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平成26年2月徳島県議会定例会知事説明

 本日、二月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠に有難うございます。

 ただ今、提出致しました議案の御説明と合わせ、県政に取り組む私の所信を申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 「経済の好循環」によりデフレ脱却を目指す政府の経済政策によって、景気回復が緩やかに広がりつつありますが、地方においては、未だその実感が十分とは言えず、四月に迫った消費税率引き上げによる影響が大いに懸念されております。

 県と致しましては、景気の腰折れを食い止め、県内経済や県民生活を守り抜くため、まずは、先の定例会において、国の補正予算を積極的に先取りした「十一月補正予算」を編成致しました。

 加えて、「二の矢、三の矢」として本定例会に提出した、まず、「平成二十六年度当初予算案」においては、「五年連続の増額」となる総額四千七百七十七億円を計上するとともに、「二月補正予算案」、これに、先の「十一月補正予算」を合わせた「十五か月プラス・アルファ予算」として、平成二十五年度の「十四か月予算」を上回る四千九百三十九億円を確保し、切れ目のない効果の発現に最大限の意を用いたところであります。

 具体的には、
・本県の強みを活かし、産業競争力の底上げを図る「経済・雇用対策の推進」
・大規模災害を迎え撃ち、県民の皆様の命や暮らしを守る「安全・安心対策の推進」
・県民の皆様が光り輝く郷土・徳島を実感できる「宝の島・とくしまの実現」
の三つの柱により、「課題解決先進県」として、未来を見据えた「成長戦略」を具現化する施策を重点的に構築致しました。

 また、公共事業につきましては、「事前防災・減災対策」や「社会資本の老朽化対策」へ重点投資する「大胆な質の転換」を図り、「平成に入って」最大となる対前年度比七.五%増の伸びを確保したところであります。

 さらに、十一月補正予算からスピード感を持って講じて参りました、本県独自の消費税増税対策を本格展開するため、昨年から市町村や商工団体と準備を重ねて参りました、四月からの県下全域における「地域商品券の発行」に取り組み、県内での消費拡大を直接促して、「地域経済の好循環」にしっかりと繋げて参ります。

 併せて、「中小企業振興資金」の拡充や専門家派遣により、県内中小・小規模事業者の皆様を経営・金融の両面から一体的に支援して参ります。

 さらには、勤労者や低所得者の方々の不安を解消し、生活を支えるため、十一月補正予算で貸付対象を拡大した「勤労者支援資金」、「生活福祉資金」について、利用者ニーズを踏まえたきめ細やかな運用を図るなど、十重二十重の対策を実施して参ります。

 来る平成二十六年度は、本県において「陸・海・空」の高速交通体系が飛躍的な進化を遂げる、新たな飛躍へ向けた「幕開けの年」であります。

 「創造的実行力」を持って「徳島の可能性」にさらに磨きをかけ、このチャンスを大きく花開かせるよう、全力で取り組んで参りますので、議員各位におかれましては、御理解、御協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 続きまして、主な事業につきまして御報告申し上げます。

 第一点は、「にぎわい・感動とくしま」の実現であります。

 まず、「本四高速・全国共通料金対応戦略」についてであります。

 昨年末の十二月二十日、国土交通省から「新たな高速道路料金に関する基本方針」が発表され、本年四月から本四高速へ「全国共通料金」が導入されることとなりました。

 本県が全国に先駆けて、格差是正を主張し、その実現を県議会はじめ、県内外の関係団体の皆様とともに繰り返し、強く求めてきた努力が報われたものであり、議員各位の御支援、御協力に対し、心から感謝申し上げる次第であります。

 併せて、昭和四十五年度からこれまで続けて参りました、他の地域にはない総額五百四十六億円の出資が、本年度をもって終了し、本県をはじめ四国が、ようやく全国と同じスタートラインに立つことができました。

 本県では、この状況を早い段階から見据え、昨年六月には「本四高速・全国共通料金対応戦略」を策定するとともに、十月には、この取組みをさらに加速するため、「戦略・第二弾」を追加し、切れ目のない施策展開を図って参りました。

 これらに一層の磨きをかけ、目前に迫った「千載一遇のチャンス」を県勢飛躍に確実に繋げるため、この度、「第三弾」として、
・世界に誇る「阿波おどり」と「すだちくん」の連携による全国への「魅力発信」
・立地環境の向上を活かした戦略的な「企業誘致の推進」
・観光客、宿泊者の飛躍的な増加に繋げる「おどる宝島!とくしまキャンペーン」の展開
など、総合的な対策を取りまとめたところであります。

 本四高速が、名実ともに「夢の架け橋」となる平成二十六年度は、一方で「大競争時代の幕開け」であり、さらなる知恵と工夫に本県の総力を結集し、徳島の未来をしっかりと切り拓いて参ります。

 次に、「スポーツ競技力の向上」についてであります。

 今、まさに熱戦が繰り広げられている「ソチ冬季オリンピック」に続き、六月にはブラジルで「サッカー・ワールドカップ」が開催されるなど、今年は、まさに「スポーツ・イヤー」であります。

 六年後には、「東京オリンピック・パラリンピック」、さらに、その前年、二〇一九年には「ラグビー・ワールドカップ」の日本開催、そして、二〇二一年には、生涯スポーツの国際大会「ワールドマスターズゲームズ」がアジアで初めて、本県をはじめ、関西において開催されることとなり、トップアスリートを目指す世代はもとより、幅広い年代の方々にとって、国際大会への参加が現実のものとなります。

 本県におきましても、このチャンスを活かし、課題となっている国体順位の向上はもとより、オリンピック・パラリンピックを視野に入れた選手の育成・強化を図るため、「スポーツ王国とくしま推進基金」を大幅に拡充し、本県選手が全国、さらには、世界を舞台に活躍できるよう、積極的な施策展開を行って参ります。

 また、本県唯一の「スポーツ科学科」が設置された「鳴門渦潮高校・大津キャンパス」において、新たに「寄宿舎」を整備し、県内外から優れた人材を受け入れることにより、本県のスポーツ振興を担う「スポーツ拠点校」として、さらなる競技力の向上やトップアスリートの養成を目指して参ります。

 次に、「徳島ヴォルティスのJ1参戦」についてであります。

 「徳島ヴォルティス」が四国で初めて参戦する「サッカーJ1」のリーグ戦開幕まで、あと二週間を切り、さらに、三月八日のホーム開幕戦では、昨年のリーグ四位の強豪「セレッソ大阪」を迎え撃つこととなりました。

 「徳島ヴォルティス」がJ1という「夢の舞台」で活躍し、定着するためには、県を挙げてのサポート体制や環境整備が急務であります。

 そこで、県内各界の皆様から成る「徳島ヴォルティスJ1昇格おもてなし協議会」並びに「地元部会」を昨年十二月に設立し、幅広い御意見をいただき、具体的な対応を進めて参りました。

 県民の皆様が待ちに待った開幕に向け、「ポカリスエットスタジアム」周辺の渋滞・輸送対策や観光・宿泊・物産対策など、サポーターをはじめ、県内外からお越しになる大勢の皆様が快適に試合を観戦していただけるよう、スピード感を持って環境整備を図りますとともに、この絶好の機会を捉え、全国に「徳島」を広く発信して参ります。

 第二点は、「経済・新成長とくしま」の実現であります。

 まず、「農林水産業における新成長ビジネスの展開」についてであります。

 農林水産業の成長産業化のためには、今後、二〇二〇年までに倍増が予測される「世界の食市場」をターゲットとした「輸出の促進」、高付加価値化や差別化による「六次産業化の推進」が不可欠であります。

 このため、「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録され、日本の食や食材に世界から熱い目が向けられているチャンスを逃すことなく、
・和食の普及に合わせた「県産食材の情報発信」
・相手国の食文化への「県産食材の融合」
など、海外における「とくしま食材」の普及に積極的に取り組んで参ります。

 また、検疫上の問題から、これまで輸出が困難であった「欧米」向けに、本県が誇る柑橘類をはじめ、青果物の輸出を可能とするため、「相手国の輸入条件」に対応した産地づくりに取り組むほか、シンガポールや台湾、香港で、消費者やバイヤーへの「プロモーション」を支援するなど、「海外輸出戦略」を強力に推進して参ります。

 さらに、国が成長戦略に掲げる「六次産業化」を総合的に展開するため、健康や福祉、観光分野との連携による商品・サービスの創出に加え、高校教育の段階から六次産業化を支える人材の育成を進めるとともに、「とくしまブランド」の発信力を強化し、首都圏をはじめ大都市圏での販路開拓に取り組んで参ります。

 今後とも、「徳島ならでは」の知恵と工夫により、地域資源を余すところなく活用した、生産者や事業者の意欲的な挑戦を強力に支援し、農林水産業が地域を牽引する魅力ある産業となるよう、全力で取り組んで参ります。

 次に、「農業の競争力強化」についてであります。

 国においては、四十年余りにわたり実施されてきた「米の生産調整」の見直しや、農業経営の効率化のため、農地利用の集約化を進める新たな仕組みづくりなど、まさに「農政の大改革」が実施されようとしております。

 この転換期に即応し、「攻めの農業」を確立していくため、本定例会に提案した補正予算と来年度当初予算において、総額三億七千万円の「農業構造改革支援基金」を造成することと致しております。

 この基金を活用し、新たな農地仲介組織として整備される「農地中間管理機構」を核とした農地集積を円滑に進め、規模拡大による「もうかる農業」を支援して参ります。

 また、主食用米の消費が減り続ける中で、生産調整制度の見直しを見据え、
・米や米粉の需要拡大
・飼料用米の生産流通体制の整備
・野菜をはじめ、園芸作物の生産拡大
をしっかりと支援し、担い手の経営安定に繋げて参ります。

 次に、「次世代林業プロジェクトの推進」についてであります。

 「徳島すぎ」が「主伐の時代」を迎え、豊富な資源を背景とした「循環型の成長産業」として、本県林業を確立する好機が到来しております。

 本年五月には、住宅資材市場で国内最大手の「ナイスグループ」の大型製材工場がいよいよ稼働する予定であり、
・本県が得意とする板加工の「製材所」
・四国唯一の「合板工場」
・国内唯一の「スギMDF工場」
と合わせて、「根元から梢まで」余すことなく利用する、「徳島ならでは」の効率的な加工体制が完成することとなります。

 一方、四月には、「徳島県林業公社」と「とくしま森とみどりの会」を統合した公益社団法人「徳島森林づくり推進機構」が発足致します。

 全議員の御提案により先の定例会で制定され、同じく四月に施行される「徳島県豊かな森林を守る条例」とともに車の両輪となり、公有林化の推進や、公有林の一体的な管理運営、さらには、個人管理が困難な私有林の経営受託を行うなど、「森林の公的管理」を強化し、豊かな森林を次世代に繋ぐとともに、県産材の増産を積極的に推進して参ります。

 「川上から川下まで」県産材の増産体制と加工流通体制が整う中、十年間で「県産材の生産・消費の倍増」を目指す「次世代林業プロジェクト」をさらに加速させて参ります。

 次に、「徳島の強みを活かした成長産業の振興」についてであります。

 「徳島モデル」の取組みとして高く評価される「サテライトオフィス・プロジェクト」により、県内各地で、映像やデザイン、ICT関連など、新たな分野の企業や人材の集積が加速しております。

 これらの、いわゆる「クリエイティブ産業」は、今後の成長分野として期待され、今や、本県の大きな強みとなっており、こうした強みをさらなる産業の集積や、次代を担う人材育成に活かすことが求められております。

 このため、昨年九月、全国に先駆けて神山町で開催され、次世代放送システム「4K」の最新技術が発表された「全国4K祭」を発展させ、平成二十六年度、「4K・Tokushima二〇一四」を開催し、「4Kを実証するなら徳島!」と、本県の優位性を大いにアピール致します。

 また、産学官連携による人材育成をさらに充実させ、新たに、県内高等教育機関との連携により、中高生を対象とした講座を開催するなど、ジュニア世代から将来のクリエイターを発掘・育成して参ります。

 今後とも、「新たな成長分野の創造」を徳島から全国へ発信し、成長産業の振興に積極果敢に取り組んで参ります。

 第三点は、「安全安心・実感とくしま」の実現であります。

 まず、「地震津波・防災減災対策」についてであります。

 本年一月に公表された南海トラフ地震の発生確率は、「今後三十年以内で七十パーセント程度」と、昨年よりも引き上げられ、これまで以上にスピード感を持って地震・津波対策に取り組む必要があります。

 そこで、平成二十六年度においては、市町村の取組みを総合的に支援する「とくしまゼロ作戦・緊急対策事業」を、予算規模で平成二十五年度当初の一.五倍と大幅に拡充し、避難路や身近な避難場所の整備、避難所機能の充実強化など、地域の実情に応じたきめ細かな対策を、より一層加速させて参ります。

 また、地震・津波対策を推進する上では、「自助・共助」の役割が極めて重要であるため、
・「FCP(家族継続計画)」の普及啓発による「自分の命は自分で守る」県民運動の展開
・地域と企業との連携による防災活動の推進
など、震災を迎え撃つ「地域防災力の強化」を図るとともに、木造住宅や民間建築物の耐震化支援制度「待ったなし!すまい・たてもの耐震化事業」を拡充し、さらなる耐震化の促進に取り組んで参ります。

 一方、東日本大震災はもとより、昨年の伊豆大島での土石流災害などを踏まえ、「災害への備え」としての「地籍調査」の重要性が一段と高まっております。

 このため、集中豪雨による土砂災害が想定され、過疎・高齢化の進行により境界確認が困難となっている中山間地域を、「山地災害関連区域」として「重点エリア」に追加するとともに、平成二十六年度においては、取組み強化前である平成二十年度の三倍を超える十億円の予算規模を確保し、地籍調査の一層のスピードアップを図って参ります。

 現在、国においては、本県がその制定をいち早く提言し、昨年十一月に成立した「南海トラフ地震対策特別措置法」、続いて十二月に成立した「国土強靱化基本法」を両輪として、地震・津波対策の強化が具現化しつつあります。

 今後とも、国の動向を十分注視し、機を逸することなく、これらの法律を最大限に活用して、「震災時の死者ゼロ」の実現に向けた取組みに全力を傾注して参ります。

 次に、「食の適正表示対策」についてであります。

 昨年来、「食への信頼」が大きく揺らぐ中、本県では、先の定例会における意見書採択をはじめ、県議会のお力添えをいただきながら、国に対し、「景品表示法改正」の必要性を強く訴えて参りました。

 こうした取組みが実を結び、「都道府県知事への権限の付与」を含む景品表示法の改正が、今月下旬にも今国会に諮られる見込みであり、国に先駆け、本定例会に、メニュー等の表示に関する飲食店の「遵守事項の明確化」、「調査権限の強化」を盛り込んだ「食の安全安心推進条例」の改正案を提出したところであります。

 また、先月二十五日には、「鳴門わかめ」の加工業者に対し、産地偽装の疑いで県警が捜査に着手致しました。

 このような産地偽装は、「とくしまブランド」全体の信頼を大きく傷つけるとともに、消費者はもとより生産者など、県民への裏切り行為であり、許し難いものであります。

 このため、今月四日には、消費者庁長官に対し、「不当利得の返還」や「悪質な事業者への厳正な処分」など、「食品の産地偽装防止対策」について緊急提言を行って参りました。

 今後とも、「不正は絶対に許さない」との強い気概で、監視体制のさらなる強化に努め、「食への信頼確保」に全力で取り組んで参ります。

 次に、「県立病院における医療体制の充実」についてであります。

 「中央病院」につきましては、新病院開院後、新生児集中治療室「NICU」の開設や、小児救急拠点病院の指定、ドクターヘリの運航により、「新生児から高齢者まで、フルカバーの救命救急」拠点としての機能を発揮し、救急患者の受入増加を図っているところであります。

 来年度は、難易度の高いがん手術を正確かつ迅速に行い、術後の患者の負担が少ない、最新鋭の「内視鏡下・手術支援ロボット(ダヴィンチ)」を導入することと致しており、徳島大学病院と一体となった「総合メディカルゾーン本部」として、「高度先進医療」の提供に努めて参ります。

 また、「三好病院」につきましては、「がん」に対して、手術・放射線治療・化学療法、さらには「緩和ケア内科及び病棟」を備えた、「フルセットの治療体制」を持つ、県西部地域はもとより「四国中央部の拠点」となるよう、鋭意、取り組んで参ります。

 さらに、「海部病院」につきましては、平時における医療の提供と発災時に多くの助かる命を助ける「先端災害医療拠点」を目指して、本格的に「新病院の本体工事」に取り組み、全国に先駆けた「高台移転」と「牟岐バイパス」、「避難広場」の三点セットとともに、「日本赤十字社の備蓄庫」を加えた「県南地域の新たな防災拠点」の早期整備に、引き続き、全力を傾注して参ります。

 これら県立三病院に徳島県鳴門病院を加えた医療提供体制の一層の充実を図り、県民の皆様が安心して医療を受けられるよう、しっかりと取り組んで参ります。

 第四点は、「環境首都・先進とくしま」の実現であります。

 まず、「自然エネルギーの導入促進」についてであります。

 本県では、全国トップクラスの支援制度により、昨年十二月に小松島市内で、四国最大級となるメガソーラーが着工されるなど、太陽光発電施設の立地が急速に進展しております。

 国内外で発電技術の進歩が見られる中、「風力」や「小水力」、「バイオマス」など、太陽光に続く「次世代の自然エネルギー」の導入は時代の趨勢であり、最新の情報にアンテナを高くしつつ、専門的な観点からの調査研究を重ねていくことが重要であります。

 このため、電気事業者や研究機関、大学関係者など、エネルギー問題に知見を有する方々による「徳島県自然エネルギー戦略プロジェクトチーム」を一月二十八日に立ち上げ、徳島の高い潜在力を活かした「今後の自然エネルギーのあり方」について、議論をスタートさせたところであります。

 さらなる地域活性化に繋がる自然エネルギーの活用方策など、次世代の新たな分野への対応に、産学官民の叡智を結集して参ります。

 次に、「省エネ型ライフスタイルへの転換」についてであります。

 本県では、「攻めの省エネ」を核に据えた「徳島夏及び冬のエコスタイル」を、県を挙げて、また、関西広域連合と連携して広域的に展開するなど、「ライフスタイルの転換」の普及拡大に努めて参りました。

 加えて、昨年七月には、リース方式を活用し、全国に先駆け、県内「歩行者用信号機」の「LED化・一〇〇%」を達成するなど、「徳島モデル」の展開を図ってきたところであります。

 こうした成果をさらに加速させるため、本県の強みである「豊かな自然エネルギー」や「全国屈指のブロードバンド環境」を活かし、ICTの活用によるエネルギー使用の最適化を図り、地域総ぐるみでエネルギーの地産地消を推進する「スマートコミュニティ」の実現を目指して参ります。

 今後とも、持続可能な省エネ社会の構築に向け、昨年十二月に策定した「第二次徳島県環境基本計画」に掲げる「新たな価値の創造」に積極的に取り組んで参ります。

 次に、「野生鳥獣の適正管理」についてであります。

 「ニホンジカ」や「ニホンザル」など、野生鳥獣の生息数の増大や生息域の拡大に伴い、農作物や自然植生への被害が深刻化しており、個体数の削減や被害の防止に向けた対策が強く求められております。

 このため、まず、「ニホンジカ」については、「囲いわな」による効果的な捕獲方法の実証を重ねるとともに、「安全で良質な食肉」を確保するための「衛生管理ガイドライン」の検証や、「六次産業化」も視野に入れた「シカ肉の安定供給システム」の構築に取り組み、地域資源としての利活用を推進して参ります。

 また、「ニホンザル」については、効果的な捕獲の実施など、地域での取組みを強化するとともに、大学との連携による「個体群の新たな管理モデル」の実証に取り組んで参ります。

 今後とも、鳥獣被害の軽減に向けた総合的な対策を強化し、豊かで暮らしやすい農山村の実現に取り組んで参ります。

 第五点は、「みんなが主役・元気とくしま」の実現であります。

 まず、「社会保障の充実」についてであります。

 本年四月から「社会保障と税の一体改革」として、消費税率の引き上げが行われる中、「子育て支援の充実」に重点的に取り組んで参ります。

 とりわけ、平成二十七年度から予定されている「子ども・子育て支援新制度」の本格施行を見据え、市町村との緊密な連携の下、待機児童解消に向けた保育所整備や、保育緊急確保事業をはじめとする子育て支援施策を加速させて参ります。

 また、今後さらに増加するひとり暮らしや認知症の高齢者が、住み慣れた地域で安心して生活できるよう、県、市町村や関係機関が一体となった在宅医療の体制強化や、地域の実態に応じた認知症対策など、「地域包括ケアシステム」の構築に向けた「医療・介護」の取組みについても充実を図り、社会保障新時代に向けた課題解決に、しっかりと努めて参ります。

 次に、「障がい者の自立と社会参加の促進」についてであります。

 平成二十四年四月、「旧徳島赤十字病院」跡地にオープンした「発達障がい者総合支援ゾーン」は、福祉・教育・医療施設を集結し、発達障がい者を総合的に支援する拠点であります。

 こうした全国に類のない取組みは、国内外から大きな注目を集めるとともに、総合窓口である「発達障がい者総合支援センター・ハナミズキ」の利用者数が倍増するなど、着実に成果が現れております。

 この「徳島モデル」を拡大し、地域の方々の切実な御要望を踏まえ、全県的な視野に立って、発達障がい者支援体制をさらに強化するため、新たに、県西部の拠点となる「ハナミズキ・西部サテライト」を整備することと致しました。

 また、平成二十二年四月に美馬商業高校に併設して開校した「池田支援学校・美馬分校」につきましては、地域の特別支援教育の中核校として機能強化を進めているところであります。

 この度、つるぎ高校の開校に伴い、これまで美馬商業高校が使用していた空き校舎を有効活用し、エレベーターやスロープ、情報実習室の整備など、教育環境の充実を図るとともに、「ハナミズキ・西部サテライト」についても、同校の施設内に開設することと致しました。

 こうして誕生する新たな拠点を核に、西部テクノスクールをはじめ関係機関が一体的に連携し、県西部における発達障がい者に対する「早期発見・早期支援」や「就労支援」、「学習支援」の充実・強化に取り組んで参ります。

 第六点は、「まなびの邦・育みとくしま」の実現であります。

 まず、「未来へ飛躍する人材の育成」についてであります。

 「教育立国」の実現を目指す我が国において、「グローバル人材の育成」は、官民を挙げて取り組むべき重要課題と位置付けられております。

 本県においても、グローバル化に対応した「未来を切り拓いていく力」の育成に重点的に取り組むこととしており、来年度、新たに、「県立牟岐少年自然の家」をはじめ、県南地域一帯を拠点とした「Tokushima英語村プロジェクト」を展開することと致しました。

 高校生が、アメリカ・ハーバード大学など、同世代・多国籍の学生と生活を共にし、県内で擬似留学体験する機会を通じて、次世代のグローバルリーダーを育成して参ります。

 また、昨年、本県中等教育を牽引する「リーディング・ハイスクール」に指定した「城ノ内中学校・高等学校」においては、教育内容の充実に加えて、コンピュータを活用した「語学学習システム」を導入し、語学力の向上を支援する学習環境の整備を図って参ります。

 さらに、国に先駆けて実施して参りました、三十五人を上限とする「少人数学級」編制につきましては、現在の「小学一年から五年」及び「中学一年」に加え、新たに「小学六年」にも導入して参ります。

 これにより、来年度は「小学一年から中学一年」まで、連続した「全ての学年」において少人数学級を実施し、きめ細やかな指導をより一層充実して参ります。

 今後とも、確かな学力と豊かな心を備えた「未来を創造する、たくましい人づくり」を積極的に進めて参ります。

 次に、「いじめ防止の取組み」についてであります。

 次代を担う青少年の健全育成を図る上で、いじめ問題への対応は極めて重要な課題であり、その未然防止や早期発見・早期解決に積極的に取り組んで参りました。

 そこで、本県における、さらなる取組みの推進と組織体制の強化を早急に図るため、本定例会に「いじめ防止対策推進法施行条例案」を提出したところであります。

 この条例案では、学校や教育委員会と警察、法務局など関係機関の連携強化はもとより、教育委員会及び知事の下にそれぞれ附属機関を置き、重大事態に対する調査を行うこととし、さらに、調査結果を踏まえ、知事が教育委員会に対し必要な措置について意見を述べることができることと致しております。

 こうした本県独自の体制整備により、今後とも、児童生徒をいじめから守り抜くため、「いじめは絶対に許さない」との基本認識の下、実効性ある対策を進めて参ります。

 第七点は、「宝の島・創造とくしま」の実現であります。

 まず、「女性が活躍する社会づくり」についてであります。

 本県においては、審議会等の委員や会社役員等に占める女性の割合がいずれも「全国第一位」となるなど、これまで全国のトップランナーとして、女性が活躍できる環境づくりを官民挙げて進めて参りました。

 昨年十月には、阿南市において「日本女性会議」が開催され、「男女共同参画立県とくしま」の歩みを一段と加速したところであります。

 折しも、国においては、新たな成長戦略の柱として、「女性が輝く日本の実現」を掲げており、本県においては、このチャンスを捉え、「阿波女」の皆様のさらなる飛躍に繋げるため、来る平成二十六年度を「女性の活躍元年」と位置付けることと致しました。

 働く女性を応援し、ワーク・ライフ・バランスの推進や子育て支援に積極的に取り組むとともに、「女性の活躍推進フォーラム」を開催し、防災やまちづくりなど、新たな場面で女性の活用が図られるよう、社会全体での取組みを推進して参ります。

 次に、「第二十五回全国みどりの愛護のつどい」の開催についてであります。

 本年五月二十四日、鳴門・大塚スポーツパークにおいて開催致します「みどりの愛護のつどい」は、緑豊かな潤いのある住みよい環境づくりを推進するため、例年、国営公園をはじめ都市公園を会場として、皇室の御臨席を仰いでいる栄えある大会であり、緑化活動の功労により表彰を受賞される皆様をはじめ、県内外から多数の御参加をいただいております。

 四国の県営都市公園では初となる開催を通じて、「緑を守り育てる」気運を県内はもとより、全国へ発信し、「都市緑化の『わ』」を大きく広げて参ります。

 併せて、本県独自のおもてなしと致しまして、「阿波おどり」や「ベートーヴェン第九」などの「あわ文化」を紹介するとともに、式典行事に欠かせない音楽演奏につきましては、「徳島少年少女合唱団」や「徳島交響楽団ジュニアオーケストラ」をはじめとする県内の子どもたちと、プロの音楽家から成る「とくしま記念オーケストラ」との共演により次世代育成の機会とするなど、多くの県民の皆様が集う「徳島ならでは」の大会として参ります。

 次に、今回提出致しております議案の主なものにつきまして御説明致します。

 第一号議案より第二十五号議案は、平成二十六年度一般会計はじめ当初予算関連の議案であり、特別会計につきましては、用度事業特別会計はじめ十九会計、企業会計につきましては、病院事業会計はじめ五会計の予算案を提出致しております。

 また、第七十五号議案より第七十七号議案は、一般会計及び流域下水道事業特別会計、工業用水道事業会計についての平成二十五年度補正予算案であります。

 「事前防災・減災対策」を加速する国直轄公共事業をはじめ、工業用水道の耐震化、経済対策関連基金の活用や、四月からの「地域商品券の発行」に向けた準備経費を計上し、消費税増税を迎え撃つ「十五か月プラス・アルファ予算」として、県内経済や県民生活をしっかりと支えて参ります。

 予算以外の提出案件と致しましては、条例案四十件、その他の案件十一件であります。

 そのうち、主なものにつきまして御説明申し上げます。

 第二十六号議案をはじめ十八件については、本年四月からの消費税率引き上げに伴い、県の使用料、手数料及び利用料金の改定を行うものであります。

 第五十七号議案は、防災減災対策を促進するとともに、地域経済の活性化を図るため、都市計画法に基づく「市街化調整区域」における開発行為の規制を大幅に緩和し、許可手続きの簡素化・迅速化を図るものであります。

 第六十九号議案は、「マリンピア沖洲第二期事業」により造成工事を進めていた高速道路用地について、四国横断自動車道「徳島東・小松島間」の道路用地として、事業主体である国土交通省に売却するものであります。

以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。

 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。決裁