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とくしま医師バンク通信 Vol.186(11月号)

目次

  1. 初期研修で感じたこと、今後の抱負 徳島県立中央病院 研修医1年目 徳田 進之介
  2. トピックス
  3. 医師情報箱
  4. みどころ・イベント情報
  5. 「第23回日本プライマリ・ケア連合学会四国ブロック支部地方会/第30回四国地域医学研究会/第3回かがわ総合診療研究会 合同学術集会」に参加のため高松へ 美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一
  6. 編集後記

1. 初期研修で感じたこと、今後の抱負

徳島県立中央病院 研修医1年目 徳田 進之介

 私は初期研修医1年目として、今年の4月から徳島県立中央病院で研修をさせていただいています。当初はわからないことだらけで、カルテも十分に使うことができないような状態でした。しかし研修も半年あまりが過ぎ、だんだんとできることが増えていくことに喜びを感じています。指導医の先生方は、お忙しいにも関わらず丁寧にご指導して下さり、たまには辛い時や苦しいときもありますが、楽しく研修をしています。

 日々の研修で私が感じたことは、実際の医療の難しさです。学生の時の勉強と異なり、実臨床では患者の疾患や身体状態だけでなく、社会背景も考慮して医療を行わなければなりません。ADLは普段どのくらいなのか、家に帰った後に支援してくれる家族はいるのかなど、これらのことは病院で働く前はまったく気にもしませんでした。医療とは身体を治療するだけではなく、患者を取り巻く環境全般にアプローチしなければならないということを、研修を通して学びました。

 もう1つは、医療は多職種間の協力がないと成り立たないということです。実際働いてみると医師だけでできることは非常に限られており、いつもいろいろな職種の方のお世話になっていることに気が付きました。患者に適切な医療を提供するためには、チーム医療の中で協調性を大切にし、それぞれの職種の得意分野を活かすような体制にしていくことが重要であると感じます。そのためには、まずは他の職種について知らなければなりません。研修期間中に積極的に見学等をして他職種へ理解を深めていこうと思います。

 最後に今後の抱負です。まずは残りおよそ1年半の初期研修で学べることをできる限り学ぶことが目標です。その先の進路についてはまだ未定ですが、どのような選択をするにしろ、人々の役に立てるように今の研修を全力で頑張りたいと思います。

2.トピックス

医師のキャリア形成に関する相談窓口

 徳島県では徳島大学と連携し、地域医療を担う医師のキャリア形成支援と本県の医師不足の状況等を把握・分析し、医師の地域偏在の解消や医師確保の支援等を行うことを目的として「徳島県地域医療支援センター」を設置しております。

 当センターでは、キャリア形成支援に係る相談窓口を設置していますので、お気軽にご相談ください。

 →徳島県地域医療支援センターHP

 http://www.t-cm.jp

医療勤務環境改善支援センター

 県では、「徳島県医療勤務環境改善支援センター」を設置し、医療労務管理アドバイザーや医業経営アドバイザーと連携し、県内の医療機関における勤務環境改善の取組を総合的に支援しています。

 →徳島県医療勤務環境改善支援センターHP

 http://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2015032500013/
 

3.医師情報箱

新型コロナウイルス感染症の影響により、研修会等は中止、延期またはWEB開催となっている場合があります。
個別の研修会等の詳細については各研修会担当者に御確認ください。

4.みどころ・イベント情報

 新型コロナウイルス感染症の影響による、観光施設の休館・短縮営業、イベントの中止・延期等があります。

 ※詳細はこちら

 https://www.awanavi.jp/topics/kyukan.html

5. 「第23回日本プライマリ・ケア連合学会四国ブロック支部地方会/第30回四国地域医学研究会/第3回かがわ総合診療研究会 合同学術集会」に参加のため高松へ

美波町国民健康保険美波病院 院長 本田 壮一

 表記の合同学術集会が、香川県立中央病院(高松市)とZoomのハイブリッド形式で、2023年11月11日(土)・12日(日)の週末に開催された。幸い、留守番の当直医師が見つかり、現地(高松市)に2日間参加できたので、その様子を紹介する。

 四国ブロック支部は、四国4県の持ち回りで毎年秋に学術集会を開催されている。2022年の徳島大会(私どもが主催した)に続き、本年は香川県支部が主催された。大会長は、三豊総合病院の中津守人先生で、『withコロナ、afterコロナ時代のプライマリ・ケア』~地域に寄り添うプライマリ・ケア医を目指して~、をテーマとされた。

 特別講演は、1)木村年秀先生(まんのう町国保造田歯科診療所)『地域のつながりで進める食支援のかたち』、2)上田剛士先生(京都市・洛和会丸太町病院)『コロナ禍で軽視されがちであった高齢者の身体診察』。いずれも有益な講演であった。

 シンポジウムは、『地域に寄りそうプライマリ・ケア医を目指して』と題して、四国4県から1名の医師が登壇した。徳島県からは、古川誠二先生(鳴門市・岩朝病院)。「プライマリ・ケア医と臨床宗教師が始めた暮らしの保健室」と題し、鹿児島県与論島での長年の実践や、徳島県で始めた「暮らしの保健室」の活動を紹介された。

 3題のポートフォリオの発表や一般演題も、議論が活発となった。私どもの演題は、「高齢者結核のプライマリ・ケア」。喀痰検査などの重要性や、地域の保健所との連携が大切なことを示した。

 初日の総会終了後には、数年ぶりの交流会が、病院の近くのホテルで開催された。知人と久闊を叙し、学生らとの会話で刺激をもらった。2024年は、愛媛県が当番県で開催予定となっている。

【参考】
☆日本プライマリ・ケア連合学会 四国ブロック支部
https://www.toccs.jp/index.php
☆第23回 日本プライマリ・ケア連合学会四国ブロック支部地方会など合同学術集会
http://mitoyo-hosp.jp/pc2023.html
☆三豊総合病院(観音寺市)
http://mitoyo-hosp.jp/index.html

6.編集後記

 肌寒い季節になってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 今月も皆様の御協力により例月どおり発信することができました。御寄稿いただいた先生方をはじめ、日頃から県の医療行政を御支援いただいている皆様に心より感謝申し上げます。

 それでは、以上をもちまして「とくしま医師バンク通信」第186号を終わらせていただきます。肌寒い毎日ですが、お体にお気をつけてお過ごしください。
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次回の「とくしま医師バンク通信」第187号は、令和5年12月20日(第3水曜日)の発行予定です。

アドレスの変更・配信停止はこちら
https://www.pref.tokushima.lg.jp/dr-bank/mailmaga

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