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とくしま医師バンク通信 Vol.220(9月号)

目次

  1. 「自治医大卒業後の夏期地域医療研修を終えて」 徳島県立中央病院 初期臨床研修医 名田 悠希
  2. 「徳島県プライマリ・ケア研究会より」 美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一
  3. トピックス
  4. 情報箱
  5. 編集後記

1.「自治医大卒業後の夏期地域医療研修を終えて」

徳島県立中央病院 初期臨床研修医 名田 悠希

 私は今年の春に自治医科大学を卒業し、今回は学生ではなく医師として夏期地域医療研修に参加させていただきました。学生時代と現在とで研修への捉え方がどのように変化したかも踏まえ、今回感じたことを述べたいと思います。

 那賀地区と三好地区の研修には学生時代に参加したため、今回は未訪問であった牟岐地区を選択しました。学生時代と変わらず、これまで訪れたことのない地域の魅力を知りたいという思いが理由です。

 研修初日は、影治院長による海部病院の紹介から始まりました。その際、学生に「地域医療とは何か」と問われ、私はすぐには答えられませんでした。在学中は地域医療という科目を通じ、定期的にその意義を考える機会がありました。しかし、国家試験を控えた六年生や初期臨床研修医となってからは、そのような機会が少なくなっていたことに気付きました。今回の研修は、地域医療について改めて考える貴重な機会となりました。

 班別行動では、一日目にエコー実習、二日目に訪問診療を行いました。訪問診療では低学年の学生もいたため、身体診察の意義を説明し、患者さんの採血も担当しました。学生時代には学ぶ側であった私が、医師として学生を支援する立場になったことに、研修に対する自身の変化を実感しました。

 また、うみがめ博物館カレッタを訪れるなど、地域の魅力に触れる時間も設けられていました。学生時代はこのような時間を楽しみにしていましたが、今回は自分が楽しむ以上に、学生が地域を十分に楽しみ、有意義な時間を過ごせているかが気に掛かりました。これも指導する側になったからこその思いであると感じます。

 医師となった現在、夏期研修で学んだ全人的に患者さんを診る姿勢は、日々の診療における大切な基盤となっています。また研修を通して出会った先生方や他大学の学生との繋がりは、医師として歩み始めてからも大きな支えとなります。学生の皆さんにも、多くの出会いを大切にし、地域医療を自分自身の目で感じ、これからも実りある研修にしていただけたらと思います。

2.「徳島県プライマリ・ケア研究会より」

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 年1回開催される表記の研究会(2026・Summer、代表:八木秀介先生)が、9月5日(土)17時から徳島市で開催された。1か月前までに集めた原稿による会報が同日に配布され、理解が進んだ。参加者がトピックスを持ち寄り発表した。

 世話人の演題を紹介する。1)八木先生(徳島大学):令和8年度「早期地域医療体験実習」活動報告、2)谷憲治先生(東洋病院):書籍(注)を初出版後1年過ぎて感じたこと、3)板東浩先生ら(金磯病院):マンジャロによる血糖管理の改善と減量。

 世話人の一人として、4)私も「第17回日本プライマリ・ケア連合学術大会にて」と題し、5月の学術大会で学んだことや体験を発表した。他に、5)古川誠二先生(あきのかみクリニック):ただひたすら対話による癒しを求めて、6)前川裕子先生(県立三好病院):都会の医学生が三好で出会ったもうひとつの医療のかたち~杏林大学医学部学生実習の取り組み~、と続いた。

 欠席となったが、林秀樹先生(ホウエツ病院):「過疎地域だからこそ見える日本の危機」では、DMAT第1陣として熊本・宇城(うき)保健所での活動の経験も言及された。

 他にも、看護師や高校教員、三味線奏者、口笛世界大会第3位の女性、さらに仁木博文衆議院議員も登壇され、有意義な意見交換の機会となった。

 なお、来る11月7日(土)、8日(日)には、徳島市で、四国ブロック支部地方会が開催予定となっている(会長:健生石井クリニックの大倉佳宏先生)。是非盛会としたいものである。

【参考図書、URL】

☆注:谷憲治:思春期・青年期悩みの特効薬 : 悩みぬいた青春期の私を励ましてくれた珠玉の名言集 : 悩みぬいた先に成長がある! 青山ライフ出版 (2025/3)

 

3.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。

 →徳島県地域医療支援センターHP

 http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携しながら、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。

 →徳島県医療勤務環境改善支援センターHP

https://www.pref.tokushima.lg.jp/med/categoryMedical/sonota/houjin/7233491/

4.情報箱

【ご案内】徳島県の医師確保における「支援制度」や「取組内容」について

 徳島県では、将来にわたって地域の医療を守り、県民が住み慣れた地域で安心して生活することができる「持続可能な医療提供体制」を維持するため、安定的な医師の確保・養成に向け様々な支援や取組を実施しております。
(支援内容や金額は概要を記載しておりますので、詳細は各制度等のページをご確認ください。)

1.臨床研修医・専攻医の確保に向けた取組

(1) 臨床研修医一時金支援制度

県内の医療機関で臨床研修を行う医師で要件を満たす方に「一時支援金」を支給します。

・支給額:100万円

・詳しくは、こちらをご覧ください。

(2) 専攻医一時金支援制度(R8新規)

臨床研修医一時支援金を受給した方で、令和9年4月1日以降に、県内の専門研修基幹施設のうち、知事が定める専門研修プログラムで専門研修を行う予定の方に、「一時支援金」を支給します。

・支給額:200万円

・詳しくは、こちらをご覧ください。

(3) 病院見学支援事業

徳島県内で臨床研修や専門研修の実施を検討する、県外の医学生や医師の皆様が、徳島県内の基幹型臨床研修病院や専門研修基幹型施設を見学するための経費の一部を助成します。
(徳島県臨床研修連絡協議会からの助成)

・助成金額:上限4万円(助成対象経費のうち実際に要した経費の額)

・詳しくは、こちらをご覧ください。

2.即戦力人材(中堅・シニア世代を含む全ての世代)の確保に向けた取組

(1) 医療版ワーケーション

医療現場の「ひっ迫緩和」や「負担軽減」を図るとともに、将来的な県内への定着や継続的な勤務(リピーター化)に繋げるため、「勤務+観光」の両面で徳島県の魅力を感じていただける医療版ワーケーションを実施しています。

・支援内容:交通費(上限6万円)、宿泊費(上限2万円)、県内移動費(上限1万円)を支援

・詳しくは、こちらをご覧ください。

(2) 医師・看護職員移住支援金

県外の医療機関に従事していた「医師又は看護職員」で、本県へ移住し、県内の公立又は公的医療機関で就業する等の要件を満たす方へ「移住支援金」を支給します。

・支給額:世帯で移住する場合150万円、単身で移住する場合90万円

・詳しくは、こちらをご覧ください。

3.医学生の確保に向けた取組

(1) 医師修学資金貸与制度

将来、県内の公的医療機関等で医師として従事しようとする「徳島大学の医学生(地域特別枠)」、「自治医科大学生」、「県外大学医学部へ進学した県内出身学生」に対し、修学資金の貸与を行います。資金の貸与を受けた医師は、徳島県内の公的医療機関等において、資金の貸与期間の1.5倍に相当する期間を勤務した場合、資金の返還が免除されます。

・貸与額:入学金282,000円、授業料535,800円、生活費100,000円/月

・詳しくは、各案内ページをご覧ください。

 【徳島大学 地域特別枠】

 【自治医科大学】

 【県外大学医学部生】

徳島県では、その他にも「持続可能な医療提供体制」への支援や取り組みを実施しています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

【ご案内】「ポッドキャスト」番組の配信について(Spotify・Apple Podcast・Amazon Musicで無料配信中!)

徳島県立病院で働く医療従事者の生の声を通じて、徳島で働く魅力と、医療現場のリアルなやりがいをお届けしています。

「ここで働いてみたい」と思えるきっかけが詰まった番組です。

○ポッドキャストとは・・・
スマホで聴くことができる「ラジオのような音声番組」です。
通勤中や休憩中に「ながら聴き」ができます。誰でも簡単に視聴可能です。

★ 最新配信話
「第40回 新MC就任インタビュー!徳島医療を支える仕事のやりがいと地域の魅力」

→新MC3名を迎え、それぞれの立場から見た徳島医療の現状や課題、今後の番組での発信テーマについて語ります

★ アーカイブ紹介

「第37回 徳島で描く救急医のキャリア!~徳島ERとドクターヘリの最前線から~」

→川下陽一郎先生を迎え、チーム医療やドクターヘリの取り組みなど、徳島で救急医としてキャリアを築く魅力について伺いました
★ 詳細は病院局公式HPへ
「頼む!来てくれ!!徳島の医師爆増予定ラジオ!」詳細ページ
https://tph.pref.tokushima.lg.jp/newInfo/7305078/

【ご案内】第2回「全国医療従事者サーフィン大会 2026」受付開始!

 2026年11月22日(日)、徳島県南部「みなみ阿波」地域にて「第2回 全国医療従事者サーフィン大会(All Japan Minami-Awa Surf-Hospital Cup 2026)」が開催されます。

 本大会は、豊かな自然に恵まれた地域の魅力を全国の医療従事者に知ってもらうとともに、移住や二拠点生活といった多様な働き方を提案する取り組みとして立ち上げられました。今回は大会本戦に加え、未経験者やご家族も参加できる「初心者向けサーフィン体験会」も同時開催されます。

 現在、参加者のエントリー受付を開始しております。(エントリー期間:10月22日まで)

 開催日:2026年11月22日(日) ※予備日:11月23日(月・祝)

 会場:生見海岸(高知県東洋町)または 宍喰海岸(徳島県海陽町)

 対象:医療従事者、医療系学生、およびその同行者

 詳細https://tph.pref.tokushima.lg.jp/newInfo/7306572/

5.編集後記

 今月号では、「夏期地域医療研修」について紹介させていただきます。

 本研修では、徳島大学および自治医科大学の学生が那賀町・三好市・牟岐町の各地域において「夏期地域医療研修」に参加いたしました。研修期間中、学生たちは診療所等での外来診療への同行をはじめ、患者のご自宅や施設を訪ねる訪問診療、さらには地域の生活背景に寄り添う包括ケアの現場を体験しました。現地の医師や医療スタッフ、地域住民の方々との温かい交流を通じ、都市部では得がたい「地域に根ざした医療」のやりがいや役割の大きさを肌で感じる貴重な機会となりました。実習を終えた学生たちからは、地域医療に対する深い理解が得られたとともに、将来のキャリアを見据えたモチベーションの向上につながったとの声が寄せられています。

 将来の医療を担う医学生が地域医療に触れ、関心を深めることは、本県の地域医療の将来において重要な意義を持ちます。日々の診療でご多忙の中、学生の受け入れとご指導に多大なるご尽力を賜りました医療機関・施設の関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。県といたしましても、引き続き地域医療を支える人材の育成と確保に取り組んでまいります。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信」第220号を終了とさせていただきます。

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