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令和元年9月4日(水)9:45~

〈司会:志田政策創造部長〉

 おはようございます。これより庁議を開催いたします。

 知事からごあいさつを頂きます。

〈飯泉知事〉

 おはようございます。皆様方も既に報道でご存じのとおり、昨日正式に全国知事会長を就任することとなりました。四国としては、全国知事会は全国7ブロックあるわけですが、その中で四国ブロックからは初選出、また、もう一つは、人口100万人未満の県からは初、ということになります。

 そうした意味でも、全国知事会の中において、徳島の立ち位置、良い面もあるわけですし、逆に難しい面もあると、いうことがあります。そうした意味では、皆様方に大変ご協力を頂く点が多々あることとなります。

 ちなみに、少しデータ的な点を申し上げますと、ちょうど全国知事会長を輩出した都道府県ということでいきますと、これまで9都府県、つまり徳島が10都府県目となるところであります。東京都が3名、埼玉県が2名ということでありますので、私が第13代目の知事会長ということになります。

 そこで、昨日も全国知事会で所信の表明をさせて頂いたところでありますが、皆さん方にもぜひ、こうした点について、共有をして頂くとともに、徳島県として対応すべき点について、以下3点ほど申し上げたいと思います。

 まずは、全国知事会における所信の話についてであります。皆さん方は既にご存じのように、日本が「人口減少」また「災害列島」、二つの国難にまみえているところであります。

 また、国際情勢、昨今特に、2国間の経済協議など、TAGの話も取りまとめの方向となったところでありますが、それだけ経済がグローバル化をしていく、これに加え、例えば、東アジア情勢、アメリカと中国の貿易戦争あるいは、朝鮮半島の情勢、ロシアとの関係と、様々な点でまさに「未知の世界」、これまでの経験こうしたものがなかなか通用しない、そうした世界が広がっているところであり、この羅針盤なき世の羅針盤を、誰が、そして、いかにつくっていくのか、ここが大きなテーマとなっているところであり、ぜひこれを「知恵は地方にあり」地方創生の今やキャッチフレーズとなったところでありますが、この言葉どおりに全国知事会が、そして、地方六団体がしっかり連携する形で打ち出していくことができればと、まず、このように考えているところであります。

 そして、全国知事会としては、どうしてもこれまで「地方の意見を取りまとめる場」、また、「大都市部と地方部との対立の場」と、このようにいわれ、先の富山県での全国知事会議では、神奈川県の黒岩知事さんの方から、我々大都市部を抱える都県にとってみると、全国知事会は「アウェー感がぬぐえない」このような言葉も、とうとう平場で出ることとなりました。

 そうした意味で「vs東京」を当時の舛添都知事に持って行ったときに、確かに対決の「対」の字を色紙にしたため持って行きましたら、のけぞられたところでありますが、これは対決の「対」ではあるんだけど、東京と徳島が「一対」となって日本の課題に取り組んでいく、その処方箋を打ち出す、こうした点を申し上げたところ、「東京都はこれから大変な時代を迎えるんだ」と、「超高齢社会を迎えるまさに未知の世界だ」と、こうしたお話があって、「ぜひ、徳島の経験則をお借りをしたい」こうした話に実はなり、現実にそうなっているところでもあります。そして、東京がその翌年に打ち出したのが何と「&TOKYO」。つまり、徳島&東京でこうした課題をということで、そこは、いろいろな府県が名前が連なるところとなるわけでありますが、こうした東京の大きないわゆる総合政策、施策の方向性についても、徳島が導き出すことができたところであります。

 ということで、大都市部と地方部がまさにお互いの知見を合わせ、それぞれの課題を解決をしていく、今や絶好の機会が来たのではないか、47都道府県が一致結束をしてこの国難に対峙していくことができる、こうした時代を迎えたのではないか、まず第1点であります。

 そして、第2点目、かつて都道府県も市町村もそうでありますが、国、永田町に対し「陳情」という形をとって参りました。予算をちょうだい、法律を制度を変えてちょうだい、「クレクレタコラか」などと、マスコミの皆さん方に揶揄された時代もあったわけでありますが、平成21年、徳島はこの陳情をやめ、そして、まさに地方の現状、「現場主義」そして「県民目線」、国から見ると「国民目線」ということになりますが、これによって地方の課題をこれからは全国がこの課題に直面をする、その処方箋をまずは打ち出していこう、「課題先進県から課題解決先進県」へなろうと、こうした形で「知恵は地方にあり」とこの言葉とともに、「政策提言」という形を取らせて頂いて、今では「国・地方協議の場」などを通じ、まさに地方が国に対ししっかりと政策提言をしていく、こうした時代を迎えたところであります。

 そこでいよいよ、国難に対峙をする、ということになりますと、全国知事会としての「政策形成」あるいは「政策提言」、その機能をしっかりとこれまで以上に強化をしていく必要がある。その意味では、徳島がこれまで歩んできた様々な手法といったものを、まさに全国知事会としてさらにブラッシュアップをしていく、こうした時代に来たということであります。

 そして第3点目、こちらにつきましては、全国知事会の場、何となく出されてきたものをコピー&ホッチキスではありませんが、施策を取りまとめる場、こうした印象が拭えなかったところであります。

 そうした中で特に若手知事、あるいは、新たに知事になられた皆さんから、もっともっと知事会としてのプレゼンス、つまり、注目度、存在感、こうしたものを増していく必要があるんじゃないだろうか、ということでの、まさに全国知事会ということでの「プレゼンスの向上」についてであります。こういう意味では、先の富山での全国知事会においてはその一つのテストパターンを行いました。

 つまり、7月23・24の二日間であった訳でありますが、22日、この時、知事会長をはじめ富山の石井知事、そして、それぞれの先進的なテーマに取り組んでいる知事たちがパネルディスカッション形式で、多くの聴衆の皆様方にPR、プレゼンスをさせて頂きました。

 そして、最後に石井知事に促される形で、私のほうから、特に総合戦略・政権評価特別委員長として、また、情報化推進のプロジェクトリーダーとして、明日からの知事会については、まさに「5G」、「インダストリー4.0」、いよいよこれから日本が迎える「ソサエティ5.0」。これをどういかに地方創生に結びつけていくのか、それぞれを提言、あるいは打ち出していく。そうした場であるので、「ぜひ請うご期待を!」このように締めくくりをさせて頂いたところであります。

 このような形で、5Gであったり、あるいはSDGsであったり、様々な今日的な課題、これをいち早く取り上げ、そして国民の皆様方にこうした課題が日本にはあるんだ、これに対応していかなければならないんだ、「気付き」を持って頂き、その処方箋を有識者であったり、あるいは国の関係者、また知事会、あるいは地方六団体の皆さん方、この皆さん方とで、例えば、シンポジウムを行ってみるとか、様々な形での政策提言を打ち出していく。こうしたプレゼンス力、いわゆる広報能力の強化、こうしたものをこれから進めていくべきである。

 以上、この3点を申し上げさせて頂いたところであります。

 ということで、これからは皆様方にお願いをする点であります。この3つをいかに具現化をしていくのか、それが全国知事会として注目をされるところであります。その意味でこのプレゼンス力を高めていく、ということであれば、今、各省がまたそれぞれの特別委員会、常任委員会、プロジェクトチーム、これらが動いているところでありまして、それぞれの知事さん方には専門的な知見から、もっともっと政策形成能力、高めていって頂きたい。こうした点を申し上げていこうと。

 つまり、これによって国の方が、まさに全国知事会からしっかりと、現場の「知恵は地方にあり」の名の下に、政策提言を聞いていこうではないか。こうした姿勢を持って頂こうと。

 そのためには、皆様方それぞれが各プロジェクトチーム、あるいは委員会、これらに対してしっかり気脈を通じて頂く。そして全国知事会の事務局とも連携を図って頂くことが大変重要であり、徳島のことはもとよりとして、日々この国の、場合によっては国際情勢もあるかもしれません。

 というのも、今日、明日、あさってと日本初開催となる「G20消費者政策国際会合」が、消費者庁と徳島県、共催で徳島市で開催をされる。まさに国際的な情勢、国際的な耳目が徳島に集まる、ということになる訳でありますので、ぜひ皆様方におかれましては、こうした徳島の置かれた位置、そして、それぞれの動き、国内外の動線につきましてもしっかりと把握をし、そして、そこから産み出されてくる処方箋、また、いかにこれをプレゼンスをしていくのか、こうした点についても磨きをかけて頂ければと思います。そうした意味で庁内におきましてもしっかりとこうした意識を持って頂く。

 もちろんこの点については、いきなり言われても困るではないか、お思いになると思うわけでありまして、その意味で従来、国との関係において、地方というところから国の各機関に出る場合には、ほとんど研修生、コピー&ホッチキスを担う。でも、人間関係を作るというのが大きな財産だ、これが従来のパターンでありました。今はそうではなくて、国の職員として、割愛採用、今では国の10関係省庁に20名が割愛で行っているところでありまして、それぞれの省庁の職員として、政策形成を担っている。まさに、ラインにいるところであります。

 その意味ではこうした経験を積んだ職員が、今では皆様方の部下に多くいる訳でありますので、こうした話をもし申し上げたら、「いやあ、それこそ待ちに待った時が来たんではないか」このような意識を持つ職員の皆さんも少なからずおられるんではないか、このように思いますので、是非こうした点についても、しっかりと連携を取って頂きたいと思います。

 そして、最後となります。これからは全国知事会長という立場で国と地方の協議の場、様々なテーマにおいて委員会にも出席をしたり、また国際的な知事会議、ロシア、アメリカ、中国、韓国とは今少し情勢が厳しくなっているようではありますが、そうした様々な国際的な知事会もある訳でありまして、徳島を留守にする機会も多々ある。ほとんどは日帰りでこなしていこうと思っている訳ですが、その意味で、それぞれの皆様方の部署を通じまして、県民の皆様方に知事は今、こういう状況でこういうことをやっているんだ、こうした点について、是非親しくお話をして頂きたい。

 と言いますのは、必ずしも100%決められた会合に出席することが叶うとは限らない。こうした点がある訳であります。しかし、やはり徳島県の様々な点をアピールをしていく、そうした絶好の機会にもなる訳でありますので、多くの皆様方からは更なるご意見、そして様々な課題、こうした点を是非寄せて頂きたい。

 そして全国知事会という場、地方六団体、国・地方協議の場というところを通じまして、徳島の政策的な課題、これを全国共通の課題として解決をしていく絶好の機会、チャンス、このように捉えることができればとも考えておりますので、是非こうした点についても県民の皆様方に等しくお話をして頂ければと思います。

 ということで、以上、全国知事会としての方向性3つ、皆様方にお願いをする点3つを申し上げたところであります。どうかこれから、皆様方もお忙しくなられることと思いますが、是非これを「いやあ、めんどい機会だ」と思うんではなくて、「絶好の徳島PRの機会が来たんだ」と、このように是非アグレッシブに捉えて頂ければと思います。それでは皆様方どうぞよろしくお願いいたします。

〈志田政策創造部長〉

 ありがとうございました。本日の議題は以上ですが、他に何かございますでしょうか。それではこれで庁議を終わります。

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