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平成29年11月徳島県議会定例会知事説明

 本日、11月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 初めに、本年10月、本県で開催されました「ラフティング世界選手権2017」において、三好市を活動拠点とする女子日本代表チーム「ザ・リバーフェイス」が、見事「総合優勝」を果たし「二度目の世界チャンピオン」という快挙を成し遂げられました。
 チーム・メンバーの多くが、県外から徳島に移住され、「地方創生」を体現していただくとともに、これまで地元の方々と共に、ラフティングを通じた観光資源の発信やアウトドア・スポーツの普及に大いに貢献され、国内外に対し「徳島の名」を大いに高めていただいた御功績に対し「県民栄誉賞」をお贈りしたところです。
 メンバーの皆様の偉業を心からお慶び申し上げますとともに、今後ますます御活躍されますことを御期待申し上げます。

 ただ今、提出致しました議案の御説明と合わせ、当面する県政の重要課題について御報告申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様方の御理解、御協力を賜りたいと存じます。

 まず、「『三大国際スポーツ大会』に向けた取組み」についてであります。

 去る11月2日、「ラグビー・ワールドカップ2019」の試合日程と会場が発表され、本県が事前キャンプ地誘致を進めている「ジョージア」の初戦が、2019年9月23日、愛知県の豊田スタジアムで行われることが決定致しました。
 いよいよキャンプ地・選定は大詰めを迎えたところであり、候補地である「鳴門総合運動公園・球技場」をワンランク上の施設へと改修することで、誘致を確実なものとするとともに、大会終了後も「レガシー」として、県民の皆様の御利用はもとより、「大規模大会の開催」や「スポーツ合宿の誘致」にも繋がるよう、今定例会に「芝生改修のための事業費」を補正予算案として提出致しました。
 今後とも、徳島の魅力を最大限アピールし、誘致実現に向け、しっかりと取り組んで参ります。
 また、アジア初開催となる「ワールドマスターズゲームズ2021関西」につきまして、去る11月21日、本県開催が決定している「カヌー、トライアスロン、アクアスロン、ウエイトリフティング、ボウリング、ゴルフ」の六競技種目に加え、オープン競技として「マラソン、ラフティング、サーフィン」の三競技の本県開催が正式発表されました。
 今後、世界各国から訪れるアスリートの方々に最高のパフォーマンスを発揮していただくことはもとより、御来県いただいた全ての皆様に本県の魅力を御堪能いただけるよう、関係市町、競技団体と連携し、しっかりと準備を進めて参ります。

 続きまして、主な事業につきまして、御報告申し上げます。

 第一点は、地方創生の旗手!「ふるさと回帰・加速とくしま」の実現であります。

 「憲法」は、「国家の最高法規」であり、その改正につきまして様々な議論がなされておりますが、現行憲法においては、地域住民の暮らしに密接に関わる「地方自治」に関する規定は、第八章のわずか四条のみであり、その内容もあまりに抽象的であります。
 そしてこのことが、過去の「三位一体改革」に名を借りた地方交付税の大幅削減や、昨年度の参議院議員・通常選挙における憲政史上初の「合区による選挙」の実施など、国政に地方の声が届かず、地方の活力を損なうという弊害を招く大きな原因となっております。
 「課題解決先進県・徳島」と致しましては、こうした地方の重要課題と憲法との関係に着目し、これまで独自の研究を積極的に進め、「地方自治に関する憲法論議」をリードして参りました。
 本年8月、全国知事会の検討組織として設置された「憲法における地方自治の在り方検討・ワーキングチーム」では、私が座長を務め、参加した知事や、我が国を代表する新進気鋭の憲法学者とともに議論を交わす中で、「住民一人ひとりが、それぞれの地域において、幸福を追求できる国」といった「目指すべき国家像」を明らかにし、そのための具体的な「改正草案」を取りまとめ、去る11月24日の全国知事会議において報告を行いました。
 さらに、同日開催された政府主催の全国都道府県知事会議においては、私が知事会を代表し、安倍総理に対し「憲法における地方自治の本旨の明確化」について、直接、提言して参りました。
 今後は、県民はじめ国民の皆様の理解を得ることが何より重要であり、各地域での啓発に努め、「地方自治」が、「立法、行政、司法」の三権に次ぐ概念として尊重され、真の「地方創生」が実現できますよう、なお一層の取組みを進めて参ります。

 第二点は、未来を創る!「経済・好循環とくしま」の実現であります。

 まず、「クリエイティブ産業の誘致促進」につきまして、昨日と一昨日の両日、「サテライト・オフィスの集積」で全国の注目を集める「神山町」において、新たに海外からも広く作品を公募し、「4K徳島『国際』映画祭」を開催致しました。
 第三回となった今回は、国内はもとより、海外・九ヶ国から、過去最高の「百七作品」の御応募をいただき、厳正な審査を通過した56作品及び特別上映・9作品の合わせて65作品を上映し、御来場いただいた大勢の映画ファンの皆様を魅了したところであります。
 さらに、徳島県・神山町ならではの企画として、「城西高校神山分校」をメイン会場に、学生時代の文化祭のような、懐かしい雰囲気のもと、4KやVR(バーチャル・リアリティ)などの最先端技術に触れていただくとともに、隣接する寄井(よりい)商店街では、店舗や軒先等を活用した出店により、昭和の商店街の「にぎわい」を再現し、地元の食文化・伝統芸能も、あわせて御堪能いただきました。
 「2020年・東京オリンピック・パラリンピック」に向け、来年12月には、いよいよ衛星放送が開始されるなど、今後、急速に「4K」の普及が見込まれる中、この千載一遇の機会を捉え、「クリエイティブ産業」の誘致を、一層強力に促進して参ります。

 次に、「農林水産物の輸出促進」につきまして、本年9月、「木頭ゆず」が地域に根ざしたブランドを認定する地理的表示保護制度、いわゆるGI(ジーアイ)制度に、本県で初めて登録されました。
 GI制度は、世界・百カ国以上で導入され、特にEUにおいては、産地や品質を保証するものとして広く認知されており、これを機に「木頭ゆず」の販路拡大を加速するため、早速、10月には、ドイツ・ケルンで開催されたヨーロッパ最大の食品見本市「ANUGA(アヌーガ)2017」、さらには、ミシュランの星付きシェフを集め、フランス・パリで開催した「とくしま食材サロン会」において、強力にアピールして参りました。
 また、EUへの輸出促進に向け、厳しい検疫条件や栽培方法などの基準をクリアするため進めて参りました「輸出型園地」の育成や、産地と連携したPR活動が、この度、実を結び、先行する「ゆず」に加え、本年9月から「すだち」の本格的な輸出が開始されたところであり、今後、海外市場のニーズを的確に捉えた、戦略的な取組みにより、さらなる輸出拡大を図って参ります。

 第三点は、未来を守る!「安全安心・強靱とくしま」の実現であります。

 去る11月2日、「大規模災害時の効率的な物流体制の確保」に向け、「県トラック協会」、「自衛隊」などの御協力のもと、「全日空」及び「セブン・アンド・アイ・ホールディングス」と連携し、自治体としては全国初となる、民間航空機を活用した「物資輸送訓練」を実施致しました。
 今回の訓練では、「南海トラフ巨大地震」の発生を想定し、
・支援物資の円滑な受入れ
・効率的な仕分けや配送
・地域住民との連携
など、関係者が一丸となった、広域的かつ実践的な取組みを展開致しました。
 さらに、来る12月16日には、「日本航空」及び「イオングループ」と連携した訓練を実施する予定であり、今後、こうした訓練の「検証結果」を踏まえ、年内を目途に、官民連携による「避難所までの確実な支援物資搬送」を可能とする「マニュアル」を取りまとめ、「受援体制の確立」に取り組んで参ります。
 また、犬・猫の飼育頭数が、十五歳未満の子どもの数を上回り、「ペットが家族同様である」ことが当たり前となる中、課題として浮かび上がっている「災害時のペット対策」に関し、去る11月14日、全国に先駆け、環境省との共催で「災害時ペット救護の広域連携モデル図上訓練」を実施致しました。
 四国四県、獣医師会、ボランティア団体等との役割・連携について確認を行ったところであり、今後、さらなる連携強化を本県がリードし、「災害時ペット救護の四国モデル」を構築して参ります。
  今後とも、徹底した「県民目線・現場主義」に基づく実践的な取組みを加速し、大規模災害を迎え撃つ「防災・減災対策」の強化に、全力で取り組んで参ります。

 第四点は、未来へつなぐ!「環境首都・新次元とくしま」の実現であります。

 去る11月14日、四国初上陸となる「燃料電池バス」をはじめ、「水素モビリティ」や「エネファーム」、「水素ステーション」といった、水素・燃料電池に関する様々な機器・技術が一堂に会する「水素グローカル・エキスポinとくしま」を、アスティとくしまにおいて開催致しました。
 会場では、
・「みんなでつくろう水素社会・アイデアコンクール」の表彰式
・燃料電池アシスト自転車の試乗体験
・実験を通じて水素エネルギーを分かりやすく解説する「水素教室」
など、多彩な企画を通じ、多くの皆様に、身近に水素エネルギーを体感していただきました。
 また、翌15日から19日までの5日間、環境活動連携拠点「エコみらいとくしま」を発着場とする「燃料電池バス試乗会」を開催し、広く県民の皆様に御乗車いただいたところ、優れた静粛性や加速性、さらには排気ガス特有の臭いが一切ないことなど、近未来の乗り物に、一様に感動していただきました。
 今後とも、「自然エネルギー協議会・会長県」として、地球温暖化対策の切り札とともに、地域経済の活性化にも繋がる「水素エネルギー」のさらなる普及を図り、脱炭素社会の早期実現に取り組んで参ります。

 第五点は、未来を支える!「みんなが元気・輝きとくしま」の実現であります。

 まず、「子育て支援の取組み」につきまして、本年5月21日、「日本創生のための将来世代・応援知事同盟」に参画する、私をはじめ12名の知事が徳島に集い採択した「とくしま声明」による「11月19日・『いい育児の日』」が、去る11月2日、「日本記念日協会」認定の記念日として登録されたところであり、加盟各県では「いい育児の日」に合わせ、様々な取組みが行われました。
 本県では、「あさんウォーキングフェスタ・イン・いたの」の会場となった「あすたむらんど徳島」において、お集まりの約1万3千人の皆様に対し、
・消費者庁の取組みに連動した「子どもの事故防止」や「イクメン・カジダン」の啓発活動
・乳幼児とその保護者を対象にした、手遊びや音楽と一緒に楽しむ「プラネタリウムの特別投影」
・「子育て支援パスポート」の全国共通展開を記念するキャンペーン 
などを実施し、多世代で育児や家庭について、あらためて考える機会を提供致しました。
 今後とも、子育てを社会全体で応援する気運を醸成し、全ての人にとって「子育てしやすい社会」の実現に向け、しっかりと取り組んで参ります。

 次に、「医療提供体制の充実」につきまして、南部圏域における基幹病院として、高度救命救急センターなどの重要な役割を担う「徳島赤十字病院」に対し、昨年3月から「地域医療介護総合確保基金」を活用した支援を行い、さらなる医療機能の充実を進めて参りましたところ、この度、日本赤十字社・徳島県支部創立130周年記念事業の柱として、「日帰り手術センター」を核とした新棟が無事完成し、本日から新たな診療がスタート致しました。
 「日帰り手術センター」は、心臓カテーテル検査の一部や大腸内視鏡による手術などを外来化するものであり、これにより余裕ができた病床に、より重症な患者や、さらなる救急患者の受入れを可能とし、徳島赤十字病院の、一層の専門性発揮と地域医療機関との連携強化を図ることで、「医療機能の分化・連携」の推進に大いに寄与するものと期待致しております。
 あわせて、
・シミュレーターを用いた救急処置や外科的処置等のトレーニングを実施し、本県医療従事者のレベルアップを図る、開放型研修施設「スキルス・ラボ」の整備
・「PETーCT」の導入や、「リニアック」の最新機器への更新による「がん診断・治療機能の向上」
など、多岐にわたる機能強化を図ったところであり、今後とも、「行き場のない患者を生み出さず、全ての患者の状態に適応した医療・介護サービスの提供」を目指した「地域医療構想の実現」に向け、しっかりと取り組んで参ります。

 第六点は、世界に羽ばたく!「まなび・成長とくしま」の実現であります。

 本県では、全国の先駆けとなる消費者教育、とりわけ「エシカル消費」について積極的な取組みを推進しており、徳島商業高校では、これまで友好協定を結ぶ「カンボジア・日本友好学園」と連携し、地元の食材で商品開発した、蒸し菓子「ふれんじゅう」の販売により得た収益で、学校設備の整備や教員の雇用を行うなど、その運営を支援して参りました。
 本年1月には、地域の新たな特産品を生み出し、自立した学校運営を一層推進するため、独立行政法人・国際協力機構「JICA」の支援を受け、新たに加工工場の建設に着手し、その後、日本から加工機械を導入するなど整備を進めて参りましたところ、来る12月20日、落成式が執り行われる運びとなりました。
 新工場では、国際的に認められた食品の製造・加工工程の安全を確保する衛生管理手法「HACCP(ハサツプ)」を取り入れることとしており、カンボジアにおける、安全・安心な商品の先進的・生産拠点になるものと期待致しております。
 また、生産された商品は、発展途上国の商品を、適正な価格で継続的に取引し、消費という身近な形で、生産者や労働者の生活向上を支える国際協力の仕組み「フェア・トレード」によって、日本を含む海外へも積極的に販売することとしており、今後とも、関係機関の皆様と一丸となり、エシカル消費をはじめ「新次元の消費者教育」を強力に展開して参ります。

  第七点は、世界を魅了!「大胆素敵・躍動とくしま」の実現であります。

 去る11月3日から5日までの3日間、徳島の魅力を最大限活用し、観光誘客を推進する取組みとして、「秋の阿波おどり~阿波おどり大絵巻~」を「アスティとくしま」を会場に開催致しました。
 第三回目を迎えた今年は、開催期間を2日間から3日間に拡大するとともに、有名連による「阿波おどりの演舞」や「阿波人形浄瑠璃の実演」に加え、「藍染め体験」や「御当地グルメの提供」など、「あわ文化」を、丸ごと存分に楽しんでいただける「秋の一大イベント」として開催したところであり、2万3千人もの方々に県内外から御来場いただき、盛況のうちに幕を閉じました。
 また、11月12日には、三好市・山城町において、本県で二度目となる「怪フォーラム2017in徳島」を開催致しました。
 フォーラムでは、
・徳島、岩手、鳥取の三県知事と、荒俣宏氏や京極夏彦氏ら作家陣が妖怪について語り合う「妖怪大談義」
・本県の「阿波おどり」をはじめとする「三県伝統芸能」の御披露
など多彩なイベントを開催するとともに、全国屈指の光ブロードバンド環境を活用した、
・徳島県・三好市、岩手県・遠野市、鳥取県・境港市の「怪遺産認定・三市」を結ぶ三元中継
・インターネット上での生放送
により、国内外へ強力に情報発信致しました。
 加えて、
・ジビエ料理の試食や、
・地元の皆様が主催する「妖怪まつり」との一体化
などにより、前回の本県開催時よりさらに1千人増となる約1万1千人の御来場の皆様に、妖怪文化はもとより「にし阿波」の魅力を存分に御体感いただくことができました。
 今後とも、本県ならではの観光コンテンツに磨きをかけ、その魅力を国内外に強力に発信し、「地方創生の実現」に全力で取り組んで参ります。

 次に、今回提出致しております議案の主なものにつきまして御説明致します。

 第一号議案は一般会計についての補正予算であり、予算以外の提出案件と致しましては、条例案八件、その他の案件二十件であります。

 第二号議案は、本県が直面する「南海トラフ巨大地震」や「中央構造線・活断層地震」の脅威に備え、
・津波からの避難や火災拡大の防止
・救助・救出のための道路の確保
など、あらゆる地震対策の前提となる「建物の耐震化」を加速し、県民の皆様の「命を守る」ため、大規模地震を迎え撃つ「全国初」の「震災に強い社会づくり条例」に、その実現に向けた「明確な方向性」を位置づけるための条例改正を行うものであります。

 第十一号議案より第二十八号議案は、公の施設の管理・運営に、住民サービスの向上と経費の節減を図るため導入している「指定管理者制度」について、二十七施設における、平成30年度からの指定管理者を指定するものであります。

 以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。
 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。