〒770-8570
徳島県徳島市万代町1丁目1番地
- 電話番号:
- 088-621-2500(代表)
- 法人番号:
- 4000020360007
学校図書館、特別支援学校などの教育機関、市町村立図書館を対象に、さまざまなバリアフリー図書を体験いただけるよう、セット貸出を始めました。
●目が見えない、見えにくい方
●寝たきりの生活で、読書が困難な方
●上肢障がい等により、読書が困難な方
●学習障がい等により、文字による読書が困難な方
デイジー図書(デジタル録音図書)やマルチメディアデイジー図書(文字・音声・画像で楽しめるデジタル図書)等を体験していただけます。
申込書に必要事項を記入して、視聴覚障がい者支援センターへ直接お申し込みください。
【図書セットの内容】
・絵本・小説・クイズ・図鑑・アニメ・実用書・教養書・映画など
幅広い分野の内容を30タイトル程度セットにしています。
機器の使用方法等も、貸出の際に職員が説明に参ります。
※個人での利用をご希望の方は、視聴覚障がい者支援センターへお問い合わせください。
国において令和元年6月に「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」が施行され、徳島県においても令和3年7月に「徳島県読書バリアフリー推進計画」を策定しました。
この計画における3つの基本的な施策の方向に基づき、視覚障がい、発達障がい、知的障がい、上肢障がい等により、活字による読書や図書館利用が困難な方々の読書環境を整備・充実させることによって、障がいの有無に関わらず、全ての県民が等しく文字・活字文化の恵沢を享受できる社会の実現に向け、関係機関と連携して様々な取組を進めます。
この事業は、社会福祉法人社会福祉事業団・視聴覚障がい者支援センター※に委託して実施します。
※視聴覚障がい者支援センター
目や耳が不自由な方の情報提供施設として平成18年に開設。徳島県立障がい者交流プラザ内(所在地:徳島市南矢三町2丁目1ー59)にあり、点字図書館や情報機器訓練施設を備えている。
(1)アクセシブルな(利用しやすい)書籍等の充実及び製作人材の育成・確保
★高等学校での音訳図書製作体験
音訳図書等の製作を担うボランティアの高齢化及び新規人材の育成が課題となっていることから、高等学校放送部等において、作成したデイジー図書※を視覚障がい等の方々に利用していただくことを目標として、音訳図書の製作体験を実施し、若年者の製作人材育成を図ります。
※デイジー図書
デイジー(DAISY)とは「Digital Accessible Information System」の略で、視覚障がいなどで活字の読みが困難な方のために製作される、デジタル録音図書の国際標準規格のこと。CD1枚に50時間以上の録音ができ、章や見出し、ページごとに聞きたい場所へ移動できる機能がある。また、音声の速度も変えることができる。
●音声デイジー
図書や雑誌の内容を録音して音声にしたもので、図や写真の説明も入っている。
●マルチメディアデイジー
音声と一緒に文字や画像も表示される。表記された文を音声で聞きながら、画面上で絵や写真を見ることができる。読み上げているフレーズの色が変わるハイライト機能があり、どこを読んでいるのかが一目で分かる。また、自分が読みやすいように、文字の大きさ、音声のスピード、文字や背景の色を選ぶことができ、発達障がいや上肢障がい等、様々な人が利用できる。
●テキストデイジー
文字や画像が表示されるデジタル図書で、音声データは入っていないが、デイジー再生機器等の音声合成機能でテキストを読み上げて聴くことができる。ハイライト機能もある。
令和3年度は、徳島県立城北高等学校放送部の皆さんに体験していただきました。
製作した図書は、県内の公立図書館や学校図書館で活用いただく予定です。
■実施期間:令和3年12月1日(水)~令和4年1月30日(日)計9回(全12時間)
■会場:徳島県立障がい者交流プラザ
■体験者:城北高校放送部員5名
■講師:視聴覚障がい者支援センター職員、音訳ボランティア
■製作図書:芥川龍之介『桃太郎』(青空文庫)
(2)アクセシブルな書籍等の入手及び利用のための支援
★公立図書館等における読書支援機器・バリアフリー図書の利用促進
視覚障がい者等の活字による読書が困難な方々が、読書支援機器や様々なバリアフリー図書※を利用して読書に親しむことができるよう、公立図書館等にデイジー図書再生機器等の読書支援機器及びバリアフリー図書セットの貸出体制を整備し、広く県民の皆様に体験していただくことで、様々な障がいの方に利用いただけるよう、取組を進めます。
※バリアフリー図書
●点字図書
点訳された本。かつては点字盤を使った手打ちで製作していたが、近年の点字図書製作においてはパソコン点訳が主流。
●録音図書
録音された本。かつてはカセットテープに録音したアナログ録音図書であったが、現在はデイジー図書等のデジタル録音図書が主流。
●拡大図書(大活字本)
目の見えにくい方が読みやすいよう、大きな文字で書かれた本。
●触る絵本
指で読むために作られた絵本。すでに出版されている絵本の変形版で、文字の所には点字を、絵の部分は樹脂インクで凸状にしたり、布や毛糸などを貼り付けたりして、立体的に分かる工夫が施されている。
●布の絵本
本全体が布で作られた絵本。絵の部分に切り抜いたフエルトを縫い付け、マジックテープやスナップ、ボタン、ファスナー、ひもで、留めたり外したりできるようにし、文の部分を手書きした、絵本と遊具の性質を兼ね備えた本。
●L.L.ブック
「L.L.」とはスウェーデン語の「分かりやすく・読みやすい」を略したもの。ふりがな、大きな絵や写真、短い文章を使うなど、理解しやすい工夫をした本。
●オーディオ・ブック(録音CD)
声優等が書籍を朗読し、録音した「耳で聴く書籍」。
●テキストデータ
何の装飾もない文字だけのデータ。音声読み上げソフトを使って音声にして本を読むことが可能になる。
●電子書籍
近年市場で普及している書籍で、パソコン・スマートフォン・専用機器を使って、目次から読みたいページに移動したり、文字の大きさ・色・フォント・背景の色を変えることができたりする。視覚障がい者等が利用しやすい音声読み上げ対応の書籍もある。
令和3年度は、デイジー図書再生機器プレクストーク等の読書支援機器を整備し、研修会や公立図書館等での体験用に、貸出を開始しました。
(3)読書を支援する環境の充実と人材の養成
★公立図書館等職員研修
視覚障がい者等が身近な地域の図書館を利用しやすい環境づくりを図るため、公立図書館等職員を対象に、読書支援機器・端末機器の操作方法、障がい特性に応じた読書媒体や支援ツールの知識、サピエ図書館※の利用方法等の、障がい者サービスの知識習得のための研修を行うとともに、点字図書館や公立図書館等の連携体制を構築します。
※サピエ図書館
視覚障がい者等の活字による読書に困難のある方が利用できる、インターネット図書館。着実に増加している点字や音声などの40万件以上の図書データを直接利用できるだけでなく、全国400万以上の図書館が所蔵する80万件に及ぶ点字・録音図書目録も利用して、パソコン・スマートフォン・専用機器を使って読書をすることができる。
令和3年度は2回開催しました。令和4年度も2回開催の予定です。
【令和3年度第1回公立図書館等職員研修会】
■日時:令和3年11月18日(木)10:00~15:00
■場所:徳島県立障がい者交流プラザ3階研修室
■参加:公立図書館職員及び市町村教委12名
■内容
(1)実機研修「デイジー図書再生機器プレクストークの操作方法について」(シナノケンシ株式会社・伊藤春樹氏)
(2)講演「サピエ図書館から広がる図書館サービス~様々な人々への様々な情報の共用を目指して~」(全国視覚障害者情報提供施設協会サピエ事務局長・加藤俊和氏)
(3)視聴覚障がい者支援センターの見学、バリアフリー図書と読書支援機器の紹介
【令和3年度第2回公立図書館等職員研修会】
■日時:令和4年2月4日(木)10:00~15:00
■場所:徳島県立21世紀館イベントホール(会場+オンライン)
■参加:公立図書館職員、市町村教委、大学・高校図書館職員等25名
■内容:テーマ「点字図書館と公立図書館等の連携について」
(1)事例発表
・「徳島県立図書館における障がい者サービスの取組」(徳島県立図書館資料児童担当課長補佐・中火保江氏)
・「徳島市立図書館における障がい者サービスの取組」(徳島市立図書館副館長・廣澤貴理子氏)
(2)意見交換(進行:視聴覚障がい者支援センター総括専門企画員・西條美鈴氏)
(3)講演「鳥取県における読書バリアフリーの取組について~はーとふるサービスと今後の事業展開~」(鳥取県立図書館情報相談課係長・福市信氏)
(4)サピエ図書館の利用の流れ[デモンストレーション](担当:視聴覚障がい者支援センター主任支援員・三井貴浩氏)