには、本日提案致しました二月補正予算案において、「安全・安心対策」と「経済・雇用対策」の二本柱により、切れ目なく、スピード感を持った予算編成に努めて参りました。

 その結果、「合計特殊出生率」については、平成二十二年は、二年連続での改善となる「一・四二」となり、平成十六年以来、六年ぶりに全国平均を上回るとともに、「年平均有効求人倍率」については、平成二十三年は、二年連続で、東京都をも上回る「全国第四位」、過去十年間の「企業倒産件数、負債総額」においても、それまで最も少なかった平成二十二年よりも改善するなど、着実に成果が表れております。

 また、国の第三次補正予算の編成段階から、「被災地に限定するのではなく、復興支援の観点からも、災害予防として三連動地震対策が不可欠である。」との、徳島発の政策提言を繰り返し実施した結果、被災地に限定しない「全国防災事業」が盛り込まれたところであります。

 しかも、全国枠に占める本県への配分割合は、治水事業は十七%、港湾事業は四十四%、海岸事業にあっては、七十四%にのぼる重点配分となり、災害に強い社会基盤の早期整備に向け、しっかりと取り組んで参りました。

 新年度の当初予算においては、
・「東海・東南海・南海」三連動地震対策をはじめとする「安全・安心対策の推進」、
・大震災以降の厳しい難局を乗り越えるための「経済・雇用対策の推進」、
・さらには、県民の皆様の夢や希望の実現に向けた「宝の島・とくしまの実現」
の三つの観点から、総額四千五百六十一億円、平成二十二年度から三年連続となる増額予算を編成致しました。

 また、公共事業については、前年度比百五・四%と過去二十年間で最大の伸び率となる五百四十億円の予算を確保し、防災・減災対策をさらに加速するとともに、災害安全度の向上、地域間格差是正の観点から「中山間地域」へ重点配分するなど、しっかりと取り組んで参ります。

 今後とも、徳島をはじめ日本全体の次代を担う若い世代の皆様が、夢や希望を持ち、将来を語っていけるような社会を目指し、安全・安心対策や経済・雇用対策はもとより、人口減少、少子高齢化など様々な課題に正面から取り組み、具体的な「処方箋」として、全国各地へ発信する「課題解決先進県」となりますよう全力を傾注して参りますので、議員各位の御支援、御協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

続きまして、主な事業につきまして御報告申し上げます。

 第一点は、「にぎわい・感動とくしま」の実現であります。

 まず、「本四道路の料金」についてであります。
 去る二月十七日、「本四高速の料金等に関する調整会議」が開催され、国から、関係府県市の「基本的考え方」を踏まえた「今後の本四高速料金の基本方針」が示されました。

 この基本方針においては、平成二十六年度からの「全国共通料金の導入」が示され、今後二年間、「全国プール制組み入れへの協力」として出資を行うことが、国と関係府県市で基本的に合意を致しました。

 本四道路への「全国一律料金体系の導入」については、本県が他府県に先駆けて、四国が強いられてきた格差の是正を主張し、まず、平成十九年度において、「神戸・淡路・鳴門ルート」での社会実験の導入を実現するなど、県議会はじめ県を挙げて、また関西広域連合や関係府県市と連携し、繰り返し提言を重ねて参りました。

 その結果、昨年二月、「全国一律料金」を視野に入れた「新たな料金割引き案」が発表されたものの、「東日本大震災」の復興支援のため実施が見送られたところであります。

それだけに、今回、国から示された方針は、四国の格差、いわゆる「平成の大関所」の解消となる「歴史的な英断」と受け止めております。

 もっとも、今後二年間の「負担額と料金水準の取扱い」が継続協議となっていることや、関係法律の改正、さらには、本四関連以外の地域の理解が必要であるなど、克服すべき課題もありますが、関係府県市と連携し、「全国一律の料金制度」の実現に向け、全力を傾注して参ります。

 次に、「国民文化祭」についてであります。
 昨年秋以降、「とくしま国民文化祭記念管弦楽団」の初公演ともなった「プレフェスティバル」の開催、「阿波藍」、「阿波人形浄瑠璃」、「阿波おどり」さらには「ベートーヴェン第九」の四大モチーフの魅力を発信するプレイベントの実施など、本番に向けた気運の醸成を図って参りました。

 そしていよいよ本年、九月一日から十二月十四日までの百五日間、国内最大の文化の祭典「第二十七回国民文化祭・とくしま二〇一二」が、県内二十四全ての市町村を舞台に開催されます。

 平成十九年の「おどる国文祭」に続く、全国初の二度目の開催となる今回の国民文化祭では、
・徳島が誇る「あわ文化」の魅力を披露する「総合フェスティバル」、
・四大モチーフの魅力に一層の磨きをかけるとともに、まちづくりや地域づくりにも繋げていく「四大モチーフ魅力発信事業」、
・ドイツ・ニーダーザクセン州や中国・湖南省などとの友好提携をさらに発展させる国際交流事業
などを計画しております。

 東日本大震災からのまさに「復興の年」、本県で開催される国民文化祭が、これまで蓄積した「徳島ならでは」の文化の力によって、我が国に漂う閉塞感を打ち破り、地域の魅力と活力を創造する起爆剤となりますよう、積極的に取り組んで参ります。

 次に、「高速交通ネットワークの整備」についてであります。
 県南地域の高速交通ネットワークの早期整備に向けては、高速道路未整備区間いわゆるミッシングリンク解消に向け、本県はじめ同様の環境にある十県が連携して提言を行うとともに、施行区分についても、全て国に任せるのではなく、「県としての役割分担」を国に提言するなど、積極的な取組みを行って参りました。

 その結果、平成二十三年度には「桑野道路」が国直轄事業として新規事業化され、昨年七月に全線開通した「日和佐道路」までの間で、空白として残っていた、地域高規格道路「福井道路」についても、平成二十四年度の国直轄事業新規箇所として政府予算案に盛り込まれたところであります。

 これは、都市計画決定を早期に完了し、受け入れ体制を整えるとともに、機会ある毎に行ってきた国への働き掛け、さらには、議員各位の御支援、御協力や地元の皆様の熱意が伝わった結果と受け止めております。

 今後は、「福井道路」や「桑野道路」の整備促進はもとより、唯一残された「海部道路」の具現化に向け、あらん限りの知恵を絞って参ります。

 次に、「徳島東環状線」についてであります。
 都市計画道路「徳島東環状線」については、来る四月二十五日、徳島市川内町平石から住吉までの三・七キロメートルの区間が、供用開始することとなりました。

 本区間の開通により、徳島東環状線「十・四キロメートル」の全区間が繋がることとなり、国道十一号及び五十五号のバイパス機能が本格的に発揮されるとともに、既に全線供用している「徳島北環状線」などとも相まって、環状道路としての整備効果が高まることとなります。

 また、仮称となっておりました東環状大橋の正式名称については、県内外から千点を超える御応募をいただき「阿波しらさぎ大橋」と決定したところであり、本県の「新たなランドマーク」として、県内外の皆様に親しんでいただけることを期待しております。

 今後とも、中心市街地の渋滞緩和や地域活性化を図るため、環状道路の着実な整備に取り組んで参ります。

 第二点は、「経済・新成長とくしま」の実現であります。

 まず、「中小企業の総合的な応援拠点」の構築についてであります。
 徳島市南末広において、経済団体が整備を進めて参りました「徳島経済産業会館(KIZUNAプラザ)」が、いよいよ竣工し、新年度から本格的に業務を開始することとなりました。

 この完成により、県内中小企業の皆様にとりまして、「経営支援」や「金融支援」が円滑に受けられますとともに、本年十一月から先行供用を行う、隣接する「中央テクノスクール」の多目的ホール、在職者訓練棟といった「人材育成機能」と併せ、まさに、「ワンストップサービス機能」が発揮できる「総合的な応援拠点」が構築されることになります。

 この「応援拠点」の整備を契機として、「頑張る県内企業を何としても守る」との強い信念のもと、この厳しい局面を乗り越え、本県経済の活性化と雇用の確保に全力を傾注して参ります。

次に、「とくしま・中国グローバル戦略」についてであります。
 平成二十二年五月、上海万博において本県の魅力を中国はじめ世界に向け大いにアピールするため、現地を訪れていた本県訪問団に対し、中国・湖南省から「ぜひ徳島県と友好提携したい」との御提案をいただき、その後交流を重ね、昨年十月二十四日、「友好交流に関する協定書」に調印したところであります。

 この調印式は、「尖閣諸島問題」以降、悪化していた国家間の外交課題を解決する一助として、日中両国の国家外交行事の一環として執り行われました。

 湖南省は、人口約七千万人を擁し、総生産額は平成十六年から八年連続の二桁成長を続け、住民可処分所得もこの十年で倍増するなど、極めて潜在能力が高い地域であります。

 この友好提携に基づく本格的な交流として、去る一月二十三日、本県初となる「国際定期チャーター便」が就航致しました。

初就航以来、多くの中国人観光客の皆様が、「鳴門の渦潮」、「うだつの町並み」、「阿波おどり」などの「観光」や「ショッピング」、徳島の「安全・安心で豊かな食」などを大いに満喫され、その旺盛な消費意欲から、本県経済への大きな波及効果が期待できるところであり、まずは順調なスタートが切れたのではないかと考えております。

 今回の就航により、本県を訪れる年間一万人程度の中国人観光客の皆様が、本県観光の魅力を十分体感していただきますよう、主要観光地での「多言語表記」や「通訳対応」、「銀聯カード」の普及拡大など、受け入れ環境の充実に努め、帰国後、「本県の魅力」を大いにPRしていただくことにより、さらなる「誘客の促進」を図って参ります。

 さらに、湖南省において、両県省の企業のマッチングや、徳島の自然・食・文化をまるごと発信する「とくしまウィーク」の開催をはじめ、経済、学術、文化等幅広い分野で、共にメリットを享受できる「実りのある交流」を促進し、「持続的な交流人口の増大」を図って参ります。

 今後とも、湖南省との交流を軸に、「とくしま・中国グローバル戦略」を強力に推進し、本県経済の飛躍へしっかりと繋げるとともに、従来型の友好を中心とする国際交流から、国家間の課題解決を手助けする地方政府間の外交、いわゆる「地方外交」を大いに展開して参ります。

 次に、「LED製品の開発・生産は徳島で!」についてであります。
 東日本大震災では、本県で開発・生産された太陽光発電式の「LED防災防犯灯」を全国に先駆けて提供し、電気が復旧していなかった宮城県気仙沼市の離島である大島などの復興支援に、本県LED関連企業の製品が大活躍したところであります。

 震災以降の節電意識の高まりや、「環境の世紀」を背景に、LEDの市場規模は、世界的なレベルで急速に拡大しております。

 そのため、国内外の厳しい市場競争の中で、本県のLED関連企業が、競争に打ち勝ち、たくましく成長していくためには、産学官一体となった、より戦略的な対応が求められております。

 そこで、現在、県内百五社の集積を誇るLED関連企業の相乗効果を高めるとともに、LED応用製品の「性能評価体制」をより充実・強化することにより、安全・安心で高品質な「オンリーワンLED製品」の開発をさらに加速して参ります。

 また、東京・新宿に開設した全国初となるLED応用製品の常設展示場による「攻めの販売戦略」に加え、LED応用製品の企画・開発から性能評価までの「総合支援拠点」である工業技術センターや、徳島大学に設置された「とくしま地域産学官共同研究拠点」を、関西広域連合を通じて情報発信を行い、県外企業との共同研究・開発により、LED関連企業の集積をさらに進めて参ります。

 今後とも、LEDバレイ構想の飛躍に向け、本県の優位性を発揮した取組みを戦略的に展開し、「LED製品の開発・生産は徳島で!」との流れをより確実なものとして参ります。

 次に、「新鮮とくしまブランド戦略」についてであります。
 本県の基幹産業である農林水産業を将来にわたり発展させるため、「もうかる農林水産業の実現」を目指し、「生産・流通・消費」の各段階における施策を一体的に進める「ひろがる・とくしまブランド戦略」を積極的に展開しております。

 この度、特に付加価値が高く、贈答用需要をターゲットに、「ももいちご」、「特選里むすめ」など計十一商品を「とくしま特選ブランド」として決定したところであり、今後、これらを核に「ブランド力」の一層の強化を図って参ります。

 また、知事就任以来、卸売会社や量販店に対して行ってきたトップセールスについて、本年度は、新たな需要を喚起するため、初めて、ホテルやレストランなど飲食店関係者を対象に、去る二月七日と八日、東京と大阪において実施し、「なると金時」、「阿波尾鶏」、「はも」などをPRし、「ブランド産地・徳島」の存在感を強くアピールして参りました。

 今後とも、県産農林水産物の「生産拡大」や「ブランド力の強化」を図り、「関西の台所」から、本県が期待をされている「日本の台所」としての役割が担えるよう、生産者をはじめ関係団体の皆様とともに、積極的に取り組んで参ります。

 第三点は、「安全安心・実感とくしま」の実現であります。

 まず、「地域医療の再生」についてであります。
本県医療の最適化を推進していくためには、医師の確保はもとより、三連動地震に備えた病院の津波対策や耐震化の推進、過疎地域における救急医療体制の整備やがん治療をはじめ高度医療への対応など、様々な課題解決が求められております。

 このため、県下九箇所全ての災害拠点病院の耐震化を着実に推進するとともに、暫定津波浸水予測図に基づき、各医療機関における避難計画の見直しを促進するなど、スピード感を持って災害医療対策を推進しております。

 加えて、県立病院と大学病院が隣接する強みを最大限に活かす「総合メディカルゾーン本部」において、本年秋に開院予定の県立中央病院に、ドクターヘリを導入するなど、救命救急センターの機能強化を図って参ります。

 また、医師の地域偏在を解消し、どこにいても安心して医療を受けられる体制づくりに向け、医師のキャリア形成プログラムを整備するとともに、県立中央病院に、「リニアック」、「PETーCT」など高度先進医療機器を整備し、これまで以上に、専門的医療に取り組んで参ります。

 さらには、社会保険庁改革に伴い、地域の皆様から公的存続を求める切実な御要望をいただいていた健康保険鳴門病院について、救急医療や災害医療などの「政策医療」を県が主体となって担うことにより、将来にわたり経営基盤を安定化させるため、昨年十二月、県による公的存続を決断したところであります。

 県北部はもとより淡路島や香川県東部をも含む地域の中核的病院として、皆様から愛され、信頼される病院となるよう体制整備に努めて参ります。

 今後とも、総合メディカルゾーン本部の核となる「中央病院」、本格的な高層棟の改築に着手する「三好病院」、津波対策として移転・改築に向け取組みを加速している「海部病院」など、県下全域における医療の最適化を図り、県民の皆様が安心して医療を受けられる体制づくりに全力を傾注して参ります。

 次に、「自殺予防対策」についてであります。
 自殺は、個人の自由な選択による結果ではなく、経済・雇用、さらには医療、福祉、教育など様々な分野を含む「地域の総合力」が問われる社会的課題であり、「必ず防ぐことができる」との認識に立ち、官民を挙げて、予防対策に取り組んでいくことが重要であります。 

 そのため、本県においては、長年にわたる民間団体の先駆的な電話相談をはじめ、
・自殺のサインに早期に気づき、早期に対応ができる人材の養成、
・心のケア、多重債務など専門相談の重点的な実施、
・自殺問題を正しく理解してもらうための街頭啓発やシンポジウムの開催
など、県、市町村、民間団体が一体となった、「徳島県自殺者ゼロ作戦」を積極的に展開しております。

 この結果、本県における平成二十三年の自殺者数は、過去十年間で最少であった前年から、さらに十八人減の百五十人と、二年連続で全国で最も少なく、人口十万人あたりの自殺者数においても、全国で二番目に少なくなっております。

 さらに、新年度においては、総合的な自殺予防対策に加え、自殺の大きな要因であり、「がん」や「脳卒中」などと並び、いわゆる「五大疾病」とされる「精神疾患」への対応についても、入院せずに地域生活を維持するための「訪問支援体制」の充実など、積極的に取り組むことと致しております。

 今後とも、民間団体や市町村と連携し、県民の皆様の尊い命をしっかりと守れるよう、県を挙げて取り組んで参ります。

 第四点は、「環境首都・先進とくしま」の実現であります。
 東日本大震災を契機に、太陽光、風力、小水力など環境負荷が少ない「自然エネルギー」への期待が一層高まっております。

 いよいよ本年七月には、電気事業者による自然エネルギーの「固定価格買取制度」がスタートすることとなっており、本県が有する高い潜在能力を活かし、その普及拡大を図るためには、この機を捉え、集中的に施策を展開していくことが重要であります。

 そのため、エネルギーの「地産地消」を目指した推進戦略を、本年度末を目途に策定するとともに、新たに、
・メガソーラーをはじめ、発電施設の誘致促進を目指す「全国トップクラスの補助制度」や
・事業所における「創エネ」「省エネ」「蓄エネ」設備の導入を加速する「低利な融資制度」の創設
・さらには、自然エネルギーの普及促進に向けた「情報サイト」や「ワンストップ相談窓口」の開設
など、県民の皆様と事業者、行政が一体となった取組みを推進して参ります。

 今後とも、全国のモデルとなる「自然エネルギー立県とくしま」の実現を目指し、積極的に取り組んで参ります。

 第五点は、「みんなが主役・元気とくしま」の実現であります。

 まず、「障害者の自立と社会参加の促進」についてであります。
本年四月、小松島市の「旧徳島赤十字病院」跡地にオープンする「発達障害者総合支援ゾーン」は、
・総合相談窓口となる「発達障害者総合支援センター・ハナミズキ」や、
・高等学校段階の発達障害のある生徒を対象に、社会的・職業的自立に向け、専門的な教育を行う、全国初の特別支援学校である「みなと高等学園」、
・医療面での支援を行う「徳島赤十字・ひのみね総合療育センター」
など、福祉や教育、医療施設を結集し、発達障害者の就労を総合的に支援する、全国に類のない徳島ならではの「拠点」であります。

 今後、この拠点を核として、一人ひとりの個性や障害特性に応じた、きめ細やかな就労支援を実施するなど、発達障害者の自立と社会参加の促進に向けた取組みを加速して参ります。

 次に、「障害者の工賃アップ」についてであります。
 障害者が地域で自立して暮らしていくためには、就労を支援するとともに、福祉施設での工賃アップを図ることが重要であります。

 このため、本県においては、これまで
・製品の統一ブランド化の推進
・共同受注・販売の促進
・インターネットを活用した販売手法の導入
など、様々な取組みを行って参りました。

 この結果、本県の障害者施設における月額平均工賃は、平成二十年度、二十一年度は「全国第三位」、二十二年度には「全国第二位」となったところであります。

 今後とも、授産製品のブランド化や販路拡大をさらに進め、目標の「全国第一位」達成に向け、事業所の御協力もいただき、積極的に取り組んで参ります。

 第六点は、「まなびの邦・育みとくしま」の実現であります。
 特別支援学校については、平成二十二年四月の池田支援学校の本校化、美馬分校の設置など、これまで県下に八校、二分校を設置し、教育環境の充実に努めて参りました。

 これら特別支援学校の中核となる「みなと高等学園」が開校する平成二十四年度を「とくしま特別支援教育元年」とし、「みなと高等学園」を核とした全県支援ネットワークを構築し、各支援学校における「センター機能」の充実を図って参ります。

 さらに、障害のある子どもたちの「働きたい」を支援するため、県内事業所との就労に向けた連携を一層強化して参ります。

 「障害も一つの個性」として育み、その可能性を最大限に広げる「徳島ならでは」の特別支援教育を全国に向け大いに発信して参ります。          

第七点は、「宝の島・創造とくしま」の実現であります。

 まず、「過疎地域の振興」についてであります。
 本県の過疎地域においては、いわゆる「限界集落」の割合が三十五・五%と、全国平均の十五・五%を大きく上回っております。

 そこで、集落の再生を県民共通の課題として取り組むため、「とくしま集落再生プロジェクト検討委員会」を設置し、新たな視点による具体策の検討を進めて参りました。 

 これまでに、全国屈指のブロードバンド環境という本県の強みを活かし、首都圏のICT企業が県内の過疎地域の古民家で仕事を行う、「サテライトオフィス」の設置や、過疎地域で丹精込めて作られた産品の展示即売会の開催など、出来るものから速やかに着手し、攻めの集落再生に取り組んでおります。

 先月末、検討委員会から提言をいただきました「とくしま集落再生プロジェクト(案)」では、「安全・安心の確保」、「地域資源の活用」、「人材確保・育成」、「魅力発信」の四分野に、三十六項目の具体策が盛り込まれております。
 今後とも、地域で頑張る集落に対し、NPO等の団体や民間事業者、市町村とともにしっかりと支援して参ります。

 次に、「PFI手法による県営住宅の整備」についてであります。
 県営住宅の整備において、民間のノウハウ、技術、資金を活用し、良質で効率的な公共サービスの提供を図るため、「PFI手法」を導入し、万代町団地はじめ三団地の整備を行うことと致しました。

 この度の整備にあたりましては、「東海・東南海・南海」三連動地震を見据え、津波避難ビルとしての機能を付加するとともに、県営住宅に、高齢者サービスや子育てサポート施設を併設するなど、地域の防災や福祉にも貢献する「地域に開かれた県営住宅」として、「全国自治体のモデル」となるよう積極的に取り組んで参ります。

 最後に、「広域行政の推進」についてであります。
 国出先機関改革については、本県が参加する関西広域連合が、いち早くその受け皿としての役割を発揮し、国における制度設計の議論に積極的に参画して参りました。

 その結果、昨年末に開催された「地域主権戦略会議」において、国出先機関の受け皿として、「広域連合制度をベースに、国出先機関が管轄する都道府県を前提としたブロック単位で移譲する」との方向性が出されました。

 こうした国の動きに、四国としても速やかに対応し、四国ブロックを管轄する国出先機関の移管に向けた動きを加速するため、去る二月四日、四国知事会議を開催し、
・まずは四県で一致した「四国経済産業局」の丸ごと移管に向け、受け皿となる「広域連合」を四国で設立すること、
・国が移管開始時期としている平成二十六年度中の移管を目指すこと
など、四国における広域行政体制の整備を進めていくことで合意致しました。

 県議会はじめ、県民の皆様に十分御説明を行い、御論議いただくとともに、先行する関西広域連合での経験を活かし、「四国と近畿の結節点」としての本県が、最大限にメリットを享受するとともに、その中心的な役割を担って参りたいと考えております。

 今後とも、地方分権改革の一層の推進のため、全国に向け、力強く発信して参りますので、議員各位をはじめ県民の皆様の御理解、御協力を賜りますようお願い致します。

 次に、今回提出致しております議案の主なものについて御説明致します。

 第一号議案より第二十五号議案は、平成二十四年度一般会計はじめ当初予算関連の議案であり、
・特別会計につきましては、中小企業・雇用対策事業特別会計はじめ十九会計、
・企業会計につきましては、病院事業会計はじめ五会計の予算案を提出致しております。

 第七十一号議案は、平成二十三年度補正予算案であります。
 補正予算額は、四十一億八千四百四万五千円となっており、緊急の地震津波対策や、県有施設の防災拠点機能の強化を前倒して実施するとともに、国の第四次補正予算にも迅速に対応して参ります。

 予算以外の提出案件と致しましては、条例案三十四件、その他の案件十二件であります。
 そのうち、主なものについて御説明申し上げます。

第二十七号議案は、食品の産地偽装を防止し、県民の皆様が安心して食生活を営むことができるよう、食品関連事業者の責務を明確化するとともに、科学的な手法による試験を行うなど、適正表示の確保に向けた監視の強化を図るため、条例の一部改正を行うものであります。

 第五十七号議案は、県民の皆様の「体感治安」をより一層向上させるため、本県警察職員の増員について、国に対し強く要望を重ねて参りました結果、平成二十四年度において、「七名の増員」が認められたことから、所要の条例改正を行うものであります。

 第六十五号議案は、民間の経営感覚や運営面における柔軟性、機動力を活用することにより、利用者の視点に立った、質の高いサービスの提供を行うため、平成二十四年度から、「あさひ学園」を民営化することとし、移譲先である社会福祉法人徳島県社会福祉事業団に建物等を譲与するものであります。

以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。

 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。