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令和4年1月11日(火)10:05~

<板東企業局長(政策創造部長事務取扱)>
それでは、ただ今から庁議を開催いたします。
年頭の庁議になりますので、知事からごあいさつをお願いします。


<飯泉知事>
若者の皆さま方からの働き方改革ということで、既にご存じのように昨年末、本来でしたら28日が御用納め、しかしこれを24日の金曜日といたしますと、いわゆる27、28と2日間、もしお休みを取りますと10連休となるわけですし、仮に27、28仕事に出てこられる人、当然いなければ困る訳なんですが、その場合、今度は4日、5日休みますと8連休、そしてその後に3連休が控えておりますから、飛び石にはなりますが11連休、こうしたものが可能になる。場合によっては4日、5日は出たとしても、8、9、10が3連休でしたから、そうではなくて、6、7、これをもし2日間休むと、ここを5連休にすることができる。6連休+5連休、こうした形で3つのパターンでそれぞれ年末年始、十分に休みを取ることができる。暦上でいけば、一番長い場合は9日間取ろうと思えば取れるわけですので、そうした意味からいくと若い皆さん方のさすが御提案と、いうところで、徳島県、全国の先陣を切る形で、ただちょうどコロナ対策があって、鳥取県の平井知事さんから1月3日に連絡が来て「明日御用始めがあって、大変なんじゃあないの?」という話をしたら、「いやいや鳥取県は全国の先陣を切って11日から御用始めをします。」と言うから、「いや、うちもそうだけど。」ちなみに12月24日をもって御用納めをしたと言ったら絶句をしておられましたけどね。ということで、本県の若手の皆さん方のタスクフォース、そのおかげをもちまして、今日から正式な意味での仕事始めということになるわけであります。
そこで、皆様方、まずはまだ松の内といいますか、しめ飾りが残っている部分もありますので、新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。
さて、よく干支の話、もう既に経済5団体、あるいは様々な新年互礼会で私の方から申し上げているところでもありますが、少し皆さん方にもレビューしていただけければと思います。
今年は寅年、このように呼ばれるわけでありますが、実はただの寅ではないんですね。壬(みずのえ)寅年ということになりました。その意味では、まず「壬」、「おんなへん」を付けると妊婦さんの「妊」の字になる。つまり、新しい芽生え、新しい生命の誕生、新しい価値観の誕生、これらを表します。もし、「おんなへん」ではなく「にんべん」を付けると、責任の「任」の字になるということで、新たに生まれてくる新たな価値概念、価値、こうしたものを責任を持って育んでいく。こうしたことを表しています。
次に「寅」、これはタイガーの虎を考えるとちょっとわからないんですよね。しかし干支の寅、これは「さんずい」を付けると演劇の「演」、演じるという字になりまして、物事が進む様、これを表しています。ただしなんですね、進むは進むんですが、障害が立ちはだかる。なかなか順調にはいかない。こうしたことで、壬寅の年、この年はあらゆる分野において新たな価値概念、こうしたものがどんどん生まれ、そしてその物事が進んでいく。ただし、多くの障害が立ちはだかるということで、全ての皆さん方がそれぞれの持分において、これまで以上に、一層に責任感を持って、その務めを果たしていくことによって、素晴らしい新たな価値概念を大きく進めることができる。このように言われる年であります。
では、徳島、日本、今後どうなっていくのかということで、やはり今年も「3つの国難」、そして「2つのX」、これに変わりはないところであります。
まずは何といっても「新型コロナウイルス感染症対策」。オミクロン株というアフリカ南部発祥のこのオミクロン株、デルタ株に比べて3倍の感染力がある。しかしその一方で南アフリカ、あるいはイギリス、宗主国ですね。その様子を見ていると、重篤化し死に至る、そうした数が2桁少ないであるとか、重篤化するのは3分の1未満であるとか、こうしたデータが出てきております。そして、これらは世界中からも届けられる。ただ日本は水際対策、これを徹底したということもありまして、入ってきたのがほかの国に比べると遅いとうこともあって、当初は国立感染研におきましても、もう少し実態を見ないと、なかなかオミクロン株のその性質といったもの、これを正確に把握するのは難しい。しかしここで相次いで出てまいりました。まずは感染研の脇田所長さんのほうから出たのは、無症状の方は6日で感染力のあるウイルスを出すことはなくなってしまう。軽症の方も10日でと、まずこのエビデンスが出ました。そして今度は沖縄県、今大変な数になっているところ、米軍基地の影響ではないか、このようにも言われているところではありますが、こちらで琉球大学の内科の教授の方が座長であり、あるいは厚生労働省、こちらで様々なガイドラインを作るメンバーのお一人でもあるわけでもありますが、今回の沖縄での状況、これを見てやはり感染力は3倍であろうと。ただし、重篤化、これは本当に低いという話が出て、沖縄ではさらに突っ込んで3日で快癒する、無症状の方は。また、軽症の方も全てではない訳でありますが、軽症の内のまだ軽い側の人達は6日でと、そしてどちらかというとこれはデルタ株に似ているというよりも、季節性のインフルエンザに近いと、こうした話も出てきているところでありまして、こうしたものの対応から、国におきましても3つの手法でこれを乗り切って行こうではないか、このように言われています。
一つは何といっても、もう既に本県でも12月1日から医療従事者の皆さま方にスタートをしていただいております、いわゆる「ブースター接種」3度目の接種、しかも当初は8か月と言っていたものを、やはり効果のある6か月に前倒しをしていこうということで、今施設に入所されている高齢者の皆さん方は6か月、そしてそれ以外の皆さん方は7か月に前倒しになり、さらに国が備蓄をしている900万回分のワクチンを放出することによって、この7か月を6か月に持って行こうではないか、ここはまだ方針ということになっております。ということで、今日報道もされておりますが、総理のほうから再び、国主導の大規模集団接種会場を設けて、速やかにワクチン接種、ブースター接種が非常に効果的である、こうしたことが言われておりますので、これを進めていこうということになりますと、本県におきましても既に6千人分の県が持っていたワクチン、これを医療施設、あるいは高齢者の入所施設の方に、希望者の皆様方へ提供。もちろん別途、市町村が進めていただいている分もあるわけでありまして、併せて加速をしていく、そしてこれに併せ、市町村長から要請を頂いておりますが、県としての大規模集団接種、これをしっかりと前倒しで対応する。今、その準備を加速しているところでもあります。
2つ目、「季節性のインフルエンザと同様だ。」ということになってくると「タミフル」これと同様に、飲めばすぐ効く薬「経口薬」が必要となります。罹ったらできれば翌日にはちゃんと飲むことができる体制をいかに執ってくるのか。既にメルクについては、1日3人分だけの限定はあるわけでありますが、県内の薬局、病院などにも配備が進んできているところであります。しかし、一般の皆さま方にとにかく効くという話になってきますと、これは期待が持てるのはファイザーということになります。当初1月4日の年頭会見で総理の方からは1月中にファイザーと契約を行い、2月中には翌日に使える体制、これを全日本の中で体制を作りたい。こうしたお話もあったところであります。また、塩野義をはじめ、国内の製薬会社の皆さん方も既に昨年末には臨床、これを対応されているところでもあります。こうした経口薬がきっちりと配備をされる。これが2番目ということになります。
そして3番目、ワクチンをなかなか打つことができない。こうした方々もおられる訳でありまして、こうした皆様方への対応、ワクチン検査パッケージが既にあるわけでありますが、さらに、「無症状で不安である。すぐに調べてみたい。」あるいはイベントをやるに当たって、まずしっかりと安全な上に対策を行っていく必要がある、ということで、例えば「抗原簡易検査キット」、こうしたものを用意するとか、あるいは薬局などで「無症状なんだけど不安だ。」すると検査を受けることができる。既に30店舗、そして今月中には60店舗に増やしていこうと進めているところでありまして、これら3つの仕組みといったものがきっちりと機能する。これによって、なんとかこのオミクロン株、これを抑え、そしてその結果、これは感染症法上の分類の話になってくるかとは思いますが、今感染力が強い、しかしなかなか重篤化をしない。しかし最初は全員入院ということもあって、沖縄では離島の医療機関、要は医療従事者の皆様方が感染をする。あるいは濃厚接触者となって出てくることができない。病院の閉鎖。こうしたものが相次いでいるところであります。もっと早く、この感染症法上の分類をエビデンスに基づく形で5類に落とすべきではないか。今はそうした意見もたくさん出てきているところであります。なかなか岸田総理も頭が痛いところではないか、と思うところでありますが、こうした点については全国知事会としても、今12日に全国知事会を開く予定となっているところであります。しっかりと各地域、そうしたものの情報、情勢といったものを一つの形にまとめ、そしてしっかりと国を支える。平井会長さんの元でこれを進めていただければと、我々徳島としてもしっかりとバックアップをしていく必要がある。これが今の状況ということになります。
次に2番目として、「災害列島への対応」。これは3月までにというふうに言われておりまして、まだ具体的な日取り、これはお聞きをしていないところでありますが、ついに「徳島ジャンクション」から「徳島沖洲インターチェンジ」間、ここがつながることによって「徳島南部自動車道」、こちらが徳島津田から神戸・大阪まで直結をする。そして、徳島沖洲は「耐震強化岸壁」こちらがあり、東京・徳島・北九州を結ぶオーシャン東九フェリーが「海の玄関口」。そして、松茂スマートインターチェンジを介して「徳島阿波おどり空港、空の玄関」こことが直結することとなり、まさに新たな四国のゲートウェイ、こちらが徳島沖洲・徳島津田ということになる訳でありまして、そこからさらに南進をする「命の道」いよいよ伸びていく。そうした年になるかと思います。また、当然のことながら、全国知事会から提唱し、そしてできあがった「防災・減災、国土強靱化5ヶ年加速化15兆円事業」これをしっかりと活用する中で、県内の県土基盤整備、そして県民の皆さん方の安心・安全をしっかりと確立する。これを進めていく年ともなるところであります。
そして3つ目の国難である「人口減少対策」。こちらにつきましては、多くの皆様方を呼び起こし、そして交流を進めていく。こうした対策、これが進む年でもあります。徳島が主会場となる51年ぶりのインターハイ、こちらが今年四国で開催をされることとなります。また、既に12月25日、世界初の鉄路と道路、両方走ることのできるDMV、営業運転スタートとなったところであり、昨日現在で4千人を突破したところでもあります。あくまでもこれはゴールではなく、これからの様々な課題、平時・災害時を通じて、それへの対応、まさにチャレンジへのスタートとなるところでありますので、こちらにつきましては、あらゆる皆さん方がその利活用といったもの。こうした点を未来志向で、そして今ある様々な課題についても速やかに高知の皆さん方と連携をする中で、これをプラスに転じるようにしていっていただきたいと思います。
そして、さらには「2つのX」。まずは「GX]、一番遠い目標は2050年、カーボンニュートラルとなる訳でありますが、その前に国連加盟193カ国、こちらが達成を目指している「SDGs」、17のGOALSということで、徳島では早い段階から「徳島版SDGs」、あらゆるところにこのSDGsの感覚を持って、施策を進めてきているところでもありますが、その意味では「脱炭素ロードマップ徳島県版」こちらがいよいよスタート。特にこの中では、国よりも早く平成27年10月に「水素グリッド構想」を打ち立て、中四国初となる「燃料電池バス」による徳島バス鳴門公園線導入、あるいは全国初となる「副生水素」東亞合成さんはこれを「地産水素」と呼んでおられますが、工業製品を作る過程で生まれてくる水素を活用する「固定式の水素スタンド」が、ここに日本初誕生となるところでありまして、こうした水素グリッド構想も含める中での新しい「徳島県版脱炭素ロードマップ」しっかりとこれを進めていく。こうした年にもなってくることとなります。
また「DX」、既に5G、ローカル5G、これらについては県内11施設、県立病院、あるいは中央テクノスクール、農林水産総合技術支援センターなどなど、整備が進み、さらにこれを広げていく、例えば全国初となる「医療コンソーシアム」、スタート時点は12医療機関。今では15となりましたが、これらにローカル5Gを標準装備し、次元を超えて、これによっていわゆる遠隔診断を、そして場合によっては様々な手術の状況を共有していく。そしてさらにこれを「Beyond5G・6G」へとつなげていく、新たなチャレンジもここにスタートする年となるところであります。
ということでこれらの点、もっともっと詳細に言っていくとあと2時間くらいは必要となりますので、このあたりで閉じさしていただきます。
今年、我々として、あるいは日本として、また世界として大変重要となってくるのは、いかにこのコロナを克服し、いち早く「アフターコロナ」これを迎える。そしてその延長線上に「ポストコロナ」これを作り上げていく。ちょうど14世紀、ペストの猛威の後に訪れたのが新しい価値概念である「ルネッサンス」。このように言われます。では世界のパンデミックである今回のコロナ、その後には一体何が来るのか。しかしもう見え始めているところであります。世界が共通して目指していくのは、まず2030年「SDGs」この達成。17のGOALSを見事に達成をする。その意味でも徳島としては様々な点で、日本のモデルを打ち立てていく、その責任を負っているところであります。そして我々としては、日本としては、2030年までは待っていられない。その5年前、2025年をマイルストーンとして確実に打ち立て、それは何か。「大阪・関西万博」例えばBeyond5Gであれば、「Beyond5G ready」、そしてショーケースにこれをし、遠隔医療、スマート農林水産業、i-Construction、日本が少し世界よりも一歩先んじようとしている分野、これらを「Beyond5G」、つまり「6G」として通信媒体もこれからは電波から光の時代になる。「テラヘルツ」。こうしたものをしっかりと実装、具現化をしていく。そして大阪・関西万博、これを徳島としても成功に導かなければならない、関西広域連合の一員として、「AR」「VR」これを活用し、関西広域連合パビリオンの一角を徳島が占めるわけでありますし、こうしたコンセプトの部分については、徳島からリードをしているところであり、結果として、ここをゲートウェイとして、徳島全県下をパビリオン化していく。
そして、あらゆるショーケース、あらゆる施策の世界への発信のゲート、こちらを大阪・関西万博、関西広域連合パビリオンに持っていく。こうした施策、方向性といったものをぜひ皆さん方には共有していただいて、県下を挙げ、まさに挙県一致、関西広域連合を挙げて、これをしっかりと達成していく。ぜひそうした一年にしていただければと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。私の方からは以上です。よろしくお願いいたします。


<板東企業局長(政策創造部長事務取扱)>
ありがとうございました。
本日の議題は以上ですが、ほかに何かございますか。

 無いようでございますので、以上で庁議を終わりたいと思います。

<飯泉知事>
さあ、それでは今年一年、どうぞよろしくお願いいたします。

 
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