文字サイズ

やさしいブラウザ・クラウド版はこちらからご利用下さい

市況情報(11月・東京)

野菜

東京都中央卸売市場の11月平均入荷日量は、上旬4,866トン(前旬比4%減)、中旬4,932トン(前旬比1%増)、下旬4,669トン(前旬比5%減)。

<総括>
11月は上旬は晴天が多く、気温は平年よりやや高かったが、中旬以降、急激な冷え込みが増加し、入荷量が昨年を下回る品目が多く見受けられた。特にトマトは冷え込みにより着色不良や割れ果の発生により大幅に入荷量が少なく、価格の高騰が見受けられた。また、ニンジンも後続の関東産が10月の曇天の影響から作業に遅れが生じ、北海道・青森県産も早期に切り上がったため、入荷の少ない状況が続いた。12月は、クリスマスや年末商戦が控えているが、中旬頃までは引き続き品薄が見込まれているが、相場は軟調と見込まれる。需要・入荷量ともに商戦が本格化するのは、中旬以降と見込まれる。

<ニンジン>
11月中旬頃から千葉県産に切り替わるも、10月の曇天の影響から収穫作業に移れる生産者が少なく、また、北海道・青森県産も切り上がったため、入荷量の少ない状態続いた。上旬は東京都中央卸売市場への平均日量245トン(前旬比11%減)。相場は北海道産秀M(10キロ)2,500ー1,900円と急騰。中旬は、平均日量235トン(前旬比4%減)、千葉県産秀L(10キロ)2,400ー2,200円と堅調。下旬は平均日量254トン(前旬比8%増)、千葉県産秀L(10キロ)2,400ー2,200円ともちあい。12月上旬には各産地から出揃うと見られており、さらに11月の販売反動もあり、相場は下げの見込み。

<サツマイモ>
上旬は東京都中央卸市場への平均日量108トン(前旬比7%減)。関東は貯蔵作業のため入荷量は少ない。相場は関東産の秀L(5キロ)1,900ー1,400円ともちあい。県産は平均日量23トン(前旬比3%増)、相場は秀L(5キロ)2,000ー1,800円ともちあい。中旬から関東産の入荷量が徐々に増え、平均日量114トン(前旬比5%増)、相場は関東産秀L(5キロ)2,000ー1,300円ともちあい。県産は平均日量19トン(前旬比18%減)、相場は秀L(5キロ)2,000ー1,800円ともちあい。下旬は平均日量131トン(前旬比14%増)、相場は関東産秀L(5キロ)2,000ー1,500円ともちあい。県産は平均日量23トン(前旬比23%増)、相場は秀L(5キロ)2,100ー1,900円ともちあい。関東産については、夏の高温及び11月の冷え込みの影響から正品率低く、絶対数の少なさから強めの相場となる見込み。本県産なると金時は、年末商材のため例年どおりの荷動きとなる見込み。

<ツルムラサキ>
県産の平均入荷量は上旬32キロ、相場は秀(200グラム)150ー120円。中旬は平均入荷量25キロ、相場は秀(200グラム)200ー180円と上伸。下旬は平均入荷量27キロ、相場は秀(200グラム)200ー180円と横ばい。

<甘長トウガラシ>
県産の平均入荷量は上旬30キロ、中旬60キロ、下旬60キロ。相場は上中下旬通じて秀LM(1キロ)3,000円。

果実

東京都中央卸売市場の11月平均入荷日量は、上旬1,562トン(前旬比20%増)、中旬1,850トン(前旬比18%増)、下旬1,991トン(前旬比8%増)。

<すだち>
県産の平均入荷量は上旬1.1トン(前旬比32%減)と漸減。マツタケ終盤で消費鈍るが入荷減もあり荷動きまずまず。相場は秀2L(1キロ)2,200ー1,600円と品薄高。中旬は平均入荷量0.9トン(前旬比23%減)。品薄感強まり相場は秀2L(1キロ)2,500ー2,000円と続伸。下旬は平均入荷量0.9トン(前旬比4%増)、相場は3,000ー2,300円と続伸。夏場の高温の影響により黄変による品質低下も発生しているため、12月も入荷量が減少する見込みで、強もちあいか。

<ゆず>
県産の平均入荷量は上旬2.3トン、中旬2.1トン、下旬1.6トン。相場は上旬が秀(12玉)2,500ー2,200円、優(12玉)2,200ー1,700円ともちあい。中旬は秀(12玉)2,500円ー2,300円、優(12玉)2,500ー1,800円ともちあい。下旬は秀(12玉)2,300ー2,000円、優(12玉)2,000ー1,500円と小安い。今年は全国的に大玉傾向。12月下旬に向けて増加する見込みで、年末年始への販売のため、良品質なゆずが引き合い強い見込み。

水産

豊洲市場の11月平均入荷日量は、上旬1,104トン(前旬比9%増)、中旬1,112トン(前旬比1%増)、下旬971トン(前旬比13%減)。

<アジ>
上旬40トン、720ー520円、小高い。中旬45トン、540ー430円、下押し。下旬41トン、510ー320円、弱もちあい。

<サバ>
上旬18トン、1,360ー540円、上伸。中旬22トン、1,190ー460円、小安い。下旬19トン、1,420ー540円、小戻す。

<イワシ>
上旬10トン、900ー310円、強含み。中旬13トン、870ー210円、小安い。下旬13トン、870ー260円、もちあい。

<シラス干>
上旬30トン、2,320ー1,740円、もちあい。県産は2,090ー1,340円。中旬16トン、2,360ー1,630円、もちあい。県産は2,140ー1,570円。下旬12トン、2,360ー1,860円、もちあい。県産は2,260ー1,700円。

畜産

東京食肉市場の11月肉牛入荷(平均日量)は、上旬552頭(前旬比34%増)、中旬586頭(前旬比6%増)、下旬572頭(前旬比2%減)。
豚入荷(平均日量)は、上旬1,007頭(前旬比9%増)、中旬904頭(前旬比10%減)、下旬1,070頭(前旬比18%増)。

<牛>
11月中旬から寒さが増し、鍋需要も高まりスライス材への移行が順調に進むとともに、年末向けの作業を早める動きも見られたため、月末まで概ね上げ基調で推移した。上旬は和牛去勢A4(1キロ)2,475円、交雑去勢B3(1キロ)1,638円とともにもちあい。中旬は和牛去勢A4(1キロ)2,546円、交雑去勢B3(1キロ)は1,629円ともちあい。下旬は和牛去勢A4(1キロ)2,558円、交雑去勢B3(1キロ)1,635円ともちあい。年末年始の手当てが本格化する12月は、月初めから引き合い強い見込み。

<豚>
11月は気温も下がり出荷頭数も増加基調となったものの前年を下回った。さらに、気温低下に伴い鍋需要が増加したことから需給が引き締まり、前月を上回る相場となった。上旬は上物加重平均(1キロ)577円ともちあい。朝晩の冷え込みが日に日に増し、鍋需要が本格化してきた中旬は上物加重平均(1キロ)595円と堅調。下旬は上物加重平均(1キロ)582円とやや軟調。12月は例年どおり中旬からクリスマスごろへかけて年末年始の手当てが入るあたりが相場のピークを迎える見込み。