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平成23年5月2日(月)9:45~

〈司会:齋藤企画総務部長〉
 これより庁議を開きます。まずは知事から、ごあいさつをお願いします。

〈飯泉知事〉
 皆さん、おはようございます。
4年に一度の知事選挙の時には、人事異動が5月1日になるということで、言わば今日からが新体制のスタートということになります。
そこで私の方からは皆さんに三点、お願いをしておきたいと思います。

 まず、第一点目。それは、「新しい執行体制の早期稼働」ということであります。
 役所の文化というのは常に「丁度引き継ぎだ、また、新しい仕事に慣れるんだ」ということで大抵2ヶ月、3ヶ月たって、例えば外からの電話が掛かってきても、その時に「いやあ、私、まだ来たばかりですから」と、こうした話があるもんですから、私が知事就任以降、この3ヶ月というのはちょっと短くできないだろうか、せめて国と同等、1ヶ月以内にして欲しいと、このように言ってまいりました。しかし、今は皆さん、もうご存知のように言うまでもなく、まさに「国難」の真っ盛りということでありますし、徳島が多くの施策をリードをすると、こうなってまいりますと、やはり、この1ヶ月といったものをより短くしていただきたく、できれば2週間以内にしていただきたいなと。それについては「ゴールデンウィークもあるし大変だ。」と、こうした声もあるかもしれませんが、逆にゴールデンウィークがあるわけでありますので、そうしたところをきちんと体制をとっていただく。そして新しい体制を立ち上げ、そして実行あらしめる中で、大きく二点あります。

 一つは言うまでもなく、今回県民の皆さんとのお約束である「かもんマニフェスト」。この中に「新たな挑戦」ということで、これまでとは全く違う次元での施策を多く、県民の皆様とお約束をさせていただいております。これをマニフェストだけでは、所詮は「絵に描いた餅」でありますので、まずはしっかりとしたこれを「羅針盤」にしていただく必要がある。つまり、「県政運営の羅針盤」という形で、早くに「新しい行動計画」を創っていただくということ。さらにこれだけでもまだ「絵に描いた餅」ということになりますので、肉付けの予算である6月補正予算。こちらをやはり根本から、今回の大震災などを踏まえ、その後の経済・雇用の問題など、今のこの国難にどう対応し、乗り切っていくのか、そうした観点からあらゆる英知を集めて、この肉付け予算を見事に設えていただきたい。そして、その執行を速やかに行っていただく。これが第一点目となります。

 次に第二点目は、今も少し触れましたが、この「被災地の支援」。特に今は「復興」という段階になってまいります。ここに全力を傾注していただくということであります。もちろんここには二つの意味合いがあって、一つは、被災地で色々な活動をしている、その活動をさらに実行あらしめるということ。そして、被災地の方からこちら側にお出でをいただいている避難者の皆様方、あるいはこれから想定をされる、農業・林業・水産業などで移ってこられる、あるいは被災企業の皆様が徳島で業を再開しよう、こうした広い観点から受け入れ態勢といったものをさらに実行あらしめていく、この「被災地の支援」ということであります。

 そしてもう一つの意味は、当然、今すでに被災地での活動が、千名を超えて活動してきているところでありまして、こうした皆さんが徳島に戻られ、それぞれの方面で御活躍をされる。もし、「三連動」発災の時には、それぞれの方面での「防災リーダー」として活躍をされるわけであります。これに加え、県民の皆さんがこの三連動、次はもう三連動ではないかと、このように言われる「南海地震への備え」、これをとにかくしっかりと進めていく。そして県民の皆さんの安全・安心といったものをしっかり勝ち得ていく。この両面を全力を挙げて、どちらも取り組んでいただきたいということであります。

 そして、最後、三番目。これは新採研修の時にも、実は新人の皆さんに申し上げたところであります。確かに今、我々が勤めている所は徳島県庁でありますよね。徳島の県民の皆さんの目線に立ち、そして、徳島の県民の皆さんの幸せをしっかりと実現をしていく、これは当然のことであります。しかし、今、徳島に求められるのは、さらに「広い視野」、そして「行動力」、「施策力」ということになります。

 第一点は、昨年の12月1日、日本の有史以来初めてスタートいたしました、都道府県域を越える広域での意思決定機関である「関西広域連合」。徳島もその中で広域医療を担い、今まさに災害医療を担っているところでもあります。そうして見れば、あらゆる分野において、この2千万府民。県民の皆さんをその行政対象とする、つまり視点を、あるいは視線をさらに広げていただくという点であります。

 今まさにこの「関西広域連合」での、被災地支援をはじめとする色々な制度設計、これが国の制度となっているところでもあり、徳島から多くの施策を発信をしているところでありますので、こうした点についてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 そして、もう一点は、さらに視野を広げていただく必要がある、ということであります。知事会の構成を見てまいりますと、例えば「四国知事会」。ここの場合には私が常任世話人ということで、徳島がまさにその中核を担うところでありますし、「近畿知事会」はその中核が、今では「関西広域連合」に移るということであります。さらにこれに加えて「全国知事会」。今回の会長選など、今後我々として、この山田会長をしっかりとサポートしていく、その最右翼の立場にあるわけであります。

 これからは、知事会における施策を、知事会で出されたものを我々が行うというのではなくて、知事会を支える。そうした立場で頑張っていく必要がありますし、また、視点を政府とともにこれを行う。まさに国の総理、国政を担うのは今の菅総理である。そして地方分権が本当の時代、いよいよ三法も成立したわけでありますので、そうした意味では、地方行政を担うその総括、言わば「地方の総理」は山田会長であると言っても過言でないわけでありまして、我々としては、この山田会長をしっかり支え、そして地方からこの国を、国難を何とか打開をする施策を全国知事会の場においても、我々が発信をしていかなければいけない、そうした立場であります。

 こうして皆様方には新年度早々でありますが、徳島の位置付けが、まさにこれまでとは「全く次元を異にする」こととなったところであります。

 今回の「新たな挑戦」。そこまでは、想定をしていたわけでは実はないわけでありますが、関西広域連合はもう当然その視野に入れた今回の標語でありましたが、皆さんとともに「新たな挑戦」という形で、この羅針盤なき日本の世の中で「徳島が各方面において確かな羅針盤となっていくんだ」、「この日本の国難を何とか打開をする、そして国を背負って立つんだ」と、こうした気概で是非臨んでいただきたいと思います。

 今申し上げた三点につきましては、皆様方から、さらにそれぞれの所属の皆さんにお伝えをいただき、一枚岩として徳島を挙げて、この国難に対応していきたい、このように考えておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。以上です。

〈司会〉
 ありがとうございます。それではメンバーも新しくなっておりますので、里見副知事、武市政策監の順に時計回りに一言ずつ、御挨拶をお願いいたします。

〈里見副知事〉
 大変厳しい状況下ではありますけれども、皆様方と一緒になって、心を一つにいたしまして、三期目がスタートしました飯泉知事を支えますとともに、徳島県政発展のために、徳島県の情報発信のために全力を尽くしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

〈武市政策監〉
 政策監の武市でございます。皆様方と協力しながら、徳島県の発展のために最大限努力してまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。

〈海野政策監補〉
 県土整備部長兼務で、新たに政策監補として、震災担当となることになりました海野でございます。喫緊の課題である南海地震対策など、その対応を速やかにできるよう全力で取り組んでまいりたいと考えております。また、私のもとに各部の副部長、あるいは次長、特に重要なところは専担の次長が設置されておりますので、緊密な連携の下に進めてまいりたいと思っておりますので、各部の御協力の程、よろしくお願いいたします。

〈中張危機管理部長〉
 危機管理部長の中張でございます。私どもとしては、様々な危機管理事象が発生することも予想されておりますので、それに適切に対応するとともに、南海地震対策として、今回の東日本大震災を十分検証し、生かしていくよう取り組んでまいりたいと思います。また、職員の健康管理にも十分留意していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

〈齋藤企画総務部長〉
 あらためまして、企画総務部長、齋藤でございます。引き続きでございますが、課題山積する中、しっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〈川長県民環境部長〉
 県民環境部長の川長でございます。まずは、平成24年度、国民文化祭が開催されます。今年度は、準備に万全を期してまいりたいと考えております。成功するかどうかによりまして、徳島が変わるとの気概で臨みたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

〈小森保健福祉部長〉
 保健福祉部長の小森でございます。当部におきましては、「現場から考え、人を想い、県民と現場の期待に応える」。それを平成23年度の行動理念として取り組んでまいりたいと思います。それから、知事からお話しがありましたように、関西広域連合の広域医療局を担う県として、2府5県の広域救急医療の連携に鋭意取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

〈八幡商工労働部長〉
 商工労働部長を拝命いたしました八幡でございます。昨年夏に徳島県にまいりまして、保健福祉部において、隣の小森部長の手厚い庇護のもとでやってまいりましたが、今度は部長として独り立ちせねばならんと、新しい責務に心を新たにしておるところでございます。知事の御挨拶にもありましたように、日本経済は国難に瀕しておりますけれども、県政発展のために、やはり産業がしっかりすることが大事でありますし、「県民の声を忠実に」が大変重要だと思っております。知事のご指導の下で、引き続き全力を尽くしてまいりたいと思いますので、皆様、御指導よろしくお願いいたします。

〈豊井農林水産部長〉
 農林水産部長を拝命いたしました豊井でございます。どうかよろしくお願いいたします。知事からお話しがごいましたように、できる限り早く農林水産部の早期執行体制の稼働に努めてまいりたいと思いますし、また、平成21年4月に施行されました「徳島県農林水産基本条例」をもとに作成を致しました「徳島県農林水産基本計画」のもと、着実に本県の基幹産業であります徳島県の農林水産業をしっかりと推進してまいりたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

〈小川会計管理者〉
 会計管理者を拝命いたしました小川でございます。会計事務の適正な執行にしっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしく御指導賜りますようお願い申し上げます。

〈江本南部総合県民局長〉
 南部総合県民局長の江本でございます。引き続きよろしくお願いいたします。迫り来る南海地震対策に備え、圏域住民の安全・安心のための取組みに力を注いでまいりますとともに、圏域の住民が被災を受けた以後の復興に力強く邁進するために、地域への愛着心の高揚、防災意識の高まりと共に圏域の振興を図ってまいる、特に日和佐道路の全線開通が迫ってまいっておるとお聞きしておりますので、それを契機として地域の活性化に、より一層取り組んでまいりたいと考えておりますので、御支援よろしくお願いいたします。

〈四宮西部総合県民局長〉
 西部総合県民局長の四宮です。どうぞよろしくお願いいたします。3年ぶりに西部総合県民局の方へ帰ってくることになりました。先ほど知事さんのお話しにもありましたように 時代は大きく転換して、この1ヶ月、2ヶ月、震災以降の社会情勢等を見ると、大きな転換点に我々は遭遇しているのだなあと改めて実感しています。このような時代の変化の中で、西部という地域の中で、どういう風に考え、どういう風に行動していくのか、住民の皆さんと共々協働していきたいと思いますので、御指導のほどよろしくお願いいたします。

〈吉田監察局長〉
 監察局長を拝命いたしました吉田でございます。よろしくお願いいたします。監察局につきましては、県民目線からのチェック機能の強化ということで、これまでの服務監察に加えまして、新たに政策評価につきましても担うこととなりました。これまでとは違いまして、政策の実施部局から致しますと辛口の採点になるかもわかりませんが、どうか御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

〈数藤東京本部長〉
 東京本部長を拝命いたしました数藤でございます。よろしくお願いいたします。東京本部では、地方分権の時代になって「徳島発の政策提言」をこれまで以上に充実をさせてまいりたいと思っております。それから、県人会の活動を通じまして、人と人の繋がり、これをさらに深めてまいりたい。さらに、農林水産物のブランドの情報発信力をさらに深く、磨きを掛けて、これまで以上に東京(本部)を光らせていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

〈加藤大阪本部長〉
 大阪本部長を拝命いたしました加藤でございます。今回の組織改正で、従来の大阪事務所が、県の総合事務所と、その位置付けが明確にされたところでありまして、職員一同、そうした共通認識を持って業務にあたってまいりたいと考えております。次に関西広域連合に関してでございますけれども、事務所が大阪にあるという地理的な優位性を生かしまして、連合事務局や各分野の事務局県とも緊密な情報交換を行ってまいりたいと考えております。また、構成メンバーであります2府5県の動向等につきましても適時・適切に収集するなど、まさに関西広域連合に対する本県の拠点としての役割を果たしてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

〈福田企業局長〉
 企業局長の福田でございます。県営4事業の健全経営はもちろんの事でございますけれども、公営企業の性格から、各部局の皆様 、より密接な連携を図りながら、社会貢献にしっかりと対応してまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

〈片岡病院事業管理者〉
 病院事業管理者になりました片岡でございます。よろしくお願いいたします。つい3月31日までは、赤十字病院の中で、実際の病院経営的なものを行ってきたんですけども、今度はちょっと立場が違う形で管理者としてどう動いていくかということになると思います。先ほど知事のお話にありましたように、関西広域連合の中での医療に関係しました点においては、今、「メディカルゾーン構想」と言いまして、徳島大学と中央病院とにおけるハード面と、今後さらに進めて行くことはソフト面をどうするかということがあると思いますけども、それとは、またもう少し違ったスケール的なもので考えられることは、市民病院、県立病院それから大学病院と日赤を核としたメディカルセンター的なものを構築、それに私立の一部病院を融合した形での、これは、社会医療法人化というのが今後出てきていますが、そういう形でこれを融合してメディカルセンター的なものを創ることによって、色んな形に対応ができるのではないかというような、私的な考え方を持っています。これはもちろん知事等々の御了解がいるとは思いますけども、そういう方向で構築できないかというふうに思っています。これはまた、政策医療の小森部長等々と、あるいは病院局長になりました、横におります三宅局長等々、その他皆さん方の御協力を得て、そういう方向で行けるのであれば、一歩踏み出したいというような考えも持っています。今後ともよろしくお願いします。

〈三宅病院局長〉
 病院局長を拝命しました三宅でございます。病院局の事務方といたしましては、まずは職員の不祥事が二度と発生しないように、不祥事根絶策の徹底によりまして、県民の方々の信頼回復に努めてまいりたいと考えております。併せまして、片岡管理者が目指す経営理念というものをそれぞれの医療現場のチーム職員が共通した認識を持って、個別の課題にも対応してまいりたい、また、関係部局とも十分連携を取らしていただき、業務を進めてまいりたいと考えております。どうかよろしくお願いいたします。

〈福家教育長〉
 教育長の福家でございます。教育委員会としましては、今年度は児童生徒の健全な育成を推進するためにも、策定後4年目を迎えました「徳島県教育振興計画」の着実な推進を進めること、次いで、東日本大震災を教訓として「学校防災管理マニュアル」の早急な見直しをはじめとして、学校の安全対策を十分見直すこと、それから最後に、全国的にも低位な状況にあります子供の体力向上に向けて、各種施策を強力に推進して子どもたちの健全育成、それから体力向上に取り組みたいと思っております。関係する部局の皆様方には、今後とも御指導、御協力をよろしくお願いいたします。

〈井上警察本部長〉
 警察本部長の井上でございます。「安全・安心とくしま」の実現に向けて、引き続き犯罪の抑止と検挙、交通死亡事故の抑止、さらには今回の東日本大震災の発生を受けまして、警察としての様々な対策の見直しなどに力を注いでまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

〈司会〉
 ありがとうございました。本日の議題は以上ですが、他に何かございますでしょうか。よろしいですか。では、これからこのメンバーで県政の重要課題を議論してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。それでは、以上で庁議を終わります。ありがとうございました。

 
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