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ICT活用技術講習会(美馬)の開催報告

ICT活用技術講習会(美馬)を開催しました!

徳島県県土整備部では,ICTや3Dデータを活用し,建設現場の生産性向上を図り,魅力ある建設産業を目指す取組として,平成28年度よりICT活用工事を試行しています。
この度,「ICT活用工事」に関する技術力向上を目的として,曽江谷川にて施工中の「ICT活用工事(土工)」の現場において,講習会を開催しました。

1 開催日時

令和2年12月16日(水曜日)午前10時から午後5時まで

2 開催場所

座学/徳島県西部総合県民局美馬庁舎 大会議室
現場講習/曽江谷川河川工事(美馬市脇町西赤谷)

3 主催

徳島県
(公財)徳島県建設技術センター

4 開催内容

(1)3DCAD演習(座学)
・3次元点群データ処理の実務演習
・3次元設計データ作成の実務演習
(2)現場講習
・現場見学(ICT土工)
・ワンマン測量体験
・ICT活用工事における測量機器を用いた出来形管理技術等の実演

5 参加者

28名(建設業者11名,測量設計業者4名,県担当者12名,町担当者1名)

6 開催状況

午前中の座学では,建設業者及び測量設計業者を対象に,徳島県西部総合県民局美馬庁舎大会議室にて,3次元CAD演習(3次元点群データ処理及び3次元設計データ作成)を行いました。

午後からは,現場に移動し,参加者は3班に分かれて,ICT土工における現場見学,ワンマン測量体験,ICT活用工事における測量機器を用いた出来形管理技術等の実演体験を行いました。

●3DCAD演習(座学)

点群データの密度調整や出来形計測データによる土量算出,3次元設計データ作成等の演習を行いました。

演習の最後に,曽江谷川の現場でICT施工するために受注者が取得・作成した点群データ及び3次元設計データを見ていただきました。

●現場見学(ICT土工)

ICT建設機械(MGバックホウ)による現場施工について見学しました。

掘削作業に必要な情報が運転席のモニターに表示されるため,丁張の削減や手元作業の軽減につながり、安全で効率的な作業を可能にするとのことです。

実際に参加者の方に試乗してもらい,ICT施工技術を体験していただきました。

※MG(マシンガイダンス)技術とは,自動追尾型TSやGNSSなどの位置計測技術を用いて建設機械の位置情報を計測し,施工箇所の設計データと現地盤データとの差分をオペレータへ提供するシステム。

●ワンマン測量体験

現場計測アプリ(タブレット型現場端末)と自動追尾トータルステーションを連携させ,ワンマン測量を体験しました。

ワンマン測量とは,従来2人で行ってきた測量作業を,一人(ワンマン)で行う測量のことです。

現場計測アプリを活用することにより,TS出来形管理はもちろん,逆打ち,丁張設置,横断観測,レベル観測がワンマンで測量可能で,現場作業の効率化が図れるとのことです。

●ICT活用工事における測量機器を用いた出来形管理技術等の実演体験

地上型レーザースキャナー(TLS)測量と無人航空機(UAV)による空中写真測量の実演体験を行いました。

2つの測量方法の概要,特徴及び測量時の注意点について説明した後,地上型レーザースキャナー(TLS)を用いて,その場で点群データを取得しました。

(無人航空機(UAV)による空中写真測量については,講習会当日,強風のため飛行することができませんでした。)

※地上型レーザースキャナー:地上に据え付けたスキャナーから照射されるレーザーによって,計測対象に触れることなく地形や構造物の3次元データを取得可能なノンプリズムの計測機器

※無人航空機(UAV)による空中写真測量:人間は両眼で物を見ることによって3次元を認識できるが,写真測量でも同じ対象を2ヵ所以上から撮影し,その写真上での像の位置の違いを精密に測定することによって3次元計測を行う測量