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市況情報(9月・東京)

野菜

東京都中央卸売市場の9月平均入荷日量は、上旬4,833トン(前旬比増減なし)、中旬5,200トン(前旬比8%増)、下旬4,778トン(前旬比8%減)。

<総括>

9月は前半も高温傾向が続いたが、18日頃の降雨を境に気温が下がり、ようやく秋の気配となった。上中旬はたまねぎや馬鈴薯は主産地の、北海道で高温と干ばつで小玉の発生が顕著で、品薄が続き、単価高が続いた。また、ブロッコリーは高温と降雨による病害虫の発生で産地ロスが多く、品薄高が続いた。9月に入っても例年になく残暑が続いたため、終盤ではありながらも夏野菜の需要が引き続き活発で堅調な販売が続いた。彼岸頃から気温も下がり10月以降は夏野菜から秋の品目へ本格的に移行する模様。

<ニンジン>
北海道産中心の入荷。上旬は東京都中央卸売市場への平均日量294トン(前旬比9%増)。相場は秀L(10キロ)1,800ー1,600円ともちあい。中旬は、平均日量295トン(前旬比増減なし)、秀L(10キロ)1,700ー1,500円ともちあい。下旬は平均日量297トン(前旬比1%増)、秀L(10キロ)1,700ー1,500円ともちあい。北海道産は現状の堀取りペースのまま進むと10月末の販売で終了になる見込み。

<サツマイモ>
上旬は東京都中央卸市場への平均日量116トン(前旬比24%増)。残暑厳しく荷動きが悪く、相場は関東産の秀L(5キロ)1,800ー1,600円。県産は平均日量20トン(前旬比4%増)。相場は秀L(5キロ)2,100ー2,000円ともちあい。中旬は平均日量154トン(前旬比33%増)。相場は秀L(5キロ)1,800ー1,600円。県産は平均日量23トン(前旬比13%増)。相場は秀L(5キロ)2,100ー2,000ともちあい。下旬に入り気温が低下しつつあるが、荷動きは依然として鈍い。平均日量148トン(前旬比4%減)。秀L(5キロ)1,700ー1,500円。県産の平均日量は22トン(前旬比1%減)。相場は秀L(5キロ)2,100ー2,000円ともちあい。関東産については、10月中旬頃までは潤沢な入荷と予想されるが、下旬以降は貯蔵作業の前倒しにより入荷量は減少するか。

<ツルムラサキ>
県産の平均入荷量は上旬189キロ、中旬197キロ。相場は上中とも秀(200グラム)120ー100円。下旬は平均入荷量110キロ。相場は秀(200グラム)130ー100円。

<甘長トウガラシ>
県産の平均入荷量は上旬10キロ、中旬12キロ、下旬12キロと横ばい。相場は上中下旬通じて秀L(1キロ)2,000円。

果実

東京都中央卸売市場の9月平均入荷日量は、上旬1,159トン(前旬比4%減)、中旬1,427トン(前旬比23%増)、下旬1,286トン(前旬比10%減)。

<すだち>
県産の平均入荷量は上旬1.9トン、中旬3.1トン。下旬は2.3トンと月末は露地物終盤で漸減。相場は上旬が秀2L(1キロ)1,600ー800円と強気配。今年はサンマが豊漁で値頃感があるため旬商材としての需要が高く、中旬は秀2L(1キロ)1,900ー1,400円と上伸。下旬は秀2L(1キロ)2,000ー1,500円とじり高か。10月からは露地物から貯蔵物に切り替わる。彼岸頃から秋の陽気をようやく感じられ、きのこ類の入荷も増加し、10月以降も依然として旬商材としての需要が見込まれ、もちあいか。

水産

豊洲市場の入荷(平均日量)は上旬1,056トン(前旬比6%増)、中旬1,178トン(前旬比12%増)、下旬988トン(前旬比16%減)。

<アジ>
上旬34トン、650ー540円、横ばい。中旬39トン、980ー590円、強含み。下旬44トン、650ー540円、弱含み。

<サバ>
上旬15トン、820ー410円、強含み。中旬21トン、790ー470円、小動き。下旬23トン、1,120ー400円、強含み。

<イワシ>
上旬12トン、680ー290円、弱含み。中旬25トン、820ー320円、小戻す。下旬9トン、680ー290円、弱い。

<シラス干>
上旬13トン、2,240ー1,740円、小動き。県産は2,070ー1,360円。中旬15トン、2,380ー1,710円、小動き。県産は1,930ー1,100円。下旬14トン、2,360ー1,770円、もちあい。県産は2,070ー1,210円。

畜産

東京食肉市場の肉牛入荷(平均日量)は、上旬455頭(前旬比3%減)、中旬439頭(前旬比3%減)、下旬423頭(前旬比4%減)。
豚入荷(平均日量)は、上旬797頭(前旬比11%減)、中旬980頭(前旬比23%増)、下旬937頭(前旬比4%減)。

<牛>
消費者の節約志向により牛肉需要が低迷するも、和牛は出荷頭数の減少から需給が引き締まり、強含んだ。交雑牛は出荷頭数の増加から需給が緩んだ。上旬は和牛去勢A4(1キロ)2,063円、交雑去勢B3(1キロ)1,512円と底もちあい。中旬は和牛去勢A4(1キロ)2,115円ともちあい。交雑去勢B3(1キロ)は1,516円ともちあい。下旬は和牛去勢A4(1キロ)2,186円、交雑去勢B3(1キロ)1,586円ともちあい。10月の相場は、和牛は出荷頭数の減少が見込まれ需給が引き締まり、強含みか。交雑は頭数の増加が見込まれ、横ばいか。

<豚>
9月を迎えても厳しい残暑が続き、出荷遅れなどから出荷頭数が増加基調とはならなかった。一方、相場は月前半まで軟調に推移した。上旬は上物加重平均(1キロ)664円と強含み。中旬も出荷頭数が増えず、上物加重平均(1キロ)666円ともちあい。下旬になりようやく秋らしい気候となり、出荷頭数も増え、上物加重平均(1キロ)604円と弱含み。ようやく涼しくなってきたため、10月は出荷頭数が出てくると期待され、弱含みか。