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〈司会:志田政策創造部長〉
おはようございます。これより庁議を開催いたします。
本日の議題、「徳島発の政策提言」につきまして、私の方から説明をさせていただきます。
お手元の「徳島発の政策提言(5月)について」をご覧ください。 今回の政策提言につきましては、「持続可能な社会」実現に向けた6つの挑戦をテーマとしており、
(1)「東京一極集中に立ち向かう地方からの挑戦」といたしまして、「地方創生の深化に向けた取組みを支える財源の確保」、「外国人材の活躍による地方創生の実現」など16項目。
(2)「『災害列島』に立ち向かう国土強靭化への挑戦」といたしまして、「大規模災害を迎え撃つ国土強靭化の着実な推進」はじめ11項目。
(3)「世界を先導する『SDGs先進国』への挑戦」といたしまして、「消費者庁・消費者委員会及び国民生活センターの徳島移転の促進と次期ステージの展開」はじめ9項目。
(4)「超スマート社会『Society(ソサイエティ)5.0』.への挑戦」といたしまして「『Society5.0』の実現に向けた実装化への支援拡充」はじめ6項目。
(5)「経済グローバル化・ボーダレス化への挑戦」といたしまして、「農林水産物等の輸出拡大に向けた環境整備」をはじめ7項目。
最後、(6)「東京オリパラ、大阪・関西万博『レガシー創造』への挑戦」といたしまして、「『大阪・関西万博』を契機とした関西・日本の活力向上」はじめ3項目、合わせて52項目の提言を行うものです。
日程につきましては、15日水曜日に知事に上京して頂き、各省庁、政務三役などに提言して頂く予定となってます。また、23日木曜日には自民党本部への提言を予定しております。
このたびの政策提言の取りまとめにあたりまして、各部局の皆様方には大変お世話になったところであり、厚くお礼を申し上げます。
私からの説明は以上でございます。この件につきまして、何かございますでしょうか。
それでは、知事の方からお願いいたします。
〈飯泉知事〉
今、志田部長さんの方から話がありましたように、まずは5月の政策提言、これの目的というのはいうまでもなく、令和2年度「政府予算・概算要求」に向けてのいわゆる、「弾込め」ということで、各省庁の皆さんに「気付き」を持って頂こうということであります。
例年は割と項目数が多いところなんですが、今、説明を頂いたこの6本のラインナップ、柱ですね、これを見ていただいても分かるように、おそらく、去年の段階ではどれもありえないものがばかりが並んていると。
そして、項目数も52ということで、かなり絞るという形になっています。
つまり、1年間経つだけで、これだけ、日本の課題、地方の課題が劇的に変わってくるということでありまして、いかにアンテナを高く、また、地方における「現場の力」と言いますかね、「課題解決力」とも呼ぶわけでありますが、「現場主義」、「県民目線」にしっかりと立つ形で対応していかなければ、なかなか難しい時代に今、差し掛かっているということが、この一枚もの(の資料)だけでも実感をいただけるんではないかと、このように思うところであります。
ということで、これらを行うことによって何を解決していくのか、ということでありますが、いうまでもなく「二つの国難」。
一つは言うまでもなく「人口減少」。これに対応する形で、今、全世代型の社会保障改革を国を挙げてやっていこうということになっています。
また、もう一つ、こちらにつきましては人が不足をする、つまり、企業が非常に良い業績をあげてるのに跡継ぎがいない、人がいない、ということで潰れていってしまうと。特に地方にこれが多いということもありまして、「外国人材」これを受け入れることとなりました。
ということで、入管法も改正となり、そして、大都市部にばかり人が集まるんではないか。これをいかに地方へ、今度はそうしたところにも色々な気を配っていく必要があると、いう時代になりました。
それから、もう一つは言うまでもなく、昨年一年間、「災害列島への対応」ということで、全国知事会からも提案を、特にこれは官邸で行われます政府主催の全国知事会におきまして、総理の方に直接申し出をさせていただきました。
つまり、我々にとっては「県土強靱化」、国においては「国土強靭化」、これを進めるのを毎年、毎年の予算、補正というのでは少し対応が難しいんではないだろうか。
ある一定のスパンを持って集中的に行う必要があるというのは、我々、行政ということではなくて、これを実際に担って頂くのは建設事業者の皆さん方と。
つまり、彼らが単年でということであれば、じゃあ、「来年はどうなるの」、「再来年はどうなるの」と。「人」をあるいは「物資」を、あるいは「機械」をこれをそろえる、その覚悟がいるんですよね。
ですから、単年、単年では、とてもとても無理ですし、やはり複数年。そして、できれば若い皆さん方がどんどん入ってくれる、希望のある職場にしていきたい。「i-Construction(アイ・コンストラクション)」なんていうのは、その一つの方向性「Society(ソサエティ)5.0」.の大きな柱の一つとなっているところでありまして、そうした意味で、今回、国の方におきましても「防災・減災」、「国土強靭化」のための「3か年緊急対策」と「3か年の枠」、これを作ってもらったところでありまして。
地財措置、あるいは様々な財政制度、こうした点についても画期的に様変わりをしたところであり、それを受ける形で徳島としてもしっかりとした対策を既に2年度、行ってきているところであります。
さらに、これを加速をしていく必要がある。そして、ただ単に公共事業、かつては公共事業「悪論」と言われたのは、「食べるための公共事業」を行ってきた。ではなくて、公共事業、「県土強靱化」を行うことによって、今までは「二束三文」であったその土地、これが「価値のあるもの」にしていく。
例えば、加減堰、「飯尾川」。県内最大の内水河川でありまして、明治以来、下の「南・北井上」、つまり、徳島市を守るために石井のところで、普通、我々は河道を広げるのが仕事、それをあえて、両側から河道を狭めて石井であふれさせて、そして、下流を守る。デレーケというオランダの技術者の方が考案されたわけでありまして。
同じことは、吉野川にも言えることでね。 美馬・三好この両郡、ここのところあえて築堤をさせない。だからあそこには竹やぶが沢山あるんですよね。何とか県民の皆さんの知恵で、それで、洪水を防ごうと。こうした形であそこであふれさせて、やはり、徳島市内を守ろうと、こうしたわけなんですね。
これも早明浦ダムの改変を契機として、向こう10年以内に、いわゆる中・上流「無堤地区」を全て「着手」をして行く、「堤防」にと、いう形になり、加減堰のところについても半分でありますけどね、「角ノ瀬排水機場」、これを整備を国にして頂くことができるようになった。
まあ、これも話せば長くなりますからね、「三位一体改革」で知事会で徳島が「反乱(氾濫)」を起こすと、このように言われて。
でも、あえて違うではないかと。今で言う「防災・減災」、「災害予防」というのをこの時に考案をして、今の制度になっていると、いうことでありました。
いわいる、何が言いたいかと言うと、「食べるための公共事業」こういうことではなくて、「防災・減災」をする、さらに、これを行う、例えば、築堤を行うことによって、石井の今はフジグランのある所ですけどね、あそこは当然のことながら、不動産の価値が見いだされるようになった。 ということで、こうしたそれぞれの土地の価値を高めていく、これも、公共事業の新たな役割だ。
なぜこんなこというと、今、「EBPM」(証拠に基づく政策立案)、というね、経済統計、エビデンスをいかに出していくのかと。これが求められるんですね。
先般、日銀の高松支店長さんが来られて、今の日本全体の景気動向、これからと、この両方を説明をいただきました。
そして、大抵は製造業、非製造業、それがあって、徳島の場合には、製造業、全国の平均を大体常に上回るんですね。常に「日亜」、「大塚グループ」をはじめとする、そうしたところがあるから、ということはあるんですがね。
今回、異例だったのが「非製造業」。非製造業、このメインは何か。「建設業」、「観光」そして「公務員」、とこうなるわけなんですけどね。徳島は全国をはるかに上回っているんですね。製造業よりはるかに高いんですね。
何でこんなことになったか。分析の結果、「不動産がものすごくいいんです」と、こういう話なんです。
向こうが「どうしてでしょうか」と首かしげるんでね、「そら、そうだよ」って。2年連続で、これが公共事業やって県土強靭化をやるわけで、当然、今まで水が浸かる土地が浸からなくなってくると、いうことになれば、不動産、物件の価値が上がって取引になってくるということでしょと。
つまり、我々、公務員の仕事っていうのはこういう形でいかに県民の皆さんの富を増やしていくのか、決して国の方から補助金を取ってくるとこれだけの話ではないんですね。
だから、こうしたこれからは、ただ単に事業を行うというだけではなくて、「EBPM」つまりこのエビデンスをいかに統計数値的に立証していくのか。こうした点も、もっともっと意を用いてやって頂く必要があるんではないかと。
一例としてね、日銀の支店長さんが「どうしてでしょうか」と、こう来たもんですから、解説を逆にこちらが差し上げたところでありましてね。
こうした点も是非、皆さん方には、しっかりと対応して頂いたらということで、これからはまさに、新たな世界がこれから繰り広げられるところでありますので、それぞれ所管の業務、これについても、もう一度、今のこうした新しい流れに置き換える形で、さらなる価値を見出して頂く。
そして、これをしっかりと「数値的な裏付け」を持って、そして、発表をしていく。こうした点に心がけて頂く必要が、これからもっともっとあるんではないのかなと。
県民の皆さん方に、あるいは、様々な学者の皆さん方に分かってもらう、理解してもらう、こうした点がポイントとなりますので、私も機会あるごとにこうしたお話はさせていただきますが、あまり細々とした昨年度までの個別、ここの事業はこうした方がいいんじゃないか、ああした方がいいんじゃないかと、いうことは、もう、逆に差し控えさせて頂いて、それはもう、皆さん方、あるいは、若い皆さん方に考えてもらえばいい。
それよりも大きな方向性であったり、それをどう立証していくのかとか、そうした、気付きの点こうした点に、私としても意を用いていければなと、このように考えておりますので、この点については是非皆さん方にも積極的に理解と対応を進めていただきたいと思います。
私の方からは以上です。
〈司会:志田政策創造部長〉
本日の議題は以上ですが何かございますでしょうか。
それでは、以上で庁議を終わります。