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徳島県では平成21年6月から「とくしま協働の森づくり事業」を推進しています。この「徳島県森林CO2吸収量認定委員会」は、とくしま協働の森づくり事業で整備した森林における、森林CO2吸収量を審査・認定するために設置した第三者委員会です。平成24年度認定委員会を次のとおり開催しましたのでお知らせします。
【日時】平成24年6月5日(火)
【場所】吉野川市及び神山町
【認定委員】
河口洋一 委員長(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部准教授)
佐々木隆雄 副委員長((株)佐々木材木店代表取締役社長、徳島県木材協同組合連合会理事長)
飯山直樹 委員((株)エコー建設コンサルタント技術管理部技術開発課課長代理)
和泉隆啓 委員(徳島県森林組合連合会理事、阿波麻植森林組合代表理事組合長)
主な議事と内容については次のとおりです。
今回の審査対象森林である吉野川市植桜公園の植栽施行地と、神山町の間伐施行地の現地審査を行いました。
(1)吉野川市川島町山田(植桜公園)広葉樹植栽0.22ha
この林地は、松くい虫被害を受けた林地で、枯れ松やシダ植物が生い茂り、他の樹木の生育を妨げていました。
そこで、協力企業の支援を受けて、枯れ木などの不要木を除去し、ケヤキやイロハモミジなどの広葉樹を植栽しました。
(2)神山町阿野間伐2.76ha
神山森林公園イルローザの森に至る主要道脇にある森林ですが、必要な手入れがなされず、樹木が密生した暗い森でした。
今回の間伐により明るい森となり、多様で健全な森へと変わりつつあります。
○算定式は全国的に使用されている次の算定式を用います。
森林による二酸化炭素吸収量=森林面積×幹材積の成長量×拡大係数(地上部)×容積密度×炭素含有率×二酸化炭素換算係数×(1+地下部率)
森林面積:現地測量結果(ha)
幹材積の成長量: haあたりの材積(蓄積)の増加量(m3/ha)「簡易林分収穫表」から算定
地上部拡大係数:幹材積の成長量に枝葉の成長量を加算する係数(樹種・林齢により固定・スギ21年以上1.23、ヒノキ21年以上1.24など)
容積密度:成長量(材積)を乾燥重量に換算する係数(樹種により固定・スギ0.314、ヒノキ0.407など)
炭素含有率:乾燥重量に占める炭素比率(0.5で固定)
二酸化炭素換算係数:炭素量を二酸化炭素量に換算するための係数(44/12で固定)
地下部率:地上部バイオマスに対する地下部の割合(樹種により固定・スギ0.25、ヒノキ0.26など)
例えばケヤキを1ha植栽した場合・・・
森林CO2吸収量=面積1.00×成長量2.0×拡大係数1.58×容積密度0.611×炭素含有率0.5×換算係数44/12×地下部率1+0.26=4.46t-CO2/年
となります。
○施業が完了した森林について、森林CO2吸収量を審査、認定していただきました。
審査箇所数と面積は45箇所89.23ha、認定された森林CO2吸収量は728.95t-CO2/年となりました。
今回認定された森林CO2吸収量証明書は,次回開催の森林CO2吸収量証明書交付式で交付されます。
○現状に適合した林分収穫表とするために徳島県内のスギ林を再調査し、本年4月に林分収穫表が改正されました。
このことから、今回の審査からはスギ林分に関して新しい収穫表により森林CO2吸収量を算出しています。