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平成25年11月徳島県議会定例会知事説明

 本日、十一月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠に有難うございます。

 ただ今、提出致しました議案の御説明と合わせ、当面する県政の重要課題について御報告申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様の御理解、御協力を賜りたいと存じます。

 まず、「来年度予算の編成」についてであります。

 デフレ脱却と経済再生に向けた政府の大胆な政策により、景気が緩やかな回復基調にある一方、来年四月からの消費税率引き上げが決定し、今後、その反動も懸念されるなど、我が国経済の先行きは、依然不透明な状況にあります。

 本県におきましては、
・来年度の実施が予定される「本四高速への全国共通料金制度の導入」
・年内にも妥結が見込まれる「TPP交渉」
・刻一刻と迫る「南海トラフ巨大地震」
という、まさに「本県の命運を決する」重要課題に先手を打つため、国の大型補正予算に呼応し、「十四か月予算」として編成した本年度の当初予算に加え、六月、九月の補正予算において、喫緊の課題への実効性ある対策を切れ目なく、スピード感を持って講じて参りました。

 本定例会においても、「安全・安心対策」や「経済・雇用対策」として、消費税増税を前に、まず急がれる施策を盛り込んだ本県独自の「十一月補正予算案」を計上したところであります。

 一方、国においては、消費税率引き上げに伴う景気の腰折れを回避するため、年内に五兆円規模の補正予算を、来年度予算と併せて編成する方針とされております。

 県と致しましては、これを可能な限り先取りし、県内経済、県民生活への影響を最小限に食い止めるよう、「平成二十六年度当初予算」と一体となった持続的な効果の発現も念頭に置きながら、国の動向をしっかりと見極めた機動的な対応や、来年度に向けた新たな政策創造の具現化に意を用いて参りますので、議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げます。

 次に、「職員給与」についてであります。

 本県では、持続可能な財政構造の実現に取り組むため、平成二十年一月以降、一時はラスパイレス指数が全国最低水準ともなる、極めて厳しい「職員給与の臨時的削減」を実施して参りました。

 さらに、本年度の地方財政対策において、国家公務員に準じた「地方公務員給与の削減措置」を前提として、一方的に地方交付税が減額されたことから、本年七月以降は、より一層厳しい給与削減を実施しているところであります。

 このように、「禁じ手」である給与カットをはじめ、まさに「身を切る」改革に、全庁一丸となって取り組んできた結果、収支不足額の解消をはじめ、本県の財政状況にも一定の改善が見られるところとなりました。

 加えて、国においては、「国家公務員給与の削減を本年度限りとし、地方にも要請を行わない」ことが決定され、今後は、政府の経済政策に呼応し、民間を含めた本県全体の給与水準を引き上げていくためにも、本年度末をもって、六年三か月に及ぶ「職員給与の臨時的削減」を終了するとの結論に達したところであります。

 一方で、「特別職の給料削減措置」については、今後とも強い決意を持って行財政改革を推進するとともに、県内の景気動向をしっかりと見極めるため、私自身は現在の削減率で据え置き、副知事ほかの特別職の削減率を緩和することと併せ、本定例会に関係議案を追加提案致したいと考えております。

 続きまして、主な事業につきまして御報告申し上げます。

 第一点は、「にぎわい・感動とくしま」の実現であります。

 四年に一度行われる生涯スポーツの国際大会「ワールドマスターズゲームズ」の「関西招致」を目指し、関西広域連合の構成団体、経済界、スポーツ界からなる「準備委員会」を本年九月に設立し、今月七日からは、大会を主催する「国際マスターズゲームズ協会」による査察が実施されたところであります。

 その結果、去る十日に、基本合意書の調印式が行われ、「アジア初」となる「関西大会」の二〇二一年開催が正式に決定致しました。

 世界中から多くの選手・関係者が集う本大会は、スポーツ・ツーリズムの要素も多く、生涯スポーツの普及・振興はもとより、観光や文化、国際交流など、幅広い分野で大きな波及効果が期待され、「関西」を世界へ発信する「またとないチャンス」であります。

 この機会を最大限に活かすため、本県においても、来月二日、競技団体や経済団体などで構成する「県内準備委員会」を立ち上げ、県内での競技実施や外国人選手の受入体制などの課題を協議し、官民一体となって準備を進めて参ります。

 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの翌年に開催される本大会に向け、県民誰もが気軽にスポーツに親しむことのできる気運を醸成するとともに、多くの高齢者の方々の参加を通じて健康寿命の延伸に繋げ、健康志向の活力ある社会の実現に、全力を挙げて取り組んで参ります。

 第二点は、「経済・新成長とくしま」の実現であります。

 まず、「企業誘致の推進」についてであります。

 企業活動のグローバル化に伴い、国内産業の空洞化が懸念される中、本県におきましては、成長分野にターゲットを絞ったワンストップサービスによる誘致活動を展開しております。
 
 この度、東京都に本社を置く「日清紡テキスタイル株式会社」が、同社の子会社であります吉野川市の「日清デニム株式会社」工場内に、繊維製品の新たな商品開発を行う拠点を開設することとなりました。

 同社の研究開発部門を再編・強化し、徳島に集約するものであり、これにより、県外からの移転を含めて五十五名程度の雇用が創出されることとなります。

 また、鳴門市の「富田製薬株式会社」においては、新たに医薬品製剤の製造工場が整備されることとなり、七名程度の新規雇用が予定されております。

 さらに、本年七月から、美波町内で実施してきた「過疎地域におけるコールセンターの実証実験」の終了後、委託先である「株式会社テレコメディア」が、来年四月から正式にコールセンターを開設することが決定し、三十名程度の新規雇用が創出されることとなりました。

 こうした県内立地の動きをさらに加速するため、今月六日の「徳島ビジネスフォーラムin東京」に続き、十三日から四日間、名古屋市で開催された異業種交流の展示会「メッセナゴヤ」へ初めて出展し、本県の強みである「輝く二つの光」、LEDと光ブロードバンドを、大都市圏で大いにアピールしたところであります。

 来年二月には、大阪市においても「徳島ビジネスフォーラム」を開催することとしており、今後とも、「本四高速への全国共通料金制度の導入」などによる立地環境向上の機を逃すことなく、戦略的な企業誘致活動を展開し、県内経済の活性化と雇用の確保に、しっかりと繋げて参ります。

 次に、「産業人材の育成」についてであります。

 少子高齢化による労働力人口の減少が深刻な問題となる中、仕事に対する女性の意欲と能力を引き出すとともに、活躍の場を広げ、地域経済発展の推進力とすることが重要となっております。

 このため、本県では、県内の学識経験者や企業、さらには子育て支援団体など、各界各層において第一線で活躍中の女性の方々にも御参画いただき、新たに「働く女性応援ネットワーク会議(仮称)」を設置することと致しました。

 今後、この会議において、女性の仕事力向上やワーク・ライフ・バランスの推進など、様々な課題や具体的な対策について幅広く御論議いただき、女性の社会進出と雇用促進に結び付け、本県経済を支える優秀な人材の確保に努めて参ります。

第三点は、「安全安心・実感とくしま」の実現であります。

 まず、「地震津波・防災減災対策」についてであります。

 南海トラフ巨大地震に関する被害想定につきましては、去る七月に公表致しました「人的被害」や「建物被害」の「第一次想定」に引き続き、この度、「ライフライン被害」や「避難者数」などを示した「第二次被害想定」を公表したところであります。

 この想定では、最大のケースで、県内の断水人口が「六十八万九千人」、停電軒数が「四十万九千軒」、さらには、避難者数が「三十六万三千人」に上るなど、いずれも、本県にとって大変厳しい結果となりました。

 また、併せて、「ハザードマップの作成」や「避難訓練の実施」など、津波からの避難を確実にするための体制整備が必要な区域として、「津波災害警戒区域(イエローゾーン)案」についても、全国に先駆けて公表したところであります。

 県民の皆様には、普段からの十分な備えや、地域での防災活動への積極的な参加について、これまで以上に意識を高めていただきたいと考えており、来月二十日には、初の取組みとして「とくしま情報伝達訓練」を県下全域で実施致します。

 この訓練は、県民お一人おひとりの携帯電話に一斉配信された「緊急速報メール」を合図に、「しゃがむ・頭を守る・じっとする」といった一連の待避行動を実践していただく、いわゆる「シェイクアウト訓練」を中心とするものであり、この機会に多くの皆様に、地震発生時の対応を再確認いただきますよう、御協力をお願い申し上げます。

 今後とも、「震災を迎え撃つ」との気概を持って、地域の実情に合った効果的な防災・減災対策を、より一層加速させて参ります。

 次に、「津波迂回ルートの整備」についてであります。

 県南地域における唯一の幹線道路である国道五十五号につきましては、「南海トラフ巨大地震」の発生時に、多くの地域で津波による浸水が想定されており、孤立化を防ぐためには、代替手段としての「津波迂回ルート」を早期に確保することが不可欠であります。

 このため、「短期間で新たに道を切り開く」優れた技術力を有する「陸上自衛隊・徳島駐屯地」の「第十四施設隊」により、急峻な山間部の未開通区間を含む「一般県道芥附海部線」の「開削工事」を実施していただけるよう協議を進めて参りました。

 この結果、本県では平成三年以来となる、自衛隊による「開削工事」について、去る二十日に協定を締結したところであり、来月十四日、地元海陽町において「起工祝賀式」を執り行う運びとなりました。

 今後とも、地域の方々の命と生活を守る「津波迂回ルート」の一日も早い完成に向け、自衛隊・地元自治体と一体となって取り組んで参ります。

 次に、「新しい海部病院」についてであります。

 「県南地域の新たな防災拠点」づくりの核として、全国に先駆けた「高台移転」に取り組んでいる「新・海部病院」につきましては、この度、基本設計を終えたところであります。

 新病院では、「平常時」における医療の提供はもとより、「発災時」には、多くの助かる命を助ける「災害拠点病院」として、表裏一体となった、いわゆる「リバーシブルな機能」を備えることと致しております。

 屋上には「ヘリポート」を設け、ドクターヘリの運航により、救急医療の強化を図るとともに、「地域医療研究センター」を整備することにより、将来の地域医療を担う若手医師の研究・研修・実習を強力に支援致します。

 そして、「災害時」には、被災患者を受け入れる「災害病棟」として運用できる設計としたほか、自衛隊や海上保安庁の「救難ヘリ」が離発着可能な「ヘリポート」として屋上部分を使える「立体駐車場」を併設するなど、県南地域の皆様の命を守る「先端災害医療拠点」として、平時・災害時の双方における機能の充実・強化を図って参ります。

 次に、「食の適正表示対策」についてであります。

 本年十月以降、県内外のホテルや百貨店のレストランで、メニュー表示と異なる食材を使用していたことが相次いで発覚し、「食への信頼」を揺るがす、大きな問題となっております。

 こうした事態を受け、県におきましては、「とくしま食品表示Gメン」が県内のホテルに併設するレストランに立ち入り、景品表示法に係るメニューの適正表示について、啓発と指導を実施致しました。

 しかしながら、景品表示法においては、表示の基準が曖昧であることや、県の調査権限が限定されており、一般的な啓発指導に留まるとの課題があることから、今月十九日、消費者庁へ赴き、「食の適正表示対策の強化」について、緊急提言を行って参りました。

 その際、消費者庁長官からは、「地方自治体の体制強化」について、前向きな御発言をいただいたところであります。

 今後とも、「県民目線」、「消費者目線」に立ち、食に関する不適切な表示に対し毅然とした態度で臨み、県民の皆様の「食の安全・安心の確保」にしっかりと努めて参ります。

 第四点は、「環境首都・先進とくしま」の実現であります。

 本格的な冬の到来が近づく中、四国電力株式会社からは、電力需給見通しを踏まえ、「無理のない範囲での節電」の協力が要請されております。

 本県と致しましては、「自然エネルギーの宝庫」である強みを活かし、エネルギーを「創ること」と「上手に使うこと」に着目して、「我慢する省エネ」から「賢い省エネ」へと一歩踏み出す「スマートなライフスタイルへの転換」に挑戦する、本年度の「徳島冬のエコスタイル」を全県を挙げて実施しております。

 今月一日から来年三月末までの期間におきまして、「室温設定二十度」の徹底とともに、
・みんなでエネルギーについて考えるフォーラムの開催をはじめ、
・「地球に優しい暮らし方川柳」の募集、
・「エコライフ・ノート」の作成・普及
など、新たな取組みを順次進めているところであります。

 今後とも、「攻めの省エネ」を加速する、本県ならではの工夫を凝らした「エコスタイル」を県民総ぐるみで展開し、「持続可能な省エネ社会の実現」に向け、積極果敢に取り組んで参ります。

 第五点は、「みんなが主役・元気とくしま」の実現であります。

 本県では、障害者就労施設の工賃向上のため、これまでも、共同受注窓口の設置や、阿波藍、和三盆など、「徳島らしさ」を活かした商品開発に取り組んで参りました。

 こうした授産製品のブランド化をより一層推進するため、障害者の方々の研ぎ澄まされた「感性」、優れた「技術」と、専門アーティストの「創造力」とを結び付け、本県が誇る「藍染め」をベースとした新商品を開発致しました。

 来月から「大阪・東京・横浜」において順次、展示・商談会を開催するなど、全国に向け、販路展開を進めて参ります。

 今後とも、障害者の方々の活躍の場を新たに広げ、「全国第三位」の高水準にある工賃の一層のアップを図りながら、「さらなる自立」を積極的に支援して参ります。

 第六点は、「まなびの邦・育みとくしま」の実現であります。

 グローバル社会を切り拓き、世界で活躍する人材を育成することは、本県はもとより、我が国全体の成長戦略として必要不可欠であり、初等中等教育段階から計画的に推進していく必要があります。

 そこで、本年度から新たに、小学生が外国語指導助手「ALT」と交流し、生きた英語に触れる機会を提供する「デイキャンプ」や、県立中学校の生徒を対象とした「海外語学研修」などの取組みを開始致しました。

 さらに、ドイツ・ニーダーザクセン州との友好交流拡大の一環として、夏休みに本県の高校生を派遣し、これに対し、今月六日からは、ニーダーザクセン州の訪問団を受け入れて、生徒間の相互交流を深め、国際感覚やコミュニケーション能力の育成を図ったところであります。

 こうした取組みによって、この度、文部科学省の海外留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」の賛同人としてお声掛けがあり、未来を担う若い世代に対し、私から「目指せ!『地球人』」というメッセージを贈らせていただいたところであります。

 今後とも、コミュニケーションの手段としての語学力の向上はもとより、「世界」を意識した「自己探究」を行い、夢や希望に向かって、自ら「主体的に」行動できる能力を備えた次世代のグローバルリーダーの育成に、積極的に取り組んで参ります。

第七点は、「宝の島・創造とくしま」の実現であります。

 まず、「四国新幹線の実現」に向けてであります。

 本年九月、四国・近畿・九州の「志」を同じくする十府県が結束した「関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会」が設立されたところであります。

 この協議会の設立を記念し、高速交通インフラの整備に向けた機運醸成を図るシンポジウムが、昨日、東京都内で開催され、私も出席し、「国土の強靱化」や「技術立国日本の再生」、「地域間格差の解消」など、「四国新幹線」による「国づくり」の意義について、しっかりと発信して参りました。

 「新たな日本の未来」を築き上げるために不可欠である「四国新幹線の実現」に向け、今後とも、リーダーシップを持って、各府県との連携をさらに深めて参りますので、議員各位の御理解、御協力をお願い申し上げます。

 次に、「広域行政の推進」についてであります。

 本県では、府県域を越える広域課題に対応し、一体的な発展を目指すため、圏域ごとに「四国」、「中四国」、「近畿」の各知事会に参画しておりますが、来る平成二十六年度には、これらの知事会が揃って本県において開催されることとなりました。

 まず、来年五月二十二日には、二府八県の知事で構成する「近畿ブロック知事会議」を、「関西広域連合」の運営方針を決定する「広域連合委員会」と併せて開催致します。

 続いて、六月三日には、四県知事による「四国知事会議」、さらに、秋には、九県の知事及び経済団体代表が一同に会する「中四国サミット」の開催が決定しております。

 これらの会議を、「本四高速の全国共通料金化」などにより高まる本県の可能性をアピールする絶好の機会と致しますとともに、この徳島の地から、地域の抱える様々な課題解決に向けた「処方箋」を全国に発信して参ります。

 最後に、「徳島ヴォルティス」につきましては、去る二十四日、今シーズンの「J2リーグ」最終戦を勝利で飾り、「第四位」の成績により、「J1リーグ」への昇格をかけた「プレーオフ」へ進出することとなりました。

 明後日には、本拠地ポカリスエットスタジアムにおいて準決勝を戦うこととなり、悲願の「J1昇格」へ向け、県民の皆様の期待も最高潮に達しております。

 この正念場を見事勝ち抜いていただくことを、大いに期待致しております。

 また、「ゆるキャラグランプリ二〇一三」に挑戦していた本県のマスコット「すだちくん」は、約三十万票を獲得し、千五百八十体のキャラクターの中で「第十二位」に躍進致しました。

 応援・投票してくださった全ての皆様に心から感謝申し上げます。

 今回のグランプリの顔となる十四体のキャラクターにも採用され、念願のメジャーデビューを果たすこととなり、これを弾みとして、さらに積極的なプロモーションを全国へ展開して参ります。

 次に、今回提出致しております議案の主なものにつきまして御説明致します。

 第一号議案は一般会計、第二号議案は特別会計についての補正予算であり、予算以外の提出案件と致しましては、条例案十四件、契約議案一件、その他の案件三件であります。

 第五号議案は、国の退職手当法に準拠し、「早期退職募集制度」を導入するなど、本県職員の退職手当制度を見直すものであります。

 第十三号議案は、地域の治安の維持・向上を図るため、本県の警察署の管轄区域を統合し、来年四月から、吉野川警察署と阿波警察署を「阿波吉野川警察署」に、美馬警察署とつるぎ警察署を「美馬警察署」に、それぞれ名称等の変更を行うものであります。

以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。

 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。