〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
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<上田企画総務部長>
ただいまから、令和7年最初の庁議を開催いたします。
本日は、メンバーの皆様のお手元に、次第、配席及び知事からご指定があった記事等のリストをお配りしております。これも参考資料としておりますので、ご覧いただきたいと思います。なお、記事の具体的な内容等につきましては、事前にリンク等をお送りしておりますので、ご確認いただければと思います。
それでは、はじめに知事からお願いいたします。
<後藤田知事>
改めまして、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。私も、就任して1年半ちょっとが経ちますが、もう1年半も経ったのかと、こう思うぐらい、一瞬一瞬の時の大事さを改めて感じております。
そしてまた、この庁議も、今年からは、より機能的に、そして、より効果的な会にしたいと思っています。もちろん部長さんはじめ、それぞれお忙しいと思いますので、代理も結構でございます。副部長さんはじめ、代理の方々にも、いろいろ良い勉強になるのではないかと思います。
昨年、経団連の皆様、十倉会長をはじめ、我が県ゆかりの、日立の東原会長、東京県人会の会長さん、皆さんが集まっておられて、いろいろ経営のことについてお話を伺って、いろいろなアドバイスをいただきました。我々も5,000億円企業だという、こういう認識でやらなきゃいけない。
もちろん、民間とはまた全然違う政策的なこと、また、危機管理、安心安全、こういったことも民間とは違う部分は多々ございますが、毎月のように、幹部会をやられていると、こういうことであって、やはりスピード感が大事だというお話でありましたし、日立の東原さんは、我が地元小松島市の出身で、「日立の壁」という本を書かれています。お読みになった方はいらっしゃいますか。ぜひ読んでいただきたいなと。これは私どもも、「公務員の壁」というふうに考えると、いろいろな意味で、まさに今年、巳年である、脱皮ということにもつながっていくのではなかろうかなと思います。
簡単に言うと、日立のカンパニー制というか、いわゆるセクショナリズムをなくして、よりオール日立で戦うと、こういう内容でありますし、インポッシブルという言葉がございますが、IとMの間に、アポストロフィをつけると、アイム・ポッシブルになる、そのアポストロフィが大切だと、こういうお話に、非常に私も感銘を受けました。
そういう意味で、今年は機動的に、また、より効果的に、結果を出していく。
今日お手元にお配りしましたが、いわゆる巳年というと、これにまつわる慣用句やことわざというのがございますが、我々徳島県は、新しい挑戦とともにさらなる成長をするということで、「脱皮して以て大蛇と成る」。まだまだもちろん大蛇への道のりは、道半ばではございますが、常に過去の自分を脱ぎ捨てて、新たな自分になること。これはまさに、行政に一番足りないところ。前例踏襲ではなくて、常に新たな挑戦をしていくということ。
もう一つ、ここにお配りしていますが、これは、たまたま私の友人であり、元三菱商事で、アンダーアーマーというブランドを日本で立ち上げた創業者でございまして、方法論より目的論だということですね。やはり何を成し遂げるのかというところ、いわゆる方法論の議論で前に進まないということではなく、何が目的か、と。ここに小さく書いていますが、これが非常に重要だなと。それって意味ありますか、という。おそらく、若者は、特に若い職員、また民間は、そういう疑問を持っていると思います。
我々だったら当たり前だと思っていたこと、前例踏襲で。それを、いや、それって意味ありますか、それって何のためにやっているんですか。こういう視点で、常に改革していかなければ、やはり、彼ら民間企業は相当な競争をしていて、アンダーアーマーも、国内外で様々な競合企業と戦う上では、なかなか戦いきれないということで、常にそういう気持ちを持ってやっていると、こういうことでございます。
ですので、私どもは「脱皮して以て大蛇と成る」。新しい挑戦とともにさらなる成長、これを大きなテーマに掲げて、一緒に頑張っていければと思います。
そのためにも、下の二つでございます。これも「臥龍蛇の勢い」という慣用句があるそうでございまして、いわゆる龍に加えて、蛇がその力を合わせると、一層勢いが増すということで、潜在的な力を持つ人間が動き出し大きな影響を与えることを意味するということで、まさに我々県庁の、また民間の持つ潜在的な力、才能を引き出して、またそれを発揮していくということ、これが大事であって、徳島は、当初から申し上げていますが、県民力が素晴らしいものがある。徳島県全体の文化、歴史、自然、そういった素晴らしいものがあるので、その潜在力を存分に、大蛇となるために発揮していきましょうと。
そしてもう一つは、「蛇は一寸にして人を呑む」という言葉でございますが、小さな蛇でも油断すると人を飲み込むほどの力を発揮する。つまり、小さな力でも無視できない。小さな一歩も大きな飛躍につながるのだということでございますので、 皆様司司(つかさつかさ)でいろんな若い人の意見、また民間の意見、またもう一つは、困った方々の一言、ため息、こういったものを見逃さずに、大きな政策を前に進めていく。
この「臥龍蛇の勢い」、そして「蛇は一寸にして人を飲む」という手段をもって、「脱皮して以て大蛇と成る」。こういう挑戦を続けていけば、我が県は、大きな飛躍を遂げると思っておりますので、年頭に、皆様方のビジョンといいますか、思いを一緒に共有をさせていただければありがたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。私からは以上です。
<上田企画総務部長>
ありがとうございました。
続いて、森口政策監補から時計回りで、各所管における新年の取組について、一言ずつお願いできればと思います。
<森口政策監補>
明けましておめでとうございます。政策監補の森口です。
保健福祉部といたしましては、まず新次元の医師確保対策ということでございまして、実は、令和7年度からの臨床研修医予定者が9名増となっております。
また、知事を先頭に、厚生労働省に度重なる政策要望を行っていただいた結果、医師多数県における医師不足も強くしっかりと国に伝わっているということでございまして、5年、10年後の先を見据えまして、医療人材から選ばれる徳島県を目指して、対策をさらに強化してまいりたいと考えております。
2点目は、介護・障害福祉サービスの確保でございます。この点につきましては、職員の処遇改善、外国人材のさらなる活用、それから生産性の向上、そしてさらに直近では物価高騰対策、こうした取組を、国の補正予算を最大限に活用しながら取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
<吉岡知事戦略公室長>
新年明けましておめでとうございます。知事戦略公室の吉岡でございます。
知事戦略公室では、部局間調整を進め、特に県市ワーキンググループを活用いたしまして、県都のまちづくりを推進してきたところであり、今年はしっかりと成果につなげてまいります。
また、「徳島国際化元年」となる本年は、公室が、地方外交、インターローカルを推進し、県民、特に若者が国際化を実感し、徳島に住んで良かったと思ってもらえるよう、全力で取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。
<勝間危機管理部長>
明けましておめでとうございます。危機管理部の勝間でございます。
まずは来週、南海レスキュー訓練に、各部局と連携をさせていただきましてしっかりと取り組みたい、防災体制の再チェックをしっかりと行っていきたいと思っております。
それと、国の防災庁の構想、さらには新しい交付金も出ておりますので、そういった動きとしっかりと歩調を合わせる形で、TKBの充実を始めとした防災減災対策、これを県民の方々にしっかりと実感していただけるよう、急ピッチに推進をしてまいりたいと考えております。そのためには、やはり市町村、さらには民間の力をどう巻き込んでいくのかというのが重要な課題だと考えておりますので、今後一層、現場に入り込んだ広域調整を行っていきたいと考えているところでございます。以上でございます。
<上田企画総務部長>
企画総務部長の上田でございます。本年もよろしくお願いいたします。
昨年は、企画総務部長という立場だけでなく、CDOという立場からも、本県のデジタルトランスフォーメーションの推進に努めてまいりました。給与受取の押印廃止もさせていただきましたし、柔軟な働き方の試行など、取り組んできたところでございます。各部局におきましても、改めてこれを活用いただきまして、生産性向上を図っていただければと思います。
来年度に向けて、ツールの改善にも努めてまいりたいと考えておりますけれども、先日AWSのセミナーで、私もパネルディスカッションに参加しましたが、ハイレベル層のITツール利用が生産性向上に直結するということをデジタル庁が説明しておりまして、庁議メンバーの皆様におかれましても、生産性向上、ペーパーレスに自ら取り組んでいただければと思っております。
管理職向けのDX研修でもお示しをした手法がありますけれども、これを入れるだけで、1人役分確保できたという試算もございます。本年も、地域DXに、市町村も含め取り組んでまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
<佐藤観光スポーツ文化部長>
観光スポーツ文化部でございます。
昨年、本県と香港、ソウルを結ぶ国際定期便が就航いたしました。今年は、さらなるインバウンドの観光客の増加に加えまして、各部局、関係者との連携のもと、ビジネス利用の拡大を進めてまいります。
また、昨年12月1日に開催した徳島おどりフェスタでは、県警察、危機管理部をはじめ、関係者の皆様のご協力のもと、無事開催をすることができました。引き続き、県内外の皆様に楽しんでいただけるイベントやコンテンツの造成、磨き上げに取り組んでまいりたいと考えております。
また、本年4月13日に開幕いたします大阪・関西万博におきまして、国内・国外に向け、本県の魅力をしっかりと発信し、県内各地域への誘客を図ってまいります。
新ホール整備、アリーナ整備については、関係者の皆様のご理解をいただきながら、着実に整備を進めてまいりたいと考えております。以上です。
<勝川生活環境部長>
生活環境部長の勝川です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年は、最低賃金の大幅な引き上げをはじめ、太陽光発電やEV充電設備について、初期投資ゼロ円モデルによる県有施設への率先導入など、魅力度、安心度アップにつながる取組を進めることができました。
今年も事業者の持続的な賃上げや生産性向上の実現に向け、積極的に取り組むとともに、喫緊の課題である人材確保についても、戦略を取りまとめ、全庁を挙げて、新たな施策展開を図りたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
<臼杵こども未来部長>
こども未来部の臼杵でございます。明けましておめでとうございます。
こども未来部では、本年3月策定予定のこども計画を基軸といたしまして、結婚から妊娠、出産までの支援の充実や、民間企業の皆さんと連携した子育てと仕事の両立支援、また、保育士の皆さんが働きやすい環境づくり、そして、昨年、増加率が全国1位となりました子ども食堂を始めとした、さらなる子どもの居場所づくりなど、切れ目のない支援をしっかりと継続してまいりたいと考えております。以上でございます。
<黄田経済産業部長>
経済産業部の黄田でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
経済産業部では、昨年12月に業務を開始した新たな地域商社、徳島県産業国際化支援機構を核とした、企業の海外展開支援や輸出拡大、また、蓄電池産業の世界的な成長を見据えましたバッテリーバレイ構想の推進、具体的には関連企業の誘致に向けた取組の加速、また、本年7月に開催される国内最大規模の宇宙分野の国際会議、ISTS徳島大会の開催を契機とした産業振興、また、県内中小企業の体力強化に向けた事業承継、M&Aや生産性向上への支援などに、各部局の皆様とも連携しながら、部一丸となって取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
<中藤農林水産部長>
農林水産部でございます。本年もよろしくお願いいたします。
昨年末でございますが、県別の農業産出額が公表されました。本県は、ここ数年、一貫して低下傾向でありましたけれども、R5年は対前年比55億円増ということで、V字回復の兆しが出てきたところでございます。
また、農林水産物の輸出につきましては、ここ数年過去最高額を更新し続けている状況でございますし、地域商社も本格稼働したという状況でございますので、生産と販売の両輪の体制が整ったという状況でございます。
本年は、生産をいかに伸ばし、効果的な販売につなげるかというところ、難しい点も多々ありますけれども、関係者一丸となってチャレンジをしたいと思っております。以上でございます。
<新濱県土整備部副部長>
県土整備部でございます。
能登の震災から1年、県民の安全・安心確保への基盤を作る県土整備部として、また、経済成長とにぎわいづくりの基盤を作る県土整備部として、1年1年を大切に、冒頭、知事からもお話がありましたけれども、一瞬一瞬を大切にという考え方のもとで、地震・津波対策、高速道路の延伸、国とのダム整備などによる強靭化対策とともに、庁内の方々と連携いたしまして、バッテリーバレイや県都のまちづくりの後押しなど、将来に向けたインフラ整備を、スピード感をもってしっかりと進めてまいります。よろしくお願いいたします。
<宮本南部総合県民局長>
明けましておめでとうございます。
南部総合県民局では、アライアンスの強化を今年のテーマとしまして、観光分野では、みなみ阿波観光局をはじめ、さまざまな民間事業者との連携によりまして、釣りや林道ツーリング、サーフィン体験などのアウトドアウェルネスツーリズムを造成しまして、みなみ阿波ならではの魅力度アップを図ってまいりたいと考えております。
また、防災面では、昨年、各市町ごとで実施した災害初動対応訓練、こちらをベースとしまして、南部圏域では初となる、全自治体が連携した合同図上訓練を実施し、地域住民のさらなる安心度アップにつなげてまいりたいと考えております。本年もよろしくお願いいたします。
<飯田西部総合県民局長>
西部総合県民局でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、魅力度アップに資するインバウンド誘客では、大歩危エリアの宿泊者数は、宿泊事業者によりますと、昨年前半、前年同期比で約3割増加しております。
また、DMO主催のインバウンドツアーも、年間31本と、着実に拡大をしております。今年は、徳島阿波おどり空港に加え、大阪・関西万博や、瀬戸内国際芸術祭の好機を捉えた多角的な誘客を推進するとともに、伝統文化や自然、食の体験など、コンテンツの磨き上げ、商品化をさらに進め、地域内の周遊と観光消費の拡大を目指してまいります。
また、体験型教育旅行につきましても、今年度は44校、約6,400人の実績がございまして、アジア圏からの引き合いも来ております。農泊PRと合わせまして、海外からの誘致拡大にチャレンジをしてまいります。
また、安心度アップに関しましては、昨年は能登半島地震を教訓に、急峻な山間部を擁する特性を踏まえまして、スターリンクや大型ドローンを活用した新たな防災物流訓練を実施してまいりました。
引き続き、西部の市町や南部圏域とも連携をしながら、デジタル技術を活用した災害対応力や実践力を高める防災訓練をアップグレードしてまいりたいと考えております。以上でございます。
<徳永会計管理者>
会計管理者の徳永でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
出納局としましては、昨年の決算は、大規模な組織機構改革の直後ということで、少し心配もしましたが、各部局のご協力もいただき、無事に上げることができました。本当にありがとうございました。
また、定額減税や、差額の支給など、適切に行うことができたということで、引き続き、会計事務の円滑な執行、公金の適正な管理など、バックオフィスとしてしっかりと支えてまいりたいと思いますし、入札事務や工事検査を通し、公共工事の品質確保に取り組んでまいります。
また、収入証紙に代わる最適な収納手法を、各部局とともに、事務の効率化、省力化が図られるよう、行政DX推進の観点から検討をしてまいりました。令和7年は、キャッシュレス決済端末を導入して実証実験に着手するなど、令和8年秋の収入証紙廃止に向けて、取組を加速してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
<竹中徳島労働局長>
徳島労働局の竹中でございます。本年もよろしくお願いいたします。
労働局の業務で申し上げますと、昨年は最低賃金審議会の審議に注目が集まったところでございますが、最低賃金にとどまらず、賃金の引上げに対する支援、これが重点施策であることは、今年、それから新年度も同様と考えております。
ただ、賃金引上げとなりますと、その原資を確保するための生産性の向上であるとか、あるいは価格転嫁の推進といったものが不可欠であり、労働行政としての施策だけでは完結しない部分もございます。その点、県庁を始め、関係機関とも連携を取りながら取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
また、人手不足対策にもしっかりと取り組んでいかなければならないと考えております。各ハローワークでは、各々の企画に基づいた実験的な取組も行っておりますので、そういったものの成果を検証し、効果的な取組を推進していきたいと考えておりますので、こちらにつきましてもご協力をよろしくお願い申し上げます。
<加藤企業局長>
企業局でございます。
昨年、売電につきましては、初めてプロポーザル方式を導入しましたが、一方で、主力の日野谷発電所が発電開始以来70周年を迎えるということになりますので、大規模改修に着手をするタイミングが来ているかなと思っております。ただ、リニューアルだけではなく、発電能力を高めることができないか、いわゆるリニューアル&リパワリングについて検討を進めてまいりたいと考えております。
それから、阿南工業用水につきましては、設計については今年度中に終えまして、来年度から、本体工事あるいはトンネル工事に着手してまいりたいと考えております。以上でございます。
<北畑病院事業管理者>
病院局でございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
病院局におきましては、昨年、様々な取組により、県内外から即戦力の医師を4名確保することができました。
今年も更なる医療人材の確保に向けて、県立病院のブランド価値を創造する新たなプロモーションを展開するとともに、生成AIなどを活用したスマートホスピタルの実現、DX戦略的な病院経営の実践などを着実に進め、3病院一体となって、県民医療最後の砦としての役割を果たせるよう、全力で取り組んでまいります。
<福壽病院局長>
新年明けましておめでとうございます。病院局の福壽です。
先ほど、北畑病院事業管理者から、方向性についてのお話がありました。県民目線からすれば、人口構造等、医療ニーズの変化に対応して、医療サービスをさらに良くするにはどうするかという視点が必要となります。そのためには、やはり医師の確保が重要であると認識しています。
一例としまして、昨年の診療報酬の改定で、医師の働き方改革に合わせてICUで働く集中治療医の評価のあり方が議論の焦点でありました。手術後の患者を引き受けて、全身管理ができる集中治療医の評価は、今後の働き方改革の成否を握るまでと言われているところでございます。集中治療医の確保に努めて、県立中央病院においてスーパーICUの実現を目指してまいります。
また、1月5日のヤフーの記事で、医師確保の奇策として配信されたところですが、県立海部病院をサーフ・ホスピタルとしてブランディング化した全国医療従事者サーフィン大会の開催や、さらに、医療MaaSの本格導入、それにAIオンデマンド交通の実証実験など、奇策だけにとらわれず、まずは王道、正攻法で、そこに奇手を組み合わせる、精力的な取組を実践してまいりたいと考えております。本年もどうかよろしくお願いいたします。
<森鳴門病院理事長>
地方独立行政法人徳島県鳴門病院でございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
今年度の臨床研修マッチングにおいては、5名の定員中、フルマッチとなりまして、うち県外出身者が4名となるとともに、県外病院で働かれていた医師2名のUターン、移住採用を行うことができました。
令和7年においては、吉野川北岸における唯一の救急医療拠点、災害医療拠点としての機能をさらに高めるべく、ヘリポート施設の整備・推進、救急総合診療センターの整備・検討を進め、平時・災害時を問わず、地域の安全・安心を担保する地域中核病院としての機能の向上に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
<中川教育長>
教育長の中川です。年男となりました。今年もよろしくお願いいたします。
昨年の一人一台端末の環境の復元を受けまして、今後はデジタル環境の整備や小中及び県立校統一の県域アカウントの導入と、1人1人の学習進度や個性に合わせた最適な学習の提供などに務めてまいります。
また、学区制の見直しについて、 引き続き有識者会議での議論を進めるとともに、生徒に選ばれる魅力ある学校づくりに向けた取組を加速してまいります。以上です。
<堺県警本部長>
県警本部の堺でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
県警本部といたしましては、 県民の安全・安心を守るということの一言に尽きるのですけれども、あえて優先順位的に申し上げて、1番を挙げるとすれば、やはり、人口10万人当たりの交通事故死者数ワースト、この汚名を本年こそは返上したいと考えております。
若干、コロナ禍で、県警の取締りが低調だったところもございましたので、本年につきましては、しっかりと取締りを行うとともに、県庁の皆様としっかりと連携をさせていただいて、県民の運転マナーの向上も含めて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。
<上田企画総務部長>
ありがとうございました。では、改めて知事よりよろしくお願いいたします。
<後藤田知事>
ありがとうございます。先ほどは、冒頭のビジョン的な挨拶をしましたが、改めて、深めに、ご挨拶というか、お話ししたいと思います。
まず改めて、昨年の皆さんのご活躍に感謝と敬意を表しますし、同時に、労働局さん、県警さん、教育委員会さん、そして我々も、予算等は関係しますが、皆さんの識見において、様々に県民の暮らし、教育、安心・安全をお守りいただいておりますことに感謝を申し上げたいと思います。
先ほど申し上げましたが、昨年に引き続きといいますか、さらに新たな挑戦とさらなる成長をしていきただきたいということで、まず申し上げたいのは、来月からは、2月議会、そして来年度予算という大きな定例会になろうかと思います。その方針について今一度申し上げますが、今申し上げたような、新たな挑戦、そして持続可能な成長につながるものについては、積極的に財政出動していきたいと思います。
一方で、組織再編、また行政改革の分野におきましても、各司司(つかさつかさ)の皆さんのところで、各課には、その点につきましては、いわゆる管理職という名のとおり、管理をしっかりしていただく、そしてその能力を皆さんがしっかり引き上げていただきたいと思います。
加えて、いわゆる新しい挑戦をしていくと、やはり人材も必要になってくるし、また、課も新たに必要になってくると思います。一つ例を挙げると、昨年ちょっとびっくりしたのは、観光の課長が一人しかいないということに気づいて、え?と思った。やはり観光のプロダクションとプロモーション、いわゆる会社で言うと、製造、モノもコトも作る側と売る側というのは当然違うべきだし、そしてそれが深く連携していかなければならないわけで、そういった点においては、観光のみならず、もう既に関係する部長さん等には昨年来お話ししておりますが、新たな課をつくり、そしてまた能力主義で引き上げて、そして責任を持った立場で仕事をしていただく、そういった人事も積極的に行っていただきたいと思います。
大きな意味で言うと一つ、政策調査幹という制度が今まであったわけですが、これも、仕事と立場ということからすると、なかなかやりにくそうだなと思っておりましたので、それについても今、志田副知事をはじめ、人事等、新たなあり方について検討していただいているところでございます。
加えて、総合県民局につきましても、一部誤解して伝わっているようですが、全て県民局の問題をゼロか100かという話ではなくて、各部局、県民局にある、いわゆる本庁の各部局というものが、果たして、屋上屋になっていないかとか、そしてまた民間に任せられるところ、さっき観光の話が南部からもありましたが、DMOとの棲み分けはどうなっているのかとか、こういったところも含めて改革をして、先ほど申し上げた働き方改革におきましても、これも一部サービス残業が増えているという話も聞きますが、それも管理職としての管理責任の問題だと思っています。堂々と、人が足りないんだったら人を要求する、こういったことも来年度に合わせてしていただけないと、竹中労働局長に我々は怒られてしまいます。
そういったことで、来年度予算の大きな考え方は、挑戦、そしてまた、持続可能な成長に資するものは、しっかりと積極的に財政出動していくということと、併せて、その裏には、当然、行政改革というか、仕事の効率化。
これも、若い人たちの「それって意味ありますか」という声、そこを、みんな今日から、各課に、若い人からそれをヒアリングしてほしいのです。意味がないことをやらせていて、それで残業、仕事の効率が悪かったら、これはもう徹底的に排除していただきたいと思います。よく岩原危機管理監がおっしゃるように、適時性と完全性ということですね。 完全な資料を持ってくるために、若い人が、係長、課長、部長に資料を直されて、やっと知事のところに持ってくるみたいな、そういう今までの体制とは全く違って、いつでも6割、7割のところで相談に来てくださいと言っているように、そこは適時性を持って仕事のあり方を考えていただきたいと思います。
そして、各部局について、 今日、資料を事前に用意させていただいたんですが、これは細かくはやりませんが、項目的に、先ほどの庁議を頻度を増やしてやりましょうというのも、こういうことでございます。おそらく時間的に3つ、4つくらいの部局にそれぞれお願いすると思いますが、 今までもこれどうなっているの、とか、これやっていますか、という話を、私の方から、いろいろ皆さんに球が飛んでいくと思うのですけれども、こういうことはやはり、もう自立していただきたい。部長さんがそういう認識を持って、もしくは、副部長、課長さんレベルで、これどうなっているの、と私がいちいち聞かなくても、常に、これはもう一般情報です。
情報というのは、インテリジェンスとインフォメーションがありますが、インフォメーションは公開情報ですから、誰でも取れます。それをさらに、一般の方では取れない、いろいろな我々のビッグデータやスモールデータを含めて政策に導いていくのがインテリジェンスでありますけれども、一般情報として得た中で、これは我が県ではどうなのかというところを、常にチェックしていく。
客観的に言えば、今、私どもの県が、様々な分野、課題において、全国でどのぐらいの位置なのですかということ、まず、そういうことを最低限やるのは当然ですけれども、その他の分野においても、 新しい発見、イノベーションというものは、なかなか起こらないということは当然です。しかし、イノベーションというものは組み合わせだと思っています。モノやコトの組み合わせをすることによって新しいイノベーションが生まれるということは、私もこの年末年始に5冊ぐらいイノベーションの本を読みましたけれども、結果的にそういうことなのだなと思いました。
まず、例えば資料の1番目、これは危機管理部門においてですけれども、これも私が就任して、井戸水(が重要)だという話をしていたら、やはり政府の方も井戸水といった話をやっと言い始めているということなので、本当は我々が率先してやらなければいけなかったことだったのだと思います。
あと、スフィア基準についても今ありますが、これも普通にネットの記事を読むと、徳島が最初に何か基準を作ったと書いてあるけれども、私からすると、じゃあどんな基準で、それは機能するのかという、あれも非常に、記事自体も詳細には書かれていない部分があると思いましたので。これは政策監、勝間危機管理部長、 また県警の皆さん、また自衛隊の方とも一緒に、いわゆるスフィア基準、皆さんご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる被災者の基本的人権ですよ。ですから、TKBというものは、もう当たり前のようにやっておかなければいけないのですけれども、さらにそういったものを掘り下げていただきたいなと思います。
また、観光について、資料の2番目にある四国一周の1,000キロルート、こういったところも、本県はどうなっているのかなという話。
3番目には、これは愛媛県がガイアの夜明けで取り上げられて、非常に面白い取組をされていて、こういった情報というものは、本当に常に部や課で情報共有して、こういうものも、部内で、これどうなっているんだ、俺たちもいいものは学ぼうぜ、という、こんなことは私が言うまでもなく、毎月の庁議で、ぜひ、イメージとしては、それぞれの部局で公表していただきたい。
そして5番目も、パートナーシップの締結式、犬猫についても、我々も相当挑戦的にやろうという話でありますが、こういった民間の会社とのパートナーシップ、こういった情報も、当然皆さんちゃんと把握していますよね、ということです。
あと6番目も、今日も工業用水の話が加藤企業局長からもありましたけれども、私も以前からずっとその問題は大きなテーマだと話していて、官民連携で、という話も出ていますので、これも新たな脱皮ですよね。いつも民間企業と一緒にやれないか、と申し上げてきたわけでありますけれども、こういうことも、挑戦しないと他にやられてしまうということなのですね。ぜひそういったものもお願いしたいと思います。
7番目は、所有者不明土地の問題、これはどこの担当になるのかな。これも大きく規定が変わっていくので、こういった情報もちゃんと取っていますよね、そこでちゃんと戦略を練っていますね、という話。
医療についても、オンライン診療、駅ナカ、駅ナカというと都会の話というところもありますが、しかし、我々としても、徳島駅や、公民館など、いろいろな形であるんじゃないのという話でございます。
9番目でございます。これも防災関係ですけれども、消火設備の優先導入がどうなっているでしょうかということ。
こうやって、一般情報だけでも、我々の現状はどうなっているの、というのは、常に、私は「徳島県オタク」なので、こういうものを毎回見ている、当たり前ですけれど、知事ですから。
10番目につきましても、AI解析を導入した定期点検の実証、これも行政改革的な話でございますし、最後に11番目、昨日のニュースですかね、県民の健康寿命が(全国平均を)下回ってしまったということですね。ここについては、もう再三、ずっと言われ続けてきていますよね、私の記憶では。だから、なかなか結果が出せないというところはどうしてなのか。こういったところは、やはりもっとバットを振っていく必要があるのではなかろうかと、こう思っています。
例えばということで、こういった新たな挑戦を、各部で、各課でしっかりやっていきましょうと。もちろん、徳島新未来創生のビジョン、ミッション、戦略、こういったものに基づくわけですが、常に時代は変化していますから、それにも的確に対応できる柔軟性を持って、蛇は数ヶ月に一回脱皮するそうでございますし、常に脱皮を繰り返していただきたいと思います。
ただ、一つ言えることは、私自身もいろいろな考え方でお願いするときもありますが、やはり、「後藤田五訓」ではありませんが、やはり意見具申をするときはしっかりしていただきたいし、自分の仕事ではないと思わないでいただきたいし、ただ、決定したら一緒に前に進んでいただきたいと思います。
意見具申につきましても、いつも両副知事に怒られておりますが、「逆命利君」という言葉が大事だと思います。命に従って利するのではなくて、命に逆らって利するというぐらい、おかしいときはおかしいと。これは止めたほうがいいですと。こういった意見も、遠慮なく私には言っていただきたいと思いますし、一回思い止まる柔軟性は持っているつもりでございますので、ただ、そこで議論するということが一番大事だと思いますし、その情報は早く出していただきたい。
危機管理は、やはり早めに。これがまさに、悪い意見は早く出して下さい、というのも五訓に書いてあろうかと思いますけれども、悪い情報は早く出してほしい。そういったところで、危機管理の要諦は、やはり、すぐやる、そして、しっかり誠実に対応する、そして再発防止をする。そういったことも含めて、検証も今後していただきたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。私からは以上です。
<上田企画総務部長>
ありがとうございました。それでは、新年最初の庁議ということで、閉会とさせていただきたいと思います。どうもお疲れ様でございました。
<後藤田知事>
はい。今年もよろしくお願いします。どうもありがとうございました。