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平成27年2月徳島県議会定例会知事説明

 本日、二月県議会定例会を招集致しましたところ、議員各位におかれましては、御出席をいただき、誠に有難うございます。

 ただ今、提出致しました議案の御説明と合わせ、県政に取り組む私の所信を申し上げ、議員各位をはじめ、県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

 初めに、去る二月六日、牟岐町の震度五強をはじめ、県南部を中心に強い揺れが観測されました。
 このため、地震発生後、直ちに「災害対策・警戒本部」を立ち上げるとともに、消防防災ヘリのヘリコプターテレビ伝送中継システムにより現地の被害状況を確認するなど、全庁を挙げて情報収集に努めたところです。
 また、災害対応のため、議会日程を変更いただきました森田議長をはじめ県議会の皆様、発生直後からいち早く出動をいただいた自衛隊、海上保安部、警察、消防など防災関係機関の皆様、直ちに応援に駆けつけて下さいました国土交通省、カウンターパートである鳥取県や関西広域連合の職員の皆様に心より御礼申し上げます。
 幸いにも、人的被害はありませんでしたが、今後、発生が懸念される「南海トラフ巨大地震」をはじめ、大規模災害への対策につきまして、しっかりと対応して参ります。

 昨年四月の消費税増税後の景気回復の遅れは顕著であり、地方においては、より深刻な状況に直面していることから、六月補正予算以降、県内経済や県民生活を守り抜くため、スピード感を持ち、柔軟な予算編成に努めて参りました。
 その結果、「有効求人倍率」は、十八か月連続で、一を超えており、倒産件数についても、前年度に比べ減少するなど、着実な成果が現れているところです。
 一方で、県内中小企業の皆様からは、消費税増税や円安による、消費意欲の低迷や収益力の低下により、景気回復を実感するまでには至っていないとの「生の声」をお伺いしており、県内景気の先行きは依然として厳しい状況にあると認識致しております。
 このため、四月に知事選挙を控えた平成二十七年度当初予算は、骨格予算とする一方で、現下の厳しい経済雇用情勢を踏まえ、前年度に対し「約九十二%」の予算規模を確保したところであります。
 具体的には、
 ・県内企業や県民生活をしっかり支え、切れ目のない対策を図る「経済・雇用対策の推進」
 ・大規模災害を迎え撃つ事前防災・減災対策を図る「安全・安心対策の推進」
 ・県民の皆様が光り輝く郷土・徳島を実感できる「宝の島・とくしまの実現」
の三つの柱により、「切れ目のない対応」が必要な予算をしっかりと計上致しております。
 さらには、「県土強靱化」や「施設の老朽化対策」、地域への経済波及効果が高い、「県単公共事業費」や「県単維持補修費」に係る予算につきましては、前年度の規模に対し「一〇〇%を確保」するなど、本県の新たなステージに向けた土台づくりを着実に推進致して参ります。
 平成二十七年度は、「エポックメイクの年」の成果を本県の次なる飛躍へと確実に繫げるため、「課題解決先進県」として、「vs東京」のコンセプトのもと、徳島発の「地方創生」の推進、ひいては「日本創生」へと繋がる施策を迅速かつ効果的に展開して参りますので、議員各位におかれましては、御理解、御協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 次に、「地方創生への取組み」についてであります。
 昨年十二月二十七日、「人口減少の克服」と「東京一極集中の是正」に向けた、国の今後五か年の施策の方向性を示した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が閣議決定されました。
 本県をはじめ、地方が強く求めておりました「自由度の高い交付金」が、国の「補正予算」で先行的に措置されるとともに、「税制改正大綱」では、まさに「一国二制度」と言うべき、地方への企業移転に対する優遇措置が示されました。
 また、「地方財政対策」においては、地方の財源確保を図る「まち・ひと・しごと創生事業費」が新設されるなど、「地方創生」の実現に向けた国の「本気度」が示されたところであります。
 これをしっかりと受け止め、地方創生が、県民の皆様にとって、「絵に描いた餅」ではなく、「おいしく食べられる餅」となるよう、「地方版・総合戦略」の策定に、「覚悟」を持って取り組んで参ります。
 そのためには、県、市町村はもとより、産業界や教育機関などの「産・学・官」、金融機関や労働団体、報道機関などの「金・労・言」、さらには、地域の最前線で活躍される方々、女性や若者の代表者など、様々な立場や視点からの「生の声」をお伺いし、まさに、県を挙げて、本県ならではの「総合戦略」を創り上げていくことが、極めて重要となって参ります。
 そこで、この度、県内各界各層を代表する方々による「地方創生『挙県一致』協議会」を設置することとし、先月三十日に第一回の会議を開催致しました。
 出席された委員の方々からは、「専門的見地」や「現場目線」に基づいた、貴重な御意見、御提言をいただいたところであり、今後、県議会での御論議も賜りながら、「地方創生の旗手・徳島」として「一歩先の未来」を切り拓く「処方箋」の具現化に、県を挙げて取り組んで参ります。

 続きまして、主な事業につきまして御報告申し上げます。

 第一点は、「にぎわい・感動とくしま」の実現であります。

 まず、「陸・海・空」の交通体系が飛躍的な進化を遂げる「エポックメイク」の「総仕上げ」についてであります。 
 「高速交通ネットワーク」につきましては、本四高速と徳島自動車道を直結する、四国横断自動車道「鳴門ジャンクション・徳島間」と、二十四時間、大型車も利用可能な「松茂スマート・インターチェンジ」が、来る三月十四日、待望の供用開始を迎えることとなりました。
 これも、西日本高速道路株式会社をはじめ、関係する皆様の御尽力や議員各位の御支援、御協力の賜であり、深く感謝申し上げる次第であります。
 この開通により、関西や四国における「高速交通ネットワーク」に新たな息吹を与えるとともに、「ヒト・モノ」の流れが一気に活性化し、地方創生に向けた「大きな弾み」となります。
 併せて、この「四国横断自動車道」と「徳島阿波おどり空港」を結ぶ「徳島空港線・西延伸」により、空港へのアクセスが向上し、県内はもとより「香川県東部」や「淡路島南部」へと利用圏域が大きく拡がります。
 また、この区間から南へ続く「徳島ジャンクション・徳島東間」につきましては、地元との設計協議や、マリンピア沖洲地区の工事着手に向けた受け皿づくりを進めており、平成三十一年度の供用を目指し、全力で取り組んで参ります。
 さらに、これに続く、新直轄区間「徳島東・阿南間」につきましても、引き続き、残る用地取得と工事進捗を図るとともに、「津田地区」において「追加インターチェンジの設置」に向けた手続きを進めて参ります。
 今後とも、平時の「救急・救命」はもとより、産業振興に繋がる「活力の道」や災害時に緊急輸送道路となる「命の道」として、四国横断自動車道の早期整備に向け、しっかりと取り組んで参ります。

 次に、徳島小松島港「沖洲(外)地区・耐震強化岸壁」についてであります。
 国土交通省とともに整備を進めて参りました徳島小松島港「沖洲(外)地区・複合一貫輸送ターミナル」の「耐震強化岸壁」が、三月二十一日に完成する運びとなりました。
 この「岸壁」は、東京と北九州を結ぶ、四国で唯一の定期航路「オーシャン東九フェリー」の船舶大型化に対応するとともに、四国横断自動車道と直結することにより、物流機能の飛躍的な効率化が期待されます。
 現在、年内就航に向けた「新しい船の建造」や新たに本店となる「ターミナルビルの建設」が進められております。
 今後とも、四国における「陸・海の交通結節点」として、また、南海トラフ巨大地震をはじめ災害時における緊急物資の「海上輸送拠点」として、その機能を最大限に発揮できるよう、国とともに積極的に取り組んで参ります。
 また、昨年創設した「阿波の道・夢・基金」を活用することにより「おどる宝島!パスポート」のサービス内容を拡充し、高速道路の利用促進に取り組むとともに、南海フェリーや和歌山県とも連携し、四国霊場・高野山開創千二百年を契機とした「海の遍路道」フェリー利用促進キャンペーンの実施によるマイカー観光の誘客を図って参ります。
 これら「陸・海・空」の交通体系が飛躍的な進化を遂げる「エポックメイク」の成果を土台とし、さらなる県勢発展へと繫げて参ります。

 次に、「大鳴門橋開通三十周年記念事業」についてであります。
 本年六月八日、本県と淡路島を結ぶ「大鳴門橋」が、昭和六十年の開通以来、三十周年を迎えます。
 そこで、来る三月七日、鳴門市・亀浦観光港特設会場において、鳴門海峡「渦開き」と合わせて、鳴門市とともに、「大鳴門橋・開通三十周年記念・オープニングイベント」を開催することと致しており、本県の魅力を広く発信し、歴史的な節目を盛り上げて参ります。
 また、「大鳴門橋」で結ぶ徳島・兵庫両県のさらなる友好と発展を願う「記念セレモニー」を六月に開催するほか、
 ・本県や、淡路島が誇るブランド食材をテーマに、全国に向けて魅力を発信する「食のブランド・海峡ダービー」
 ・徳島・兵庫両県共通の音楽文化である「ジャズ」をテーマにした「徳島・ジャズフェスティバル」
を開催致します。
 さらには、三月二十一日に開幕する「淡路花博・二〇一五」をはじめ、淡路島の観光施設と連携した「おどる宝島!パスポート」の活用による、本県の観光・物産PRや、淡路島との交流促進など、多彩な記念事業を展開することにより、本県の魅力を余すところなく発信し、交流人口の拡大に繋げて参ります。

 第二点は、「経済・新成長とくしま」の実現であります。

 まず、「企業誘致の推進」についてであります。
 企業活動のグローバル化に伴い、国内外を問わず、企業間競争が激化し、企業の投資環境も劇的に変化する中、「東京一極集中」を是正するだけでなく、外資系企業の誘致を促進し、本県の強みである二つの光「LED」と「光ブロードバンド」を活用した、積極的な企業誘致活動が「地方創生」実現に、まさに不可欠であります。
 こうした中、去る一月二十八日、大阪において「徳島ビジネスフォーラム」を開催致しましたところ、関西圏の百六十社を超える企業から、約二百八十名の方々に御参加をいただき、今後さらに向上する立地環境など徳島の魅力を発信したところであります。
 また、翌日、東京において開催致しました、「LEDバレイ徳島フォーラム」では、各国の駐日大使館員をはじめ、多数の企業の皆様に御参加いただき、「LEDバレイ構想」や本県企業の高品質なLED製品を世界に向けて紹介するなど、「LED製品の開発・生産は徳島で!」を大いにアピール致しました。
 本県には、LEDや医薬品、電子デバイス、機械金属など様々な分野に、独自の技術力を活かし、高い世界シェアを誇る多くの優れた企業が立地しており、今後とも成長関連産業の集積を図り、企業誘致の推進による、「雇用機会の創出」や「本県経済の発展」に繫げて参ります。
 また、国の地方創生の動きが本格化する中、「東京一極集中」を是正し、「人と企業が地方へ」という新しい流れをつくるため、企業立地補助制度における本社機能移転メニューを拡充及び新設し、「地方創生交付金」や「地方拠点強化税制」との相乗効果を図りながら、本県への本社機能誘致にしっかりと取り組んで参ります。

 次に、「徳島の強みを活かした成長産業の振興」についてであります。
 本県では、「スーパーハイビジョン・4K8Kの推進」や、「デザイン力の活用」、産学官連携による人材育成などにより、県内各地で、映像やデザイン、ICT関連などの、いわゆる「クリエイティブ産業」の集積が加速しております。
 「クリエイティブ産業」は、今後の成長分野として期待され、今や、本県の大きな強みとなっており、さらなる飛躍を図るため、来る三月一日から、「あすたむらんど」において、本県出身の猪子寿之(いのこ・としゆき)氏が代表を務める「チーム・ラボ」の御協力のもと、最先端の「デジタルアート展」を開催することと致しました。
 ここでは、デジタル技術を応用し、作品を鑑賞する方の動きに映像が反応する、いわゆる「インタラクティブ」な作品とプラネタリウムを使った幻想的な作品の二作品を上映致します。
 今後とも、こうした取組みにより、次世代を担う子どもたちの「想像を形にする仕事」に対する興味・関心を醸成するとともに、「新たな成長分野の創造」を徳島から発信して参ります。

 次に、「六次産業化の推進による『もうかる』農林水産業の実現」についてであります。
 農林水産業の成長産業化を進めていくためには、「市場」や「消費者」を強く意識した「マーケットインの発想」のもと、農山漁村の有する「特色ある農畜水産物」や「人材」などの地域資源を最大限に活用し、「新たな付加価値」を生み出す「六次産業化」による、「雇用の拡大と所得の増加」を図ることが重要であります。
 このため、平成二十八年度に予定される徳島大学の「生物資源産業学部(仮称)」の創設を視野に入れ、昨年九月、設置した「徳島六次産業化課題解決プロジェクトチーム」において、県が中心となって、徳島大学や関係機関が連携し、地域が抱えている現場の声をお聞きし、六次産業化の課題解決に取り組んでいるところであります。
 プロジェクトチームでは、
 ・地域の食材・食品の「医療や介護現場での活用」
 ・異業種連携による「流通システムの構築」
 ・国において制度が創設された「地理的表示保護制度」の活用
など、具体的な取組みについて、議論がなされたところであり、意欲ある生産者・事業者の「新たなビジネスへの挑戦」を強力に支援して参ります。
 また、六次産業化に取り組む生産者や事業者の実践的なサポートを行う「六次産業化サポートセンター」を通じ、「人材育成」や「経営能力の強化」、「専門家の指導による商品力アップ」等による徳島の魅力を活かした「新たな商品づくり」を進めて参ります。
 さらには、首都圏をはじめとする大都市圏や世界の主要マーケットでの徳島ブース出展などを通じた「販路開拓」の展開など、生産から消費まで、ワンストップによる支援を進めて参ります。
 今後とも、「徳島ならでは」の地域資源を余すところなく活用した、生産者や事業者の「意欲的な挑戦」を強力に支援し、農林水産業が「地方創生」を牽引する魅力ある産業となるよう、全力で取り組んで参ります。

 第三点は、「安全安心・実感とくしま」の実現であります。

 まず、「国土強靱化」についてであります。
 昨年六月に国の「モデル団体」の指定を受け、策定を進めてきました「国土強靱化・地域計画」につきましては、有識者からなる検討委員会での御意見やパブリックコメントを踏まえ、計画(案)を取りまとめたところであります。
 計画(案)では、南海トラフ巨大地震や大規模水害、土砂災害、豪雪災害及びこれらの複合災害を対象に、必要となる施策を盛り込み、「致命的な被害を負わない強さ」と「速やかに回復するしなやかさ」を持った安全・安心な地域社会の構築を目指すこととしております。
 今後、議会の御論議も踏まえ、今年度中に計画を策定し、これを指針に、ハード・ソフト一体となった防災・減災対策にしっかりと取り組み、総額五十億円の「命を守るための大規模災害対策基金」を推進エンジンとして、県土の強靱化に向けた対策をより一層加速して参ります。

 次に、「食の安全安心対策」についてであります。
 本県を代表するブランド「鳴門わかめ」については、これまで幾度となく産地偽装が繰り返され、その信頼回復が課題となっておりましたが、この度、「鳴門わかめ認証制度」を創設し、先月九日、「生産」から「加工」までのトレーサビリティーが整い、審査に合格した七事業者の皆様に対し認定書を交付しました。
 認定事業者の製造する、「今年収穫の新わかめ」から「認証シール」が貼られ、今後、本格的に流通致しますが、県においても、消費者や流通業界に対し、この制度を広く周知するとともに、私自らも、「農林水産品のトップセールス」をはじめとした様々な機会を捉え、「認証シール」の積極的なPRを行って参ります。
 今後は、本年六月の食品表示法施行に合わせ、本議会に提出致しております「徳島県食品表示の適正化等に関する条例」の制定により、「県産品への信頼」をより確かなものとするとともに、本県独自の認証制度を拡充するなど、「とくしまトレースフードプロジェクト」を展開し、「とくしまブランド」の一層の高付加価値化につなげて参ります。

 次に、「危険ドラッグ対策」についてであります。
 危険ドラッグ対策につきましては、関西広域連合から国に対し、いわゆる「いたちごっこ」の状況に対抗しうる「危険ドラッグ対策の充実強化」を求める政策提言を行ったほか、私自身も関西広域連合を代表して昨年十月、「衆議院・厚生労働委員会・参考人質疑」に出席し、法整備も含めた一層の「対策強化」を訴えて参りました。
 この結果、昨年十一月、薬事法改正案が可決され、検査命令、販売停止命令の対象が「指定薬物と同等以上に精神毒性を有する蓋然性が高い物品」にまで拡大されるなど、法による「全国統一での規制の強化」が図られたところです。
 その一方で、改正法では禁止されていない「蓋然性が高い物品の人体摂取についての規制」や「幅広い情報提供制度の構築」については法による規制と合わせて、条例による独自規制を行うことが有効であると考えられます。
 このため、従前の規制に加え、
 ・麻薬等と同様に精神作用を及ぼすおそれがある危険薬物を身体に使用する行為の禁止
 ・県民の危険ドラッグに関する情報提供に係る努力義務
などを盛り込んだ「徳島県薬物の濫用の防止に関する条例」の一部改正案を本議会に提出致しました。
 今後とも、危険ドラッグの県内はもとより、全国での根絶に向け、しっかりと取り組んで参ります。

 第四点は、「環境首都・先進とくしま」の実現であります。

 まず、「自然エネルギーの導入促進」についてであります。
 本年末にパリで開催される「国連・気候変動枠組条約・第二十一回締約国会議」、いわゆる「COP21」において、全ての国が参加する二千二十年以降の温室効果ガス排出削減の新たな枠組みの採択に向け、我が国は、責任ある主要先進国として、国連に対し、「二千二十年以降の温室効果ガス削減目標」を提出することが求められています。
 このため、総発電電力量における自然エネルギーの比率を積極的に高め、国のエネルギー基本計画に意欲的な導入目標値を盛り込むことが重要であり、自然エネルギー協議会会長として、国に対して、直接、政策提言を行いたいと考えております。
 また、究極のクリーンエネルギーである水素を活用した「水素社会の到来」を実感する出来事として、昨年末、市販車としては世界初の燃料電池自動車が発売されました。
 水素は、燃料としての活用はもとより、その特長を活かして、「貯蔵、運搬」することにより、「発電設備の送電線への接続拒否」に対する処方箋としての活用も期待できるものであります。
 そこで、県議会での御論議も踏まえ、去る一月二十三日、四国大学・松重学長を委員長に「徳島県水素グリッド導入連絡協議会」を設立致しました。
 協議会では、水素エネルギーの導入、普及計画等について、活発な意見交換がなされる中で、「燃料電池自動車の普及が重要」との意見があったことから、県民の皆様に直接御覧いただく機会を設けるために、燃料電池自動車を「とくしまマラソン」の先導車として、試走させるよう、関係者との調整を進めております。
 今後とも、「自然エネルギー協議会・会長県」として、リーダーシップを発揮し、自然エネルギーの推進や水素エネルギーの活用による「地方創生」に向け、積極的な取組みを進めて参ります。

 次に、「野生鳥獣の被害対策」についてであります。
 ニホンジカやニホンザルなどによる農林水産業や自然植生などへの被害が深刻化しており、対策が強く求められております。
 このため、国に対し、鳥獣の捕獲促進を図る、「規制緩和」や「財政支援の充実強化」などの政策提言を行ったところ、この度、鳥獣保護法が改正され、「網猟・わな猟免許取得年齢の十八歳への引下げ」や県が主体となって捕獲を行う「指定管理鳥獣捕獲等事業」が創設されました。
 そこで、新たに認定捕獲事業者「とくしま捕獲隊(仮称)」を設置し、ニホンジカの生息密度が高い地域を中心に管理捕獲を強化するとともに、ニホンザルについては、加害群れの集中捕獲や、大学や研究機関との連携により、規模を縮小させた群れの繁殖抑制の実証を進め、「加害群・個体数の半減」を目指して参ります。
 さらに、農作物への被害防止対策として、「鳥獣被害対策強化月間」を設け、農林水産業者自らが、被害防止に立ち向かう取組みを強化し、農林水産業に対する被害軽減に努めて参ります。
 また、昨年十一月、幕張で開催された「ジャパン・ハラール・エキスポ」の歓迎レセプションにおいて、一時的に飼育を行った「シカ肉」を提供したところ、「柔らかく、美味しい」と大好評をいただきました。
 今後、ハラールにも対応できる飼育技術や安全で安心な県産の獣肉「阿波地美栄(あわジビエ)」の供給体制の整備など、新たな地域資源としての活用を図って参ります。

 第五点は、「みんなが主役・元気とくしま」の実現であります。

 まず、「子育て支援の充実」についてであります。
 本年四月、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進する「子ども・子育て支援新制度」が本格施行の運びとなります。
 本県においても、少子化の進行が危機的状況にあり、子育て支援の充実が、まさに喫緊の課題となっていることから、これまで、国に対する政策提言を行い、必要な財源確保について強く働きかけて参りました。
 この結果、消費税増税の先送りにもかかわらず、平成二十七年度政府予算案において、約五千百億円が確保され、子育て支援の充実に対する国の本気度が示されました。
 本県におきましても、子育て家庭の多様なニーズを的確に把握した上で、地域の実情に応じたきめ細やかな子育てサービスの充実を盛り込んだ「支援計画の策定」をはじめ、新制度への円滑な移行に向け、鋭意準備を進めて参りました。
 今後は、
 ・ 待機児童の早期解消に向けた「保育所整備の推進」
 ・ より質の高い幼児教育・保育の提供に向けた「認定こども園の設置促進」
 ・「小一の壁の打破」に向けた「放課後子ども総合プランの着実な推進」
 ・保育士をはじめとする「保育人材の確保」
など、市町村との緊密な連携のもと、全ての家庭が「安心して子どもを生み育てられる徳島の実現」に向け、積極的に取り組んで参ります。

 次に、「発達障がい者総合支援センター・西部サテライトの開設」についてであります。
 平成二十四年四月にオープンした「発達障がい者総合支援ゾーン」は、「福祉」「教育」「医療」、これに「就労支援」を加えた、まさに「四位一体」となって発達障がい者を総合的に支援する全国に類のない取組みであります。
 総合窓口である「発達障がい者総合支援センター・ハナミズキ」では、移設前の平成二十三年度と比べ、平成二十五年度の相談件数が約三倍増、就労支援件数が約五倍増となるなど、着実に成果が現れております。
 この「徳島モデル」を拡大し、発達障がい者支援体制のさらなる強化を図るため、新たに、県西部の拠点となる「ハナミズキ・西部サテライト」を本年五月、旧美馬商業高校の敷地内に開設致します。
 また、地域の皆様方に親しんでいただくため、「西部サテライト」の愛称を募集致しましたところ、県内外から百九十五点もの応募をいただき、この度、「発達障がい者総合支援センター・アイリス」と決定致しました。
 今後は、新たに誕生する拠点を核として、西部テクノスクールや池田支援学校美馬分校など関係機関が一体となって、「相談支援」をはじめ、「早期発見・早期支援」や「就労支援」など総合的な発達障がい者支援の充実・強化に取り組んで参ります。

 第六点は、「まなびの邦・育みとくしま」の実現であります。

 まず、グローバル人材の育成についてであります。
 国内外でグローバル化が急速に進展する中、若者の英語力向上や国際感覚の醸成は重要な課題であると認識しており、「Tokushima英語村プロジェクト」を一層、進化させて参ります。
 具体的には、昨年八月、初めて開催し、多くの参加者から好評をいただいた高校生を対象とした「徳島サマースクール」の参加定員を拡充し、本年も県南を舞台に実施致します。
 さらに、
 ・「小学生」を対象とした、外国語指導助手、いわゆるALTによる初歩的な英語をベースにしたコミュニケーションの楽しさを体験する「デイキャンプ」
 ・「中学生」を対象とした、大学教員や県内留学生による基礎的な英語をベースにした異文化体験や交流を行う「宿泊体験」
を実施致します。
 こうした取組みにより、小・中・高の各ステージに応じた「世界を体感する場」をパッケージで提供し、未来を担う若者がグローバル人材として活躍できるよう、その育成にしっかりと取り組んで参ります。

 次に、「高等学校の競技力向上」についてであります。
 本県高等学校のスポーツ拠点校として強化に努めてきた、「鳴門渦潮高校・スポーツ科学科」の五種目の専攻実技種目に「女子ラグビー」、「男女ウエイトリフティング」、「男子剣道」を加えるとともに、スポーツ科学科の定員を四十名から六十名に拡充し、新たな有望種目の競技力向上に取り組んで参ります。
 さらには、これまで、運動部の育成を目的として推進してきた「スポーツ指定校制度」を見直し、新たに「徳島トップスポーツ校育成事業」を実施することとし、
 ・全国大会で上位入賞を目指す「強化推進校」
 ・各競技種目の普及を目指す「競技普及校」
 ・スポーツ活動で地域の活性化を目指す「地域活性化校」
の三つのカテゴリーを設け、効率的な強化に努めて参ります。
 これらの取組みを通じて、県内高等学校の競技力向上を図り、将来、オリンピックや国際大会で活躍できる「アスリート」の育成に取り組んで参ります。

 第七点は、「宝の島・創造とくしま」の実現であります。

 まず、「公共施設の最適化の推進」についてであります。
 公共施設の老朽化が、喫緊の課題となっており、本県では、全国に先駆けて「公共施設等総合管理計画」を今年度中に策定し、「既存ストックの有効活用の進化」を主軸に据えた「徳島ならではの長寿命化策」を推進することと致しております。
 その戦略的な第一歩として、来年度から
 ・「行政庁舎」・「文化・スポーツ施設」・「教育施設」・「警察施設」における「詳細な現況調査」の実施
 ・各施設類型毎における「継ぎ目のない点検・診断予防保全システム」の構築
などをスピード感を持って展開して参ります。
 今後とも、公共施設に対する新たな県民ニーズを的確に捉えながら、「長く、賢く使う」ための最適化対策を着実に実行して参ります。

 次に、「文化の森二十五周年記念事業」についてであります。
 本年、本県の芸術文化の中核施設として四半世紀にわたり県民に親しまれてきた「文化の森」が、開館二十五周年の節目を迎えるとともに、二月二十八日には、国道百九十二号・徳島南環状道路の文化の森・周辺区間の開通が予定されており、交通アクセスの大幅な向上が見込まれております。
 そこで、四月には、「バロックから現代」に至る西洋絵画の歴史を概観できる「東京富士美術館所蔵展・美の饗宴西洋美術の三〇〇年」を開催致します。
 さらに、十月には、今や世界に誇る日本の文化となっているアニメの魅力を紹介する「フィギュア展」を開催するとともに、これまでの中国に加え、新たにシンガポールでもPRを行う「マチ★アソビ」と連携したイベントを行うなど、多様な文化の発信を行い、より幅広い世代、多くの方に気軽に芸術・文化に触れていただく機会を提供致します。
 また、障がい者、高齢者、外国人にも、わかりやすい表示・サインへの変更やWiFiを利用した展示解説の多言語化等、施設のユニバーサル化を進めて参ります。
 今後とも、県内外、そして、海外からより多くの人が集まる文化施設づくりを進め、「新しい文化の森の魅力」を発信して参ります。

 次に、今回提出致しております議案の主なものにつきまして御説明致します。

 第一号議案より第二十五号議案は、平成二十七年度一般会計はじめ当初予算関連の議案であり、特別会計につきましては、用度事業特別会計はじめ十九会計、企業会計につきましては、病院事業会計はじめ五会計の予算案を提出致しております。

 また、第六十三号議案は、一般会計についての平成二十六年度補正予算案であります。
 国の「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」に呼応し、切れ目なく経済・雇用対策を展開するとともに、昨年の豪雨災害や豪雪災害を踏まえた各種対策などを迅速に実施するための経費を計上し、県内経済や県民生活をしっかりと支えて参ります。

 予算以外の提出案件と致しましては、条例案三十件、その他の案件七件であります。
 そのうち、主なものにつきまして御説明申し上げます。
 第四十七号議案は、徳島県蔵本公園の駐車場を有料化すること及び徳島県鳴門総合運動公園において、広告や情報発信に活用できる帯状映像装置を供用することに伴い、関係規定について所要の改正を行うものであります。
 第六十二号議案は、「新直轄方式」により事業を実施している四国横断自動車道「徳島東・小松島間」に追加設置されるインターチェンジと連結する道路を新規に路線認定するものであります。

 以上、概略御説明申し上げましたが、詳細につきましてはお手元の説明書等を御参照願うこととし、また、御審議を通じまして御説明申し上げたいと存じます。
 十分御審議くださいまして、原案どおり御賛同賜りますようお願い申し上げます。