はじめまして。徳島大学医学部医学科1年の有本啓孝と申します。私は、昨年12月9日に徳島大学にて開催された、飯泉知事と徳島大学医学部「地域枠」1年生とのキックオフミーティングに参加させていただきました。地域枠学生が会合するのは入学前に一度集まって以来で、今回で2回目となります。オンライン授業が多く会う機会自体が少なかっただけに、未来の仕事仲間の地域医療に対する真剣な姿勢は、互いによい刺激となりました。
キックオフミーティングでは、それぞれの自己紹介から始まり、個々が抱えている不安や疑問などを知事に投げかけ、そのことに対して知事が熱心にアドバイスをくださる形で行われました。
私が最も印象に残っているのは、「学生時代にどのようなことをすべきか」という質問に対して、「興味のあることには自分の限界まで行おうとすること」と答えてくださったことです。これは知事の実体験に基づくそうで、つまりは、真剣に取り込み自分の限界を知ることで、新たな目標が生まれ、そこに向かってまた挑戦し続けられるということです。そして、そこで得られた経験は、将来の自分にとってかけがえのないものとなるとおっしゃっていました。
また、私たちに分かりやすいようにお話をされる知事の姿から、コミュニケーション能力の重要性を感じました。様々な患者さんとその家族、他の医療従事者と信頼関係を築くためには、単なる医療技術だけではなく、コミュニケーション能力が必要であり、常に円滑に物事が進むようにすることは医師の重要な役目であるため、言葉を介したふれあいを大切にしていこうと強く思いました。
最後となりましたが、私たち地域枠学生に対して、貴重な意見交換の場を設けていただいた飯泉知事はじめ、県の職員の方にお礼を申し上げます。将来、徳島の地域医療に携わる医師として活躍するために、大学生活という限られた時間の中で、自分たちの課題を見つけ、積極的に取り組んで参ります。
徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。
当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。
→徳島県地域医療支援センターHP
県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。
→徳島県医療勤務環境改善支援センターHP
http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
新型コロナウイルス感染症の影響により、研修会等は中止,延期またはWEB開催となっている場合があります。
個別の研修会等の詳細については各研修会担当者に御確認ください。
「みんなで!とくしま応援割」については、県内において、新型コロナウイルスの感染が急拡大しているため、全ての新規予約受付を停止しています。
※詳細はこちら
https://www.awanavi.jp/topics/minna-ouen2.html
既存予約の扱いなど、最新の受付状況についてはリンク先を御確認ください。
徳島県では,就職,進学,単身赴任等により県外に居住されている方が,本県に帰省される場合に,事前に無料でPCR検査を受検いただける制度を実施しております。
検査結果確定までに日数を要しますので、帰省予定日から逆算して、「9日前」までにお申し込みいただくことを条件としております。
また、徳島県を含む全ての都道府県において、「予約不要・無料のPCR検査等」が提供されておりますので、そちらのご利用もご検討ください。
※詳細はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kansensho/5048105/
各都道府県の該当ページへのリンクも掲載しております。
※県外の実家等に帰省される大学生等の皆様が,本県に帰県される場合に,事前に無料でPCR検査を受検いただける制度も実施しております。
詳細はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kansensho/5049557/
毎年1月下旬に、徳島大学病院と関連のある医療機関による連絡協議会が徳島市で開催されている。コロナ禍により2022年も、1月28日(金曜)午後にウェブ会議の形で開催された。徳島大学病院の現状(香美祥二院長)や、その研修医教育・地域医療・医療情報などへの取り組みに加え、“医療安全”についての特別講演があった。
演者は小松康宏先生(群馬大学、小児科医)で、題目は「21世紀に求められる医療の質・安全体制とは」であった。
米国では、死因の1位が心疾患、2位が悪性腫瘍だが、3位には、慢性呼吸器疾患や脳卒中を越えて医療事故(medical error)となっている(2018年)。医療(ヘルスケア)は経済の中で最も複雑な分野で、病院は人類史上最も複雑な組織といわれている。Human errorは、人間の本質とも。
医療安全を、基礎医学・臨床医学と同程度に重きを置くべきで、解剖学・生理学・生化学と同様に、質改善(QI:quality improvement)に関する理解が必要である。
「想定外」に対応するシステム思考が重要となっている。変化の激しい環境下で、様々な衝撃に耐え、復元するしなやかさ(レジリエンス)を有し、環境変化に適応し、学習する自らをデザインして進化する組織となることが求められている。
小松先生がご勤務の群馬大学病院では、同大学出身者が多く、その中で群馬大学特異の文化が濃縮・構築されていた。先輩・恩師に発言しにくい風土ができていたという(同大学病院改革委員会の提言書)。「蔓延する沈黙」があった。そこで、説明会の繰り返し開催や診療科の統合で改革したとのこと。
結びに、患者や介護者と協同すること(共同意志決定)の重要性を示した。大学病院だけでなく、地域の小病院にも有益な内容であった。
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コロナ禍(第6波)が続いている。感染警戒後期(レベル2)が発令されている2月13日(日曜)に、入院調整本部(徳島県庁)を訪ねた。医師・保健師・ロジスティックなどのたくさんの方が電話対応などを休日に担当されていた。お疲れ様です。COVID-19対応に加え、医療安全は大事な分野であり、今後も学びたいと思う。
☆徳島大学病院
⇒https://www.tokushima-hosp.jp/
☆群馬大学 医療の質・安全学講座
⇒https://anzenkanri.showa.gunma-u.ac.jp/
向春の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。暦の上では春と言ってもまだまだ寒い日が続いております。体調に気をつけて毎日を過ごしたいところです。
さて、全国で新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るっております。徳島県でも先日、1日の感染者としてはこれまでで最も多い330人を記録したところです。もはや,いつ身近な人に感染者が出てもおかしくない状況です。引き続き基本的な感染対策を実施するとともに、自身や家族、職場の同僚に感染者が出た場合の対応についてもあらかじめ確認をお願いいたします。
それでは以上を持ちまして、とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール第165号を終わらせていただきます。新型コロナにより落ち着かない日々が続きますが,お元気にお過ごしください。
(参考)
県民・事業者の皆様へ感染防止のためのお願いについて
https://anshin.pref.tokushima.jp/docs/2020110600011/
【県内事業者のみなさまへ】新型コロナウイルスの感染者が確認された事業者の方へのお願い
https://www.pref.tokushima.lg.jp/ippannokata/kenko/kansensho/5047513/
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次回の「とくしま医師バンク通信ドクターカモンメール」第166号は、令和4年3月16日(第3水曜日)の発行予定です。
アドレスの変更・配信停止はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/dr-bank/mailmaga
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