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令和6年5月28日 教育長記者会見

発表事項

徳島県教育委員会教育長の中川です。
記者の皆様には、お時間をいただき大変ありがとうございます。
記者会見の開催にあたり一言申し上げます。
本日、午前10時から、令和6年度第4回教育委員会定例会を開催させていただきました。
この度の定例会においては、お配りしております資料のとおり、公開案件として7件について、教育委員の皆様に御議論をいただきました。
公開案件のうち、主なものについて御報告を申し上げます。
1つ目、通学区域制に関する有識者会議についてであります。
通学区域制に関する有識者会議を開催いたします。
第1回目が6月4日午前10時から正午まで、県庁10階の大会議室で行います。
委員につきましては、学識経験者、教育関係者、地域の方々など、合計17名を予定しております。
次に、当日の議事ですが、初めに現行の通学区域制について、共通理解を図っていただき、その後、令和2年度、3年度の入学者選抜で行った流入率の見直しや、令和3年度入学選抜から、城東高校の通学区域を全県1区としたことによる検証結果等について、報告をした後、委員の皆様で議論をしていただく予定としております。
次に、1人1台端末関連のお話です。
まず、DXハイスクールについてです。
文部科学省が実施する令和6年度高等学校等デジタル人材育成支援事業費補助金、通称、高等学校DX加速化推進事業と言いますが、その中のDXハイスクールとして全国の採択が、約1,000校ありましたが、そのうち本県から10校が採択されることになりました。
その10校の内訳ですが、城北高校、城ノ内中等教育学校、城西高校、海部高校、鳴門高校、鳴門渦潮高校、川島高校、つるぎ高校、みなと高等学園、徳島市立高校です。
本事業の内容ですが、高校段階におけるデジタルなど成長分野を支える人材育成の抜本的強化を図るため、情報、数学などの教育を重視するカリキュラムを実施する、または、ICTを活用した文理横断、探求的な学びを強化する学校などに対して、必要な環境整備の経費を支援するものです。
上限は各学校1,000万円となっております。
今後は、スポーツの情報収集及びデータの活用に関する研究授業の展開や、デジタルものづくりのプロジェクトの実施など、ICTを活用した研究の成果をはじめ、効果的な活用方法や先進事例を周知し、環境によらずに実施できる取り組みについて、県内の学校へ横展開を図ることにより、デジタル等の成長分野を支える人材育成に取り組んで参ります。
次に、ChromeOS実証モデル校についてです。
ChromeOS実証モデル校とは、県立学校で初めてChromeOS端末を試験的に導入し、1人1台端末の効果的な活用について、研究するものです。
現在、城北高校、那賀高校、池田高校本校(全日制)が取り組んでおります。
実は、明日5月29日午前10時25分から城北高校において、ChromeOS実証モデル校の視察を実施いたします。
なお、城北高校は、先ほど説明しましたDXハイスクールの採択校でもあります。
当日の視察では、Chromebookを初めて使う生徒の様子、それから、授業等で活用が始まっているクラスの様子を見ることとしております。
県教育委員会としましては、この実証研究をもとに、次期端末のOS選定につなげるとともに、各教育現場における1人1台端末のさらなる活用に生かすことで、教育DXの推進に努めて参ります。
次に、県立高校の1人1台端末に係る対応についてです。
本日開催の教育委員会定例会において、株式会社四電工から、この度の故障により、教育現場で子供たちが学習機会を制限される事態に陥っていることを重く受けとめ、改めて謝罪があり、その上で、社会的・道義的責任を果たすため、前年度の端末3500台の無償貸与に加え、新たに3つの提案をいただきました。
1つ目は、駆動時間1時間未満の端末2,000台分のバッテリー交換による無償修理。
2つ目は、500台の端末の追加の無償提供。
3つ目として、今後、さらに端末不足が発生した場合に、1,000台を上限として、追加の無償修理等の対応を行うというものでありました。
この提案を受け、教育委員会として協議を行いました結果、今回の故障の直接的な原因が、ハイグレードな製品に比べ、バッテリー電解液のガス化が起こりやすい構造であったという要因と、学校における保管環境が良くなかったという要因など、その2つが複合的に重なったものであるという共通認識のもと、県教委としましても、調達時の条件設定が不十分であった点、それから今回の提案により、1人1台端末の環境の復元がより確かになるということ、これらを総合的に勘案し、この度の四電工からの提案を受け入れるとともに、この問題について、原因や責任についての四電工との新たな協議は、行わないことといたしました。
県教委としては、新たな提案をいただいた四電工に対し、感謝申し上げるとともに、今後は、1人1台端末の環境の早期復元を図り、教育DXの取り組みを加速して参りたいと思っております。
本日の定例会提出案件に係る報告については、以上です。

続きまして、お手元にも資料がございます、徳島県と三好市の複合施設愛称募集の話です。
現在、徳島県と三好市が連携して整備しております徳島県三好市複合施設の愛称の募集について、説明いたします。
徳島県及び三好市では、多くの人々が出会い、繋がりを育む場を創出し、学校そして地域を元気にしていくことを目標に、令和6年度中の完成を目指して、高校生の寄宿舎である「徳島県立三好池田寮」及び地域の学びや活動の場としての機能などを担う「三好市地域みらい創発センター」両施設で構成する3階建ての複合施設を整備しております。
この度、多くの人々に親しまれ、愛着を持ってもらえる施設となるように、「出会い、つながりを育み、地域の未来を創る中核施設」をコンセプトとし、その複合施設の愛称を募集いたします。
応募につきましては、1人1点までで、どなたでも応募することができます。
募集期間は、令和6年6月3日から同6月28日までです。
詳しくは、お配りしているチラシのQRコードから県のホームページを御覧ください。
私からは、以上でございます。
 

質疑応答

(四国放送)
幹事社四国放送です。
タブレットの問題で、先ほどの理由の中で、調達時の条件設定が不十分であったこと等を理由として言われましたが、詳しくどのように条件が悪かったのか。

(教育長)
教育委員会側が、今回の問題となったタブレットの仕様書を書いた際に、十分な条件として、例えば「耐久性がある」とか、「このような使用をします」とか、「このように保管をします」ということについて、記載していなかったということがあります。
さらに、入札した後に、「こういう条件のものを入れます」という応札仕様書というものがありますが、その審査の上でも書かれていないことに関して、見抜けていない。
そこは、教育委員会として、過年度の対応ではありますが、十分な記述ができていなかったということが1つあると思います。

(四国放送)
その他の理由をもう一度教えてもらえますか。

(教育長)
一方、四電工については、御承知のとおり電波法の未承認問題がございまして、結果的には、その対応のために持ち帰ることができなかったため、長時間の保管、充電ということになり、いわゆる保管環境の要因というところで、双方の良くなかった部分があったということです。

(四国放送)
1万6,500台のうち1万台を超える端末の故障という全国でもまれに見ることが発生した中で、今回、四電工さんは計算すると最大7000台をある意味で補償という形をとったわけですが、これで四電工さんに対して県としては、納得がいくという答えでしょうか。

(教育長)
これについては、故障の原因や責任という話が、今までやりとりしながらなかなか決着がつかないということになっておりましたが、今回の提案を受けて、故障の原因と責任については、決着できると判断いたしました。

(四国放送)
県として、県や四電工さんが独自で調査された第三者機関の調査の結果が、不良品でないという結果を踏まえてということでしょうか。

(教育長)
バッテリーの検査結果について、構造上ガスが発生しやすかったという話はありましたが、バッテリー自体としては問題がなかったという検証結果でしたので、それ以上のことは問えないと判断をいたしました。

(四国放送)
それ以上の責任は問えないと。

(教育長)
はい。

(四国放送)
今後、四電工さんに対しては、これで一応決着で、例えばChuwi社等に対しては、県としては特に対応はされないと。

(教育長)
四電工さんから導入したものでありますので、次の業者さんや製造されている企業に対しての責任追及は、四電工さんからしていただけるものと思っております。

(四国放送)
後藤田知事も、これまで何度も会見の中で「法的な責任を問うべき」とか、経済産業省への対応であるとか、「様々な面でアプローチすべきでないか」、「合点がいかない」とおっしゃり続けてきました。
今回、教育長も入られていましたが、教育DX加速化委員会が、いろいろ解決を行ったわけですが、後藤田知事も、今回のことに関して納得されているという理解になるのかと思いますが、そういうことでよろしいでしょうか。

(教育長)
今回の件に関して、四電工からこういう提案があって、先ほど説明したようなことがあるということで、知事に了解をいただいております。

(徳島新聞)
徳島新聞です。
前回の教育長会見の時に、仕様書に「こういうところで保管してはいけない」ということが書かれているのか、「そういうことが各学校にちゃんと伝わっていたのか」ということが気になっているというお話であったと思いますが、そういう調査をしなければいけないとおっしゃっていたと思いますが、そういう調査をされたのでしょうか。

(教育長)
結果的には、先ほどお話したように「こういう条件で」ということを県教委としても書いていなかったということがあったので、前回は就任してすぐでしたので、十分話が分かっていませんでしたが、今回、県教委が仕様書を書いたときに「こういう保管になります」とか、「こういう条件で使います」といった話が入っていなかったので、それ以上は問えないと思っています。

(徳島新聞)
就任会見のときも、知事の会見のときも、まだ仕様書については十分な知識がなかったので、そういう調査をしなければいけないとおっしゃったが、いざしようとなると、そもそもそのような調査はできないということ。

(教育長)
できないと言うより、書いてなかったということが明らかになったということです。

(徳島新聞)
これ以上の調査もなしということ。

(教育長)
調査というか、仕様書の中身は、私も確認をしていますが、使用環境についての話は書いていなかったということは明らかです。

(読売新聞)
読売新聞です。
今回の四電工さんの追加提案で、従来から1人1台端末という状態に、夏には戻せるという大枠だったと思いますが、これは早まりますか。

(教育長)
今日、提案いただいた後、どのように製品が入ってくるのかということは、これからの話と思いますが、「とにかく早く」ということで、県教委としては臨みたいと思っています。

(読売新聞)
今のイメージとしては、これまで配備・設定されて、生徒さんが使い出せる時期、要は1人1台端末の状態に完全に戻るのは、いつ頃を想定されていましたか。

(県教委担当者)
4,000台の追加調達について、5月2日に入札が終わりまして、6月末までに端末が、納入される予定となっております。
導入された端末につきまして、学校で使用するための設定等を実施しまして、8月末までには、各学校に配備が完了する予定です。

(読売新聞)
今回の追加提案に関係なく8月末には戻るという理解ですか。

(教育長)
はい。

(読売新聞)
追加提案は、時期には影響しない訳ですか。

(県教委担当者)
今回、ご提案いただいた段階で、修理や追加の端末がいつ入るといったところまでの相談ができておりませんので、そのスケジュールによって、もしかすると8月末より早い段階での回復という可能性もあると思いますが、これは、今後の四電工さんとの御相談の上という形になろうかと思います。

(読売新聞)
早まる可能性もあると。

(県教委担当者)
はい。

(読売新聞)
次期端末の選定は、先のことと思いますが、具体的に何年度ぐらいの話ですか。
時期的に。

(教育長)
県立学校の分もありますし、実は、2ndGIGAスクール構想は、今年度以降、市町村の整備もありますが、そういうところを含めてということなので、具体的にいつという話ではなくて。
でも、いずれしなくてはならないのは、はっきりしていますので。

(読売新聞)
それが1~2年なのか、2~3年か。

(県教委担当者)
県立につきましては、端末の更新につきまして、追加調達におきまして、Windows端末とChrome bookを半分ずつ導入させていただいております。
今までChrome bookの導入実績が、徳島県の高校ではなかったので、それによってChrome OSの利便性等を確認させていただいて、その内容を踏まえて、次期端末のOSや仕様についての設定を検討していきたいと考えております。

(読売新聞)
今回故障したメーカーは違えど、中国製の仕様が当分続くわけですか。

(県教委担当者)
元の仕様自体は、文部科学省が出されている仕様がベースにありまして、その上で、徳島県として、その中に必要な耐久性やメモリー等につきましても検討させていただいた上で、仕様を決めさせていただくという形になります。

(朝日新聞)
確認ですが、「学校で置きっぱなしにします」という保管状況、使用の環境を書いていなかった。
もう1つは、「耐久性がこれぐらい欲しい」ということを書いていなかったということですよね。

(教育長)
はい。
つまり、学校で使うということに関して、念を押した書き方ができていなかったことは、確かだと思います。

(朝日新聞)
それがなかったから、そういう使い方を知らずに向こうは出してきた。

(教育長)
知らずにというより、書いていなかったからという話ですよね。

(朝日新聞)
書いていなくても、学校で使うからどんな感じで使いますっていうものではないですか。

(教育長)
通常は、学校で使うのが大前提ですよね。
今回、この入札に関しては。

(朝日新聞)
学校に置いておくのも当然。

(教育長)
分かっておいて欲しかったのは確かですけど。

(朝日新聞)
伝えていなかったということは、どちらかというと教育委員会さんの方の。

(教育長)
そこの念押しが足りなかったのは、教育委員会の責任だと。

(朝日新聞)
落ち度というか、本来はそうあるべき。

(教育長)
はい。

(朝日新聞)
一方で向こうが申し出をしてきている。
だからそこは、相殺される。

(教育長)
そういう判断で、台数的にも7,000台ずつという考えになります。
痛み分けといいますか。

(朝日新聞)
四電工さんと新たな協議は行わない。

(教育長)
責任や原因に関して、「製品が悪かったじゃないか」とか、「こういう責任があるじゃないか」というお話はしないという判断です。

(朝日新聞)
四電工さんが製造者に対して云々というのは。

(教育長)
それは引き続き。
以前から言っていますが。

(朝日新聞)
8月末までにというのは、これが来たら早まりますよね。

(教育長)
多分いけるはずなんですけど。

(県教委担当者)
県側での追加調達でも、8月末には、1人1台端末環境の復元はできますが。

(朝日新聞)
それは、何もなくてもですよね。
先ほど、四電工もなるべく早く入れていくと言っているから、当然、8月末は前倒しされますよね。

(教育長)
そう思っています。

(毎日新聞)
毎日新聞です。
仕様書の話で、使用環境、保管環境を記していなかったということですけど、例えば、事務局で使われるパソコンや、知事部局のパソコンのときには、どういう環境で使って、どういう保管をするか、漏れなく書いていらっしゃるんですか。

(教育長)
それは、私では分からない。

(毎日新聞)
それが今回なかったということ。

(教育長)
普通は、学校物件という段階で判断をしていただきたかった。
本当は。

(毎日新聞)
知事部局等が調達の時は、そう書いてある。

(教育長)
分かりかねます。

(毎日新聞)
土日に空調を切った暑い部屋に置いておくとか。

(教育長)
それは私では、分からないですけど。

(毎日新聞)
いつも書いているのに、今回の仕様書に限って書いていないんだったら。

(教育長)
そういうことではなくて、学校物件で、本当は応札したときに確認をしたかったですが、それができていなかった。

(毎日新聞)
先ほどいただいた、1人1台端末の報告事項の最後の紙で、24日付で学校長に適切な利活用等を指示されていると思いますが、1番には、「端末は、原則、日常的に生徒に持ち帰らせるとともに、家庭学習での利活用を図る。」とあり、後段部分は、利活用していただいたらいいと思いますが、これは、つまり学校或いは高熱になる保管庫に置いておくことが、故障を加速させる原因になるということですか。
今までの運用が望ましくなかったという反省に立っていらっしゃるということですか。

(教育長)
そう捉えられるかもしれないですが、結局、「子供たちが使う端末は、常に持ち帰りましょう」ということが大前提です。
なので、学校で保管するのはどうかという話ではなくて、使い方の問題。
タブレットを日常的に使うためには、持って帰ったり、学校で使ったりという使い方を今までできなかったが、ようやくそれができる状況になったので「積極的に持って帰って使ってください」というメッセージです。

(毎日新聞)
ようやくできるようになったというのは、どういうこと。
そういう指導の先生がいなかった。

(教育長)
そうではなくて、端末に問題があったっていう話で。

(毎日新聞)
今も1時間以内しか持たない端末を持っているお子さんも、持って帰るということですか。
ACコードと一緒に。

(教育長)
そこは、学校ごとの判断なので。

(毎日新聞)
今でも、生徒さんは荷物がすごく多いと思いますが、それにタブレットとACコードを日常的に持ち帰りするのは、結構大変と思うんですけど。

(教育長)
結局、どこで充電するかという話にもなりますが、それは、各学校の使い方によって随分違うと思います。
なので、県教委としては、「できるだけ、毎日と言わずとも、家でも使える状態で持って帰ってください」と。
「持って帰ったらあかん」というマイナスではなくて、持って帰って使ってと。

(毎日新聞)
四電工さんの調査で、比較的持って帰らせる運用をしているところでは、トラブル発生が少ないという指摘があったと思いますが、そういうことも含めて。

(教育長)
直接的に「この場合こうだった」ということがはっきりしていないですが、とにかく長く充電するのは良くないということは、確かに前の話からすると、あったと思います。

(朝日新聞)
結局、1番の「持って帰って」というのは、今まで学校で保管していたからああいうことになったということの裏返しということでいいですか。

(教育長)
というよりも、「学習の道具として使うから家に持って帰りましょう」という話。

(朝日新聞)
このときは何で持って帰ってなかったんですか。

(教育長)
電波法で持って帰ってはいけなかったからです。

(毎日新聞)
電波法はしばらくしたら解消した。

(教育長)
そのあとに、端末の問題が出てきましたよね。
バッテリーの問題とか。
結果的に持って帰るということがなかなか、県教委からも「ちょっと待って」という話がずっと続いていたと思います。
今回、端末がうまくいきそうなので、「前に戻して持って帰ってください」ということ。

(毎日新聞)
電波法の前はこういう運用方針。

(県教委担当者)
電波法の問題が発生する前につきましては、各学校に持ち帰りを推奨していましたが、電波法の問題が生じた際に、使えない電波帯が発生して、その設定を家でできないということがありましたので、教育委員会の方で、対応が終わったところは学校の対応で持ち帰っていただいて大丈夫とさせていただきました。
そういった、電波法の解消に9月中下旬までかかったかと思いますが、それぐらいまで持ち帰りをやめていただくように指導しておりました。
その後、タブレットの故障問題が発生しましたので、持ち帰りをしていない学校が多かったという状況であります。

(毎日新聞)
電波法以前の運用に。

(教育長)
戻すということです。

(NHK)
NHKです。
今日の四電工さんとの協議を終えて、一旦タブレット端末についての今後の見通しがついたということですが、教育現場で、実際に使っていらっしゃる生徒さんに対して、改めて教育長から一言お願いします。

(教育長)
結局、道具なんですよ。
タブレットというのは。
道具のことを気にせずに使えるのが、道具と思いますが、今まで長い間、1年以上ですけど、いろいろなことで本当に迷惑をかけたと思っています。
なので、ぜひ生徒の皆さんには、タブレットは、もちろんインターネットに繋ぎながらですが、そこで自分のやりたいことというか、もっとクリエイティブなところに使ってもらいたいと思うので、そのあたりは、思う存分使ってもらいたいという気がします。

(四国放送)
四国放送です。
当時の教育委員会の関係者が、今いるわけではないので、教育長も替わられたばかりですが、教育長もいろいろ情報として聞いていると思いますが、このタブレットは導入当初から非常に評判の悪いタブレットで、いろいろな高校のいろいろな先生に聞いても、「全然使えない」とか「あまり良くない製品」ということが耳に入っていました。
当時の担当というか当時の教育委員会の対応として、早い段階で「このタブレットはおかしい」ということに、もっと早く現場の声に気付いて、例えば、1年間の無償点検の間に対応するとか、「これ大丈夫か」ということを調査すれば、かなり違っていたのではないかと、当初から報道する立場として思いますが、客観的なことも含めて、どう思われますか。

(教育長)
その通りです。
本当に。
やはり、そういう面では、私も教育長になって、とにかく「リサーチが大事」ということを言っています。
狭い範囲で決めるのではなくて、やはりリサーチ。
周りはどうなのかという情報を得て、最適なものを選ぶということが十分ではなかったということもありますし、1つは、値段ありきで考えるとこうなってしまうということもあると思います。
詳細は私もよくわからないですけど、やはり子供が使うとか教育現場で使うと相当ハードな使い方をします。
そういうところにふさわしいもの、先ほどの仕様書の話にもありますが、それを書いてしまうと当然値段が上がると思います。
そのギリギリの線がどういうところなのかなというところはあります。
Chuwiの機種というか、会社自体は色々なパソコンを作っていますが、学校現場にふさわしいかどうかは疑問のままです。
最初、御指摘があったように、他の都道府県は一切使っていないですから、値段だけで飛びつくとこういうことになるのは確実なので、今後、仕様の決定に関しての内容や、プロポーザルも含めて、5年間なら5年間使うことを想定すれば、当然お金だけの話ではなくなると思いますので、そこはしっかりやっていかないとこういうことになる。
全国でも徳島県のタブレット問題は、私も全国にたくさん知り合いがいますが、会う度に言われます。
今回、こういう形で新しく教育長になったことも踏まえて、「そんなことは絶対に言わせない」という思いです。
そうしなければ、後始末ばかりで、未来の子供たちに、まさにDXですけど、クリエイティブなところをもっと前に出して、「自分たちにこんな力があるんだよ」とか、「こんなことを発信できるよ」とか、「こんなに面白いことができるよ」ということを、タブレットだけではなくて、色々な人材も含めて、県内にもたくさんのラボなどがありますので、そういう専門家の人と一緒になって、高校生のパワーをもっと出していきたい。
そのための道具にしていく必要があると思っています。

(朝日新聞)
朝日新聞です。
後藤田知事は、徹底的に解明してください。
調達の経緯、場合によっては司法的措置、警察的措置も含めて、いわゆる最上級でおっしゃっていましたが、今回、痛み分けをした部分でいうと、四電工さんはそうですよね。
いわゆる県教育委員会内の調達の経緯の調べは、完了していますか。
「完了した上で公表しろ」と知事が言っていたような気がします。
それも含めて、お話して知事はもう納得した。

(教育長)
知事が最初に言ったのは、消費者庁とか経産省とかはどうなのかというお話をいただいておりまして、これは教育委員会の方から、「法制上、何かとり得る措置はありますか」と聞いております。
回答としては、何か事故が起こったというわけではなく、消費者に影響を与えたということではなくて、製品の検査結果だけを見て、製品が問題になったという話に関しては回答できないということで、消費者庁と経産省からいただいております。
その話も伝えておりますので、御理解をいただいてると思っております。

(NHK)
池田に三好池田寮を建築中ということで、先ほど先生がおっしゃったようにクリエイティブな拠点が西部に1つできるということで、こんな愛称をお願いしますとか、何かあれば。

(教育長)
それは引っ張られすぎると思いますが、1階が三好市の交流施設で、デジタルの交流施設になり、コワーキングや、大小の会議室、ファブラボみたいな形で3Dプリンター等を置いて、三好市に来ているソフトハウスのような方が講座を若者向けにするといったところです。
2階、3階が寮ということになりますが、御承知のとおり池田高校の場合、地元の高校生以外にも、他の地域からも高校生が来ていますので、そういう高校生が、1階でやっているような、少しだけ都会的な雰囲気があると思うので、そういうところを見て、生徒がわくわくするような、「こんな仕事があるんやな」とか、自分たちが思っている職業観ではなくて、「すごく楽しそうに仕事しているな」とか、「生き生きと仕事しているな」とか、そういう様子を絶えずに見ることで、生徒たちも自分たちの生き方に繋がるような場所の愛称です。
そういう「ワクワクしたような」とか、未来を見通せるような感じで、DXというかICTというものがあればいいなと思っています。

(NHK)
先ほど先生がおっしゃったような、こういうところになって欲しいっていうことを説明していただいた。

(教育長)
そのようなところなので、そのような愛称ということです。

(朝日新聞)
これ(タブレットの件)は、中川さんから見たら、最短の決着ですか。
1年経っていますよね。
これだったらもっと早くできたんじゃないですか。

(教育長)
そこは、何ともコメントしづらいですが、私は今の立場になってから、そこは急いだというところです。

(朝日新聞)
要は、「製品に瑕疵がない」という結果が出たから痛み分けになったということで、これをもっと早くすることとか。

(教育長)
それは、昨年度までで言えば、教育DX加速化委員会で、その話は幾つか出ていて、継続ではあったので、「最短になるように頑張りました」としか言いようがありません。

(毎日新聞)
端末の件について、先ほどいただいた資料で4月15日に4,000台、5月13日に3,000台が入っている。
先ほどのご説明で、8月中にはさらに4,000台追加ということで、今日の四電工さんでいうと500台入る。
さらに2,000台は、今回トラブルの主な原因となったバッテリーで、場合に応じてプラス1,000台の3,000台となると、1万4,500台ぐらいになりますが、昨年度のUBookを配られた生徒さんが1万4,000人少しだったと思いますが、多分、今年はもう少し少子化。
そうすると、少なくとも今年の2学期からは、ハイグレードな製品に比べて劣るバッテリーということでしたが、バッテリーに関して、この2学期から従来のものと違う機種、もしくはバッテリーを交換したもので対応できるので、もう同じような問題は起こらないだろうという意味での決着ということですか。
つまり、去年の秋から県教委が説明されて、「対応する」と言っても、そのあとでまた新しい問題が次々に起きて、お子さんや保護者の間では、「教育委員会の言うことは、信用できない」「奴らの見通しは、悪いじゃないか」と。
12月に解決すると言ったら、今度はバッテリーの膨張とかで、1時間持たないとか問題が次々に出てきている。
少なくとも、今回、問題が全部バッテリーということは、機種を交換すれば、バッテリーも替わりますし、少なくともUBookについても、バッテリー交換するということは、トラブルの原因だった旧来のバッテリーは、8月末までに一掃されるという理解でいいですか。

(教育長)
そうですね。

(毎日新聞)
同じような問題は、今の時点では考えにくいという。
そういう理解でいいですか。

(教育長)
結局、UBookに関して言えば、バッテリーの問題があって、それは交換されるということで、それは新品と聞いています。
後の機種に関しては、全く違うメーカーのものですので、これはバッテリーの問題はほぼないと。
他の地域でも導入実績もあるものですので。