文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

平成29年10月20日(金)9:30~

<司会:安井政策創造部長>
 おはようございます。これより庁議を開催いたします。本日の議題は「平成30年度当初予算編成方針について」ということでございます。まず、知事の方からよろしくお願いいたします。

<飯泉知事>
 今も話がありましたように、いよいよ、新年度予算編成に着手ということになります。そこで、客観的な情勢を少し申し上げていきたいと思います。言うまでもなく、「地方創生本格展開・加速の年」と、平成29年度はさせていただきました。その意味で、本県の総合戦略、「vs東京『とくしま回帰』総合戦略」も、平成29年度がちょうど中間年となったわけでありますので、当然、加速をしていかなければいけない。となると、30年度というのは、これを後半戦として、仕上げに向かって着手をしていく、大変重要な平成30年度、その当初予算ということになりますので、こうした点では、これまでの総合戦略、どれができていて、どれができていないのか、できていないものについてはそれを、方向を変えるのか、あるいは、さらに加速をするのか、課題を除いていくのか。また、上手くいっているものについては、より上方修正、目標を定めて、さらに加速をしていく、こうした工夫をまさに、しなければいけない年となるところであります。
 また、昨年は、発生確率が低い、低いと言われていた活断層型の直下型地震が熊本、鳥取と立て続いて起こる。となると、本県にも日本最大級という中央構造線活断層が、鳴門から三好まで、60kmにわたって走っているわけでありまして、当然、南海トラフ巨大地震とともにこの活断層型の直下型地震、これに備える必要があり、7月の25日には被害想定、3,440名の死者をはじめとして、被害想定を出したところでありますので、当然、これらを迎え撃たなければいけない。しかも、迎え撃つのはまだ他にもあるんですね。今年の7月、九州北部豪雨ということで、「線状降水帯」、新しい気象用語も我々は覚えざるを得なくなったところでありまして、いつ何時、これが徳島に来るかもしれない。これへの備え。台風については、もう間もなく来そうだと、いう話もあるところでありまして、まさに、「安全・安心」、「防災・減災対策」をより加速をしなければいけない、大変重要な年になって参ります。
 また、今はちょうど衆議院議員選挙、政権選択選挙、真っ最中ということで、各政党が、与党、野党それぞれこれからどうなるか、というのはあるわけですが、いわゆる、公約、マニフェスト、これを掲げて、政権をかける形で戦っているところでありまして、全国知事会としても、毎回、総選挙、あるいは参議院議員選挙、特に、総選挙の時には、総合戦略政権評価特別委員会が中心となって、知事会からの提言、これを各公約、マニュアルに盛り込んでもらうと、こうした提言を行い、その結果を点数化を、特に総選挙ですると。その委員長県である徳島、ということでもあるわけでありますので、当然、これから、新しく政府が作られ、その方向が見えてくる。当然、それぞれの公約、マニフェストは加速化を、補正予算あるいは国の平成30年度当初予算、この中で具現化を図るわけであるわけでありますので、当然、我々としては進んで、その施策について、地方からの政策提言を行う必要があるわけでありまして、補正、また、新年度予算に向けての対応と、これも当然のことながら先取りという形で、平成30年度当初予算に同時並行で盛り込んでいく必要がある。そうした意味では例年に比べるともう一つ、大きな課題がここにあるということになります。
 そこで、今回の予算編成のあり方、形ということなんですが、やはり、これらを加速をしていくためには、様々な知恵を集めていき、必要があるということで、「新未来創造・進化事業枠」、こちらを創らせていただきました。先般、一通りの話は聞いたところであるわけではありますが、そうした中で、特に今回打ち出したのは、「統括本部」、これをつくり、そして、部局縦割りではなく、部局横断的にやっていくんだ、「県民目線」、あるいは、「現場主義」でやっていくんだ、ということを強調してきたところではありますが、まだまだ足りない。今回の「新未来創造・進化事業枠」、その色々な、まず、第一弾をやったときに思うところでありますが、やはり、他局のことを全然見ていない、「いやいやしまった。いやいやうち勝った。」みたいなのがあるわけですが、勝った負けたではないですよね。結局、そこに無駄がある。やっぱり、これを横断的に行うことによって、非常に事業効率が良くなるとともに、相乗効果を生む、シナジー効果と。これがようやく全部局的に「気づき」として持ってもらえたんではないか。必ずブラッシュアップをし、財政の方としては、これに対して、きっちりと予算査定をしていく。場合によっては、増額査定があったっていいんではないか。このようにも思うところでありまして、このような形で新しい事業枠に対して、統括本部事業を含め、しっかりと部局横断的な施策を打ち立てていく、特に、この中には、若い皆さん方が中心となった「タスクフォース」、この意見がたくさん盛り込まれているところでありますので、当然、こうした意見については、まず、ベテランの皆さん方がしっかりとコーティングをする中で、具体的な事業として盛り込まれるように、極力、努力をしていただきたいと思います。
 また、もう一つ、これは直下型地震について、被害想定を出したと申し上げたところでありますので、当然のことながら、この被害想定を具現化をしていく必要があるわけでありまして、いつ何時、これが来るかもしれない、来ても迎え撃つことができる、その重要な予算というのが、「維持管理費」なんですね。従来は、維持管理、これはすべて県単となりますので、起債もはまらないということで、なるべくこの財源を、公共事業、あるいは交付金、補助金などにこれを振り向けよう、例えば、2分の1だったら倍の事業ができる、起債を考えると4倍の事業ができる、こうしたことがあったわけでありますが、それによって、維持管理がどんどんどんどん先細りをしてしまった。しかし、そうすることによって、例えば、河川。川の中に砂利が積もり、そして木が生えてくる、これは、当然、河川流下、水の流下を妨げるわけで、多くの被害をもたらすことになるところでありまして、昨年からというか、今年度といった方がいいかもしれませんが、維持管理の増額を図ってきているわけでありまして、今回は「5%増」という範囲内で考えていただくと。その先取りとして既に9月の補正予算、この中で、維持管理の増をさせていただいているところでありますので、しっかりと、この中央構造線活断層型地震をはじめとする大規模災害を迎え撃つんだと、そうした知恵と工夫をしっかりと行っていただきたいと思います。
 以上、歳出の話を申し上げて参りましたが、歳入についても今回様々な工夫、これがなされてきているところであります。当然のことながら、地方創生の推進交付金、これらは当然、競争資金となっているわけでありますので、全国一律に人口比例で配られる交付金とわけが違うところで、まさに、コンペということになります。つい先般は、全国知事会政策提言に対してのコンペもあって、そして、教育委員会のデュアルスクール、文部科学省からはモデル事業と長年言われきたわけですが、まさに働き方改革、地方創生、この両面から「政策大賞」、本県としては、「初」のことでありますが、それを受賞したところであります。まさに、こうした教育委員会の考え方といったもの、これも全部局でやはり、これを咀嚼をし共有をしていく、これも大変重要でありますし、次々と政策大賞がとれるように、ここのところはさらに奮起をしてもらいたいと思います。
 また、クラウドファンディング形式というのもありましてね。やはり、インターネットの中で、我々の政策についてもこうしたものどうだろうか、国民の皆さん方の、場合によって、英語でやれば海外からも来るかもわかりませんので、そうした共感を得て、そして、その浄財を活用して事業を展開していく、既に、徳島大学では、こうした点を行い始めているところでもありますので、我々としてもしっかりと、こうした対応を行っていく、まさに、歳出の中に歳入を見いだす、あるいは、共感を得ることによって、財源を集めてくると、こうした点をしっかり行っていただきたいと思います。
 また、財政構造改革、こちらについても、起債の制限、こちらも、解除をされたところでありますし、そうなると、一気にこの数値は良くなってくると、これに安心することなく、将来に向けての足腰の強い、そうした、徳島の財政、これを築き上げていっていただきたいと思います。ということで、今回申し上げたところでありますが、皆さん方には是非、知恵と工夫、しっかりと、そしてまた、徳島県として、全国知事会はもとより全国をリードしなければいけない立場なんだと、こうした自覚で臨んでいただきたいと思います。平成30年度当初予算、しっかりと編成、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。以上です。

<司会:安井政策創造部長>
 ありがとうございました。ただ今の知事のお話を踏まえまして、具体的な予算編成について、岡本財政課長の方からよろしくお願いをいたします。

<岡本財政課長>
 財政課の岡本でございます。平成30年度の予算編成方針につきまして、ご説明申し上げます。資料は、3種類ご配布をいたしておりますが、本日は1枚ものの「平成30年度当初予算編成方針のポイント」に沿って、ご説明を申し上げます。
 まず、左上に記載の「国・地方財政の動向」についてでありますが、総務省が8月の概算要求において示しました「地方財政収支の仮試算」などでは、地方の一般財源の総額について、平成30年度は、平成29年度と「実質的に同水準を確保」することとなっておりますが、一方で、「骨太の方針2017」では、地方公共団体の基金残高の分析等による国・地方を通じた財政資金の効率的配分に向けた検討を行うこと、こちらが明記をされるなど、地方財政を取り巻く環境は厳しく、予断を許さない状況にございます。
 次に、右上の「徳島県の財政状況」についてでございます。昨年度、起債許可団体から脱却したものの、「実質公債費比率」につきましては、「14.6%」と、依然として、全国平均を上回る「高い水準」となっており、平成29年度から31年度を改革期間といたします「財政構造改革基本方針」に基づきまして、「強靱でしなやかな財政基盤の確立」に向けて取り組んでいるところでございます。こうした状況の中、全国に先駆けた一歩先の未来の実現に向けた、「徳島ならでは」の取組みの積極的な展開が求められているところでございまして、平成30年度当初予算の「編成方針」についてでございますけれども、大きな方向性といたしましては、全庁一丸となり、徹底した「県民目線」・「現場主義」のもと、「若手タスクフォース」による大胆な発想の活用など、徳島の強みや魅力に更に磨きをかけ、重点的・効果的に各種施策を展開することによりまして、「新未来『創造』とくしま・行動計画」の集大成となる年にあって、その実現を確かなものとするとともに、「vs東京『とくしま回帰』総合戦略」の後半戦に向け、これまでの成果を土台に徳島発の「地方創生」を新たなステージへと進化させ、併せて、将来にわたって「持続可能な財政運営」の実現に向けて、「強靱でしなやかな財政基盤の確立」を進めていくこととしてございます。
 次に、そのための具体的な取組みでございますけれども、第一に、「一歩先の未来を具現化する大胆な施策革新」といたしまして、「サマーチャレンジ」等を通じて各部局において進められております「新たな政策創造」の成果を当初予算に反映するため、「新未来創造・進化事業枠」を創設したところでありまして、より重点的かつ効果的な施策の構築に向け、各部局の緊密な連携の下、積極的に取り組んでいただきますとともに、若手タスクフォースによる「新たな発想」を積極的に活用し、全国モデルとなります「働き方改革」や「人づくり」の実践など、従来の手法にとらわれず、より「効果的・効率的」な施策を展開していただきますようお願いをいたします。
 第二に、「あらゆる歳出の大胆な質の転換」といたしまして、「ゼロベース」での徹底的な見直しにより「施策の硬直化」の打破や「更なる重点化」などによりまして、大胆な「質の転換」を図りますとともに、IoT、ビッグデータ、AIなど「第4次産業革命」の技術革新の積極的な活用による施策展開を図るなど、知恵と工夫を凝らしていただきますようお願いをいたします。
 第三に、「新たな歳入確保対策の推進」といたしまして、「地方創生推進交付金」をはじめとする「外部資金」について積極的な獲得・活用に努めていただきますとともに、「クラウドファンディング」の更なる活用をはじめとした、新次元の「歳入確保モデル」の構築に向けた取組みを進めていただきまして、全庁を挙げて、県費負担の縮減、また、より大きな「事業量の確保」に努めていただく、こういったところをお願いいたしたいと思ってございます。
 次に、一番下の欄の「要求基準のイメージ」でございますけれども、30年度当初予算の要求基準といたしまして、まず、「政策的経費」につきましては、「27年度以降に開始した事業」と「26年度以前に開始した事業」とで区別をしていまして、「27年度以降開始の事業」につきましては、一般財源ベースで前年度当初予算額の「+0%」、「26年度以前開始の事業」につきましては、前年度当初予算額の「80%以内」とさせていただいてございます。これは、「ゼロベース」での見直しによりまして、「硬直化した事業」を徹底的に掘り起こし、新たな事業への転換を推進することによりまして、「行動計画」の集大成、総合戦略の後半戦に向けて、これらの取組みを「更に進化」させていくという姿勢を示したものでございます。
 また、「維持補修費」につきましては、先ほど知事からもお話がございましたが、「南海トラフ巨大地震」や「中央構造線活断層地震」などに備えた「防災・減災対策」を更に戦略的に推進するという観点から、「+5%」とさせていただいてございます。なお、「公共事業等」につきましては、国の動向等を踏まえた上で別途定めることといたしております。 今後のスケジュールでございます。11月6日が予算要求書の提出の締切、そして知事査定の方は1月中旬頃を予定してございます。不確定要素も多い中での予算編成ではございますけれども、創意工夫を凝らし、重点的・効果的な施策を展開しつつ、更なる財政健全化に向け、しっかりと取り組んで参りたいと考えておりますので、どうかご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 私からの説明は以上でございます。よろしくお願いします。

<司会:安井政策創造部長>
 ありがとうございました。今の説明について、何かございませんでしょうか。特にございませんか。それでは、本日の庁議を踏まえて、平成30年度当初予算編成、よろしくお願いします。本日の議題は以上となってございますけれども、他に何かございますでしょうか。はい、楠本危機管理部長。

<楠本危機管理部長>
 台風なんですが、午後から気象台による説明がございます。今時点での台風については、発達中ということで、965ヘクトパスカルですが、もっと、930ヘクトパスカル、それくらいの予測がされております。当初予測よりは、ちょっと、東へ振っているんですが、秋雨前線も伴いますとかなりの雨量、ずっと降っていて、土壌雨量指数も上がってますので、警戒態勢をお願いするとともに、気象台等情報が入り次第、順次、皆さん方と共有していきたいと思いますので、対応方よろしくお願いいたします。以上です。

〈司会:安井政策創造部長〉
 ありがとうございました。他に何かございますか。それでは、以上で、庁議を終わらせていただきます。ご苦労様でした。

このページに関するお問い合わせ
徳島県 知事戦略公室
電話番号:088-621-2015
FAX番号:088-621-2820
メールアドレス:chijisenryakukoushitsu@pref.tokushima.lg.jp
 
知事からのご挨拶
知事の活動記録
写真で見る知事の動き
知事発言集
交際費執行状況
記者会見・庁議