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福井ダム 概要紹介

福井ダム

二級河川福井川水系福井川

平成7年度完成

高さ42.5m

総貯水量475万m3

はじめに

福井川は,阿南市と海部郡の境に源を発し,阿南市福井町を貫流して橘湾に注ぐ流路延長14km,流域面積33.7km2の二級河川です。福井ダムは,河口より約8kmで,ダム上流の集水面積が15km2と,およそ福井川の中間点にあります。

この地域は,徳島県においても多雨地域であり,台風期以外でも他地域に類を見ない豪雨があり,急峻な山地からの水の流出は早く,鉄砲水となります。特に,昭和20年代の度重なる大雨により被害が発生し,昭和27年3月22日には時間雨量162mmという集中豪雨により,死者6名,被害家屋360戸,浸水農地111haという大きな被害が発生しています。

また,本川沿いの耕地は,かんがい用水を福井川に依存しており,しばしば用水不足を来しています。

福井川への治水投資は昭和25年~30年の災害助成事業のみで,治水安全度は低いままでした。このため,昭和28年に中小河川改修による防災ダムが計画され,工事用道路等の一部工事を実施されましたが,水理計画見直しのため,昭和36年に休止しました。その後昭和42年に予備調査を再開してから,次のような経緯で事業が進められ,ダムは平成7年度から供用しています。

●建設事業の経緯

昭和42年予備調査開始

昭和47年実施計画調査開始

昭和54年建設事業着手

平成3年6月本体コンクリート打設開始

平成6年3月本体完成

平成6年11月試験湛水開始

平成7年6月試験湛水終了

平成7年7月管理開始

ダムの目的

●洪水調節

ダム地点の計画高水流量540m3/sのうち470m3/sの洪水調節を行い,放流量を70m3/sに抑えることで下流での洪水による被害の軽減を図ります。

●既得取水の安定化,河川環境の保全

ダム地点下流沿岸の既得用水の補給を行うと共に,渇水時にも魚類等の生息や景観の保持,水質保全といった流水のもつ機能を維持出来る流量を確保し,河川環境を保全します。