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<菊地政策創造部長>
ただいまから、庁議を開催いたします。
本日の議題は、令和6年度当初予算編成方針についてでございます。
はじめに、知事からお願いいたします。
<後藤田知事>
皆さんお疲れ様でございます。そしてまた、9月議会、お疲れ様でございました。幹部の皆様方、そして現場の皆様方には、大変お世話になりまして、ありがとうございました。非常に緊張感のある中で、県全体を前に進めていこうと、こういう形で良い議会だったと思います。そしてまた、随所に皆様方の自発的な前向きな政策が、自ら私に言われることなく、しっかり発信されることに対して、非常にうれしく思った次第でございます。
いよいよこれから、来年度当初予算編成方針につきましてでございます。私も知事就任からもうちょっとで5か月になるわけでございますが、もう2、3年やってるような気がしますけど、そういう意味で初めての当初予算編成ということでございます。
大きな方針につきまして、これはもう経営と一緒で、ビジョンがあって、そしてミッションがあって、そしてストラテジー、戦略があって、タクティクス、戦術があって、そしてKPIがある、こういう基本的な考え方で、ビジョン、ミッションが示されれば、皆様方部長をはじめ、現場の職員の皆様も迷ったときには、ビジョンに合っているか、ミッションに合っているかということですね。こういうことをリーダーとして示すことが大事だと思っております。ビジョン、ミッションについては、もう皆さん御承知のとおりでございまして、それに基づいて、いわゆるストラテジーである「県版・骨太方針」、これも皆様方にお世話になりまして、策定をさせていただいております。そして、その骨太方針に沿って、来年度の当初予算を編成する、こういう論理的な考え方であると、このことも皆さんに改めて共有させていただきたいと思っております。
からだ全体で例えると、よく使われる言葉ですが、クールヘッドとウォームハート、こういった形でぜひお願いしたいと思います。これはすなわち、分析は緻密にやりましょう、政策は大胆にいきましょうということです。常に申し上げておりますけれども、前例踏襲ではもう追いつきません。いかにそれが新次元であるか、異次元であるか、こういうことでございます。やみくもにバットを振るわけではございません。緻密な分析、これが大事であるということでございます。
例えば最近も調べたところ、徳島の産業全体で考えてみますと、大手の会社は、いわゆる生産性が非常に高い。全国では一桁台に入ります。しかし、中小零細企業さんになりますと、生産性が一気に下がる。こういったものをしっかりと数字に基づいて分析をさせていただきました。その上で、その二極化、そして雇用が流動しないという現状、そして賃金が上がらないという現状、これが導き出されるわけでございます。やはりその結果も出てますね。最低賃金が沖縄に次いで2番目に低いという結果になっている。これをどうやっていくかということになりますと、やはり中小零細企業さんを守るということではなくて、私は、強くするという方針で、しっかりと商工労働観光部をはじめ、やっていっていただきたい、このように思います。
また今、村上政策監補を中心に、県都の魅力度アップをやっています。これもしっかりと分析をいたしますと、議会の最終日でも少し言及いたしましたけれども、四国の中でこの10年、地価が高松や松山は上がっておりますが、徳島は下がっているということで、これは都市計画があるかどうかっていうことと極めて関係が深いということでございます。都市計画がしっかりしている、またビジョンが示されていることは、やはり投資の期待、そして若者の期待、こういったものに全て繋がっていくんだということ、これもしっかりと分析をさせていただきました。だからこそ、「木を見て森を見ず」ではなくて、大胆な計画、大胆なビジョン、都市計画を示しましょう、こういうことでございます。それを受けて、ホールの問題、アリーナの問題、市場の問題、駅裏の問題、これを議論していく、こういうことで、これも論理的思考だと思っております。
今、二つ事例を示させていただきましたが、大きく分けて三つ、一つは今申し上げましたように、新次元の政策をしていただくということでございます。前例踏襲というのは、もう思考停滞だと私は思っておりますので、しっかりとその点は御認識いただきたいと思います。その上で必要であれば、既存事業の聖域なき見直し、こういったことも着手していただきたいと、このように思っております。これも一つの例ですが、直近、既存のやり方、仕組みにこだわりすぎて、なかなか新しいものが出せていない、こんな事例もございました。ただ一方で、5か月間見ていまして、様々なクリーンヒット、またホームラン、本当に良い政策が個々に、自ら各部局が考案して、出していただいているのも随所に見られておりますので、本当にそういう意味では、潜在力というか、そういったものをすごく期待しておりますので、ぜひ若い人たちの新しい発想を引き出していただきたいなと思っています。
二つ目には、そのために、財源確保というものが重要になってきます。そのためにも歳入改革ということで、まず一つには、ふるさと納税、こういったものを新たな戦略チームの下に、全庁挙げて獲得、これに努めていただく、こういうことでございますし、また我々としましても、地方にとって有利な県債、そしてまた国庫、また国の外郭団体や民間団体の各種助成制度、こういったものをしっかりと活用して引き出してまいりたい、このように思っております。
三つ目に、働き方改革でございます。これは別に、財源を出すための働き方改革ではございません。やはり生産性を上げるということに尽きます。御承知のとおり、徳島県は職員一人当たりの超過勤務が日本一ということでございますので、これにつきましても、以前から申し上げております。結果はもう出てきていると思いますが、140を超える会議体だとか、他県と比べても多すぎる現役出向だとか、また前も関西本部にお邪魔しましたけれども、例に出して申し訳ございませんが、通勤圏内もっと言えば出張はもちろん可能な所で、20人も要らないんじゃないでしょうかと、こんな話も、もう一事が万事でありますので、これもやはり聖域なき改革をしていただきたい、このように思っております。これからは予算編成に絡んで、行政改革、働き方改革も見させていただくようにいたします。いろんなアイデアを出していただいて、予算要求を各部課にしていただきますが、もちろん、しっかりと行政改革、働き方改革をやっている前提でなければ、それを認めるわけにはいかない。こういうことも明確に申し上げさせていただきたい。ただし、本当に人が足りないのであれば、言っていただきたい。幹部も含め現場も含めて、人が足りないのであれば言っていただきたいし、そして人をどう確保するか。この本庁で獲得するのか、また外郭団体で確保するのか、また獲得の仕方も試験をもう一回見直すのかとか、そういったことも、この聖域なき異次元、新次元の人材獲得をしなければ、他の県にどんどん人が出ていってしまいます、吸い取られてしまいますので、その点も前例にとらわれず、これはもう本庁だけじゃなくて、学校の先生もそうです、警察もそうです、外郭団体もそうですね。こういったところも、皆様方に取り組んでいただきたい、このように思っております。
以上三つ、新次元の政策をしていただきたい、そして聖域なき財源確保、また積極的な財源確保をしていただきたい、聖域なき働き方改革をしていただきたい、この三つでございます。
そして付け加えますが、これから来年度の予算編成でありますが、次の11月議会も含めて、国の補正予算、経済対策がこの前も発信されたところでございますので、それにつきましても、皆様方に勉強会を始めていただいてると思いますが、それに合わせた補正予算も同時にお考えもいただきたいなと、このように思っておりますので、何とぞよろしくお願いしたいと思います。
いよいよ初めての本格予算でございますので、新時代にふさわしいものにしていきたい。そのスタートが肝心でございます。何とぞ皆様方には今申し上げたことを共有いただき、その部署から様々な忌憚のない意見を吸い上げていただきたい、そして何よりも現場の声を吸い上げていただきたいと思います。先般来、こども未来局もしっかりと現場の声を聞く、そういった会を開いていただきました。スポーツにつきましても、現場をよく知っている方を中心に政策を考えていただき、それを私に答申していただくという、これが本来の姿だと思っています。私も含めて、現場になかなか行けない人間、常にいない人間は政策立案、なかなか難しいんですよ。皆さんもそのことを自覚していただきたいし、特に県庁の職員は2年に1回替わっちゃうんですよね、大体。それはもう明らかに知識が分散しますし、継続しません。ですから、現場の人たちのお話を聞く、そういう審議会なり、そういったものに切り替えていく。学校の先生ももちろんいいんだけれども、やっぱり現場を知らない、なかなか。大学の先生、いろんな専門家の先生、それは体系的にいろんなことを御存知だと思います。それは他県の事例、世界の事例、そういったものを学んでいると思いますので、そういった知識を頂きたいと思いますが、徳島というアイデンティティ、徳島という現場、これにつきましては、改めて県民目線で頂く、こういう政策立案の流れをぜひ当たり前のものにしていっていただきたいと思います。以上です。どうぞよろしくお願いします。
<菊地政策創造部長>
続きまして、財政課から説明をお願いいたします。
<福岡財政課長>
財政課でございます。「令和6年度当初予算編成方針のポイント」にて御説明をさせていただきます。
まず、背景・基本的な考え方でございますが、地方創生に取り組む自治体間の競争が激化する中で、地方創生戦国時代を勝ち抜くため、「徳島新未来創生政策集」、いわゆる「県版・骨太方針」に基づく異次元の政策形成を推進することが重要というふうに考えてございます。
そこで、2段目、政策集の具現化に向けまして、「徳島新未来創生プラットフォーム」が主導となりまして、部局を越えた施策を構築するため、上限を定めない要求額、「政策集具現化重点枠」を設けることとしてございます。
必要となる財源確保といたしましては、先ほど知事からもお話がありましたように、中段の三つの観点で進めてまいりたいと考えてございます。1点目が、徹底した事業見直しといたしまして、成果を重視し、前例踏襲にとらわれない徹底した見直しや、事業費のみならず、業務量の節減効果も踏まえた見直し、また特別会計におきましても廃止・統合といった見直しを推進するとしてございます。2点目、歳入確保といたしまして、国庫補助金などの活用に加えまして、「ふるさと納税戦略チーム」による寄附獲得に向けた取組を推進することとしておりまして、新たに獲得した歳入につきましては、要求基準額に上乗せをしたいというふうに考えてございます。3点目、働き方改革として、事務事業の見直し、スリム化による超過勤務縮減はもとよりでございますが、施設管理などの恒常的な経費につきましては、枠査定方式を実施するとともに、ヒアリングは基本的にオンラインで実施し、資料もペーパーレスで行うなど、工夫してまいりたいというふうに考えてございます。
下段、要求基準でございますが、政策的経費は前年度80%以内といたしまして、先ほど申しました、新たな歳入確保による要求基準上乗せや、具現化重点枠などを設けることとしてございます。
スケジュールは右側に書いているとおりでございます。今後、スケジュールどおり進めてまいりたいと考えておりますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。説明は以上でございます。
<菊地政策創造部長>
ただ今の件につきまして、何か御発言などはございますでしょうか。
村上政策監補お願いします。
<村上政策監補>
先ほど知事からも強いメッセージを頂いたところでありますが、ちょうど昨日、組合との着任交渉もありましたので、それも踏まえて、私から2点ほど申し上げたいと思います。
1点目は、既存事業の見直しにつきまして、下からの提案を待つだけではなくて、幹部・管理職も主体的にぜひ見直していただきたいと思っております。
また、働き方改革に関しまして、一部、予算編成方針にビルトインしたものもありますが、最近の学生志願者というのは、超過勤務に極めて過敏になっております。知事からもありましたように、優秀な人材確保のためには、超過勤務の縮減というのは、極めて大事であります。例えば、あるIT企業のAIチームは、15分間自分で考えてアイデアが出なかったら、もう周りに聞きましょう、他人に聞きましょうというようなことを推奨する「15分ルール」があるということです。15分という時間が県庁内で正しいかどうかはありますが、知事からもありましたように、ビジョン、ストラテジー、タクティクスに合っているかどうかというようなことも含めて、迷いがあった場合には、どんどん周りに聞きまして解決していく。職員が仕事を抱え込まずに、周囲に相談しやすい環境を作って、仕事を進めていくということが重要かと思います。そのような環境というのは、不祥事の発生防止、コンプライアンス確保にも繋がるというふうに考えております。
以上、私からは2点お願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
<菊地政策創造部長>
本日の議題は以上となりますが、ほかに何かございますでしょうか。
それでは、以上で庁議を終わります。